JP-2026075701-A - 液中溶解保持炉の運転処理方法
Abstract
【課題】アルミニウム溶湯を脱ガス処理するミキサの摩耗を低減でき、酸化物の発生を抑制できる液中溶解保持炉の運転処理方法を提供する。 【解決手段】流動するアルミニウム溶湯の液中にアルミニウム材料を投入し溶解させる溶解保持室を有する液中溶解保持炉の運転処理方法において、アルミニウム材料の投入量が設定量Swに対して増減するのに応じて、アルミニウム溶湯を脱ガス処理するミキサの回転数を増減させる。 【選択図】図6
Inventors
- 土屋 真一
Assignees
- 日産自動車株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260511
- Application Date
- 20241023
Claims (3)
- 流動するアルミニウム溶湯の液中にアルミニウム材料を投入し溶解させる溶解保持室を有する液中溶解保持炉の運転処理方法において、 前記アルミニウム材料の投入量が設定量に対して増減するのに応じて、前記アルミニウム溶湯を脱ガス処理するミキサの回転数を増減させる、液中溶解保持炉の運転処理方法。
- 前記アルミニウム材料の投入量が設定量に対して増減するのに応じて、前記アルミニウム溶湯を脱ガス処理する不活性ガスの流量を増減させる、請求項1に記載の液中溶解保持炉の運転処理方法。
- 前記アルミニウム材料の投入温度が設定温度に対して増減するのに応じて、前記ミキサの回転数を増減させる、請求項1または2に記載の液中溶解保持炉の運転処理方法。
Description
本発明は、液中溶解保持炉の運転処理方法に関する。 液中溶解保持炉は、流動するアルミニウム溶湯の液中にアルミニウム材料を投入し溶解させる溶解保持室を有する。溶解保持室内におけるアルミニウム溶湯の流れは、アルミニウム溶湯を脱ガス処理するミキサの回転を利用して形成される。脱ガス処理は、アルミニウム溶湯中の水素ガス量を減らす処理である。ミキサは、アルミニウム溶湯に挿入されるシャフトと、シャフトの先端に取り付けられる撹拌翼と、シャフト内に形成されたガス供給通路とを有する(特許文献1を参照)。不活性ガスは、回転中のミキサのガス供給通路を流れ、シャフトの先端部からアルミニウム溶湯内に吹き込まれる。 特開2006-176874号公報 液中溶解保持炉を示す概略平面図である。液中溶解保持炉の溶解保持室を示す概略正面図である。液中溶解保持炉の溶解保持室を示す概略側面図である。溶解保持室の脱ガス処理槽を示す概略構成図である。液中溶解保持炉の運転を制御する制御系を示すブロック図である。アルミニウム材料の投入量およびアルミニウム材料の投入温度に応じて、ミキサの回転数の増減制御を説明するための模式図である。アルミニウム材料の投入量に応じて、不活性ガスの流量の増減制御を説明するための模式図である。液中溶解保持炉の運転処理方法を説明するためのフローチャートである。 以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ここで示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するために例示するものであって、本発明を限定するものではない。よって、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者等により考え得る実施可能な他の形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範囲、要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。 また、本明細書に添付する図面は、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺、縦横の寸法比、形状等について、実物から変更し模式的に表現される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。 <実施形態> 図1、図2、図3、および図4に示すように、実施形態の液中溶解保持炉10は、流動するアルミニウム溶湯40の液中にアルミニウム材料50を投入し溶解させる溶解保持室20と、溶解保持室20に投入されるアルミニウム材料50のインゴットを予熱する予熱装置30と、を有する。液中溶解保持炉10はまた、溶解保持室20のアルミニウム溶湯40を加圧によって鋳型内に送り込む加圧室(図示せず)を有する。アルミニウム溶湯40は、AlまたはAl合金からなる。 溶解保持室20と予熱装置30との間には、予熱されたアルミニウム材料50を溶解保持室20に投入するロボット60と、投入されるアルミニウム材料50の投入温度を検知する温度センサ51とが配置される。 溶解保持室20は、投入槽21と、溶解槽22と、脱ガス処理槽23と、に区分けされる。投入槽21は、予熱装置30によって予熱されたアルミニウム材料50のインゴットが投入口21aから投入される。溶解槽22は、アルミニウム材料50を溶解するヒータ22aが配置されている。脱ガス処理槽23は、脱ガス処理を行う脱ガス処理装置23aが配置されている。脱ガス処理は、アルミニウム溶湯40中の水素ガスを除去ないし低減する処理である。投入槽21と溶解槽22とは、通路24を介して連通する。溶解槽22と脱ガス処理槽23とは、通路25を介して連通する。脱ガス処理槽23と投入槽21とは、通路26を介して連通する。 脱ガス処理装置23aは、アルミニウム溶湯40を撹拌する回転自在なミキサ70と、ミキサ70を回転駆動するモータ71と、不活性ガス(例えば、アルゴンガスや窒素など)が充填されたガス供給源72と、不活性ガスの供給流量を調整する流量調整弁73と、を有する。図4にも示すように、ミキサ70は、アルミニウム溶湯40に挿入されるシャフト70aと、シャフト70aの先端に取り付けられる撹拌翼70bと、シャフト70a内に形成されたガス供給通路70cとを有する。不活性ガス74は、回転中のミキサ70のガス供給通路70cを流れ、シャフト70aの先端部からアルミニウム溶湯40内に細かな気泡として吹き込まれる。アルミニウム溶湯40中の水素ガスは、気泡に拡散して除去される。 溶解保持室20内におけるアルミニウム溶湯40の流れは、ミキサ70の回転を利用して形成される。図1に2点鎖線の矢印によって示されるように、ミキサ70が回転することによって、アルミニウム溶湯40は、脱ガス処理槽23→通路26→投入槽21→通路24→溶解槽22→通路25→脱ガス処理槽23→・・・と循環して流動する。脱ガス処理中においては、アルミニウム溶湯面をできるだけ波立たせないようにし、新たな酸化物の発生を抑えることが重要である。 図5に示すように、ロボット60および温度センサ51は、CPUやメモリを備えるコントローラ100に接続される。ロボット60の稼働に伴うアルミニウム材料50の投入量に関する情報および投入されるアルミニウム材料50の投入温度に関する情報が、コントローラ100に入力される。コントローラ100は、モータ71および流量調整弁73に接続される。ミキサ70の回転数を制御する制御信号および不活性ガス74の供給流量を調整する制御信号が、コントローラ100から出力される。 図6に示すように、コントローラ100は、アルミニウム材料50の投入量およびアルミニウム材料50の投入温度に応じて、ミキサ70の回転数を増減制御する。 コントローラ100は、アルミニウム材料50の投入量が設定量Swに対して増減するのに応じて、アルミニウム溶湯40を脱ガス処理するミキサ70の回転数を増減させる。例えば、アルミニウム材料50の投入温度が比較的低い場合において(設定温度St以下)、アルミニウム材料50の投入量が設定量Swに対して増えたときには、ミキサ70を高速回転させる(符号A4の領域)。一方、アルミニウム材料50の投入量が設定量Swに対して減ったときには、ミキサ70を高速回転から中速回転に減速する(符号A3の領域)。また、アルミニウム材料50の投入温度が比較的高い場合において(設定温度Stより高い)、アルミニウム材料50の投入量が設定量Swに対して増えたときには、ミキサ70を中速回転させる(符号A2の領域)。一方、アルミニウム材料50の投入量が設定量Swに対して減ったときには、ミキサ70を中速回転から低速回転に減速する(符号A1の領域)。 このように、アルミニウム材料50の投入量が設定量Swに対して増減するのに応じてミキサ70の回転数を増減するため、アルミニウム材料50の投入量が少ないときにミキサ70の回転を低速にできる。このため、ミキサ70を常時高速回転する場合に比較して、ミキサ70の摩耗を低減してミキサ70の寿命を長くできる。さらに、アルミニウム溶湯面の波立ちが比較的小さくなるため酸化物の発生を抑制できる。 なお、図示例では、ミキサ70の回転数をアルミニウム材料50の投入量に応じて段階的に増減制御しているが、投入量に比例させて増減制御することができる。 コントローラ100は、アルミニウム材料50の投入温度が設定温度Stに対して増減するのに応じて、アルミニウム溶湯40を脱ガス処理するミキサ70の回転数を増減させる。例えば、アルミニウム材料50の投入量が比較的少ない場合において(設定量Sw以下)、アルミニウム材料50の投入温度が設定温度Stに対して減ったとき(低くなったとき)には、ミキサ70を中速回転させる(符号A3の領域)。一方、アルミニウム材料50の投入温度が設定温度Stに対して増えたとき(高くなったとき)には、ミキサ70を中速回転から低速回転に減速する(符号A1の領域)。また、アルミニウム材料50の投入量が比較的多い場合において(設定量Swより多い)、アルミニウム材料50の投入温度が設定温度Stに対して減ったときには、ミキサ70を高速回転させる(符号A4の領域)。一方、アルミニウム材料50の投入温度が設定温度Stに対して増えたときには、ミキサ70を高速回転から中速回転に減速する(符号A2の領域)。 このように、アルミニウム材料50の投入温度が設定温度Stに対して増減するのに応じてミキサ70の回転数を増減するため、アルミニウム材料50の投入温度が高いときにミキサ70の回転を低速にできる。このため、ミキサ70を常時高速回転する場合に比較して、ミキサ70の摩耗を低減してミキサ70の寿命を長くできる。さらに、アルミニウム溶湯面の波立ちが比較的小さくなるため酸化物の発生を抑制できる。 なお、図示例では、ミキサ70の回転数をアルミニウム材料50の投入温度に応じて段階的に増減制御しているが、投入温度に比例させて増減制御することができる。 アルミニウム材料50の投入量に関する設定量Sw、アルミニウム材料50の投入温度に関する設定温度Stは、鋳造品の単位時間当たりの生産量つまりアルミニウム溶湯40の単位時間当たりの消費量、アルミニウム材料50の単位時間当たりの投入量、インゴットの予熱温度などによって種々変更できる。一例を挙げれば、設定量Swは100kg/時に設定できる。設定温度Stは、インゴットの予熱温度が例えば200℃のときに、150℃~250℃に設定できる。ミキサ70の回転数も任意に設定できる。一例を挙げれば、高速回転は400rpmに、中速回転は300rpmに、低速回転は200rpmに設定できる。ミキサ70の低速回転は、溶解保持室20におけるアルミニウム溶湯40の流動を十分に確保できる回転数以上に設定される。 図7に示すように、コントローラ100は、アルミニウム材料50の投入量に応じて、不活性ガス74の流量を増減制御する。 コントローラ100は、アルミニウム材料50の投入量が設定量Swに対して増減するのに応じて、アルミニウム溶湯40を脱ガス処理する不活性ガス74の流量を増減させる。例えば、アルミニウム材料50の投入量が設定量Swに対して増えたときには、不活性ガス74の流量を増やす(多くする)。一方、アルミニウム材料50の投入量が設定量Swに対して減ったときには、不活性ガス74の流量を減らす(少なくする)。 このように、アルミニウム材料50の投入量が設定量Swに対して増減するのに応じて不活性ガス74の流量を増減するため、アルミニウム材料50の投入量が少ないときに不活性ガス74の吹込み量を減らすことができる。このため、設備の稼働状況と関係なく多量の不活性ガス74を常時吹き込む場合に比較して、不活性ガス74の使用量を削減できる。 なお、図示例では、不活性ガス74の流量をアルミニウム材料50の投入量に比例させて増減制御しているが、段階的に増減制御することができる。 不活性ガス74の流量は、脱ガス処理槽23内のアルミニウム溶湯40の収容量や温度、溶解保持室20全体のアルミニウム溶湯40の収容量、アルミニウム溶湯40の単位時間当たりの消費量、アルミニウム材料50の単位時間当たりの投入量などによって種々変更できる。 図8のフローチャートを参照して、液中溶解保持炉10の運転制御について説明する。 コントローラ100は、温度センサ51によって検知されたアルミニウム材料50の投入温度に関する情報を取得する(ステップS101)。コントローラ100は、ロボット60の稼働に伴うアルミニウム材料50の投入量に関する情報を取得する(ステップS102)。コントローラ100は、流量調整弁73によって調整された不活性ガス74の流量に関する情報を取得する(ステップS103)。コントローラ100は、モータ71によって調整されるミキサ70の回転数に関する情報を取得する(ステップS104)。 コントローラ100は、アルミニウム材料50の投入量に応じたミキサ回転数であるか否かを判断する(ステップS105)。コントロー