JP-2026075691-A - 発電プラントおよびその起動方法
Abstract
【課題】消費電力の大きな循環水系統における循環水ポンプを運転することなく復水浄化運転を実施する。 【解決手段】本発明に係る発電プラント20は、復水器1から復水ポンプ3、復水脱塩装置4およびグランド蒸気復水器5を順次経てつながれ、給水系に給水を導く復水系統11と、この復水系統11に配置された前記グランド蒸気復水器5の下流側から分岐し前記復水器1につながれる復水再循環系統12とを備え、この復水再循環系統12にはこの復水再循環系統12内を流通する復水を冷却する熱交換器6が配置されてなることを特徴とする。 【選択図】図1
Inventors
- 溝端 貴生
- 高橋 玲樹
- 杉浦 将人
Assignees
- 株式会社東芝
- 東芝エネルギーシステムズ株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260511
- Application Date
- 20241023
Claims (5)
- 復水器から復水ポンプ、復水脱塩装置を経て、給水系に給水を導く復水系統と、 この復水系統に配置された前記復水脱塩装置の下流側から分岐し前記復水器につながれる復水再循環系統とを備え、 この復水再循環系統にはこの再循環系統内を流通する復水を冷却する熱交換器が配置されてなることを特徴とする発電プラント。
- 前記熱交換器は、補機冷却水系統から導かれた補機冷却水で冷却する再循環冷却装置であることを特徴とする請求項1記載の発電プラント。
- 前記熱交換器は、前記再循環系統を構成する配管の周囲を囲繞する配管を設置し、冷却水を流通させる二重管式熱交換器であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の発電プラント。
- 前記熱交換器は、前記再循環系統を構成する配管に、この配管の熱を放熱するフィンを配置した復水再循環系空冷式冷却装置であることを特徴とする請求項1記載の発電プラント。
- 復水器から復水ポンプ、復水脱塩装置を経て、給水系に給水を導く復水系統と、 この復水系統に配置された前記復水脱塩装置の下流側から分岐し前記復水器につながれる復水再循環系統とを備える発電プラントの起動方法において、 前記発電プラントの起動時に前記復水脱塩装置から前記復水再循環系統に配置された熱交換器によって冷却された復水が前記復水器に還流されて前記復水系統内の復水が浄化されることを特徴とする発電プラントの起動方法。
Description
本発明の実施形態は、発電プラントおよびその起動方法に関する。 発電プラントおいては、プラント起動に先立ち、復水給水系統の浄化運転(フラッシング)を行う必要がある。 図4に発電プラント16の従来例における要部構成系統図を示し、発電プラント起動における復水浄化運転時の系統構成を説明する。 図4において、発電プラント16を構成するタービン(図示せず)で仕事をした蒸気は復水器1に導かれ、この復水器1に導かれた蒸気は復水器1内に配置された復水器冷却管2によって凝縮されて復水となる。この復水は、復水器1から復水系統11に設置された復水ポンプ3、復水脱塩装置4、蒸気タービンのタービングランド部からの余剰蒸気であるグランド蒸気を復水系統11の復水を利用して復水にするグランド蒸気復水器5を介して、給水系(図示せず)から原子炉や火力発電等におけるボイラに送水される。 そして、復水系統11には復水再循環系統12がグランド蒸気復水器5出口から分岐し、復水器1の再循環口(図示せず)につながる構成を有して復水を復水器1に環流させている。この復水再循環系統12は発電プラント起動時に、復水系統11の復水器1から復水再循環系統12の分岐点の間に設置されたイオン交換樹脂を有する復水脱塩装置4に連続して通水することで復水の導電率、pH値、金属不純物濃度、シリカ濃度、塩素濃度等が原子炉やボイラが要求する高純度水となるように復水の浄化運転を行っている。また、中空糸膜エレメント等の膜ろ過による復水ろ過装置(図示せず)に連続して通水することで腐食生成物等、復水に含まれる固形物を除去して水質が制限値以下になるように復水の浄化運転を行っている発電プラントもある。 この際、復水ポンプ3の運転により、復水系統11、復水再循環系統12、復水器1を循環する復水に復水ポンプ3の駆動エネルギーが熱エネルギーとなって付加されるため、循環運転を継続すると、これが熱エネルギーとなって蓄積され、復水が昇温する。復水の温度が時間と共に上昇することにより、それに伴い復水系統11と復水再循環系統12の温度が上昇し、復水脱塩装置4の樹脂などの内部構造物の制限温度に達する問題が生じる可能性があった。 この現象を防止する一般的な方法として、復水浄化運転時に復水器1内の蒸気や水を冷却する循環水ポンプ吐出弁10を有する循環水系統15に設置される大容量の循環水ポンプ9を運転して復水器冷却管2に冷却水としての海水を流通させ、さらに復水再循環系統12から分岐した復水器上部スプレー系統13を介して復水器1上部から復水を散水して復水器冷却管2で復水を冷却する手法が採用されている。そのため、復水浄化運転中は大容量の循環水ポンプ9を運転し続ける必要があった。 この課題は復水系統11における復水再循環系統12の分岐点よりも原子炉やボイラに近い復水、給水系統の上流側の分岐点から分岐して復水器1に循環させるために設置されている給水再循環系統(図示せず)を用いた浄化運転時にも同様で、従来から特許文献1に示すような課題解決方法が考案されている。 これは復水ポンプ3による昇温は給水の一部を復水器冷却管2に接触させ熱吸収させれば十分抑えられるので、特許文献1では、給水再循環系統を復水器冷却管2下側に散水する分岐管を設けることで、復水器冷却管2に散水する給水量を減少させる構成としている。しかし、この考案も大容量の循環水ポンプ9を運転することが前提となっている。 実願昭58-9057号公報 本発明の実施例1における発電プラントの要部構成系統図。本発明の実施例2における復水再循環系統冷却装置を示す概略要部斜視図。本発明の実施例3における発電プラントの要部構成系統図。従来例における復水浄化運転時の系統構成を示す発電プラントの要部構成系統図。 以下に本発明に関わる発電プラントおよびその起動方法について、図面を参照して説明する。 (実施例1) 図1を用いて実施例1を説明する。図1は、本発明の実施例1における発電プラントの要部構成系統図であり、図4と同一部分には同一符号を付しその部分の構成の説明は省略する。 図1において、発電プラント20は、グランド蒸気復水器5の下流側(復水脱塩装置4の下流側)の復水系統11から分岐し復水器1の再循環口(図示せず)につながれる復水再循環系統12に、復水浄化運転時に復水再循環系統12を補機冷却水系統から導かれた補機冷却水で冷却する再循環冷却装置6によって復水を冷却するように構成されている。 図1のように構成された発電プラント20における復水系統11および復水再循環系統12において、発電プラント20の起動時における復水浄化運転時には復水器1から復水ポンプ3に導かれた復水は復水ポンプ3の動力により温められる。 発電プラント20には各系統を構成するポンプの軸受に供給される水や油などを冷却するための冷却水を供給する補機冷却水系統を有しており、この冷却水温度はプラントの定格運転時でも30~40℃程度であり、復水浄化運転を実施するプラント起動前においては、さらに低い温度となっている。従って、復水浄化運転において冷却装置補機冷却水入口弁7および冷却装置補機冷却水出口弁8を開動作させ、補機冷却水を復水再循環系冷却装置6内に配置された冷却管(図示せず)に導入し、この復水再循環系冷却装置6によって温度が上昇した復水をこの補機冷却水系統で冷却することが可能である。補機冷却水系統で冷却する復水再循環系冷却装置6を設置することによってこれを実現することができる。 この場合、復水の温度を冷却した分だけ補機冷却水系統の熱負荷は若干増え、補機冷却系統の冷却用海水熱交換器の出入口温度差が若干増加するものの、冷却海水流量は変わらないため、補機冷却用のポンプの動力は増加しない。 本実施の形態によれば、復水再循環系統12に設置される復水再循環系冷却装置6により、復水ポンプ3の動力により温められた復水を復水器上部スプレー系統13の弁を閉鎖させて復水器冷却管2による海水冷却を行わずとも冷却することができ、復水器1や復水脱塩装置4の使用温度制限を逸脱せずに浄化運転を行うことが可能となる。 その結果、冷却海水を復水器1に通水する為の循環水ポンプ9を運転せずとも復水浄化運転が可能となり、循環水ポンプ9の消費電力を削減することができる。 なお、復水脱塩装置4の上流に中空糸膜エレメント等の膜ろ過による復水ろ過装置(図示せず)を有する発電プラントにおいてもろ過膜の使用温度制限を鑑みて、復水系の復水脱塩装置4の下流側から上記実施例1を採用して起動時に復水浄化運転を行うことができるのは勿論である。 (実施例2) 図1および図2を用いて実施例2を説明する。図2は本発明の実施例2における復水再循環系冷却装置6を示す概略要部斜視図である。なお、図2において図1と同一部分には同一符号を付す。実施例2においては図1の復水再循環系冷却装置6の一例として図2に示す復水再循環系統12の配管の周囲を囲繞して配管を設置し、補機冷却水を流通させる二重管式熱交換器を採用する。 よって、実施例1の効果に加えて、既設の発電プラントにおいても復水再循環系統12の配管を切断することなく、二重管式熱交換器で構成される復水再循環系冷却装置6の設置をすることができる。 (実施例3) 図3を用いて実施例3を説明する。図3は、本発明の実施例3における発電プラントの要部構成系統図である。なお、図3において図1、4と同一部分には同一符号を付しその部分の構成の説明を省略する。 図3において、発電プラント21の復水再循環系統12にはその復水再循環系統12を構成する配管に、この配管の熱を放熱するフィンを配置した復水再循環系空冷式冷却装置14が配置されている。この復水再循環系空冷式冷却装置14には前述したフィンの放熱を向上させるためにファンを配置してもよい。そして、復水浄化運転時に復水再循環系統12を外気で冷却する復水再循環系空冷式冷却装置14によって復水を冷却するように構成されている。 図3のように構成された発電プラント21の起動時における復水浄化運転時には、復水器1から復水ポンプ3に吐出された復水は復水ポンプ3の動力により温められる。復水浄化運転によって温度が上昇した復水は復水再循環系統12に設置された復水再循環系空冷式冷却装置14によって外気と熱交換することによって復水の冷却を行っている。 図3で示す実施例3によれば、実施例1の効果に加えて、空冷式による復水の冷却により、実施例1のような補機冷却系統の水を冷却するための海水等による冷却系統のポンプ動力の増加がないことから、更なるポンプの動力の削減を図ることができる。 なお、実施例3において復水再循環系空冷式冷却装置14の放熱によってタービン建屋の温度が上昇する可能性があるが、その場合には空調設備によってタービン建屋内の温度を低減させれば良く、循環水ポンプ9の駆動と比較して消費電力を相当量削減することができる。 本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。また、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。さらにこれら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。