JP-2026075702-A - ハイブリッド車両の内燃機関の制御方法および制御装置
Abstract
【課題】シリーズハイブリッド車両において、バッテリが満充電に近いときに、無発電運転とし、熱源としての内燃機関の燃焼運転を可能とする。 【解決手段】シリーズハイブリッド車両において発電用モータジェネレータを駆動する内燃機関は、油圧可変型オイルポンプを備える。熱源としての内燃機関の燃焼運転が必要な条件下で、かつ、発電が不要なときには、吸気量の制限および点火時期リタードにより自立運転しつつ発電用モータジェネレータへ与える軸トルクを0とした無発電運転を行う(領域A)。このとき、油圧可変型オイルポンプの目標油圧を最高油圧とし、オイルポンプの駆動によって消費される出力を大きくし、かつ可変バルブタイミング機構によりバルブオーバラップを大として新気量を抑制する。 【選択図】図3
Inventors
- 山下 晋平
- 安藤 太一
- 寺山 和宏
Assignees
- 日産自動車株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260511
- Application Date
- 20241023
Claims (10)
- 内燃機関と、この内燃機関の出力によって駆動される発電機と、走行用モータと、この走行用モータに電力を供給するバッテリと、を備え、上記内燃機関は、当該内燃機関の回転出力を動力源とする油圧可変型オイルポンプを備えるハイブリッド車両の内燃機関の制御方法において、 熱源としての内燃機関の燃焼運転が必要な条件下で、かつ、発電が不要なときに、 吸気量を少量に制限しつつ上記油圧可変型オイルポンプの目標油圧を高くした無発電運転を行う、 ハイブリッド車両の内燃機関の制御方法。
- 上記無発電運転時には、上記油圧可変型オイルポンプの目標油圧は、制御可能な範囲の最大油圧に設定される、 請求項1に記載のハイブリッド車両の内燃機関の制御方法。
- 上記内燃機関は、ピストン裏面へ潤滑油を噴射するピストンジェット機構を備えており、 上記無発電運転時における上記油圧可変型オイルポンプの目標油圧は、上記ピストンジェット機構の作動油圧よりも高い油圧に設定される、 請求項1に記載のハイブリッド車両の内燃機関の制御方法。
- 通常発電時には、上記油圧可変型オイルポンプの目標油圧は、内燃機関の負荷および回転速度と、内燃機関の冷却水温度と、に基づいて予め設定された特性に沿って制御される、 請求項1に記載のハイブリッド車両の内燃機関の制御方法。
- 上記の発電が不要なとき、は、バッテリのSOCが満充電に近い所定の充電禁止レベルよりも高いとき、である、 請求項1に記載のハイブリッド車両の内燃機関の制御方法。
- 上記内燃機関は、排気弁側に排気弁開時期および排気弁閉時期を変更する可変バルブタイミング機構を備え、 上記無発電運転時には、上記可変バルブタイミング機構を遅角側に制御してバルブオーバラップを大きくする、 請求項1に記載のハイブリッド車両の内燃機関の制御方法。
- 吸気弁側は、固定バルブタイミングである、 請求項2に記載のハイブリッド車両の内燃機関の制御方法。
- 上記無発電運転時には、吸気弁閉時期が下死点近傍にあり、排気弁閉時期は上死点後10°CA以降にある、 請求項3に記載のハイブリッド車両の内燃機関の制御方法。
- 所定の内燃機関の冷却水温度に対して設定された上記特性において、所定の等しい内燃機関の回転速度で比較したときに、内燃機関の負荷が極小のときの上記油圧可変型オイルポンプの目標油圧は、負荷が極小でないときの目標油圧より高く設定されている、 請求項4に記載のハイブリッド車両の内燃機関の制御方法。
- 内燃機関と、この内燃機関の出力によって駆動される発電機と、走行用モータと、この走行用モータに電力を供給するバッテリと、を備え、上記内燃機関は、当該内燃機関の回転出力を動力源とする油圧可変型オイルポンプを備えるハイブリッド車両の内燃機関の制御装置であって、 熱源としての内燃機関の燃焼運転が必要な条件下で、かつ、発電が不要なときに、 吸気量を少量に制限しつつ上記油圧可変型オイルポンプの目標油圧を高くした無発電運転を行う、 ハイブリッド車両の内燃機関の制御装置。
Description
この発明は、ハイブリッド車両における内燃機関の制御、特に、バッテリのSOCが満充電に近いときの制御に関する。 内燃機関の出力によって発電機を駆動し、発電した電力をバッテリに蓄えるハイブリッド車両にあっては、バッテリがいわゆる過充電となると、バッテリの劣化が生じ、好ましくない。 特許文献1には、シリーズハイブリッド車両において、バッテリのSOCが所定レベル以上となったときに、過充電を回避するために、内燃機関の燃焼運転を停止することが開示されている。さらに、第2の実施例として、一部気筒の燃焼を停止し、残りの気筒は、いわゆる吸気弁の遅閉じ制御によって実質的な吸気量を大幅に低減させ、燃料噴射量を極少量とすることで、失火限界付近で運転することが記載されている。 特開平11-141364号公報 一実施例のシリーズハイブリッド車両の構成説明図。一実施例の目標油圧の設定を示す特性図。(a)無発電運転時および(b)通常発電運転時における吸気弁および排気弁の開閉時期を示すバルブタイミングチャート。 以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明が適用されるハイブリッド車両の一例としてシリーズハイブリッド車両の構成を概略的に示している。 シリーズハイブリッド車両は、主に発電機として動作する発電用モータジェネレータ1と、この発電用モータジェネレータ1を発電要求に応じて駆動する発電用内燃機関として用いられる内燃機関2と、主にモータとして動作して駆動輪3を駆動する走行用モータジェネレータ4と、発電した電力を一時的に蓄えるリチウムイオン電池等の二次電池からなるバッテリ5と、を備えて構成されている。一実施例では、発電用モータジェネレータ1はギヤ列10を介して内燃機関2によって駆動される。内燃機関2が発電用モータジェネレータ1を駆動することによって得られた電力は、図示しないインバータ装置を介してバッテリ5に蓄えられる。走行用モータジェネレータ4は、バッテリ5の電力を用いて駆動制御される。走行用モータジェネレータ4の回生時の電力は、やはり図示しないインバータ装置を介してバッテリ5に蓄えられる。 モータジェネレータ1,4の動作やバッテリ5の充放電および内燃機関2の運転は、コントローラ6によって制御される。コントローラ6は、モータジェネレータ1,4を制御するモータコントローラ7や内燃機関2を制御するエンジンコントローラ8、バッテリ5を管理するバッテリコントローラ9など、互いに通信可能なように接続された複数のコントローラによって構成されている。コントローラ6には、図示しないアクセルペダルの開度や車速等の情報が入力される。またバッテリコントローラ9は、バッテリ5の電圧・電流に基づいてバッテリ5のSOCを求める。車両は、冷房および暖房が可能な空調装置を備えている。 このようなシリーズハイブリッド車両の走行モードとしては、内燃機関2の燃焼運転(つまり発電ないし充電)を伴わずにバッテリ5の電力でもって走行するEV走行モードと、内燃機関2の燃焼運転による発電を行いながら走行を行うHEV走行モードと、がある。バッテリコントローラ9は、バッテリ5のSOCが所定のSOC上限目標値とSOC下限目標値との間に保たれるように、バッテリ5の充放電を管理する。例えば、EV走行によってSOCが低下し、SOC下限目標値を下回ったら、エンジンコントローラ8を介して内燃機関2が始動され、発電が行われる。つまりHEV走行モードとなる。この内燃機関2による発電は、例えばSOCがSOC上限目標値に近付いたら終了する。この発電時には、通常は、燃費が最良となるいくつかの特定の運転点(トルクと回転速度との組み合わせ)でもって内燃機関2が運転される。これを通常発電モードという。 また、車両の要求駆動力が高いときには、バッテリ5から供給可能な電力でもって車両の要求駆動力を賄うことができないことから、HEV走行モードとなり、内燃機関2による発電が行われる。このときは、発電出力を高めるために、例えば最良燃費点よりも高い回転速度での内燃機関2の運転が許容され得る。 内燃機関2は、4ストロークサイクルの火花点火式内燃機関いわゆるガソリン機関である。図1に示すように、内燃機関2のクランクシャフトは常に発電用モータジェネレータ1の回転軸に連結されており、両者が一体に回転する。なお、図1ではギヤ列10を介して両者が連結されているが、内燃機関2のクランクシャフトと発電用モータジェネレータ1の回転軸とがいわゆる直結された構成であってもよい。 また、内燃機関2は、内部の各部の潤滑や種々の油圧作動源としての利用のために、潤滑油を加圧して各部へ供給するオイルポンプ11を備えている。特に、オイルポンプ11は、油圧可変型オイルポンプとして構成されており、オイルギャラリへ供給する潤滑油の油圧を可変制御することが可能である。一実施例のオイルポンプ11は、チェーンを介して内燃機関2のクランクシャフトに連動し、付帯するデューティ制御型制御弁のONデューティを制御することで、油圧の可変制御が実現される構成となっている。すなわち、オイルポンプ11は、内燃機関2の回転出力を動力源とし、目標油圧が高いほど大きな出力が消費されることとなる。 内燃機関2の始動・停止を含む運転は、エンジンコントローラ8によって制御される。エンジンコントローラ8には、内燃機関2の制御のために一般的に必要な種々のセンサ類(エアフロメータ、クランク角センサ、コレクタ圧センサ、空燃比センサ、冷却水温センサ、大気圧センサ、外気温センサ、等)が接続されている。そして、これらの検出信号に基づき、エンジンコントローラ8は、燃料噴射時期、燃料噴射量、点火時期、EGR率、オイルポンプ目標油圧、等を最適に制御している。 さらに、内燃機関2は、排気弁開期間と吸気弁開期間とが重なるいわゆるバルブオーバラップを可変制御するために、排気弁および吸気弁の少なくとも一方に弁開時期および弁閉時期を変更する可変バルブタイミング機構を備えている。好ましい一実施例においては、排気弁側に、排気弁開時期(EVO)および排気弁閉時期(EVC)を変更する排気側可変バルブタイミング機構を備えている。一実施例の可変バルブタイミング機構は、クランクシャフトの位相と排気カムシャフトの位相との関係を回転型油圧アクチュエータによって遅進させることで、開時期(EVO)と閉時期(EVC)とが等しい角度だけ遅進する、一般的な油圧式可変バルブタイミング機構である。吸気弁については可変バルブタイミング機構を具備しておらず、吸気弁開時期(IVO)および吸気弁閉時期(IVC)は、固定バルブタイミングである。 図3は、可変バルブタイミング機構によるバルブオーバラップの変化を示すバルブタイミングチャートであり、図3(a)に示す第1の制御位置では、排気側可変バルブタイミング機構が最遅角位置に制御されており、排気弁閉時期(EVC)は、上死点(TDC)後にあり、吸気弁開時期(IVO)は、上死点(TDC)前である。両者間のバルブオーバラップは、最も大きな状態となる。従って、比較的大きな内部EGR(筒内に残留する排気ガスによる内部排気還流作用)が生じる。 図3(b)に示す第2の制御位置では、排気側可変バルブタイミング機構が最進角位置に制御されており、排気弁閉時期(EVC)は、上死点(TDC)後ではあるものの、上死点(TDC)に近い位置となる。そのためバルブオーバラップが縮小し、内部EGRが減少する。これにより、充填効率が高く得られる。 なお、第1の制御位置と第2の制御位置との間の中間位置に制御することも可能であるが、一実施例においては、単純にいずれかの制御位置に切り換えを行う。 次に、本発明の要部である内燃機関2の無発電運転について説明する。前述したようにバッテリ5が過充電となることは、バッテリ5の劣化の要因となるために、好ましくない。例えば長い下り坂等では、走行用モータジェネレータ4の回生動作によってバッテリ5のSOCが所定の充電禁止レベルよりも高くなることが生じ得る。あるいは、内燃機関2の運転による発電中に充電禁止レベルに達することもあり得る。充電禁止レベルは、一般に、通常発電モードを停止する上述のSOC上限目標値よりも高く設定され、例えば、100%に近いレベルに設定される。なお、通常のSOC上限目標値を充電禁止レベルとしてもよい。このようにSOCが充電禁止レベルよりも高い場合は、内燃機関2の運転(つまり発電)は基本的に禁止される。しかし、熱源としての内燃機関2の燃焼運転が必要な所定の条件下では、実質的な発電(つまりバッテリ5の充電)を回避しつつ燃焼運転とする無発電運転が実行される。例えば、外気温が低く車両の暖房が必要なとき、あるいは、内燃機関2が冷機状態にあって内燃機関2の排気系における触媒の暖機が必要なとき、等に無発電運転が要求される。好ましい一実施例においては、内燃機関2の冷却水温が所定温度(例えば10℃程度に設定される)以下である場合に、熱源としての内燃機関2の燃焼運転が必要な条件であると判定される。 無発電運転は、スロットルバルブ開度の縮小による吸気量の制限、点火時期リタード、排気側可変バルブタイミング機構の遅角によるバルブオーバラップの拡大、油圧可変型オイルポンプ11の目標油圧の高油圧設定、の4つを組み合わせることにより実現される。吸気量は、適当な目標回転速度(例えば1000~1500rpm程度)の下で自立運転しつつ出力トルクがフリクション等の負トルクとバランスして発電用モータジェネレータ1に出力される軸トルクが0となるように、比較的少量に制御される。但し、いわゆるアイドル開度よりは多少大きなスロットルバルブ開度となり得る。そして、発電用モータジェネレータ1に内燃機関2が与える軸トルクが低下するように点火時期リタードが行われる。つまり、内燃機関2の運転点毎に予め設定されている基本点火時期(実質的にMBT点に沿って設定される)から点火時期を遅角することにより、同じ吸気量・燃料量の下で発生するトルクを低下させる。 排気側可変バルブタイミング機構は、図3(a)に示す第1の制御位置となる。つまり、排気側可変バルブタイミング機構が最遅角位置に制御され、バルブオーバラップが拡大している。これにより、内部EGRが増大し、実質的に筒内に流入する新気が少なくなる。そのため、燃焼により発生するトルクが相対的に低下する。なお、この第1の制御位置においては、吸気弁閉時期(IVC)は下死点(BDC)近傍にあり、排気弁閉時期(EVC)は、ATDC10°以降(例えばATDC10°)にある。そのため、基本的な吸気弁の開閉時期設定は吸気量を大きくする設定であると言え、排気弁閉時期(EVC)の遅角によるバルブオーバラップ拡大によって新気量の抑制が可能である。 さらに同時に、内燃機関2の出力によって駆動される油圧可変型オイルポンプ11の目標油圧が高油圧設定となる。このように高油圧設定とすることで、油圧可変型オイルポンプの駆動のために消費される内燃機関2の出力が相対的に大きくなり、軸トルクの低下に寄与する。このときの目標油圧は、潤滑等のために必要な本来の油圧要求よりも高い油圧値に設定される。特に、内燃機関2がピストンの冷却のためにピストン裏面へ潤滑油を噴射するピストンジェット機構を備えている場合には、このピストンジェット機構の作動油圧よりも高い油圧に設定される。一実施例においては、この無発電運転における目標油圧は、制御可能な範囲の最大油圧に設定される。 このように、発電用モータジェネレータ1に出力される軸トルクが0となるようにすることで、内燃機関2が燃焼運転しつつ発電を行わない無発電運転となり、バッテリ5のSOCが所定の充電禁止レベルよりも高くなった条件下でも、内燃機関2を熱源として利用することが可能となる。 ここで、上記のように油圧可変型オイルポン