JP-2026075708-A - タイヤ
Abstract
【課題】高速操縦安定性及びドライ制動性に優れ、転がり抵抗が小さく、未加硫タイヤのトレッド部においてタイヤ周方向に繋ぎ合わせた未加硫ゴムの部分が開いて空気が入り込むことを抑制できるタイヤを提供する。 【解決手段】実施形態のタイヤはアンダートレッドゴム13及びタイゴム10を備える。アンダートレッドゴム13は、ゴム成分100質量部に対し30質量部以上のシリカと、シリカの質量に対し6質量%以上のシランカップリング剤とを含み、E´(20℃)が12MPa以上である。タイゴム10は、CTAB吸着比表面積がそれぞれ25~50m 2 /g、70~130m 2 /gであるカーボンブラック(A)、(B)を、タイゴムのゴム成分100質量部に対しそれぞれ5~40質量部、20~80質量部含む。カーボンブラック(A)、(B)のCTAB吸着比表面積[m 2 /g]と質量分率の積は20~40である。 【選択図】図1
Inventors
- 飯塚 雄介
Assignees
- 横浜ゴム株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260511
- Application Date
- 20241023
Claims (3)
- タイヤであって、 一対の円環状のビードコアと、 前記ビードコアの間にトロイダル形状をなすよう架け渡されたカーカスと、 前記カーカスに対しタイヤ内側に配置され、前記ビードコアの間を前記カーカスに沿って延在するタイゴムと、 前記カーカスのタイヤ径方向外側に配置されるベルトと、 前記ベルトのタイヤ径方向外側に配置されたトレッドゴムであって、路面と接するトレッド表面に位置する外周側トレッドゴムと、前記外周側トレッドゴムと前記ベルトの間に配置された内周側トレッドゴムと、を有するトレッドゴムと、を備え、 前記タイゴムは、前記タイゴムに含まれるゴム成分100質量部に対し、CTAB吸着比表面積が25~50m 2 /gであるカーボンブラック(A)を5~40質量部と、CTAB吸着比表面積が70~130m 2 /gであるカーボンブラック(B)を20~80質量部と、を含むゴム組成物からなり、前記カーボンブラック(A)及び前記カーボンブラック(B)の含有量の合計が、前記ゴム成分100質量部に対し35質量部以上であり、 前記カーボンブラック(A)のCTAB吸着比表面積[m 2 /g]と前記カーボンブラック(A)の前記ゴム組成物中の質量分率との積と、前記カーボンブラック(B)のCTAB吸着比表面積[m 2 /g]と前記カーボンブラック(B)の前記ゴム組成物中の質量分率との積との合計である比表面積×質量分率(TR)が20~40であり、 前記内周側トレッドゴムは、前記内周側トレッドゴムに含まれるゴム成分100質量部に対し30質量部以上のシリカと、前記シリカの質量に対し6質量%以上のシランカップリング剤と、を含むゴム組成物からなり、20℃での弾性率E´(20℃)が12MPa以上である、ことを特徴とするタイヤ。
- 前記内周側トレッドゴムの20℃での弾性率E´(20℃)の前記タイゴムの20℃での弾性率E´(20℃)に対する比が1.0~1.2である、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記タイゴムの前記ゴム組成物中の前記カーボンブラック(A)の含有量は、前記カーボンブラック(B)の含有量と等しい、あるいは前記カーボンブラック(B)の含有量より多い、請求項1又は2に記載のタイヤ。
Description
本発明は、トレッドゴムが積層したトレッド部を備えるタイヤに関する。 スポーツドライビング向け車両のタイヤには、優れた高速操縦安定性能及び乾燥路面での制動性能(以下、ドライ制動性という)が要求される。これらの性能を高めるために、トレッドゴムを硬くすることが考えられる。しかし、トレッドゴムを硬くするために、カーボンブラックの配合量を増やすと、転動時に発熱しやすくなり、タイヤの転がり抵抗が悪化する。従来、カーボンブラックに代えシリカを配合することで、トレッドゴムの硬さを確保しつつ、転動時の発熱を抑え、タイヤの転がり抵抗の悪化を抑制することが知られている(特許文献1)。 特開2023-157850号公報 一実施形態のタイヤの子午線断面を示す図である。 以下、実施形態のタイヤについて詳細に説明する。 本発明のタイヤは、空気入りタイヤ等の内圧充填用タイヤであることが好ましく、本実施形態のタイヤは、空気入りタイヤである。リムと、リムに装着された内圧充填用タイヤとにより囲まれる空洞領域には、空気、窒素等の不活性ガス、あるいはその他の気体を充填することができる。 図1は、本実施形態のタイヤの子午線断面を示す図である。本実施形態のタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、トレッド部1のタイヤ幅方向両側に配置された一対のサイドウォール部2と、サイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。図1において、CLはタイヤセンターラインを示す。以下、図1を用いた説明は基本的に子午線断面形状に基づくが、タイヤ各部はいずれもタイヤ周方向に延在して環状をなす。 ビード部3のそれぞれは、例えば、ゴムで被覆したスチールワイヤをタイヤ周方向に複数回巻き付けた構造の円環状のビードコア5を有している。 カーカス4は、トロイダル形状をなすよう一対のビードコア5に架け渡され、ビードコア5の間を延び、ビードコア5の周りにタイヤ幅方向内側から外側に折り返されている。カーカス4は、タイヤ径方向に延びるよう引き揃えられた複数本の補強コードをゴムで被覆してなる。補強コードは、レーヨン等の有機繊維からなる。 ビードコア5のタイヤ径方向外側にはビードフィラー6が配置されている。ビードフィラー6は、ビードコア5の周りに折り返されたカーカス4の部分により包み込まれている。 トレッド部1には、カーカス4のタイヤ径方向外側に、複数層(図1では2層)のベルト7が埋設されている。ベルト7は、タイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コード(例えばスチールコード)を含み、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜方向が層間で互いに交差するように配置されている。各ベルト7の補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°~40°である。 最上層のベルト7のタイヤ径方向外側にはベルトカバー8が設けられている。図1に示す例では、2層のベルトカバー8が設けられ、ベルト7のタイヤ幅方向全域を覆う下層(タイヤ径方向内側)ベルトカバー8と、下層ベルトカバー8のタイヤ幅方向の両端部を覆う一対の上層(タイヤ径方向外側)ベルトカバー8とが設けられている。ベルトカバー8は、タイヤ周方向に配向する有機繊維コードを含む。ベルトカバー8の有機繊維コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は、例えば0°~5°である。 タイヤとリムとの間の空洞領域の側(タイヤ内側)を向くタイヤの表面には、インナーライナー9が設けられている。インナーライナー9は、カーカス4に対しタイヤ内側に配置され、一対のビードコア5の間をカーカス4に沿って延在するゴムである。インナーライナー9はブチルゴム(IIR)を主体とするゴム組成物で構成されている。 カーカス4とインナーライナー9との間にはタイゴム10が配置されている。タイゴム10は、カーカス4とインナーライナー9の間に挟まれ、一対のビードコア5の間をカーカス4に沿って延在するゴムである。タイゴム10は、タイヤセンターラインCLを通り、ビードコア5側の両端部それぞれがリムクッションゴム30と接する1枚のゴムであることが好ましい。図1に示す例のインナーライナー9及びタイゴム10のビードコア5側の端部は、ビードコア5のタイヤ径方向内側においてカーカス4とリムクッションゴム30との間に挟まれている。 トレッド部1には、ベルト7のタイヤ径方向外側にトレッドゴム11が配されている。図1に示す例のトレッドゴム11は、路面と接する接地面を有するキャップトレッドゴム(外周側トレッドゴム)12と、キャップトレッドゴム12のタイヤ径方向内側に配置されたアンダートレッドゴム(内周側トレッドゴム)13と、を有している。図1に示すアンダートレッドゴム13は、キャップトレッドゴム12及びベルトカバー8と接している。 トレッドゴム11は、キャップトレッドゴム12及びアンダートレッドゴム13に加え、図示されない導電性ゴム(アーストレッドゴム)をさらに備えていてもよい。アーストレッドゴムは、例えば、トレッド表面とベルト7の間をタイヤ径方向に延びることによりキャップトレッドゴム12及びアンダートレッドゴム13をタイヤ幅方向に分断するように配置される、導電性を有するゴムである。アーストレッドゴムは、例えば、タイヤセンターラインCL上をタイヤ周方向に一周するよう配置される。アーストレッドゴムは、アーストレッドゴム中のゴム成分100質量部に対し例えば40~80質量部のカーボンブラックを含むゴム組成物からなる。 サイドウォール部2には、カーカス4に対しタイヤ外側(タイヤ幅方向外側)に配置されたサイドゴム20が設けられている。 ビード部3には、カーカス4の周りに、リムと接するリムクッションゴム30が配されている。 アンダートレッドゴム13は、アンダートレッドゴム13に含まれるゴム成分100質量部に対し、シリカを30質量部以上と、アンダートレッドゴム13のゴム組成物中のシリカの含有量に対し6質量%以上のシランカップリング剤と、を含むゴム組成物からなる。アンダートレッドゴム13のゴム成分は、具体的には、ジエン系ゴムである。アンダートレッドゴム13のシリカの配合量がゴム成分100質量部に対し30質量部以上であることにより、カーボンブラックの配合量を多くし過ぎることなくアンダートレッドゴム13の硬さを確保できるので、アンダートレッドゴム13の発熱を抑制して転がり抵抗の悪化抑制に貢献しつつ、高速操縦安定性及びドライ制動性を向上させることができる。アンダートレッドゴム13のシリカの配合量は、ゴム成分100質量部に対し、好ましくは35質量部以上であり、より好ましくは40質量部以上である。 一方で、アンダートレッドゴム13のシリカの配合量が多すぎると、転がり抵抗が悪化するおそれがある。そのため、アンダートレッドゴム13のシリカの配合量は、ゴム成分100質量部に対し、好ましくは80質量部以下であり、より好ましくは60質量部以下である。 アンダートレッドゴム13に含まれるシリカのCTAB吸着比表面積(JIS K6430:2008に準拠)は、好ましくは70~150m2/gであり、90~130m2/gである。 アンダートレッドゴム13のシリカの配合量に対するシランカップリング剤の配合量の割合(以下、シラン比率ともいう)が6質量%以上であると、上記配合量で配合したシリカによりもたらされる、転がり抵抗の悪化抑制に貢献しつつ高速操縦安定性及びドライ制動性を向上させる効果が十分に発揮される。シラン比率が6質量%未満であると、シリカの配合量が多くても、アンダートレッドゴム13の十分な硬さが得られず、高速操縦安定性及びドライ制動性が低下する場合がある。一方で、シラン比率が高すぎると、シリカの配合量が多い場合に、上述したように、転がり抵抗が悪化するおそれがある。したがって、シラン比率は、好ましくは7~10質量%であり、より好ましくは8~9質量%である。 シランカップリング剤としては、シリカを含むタイヤ用ゴム組成物に一般的に配合されるシランカップリング剤を用いることができ、ビス-(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラサルファイド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジサルファイド、3-トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラサルファイド、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3-オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン等の硫黄含有シランカップリング剤を例示することができる。 アンダートレッドゴム13の20℃での弾性率E´(20℃)は12MPa以上である。本明細書において、E´(20℃)は、動的粘弾性測定により得られる20℃での貯蔵弾性率を意味する。E´(20℃)が12MPa以上であるアンダートレッドゴム13は、十分な硬さが確保されているため、高速操縦安定性及びドライ制動性の向上に寄与する。アンダートレッドゴム13のE´(20℃)は、好ましくは14MPa以上であり、より好ましくは16MPa以上である。このようなアンダートレッドゴム13のE´(20℃)は、例えば、アンダートレッドゴム13のゴム組成物中のカーボンブラック及びシリカの配合量を調節して調整することができる。一方、E´(20℃)が高すぎると、例えば、アンダートレッドゴム13に配合されるカーボンブラックの量が増え、発熱し易くなり、転がり抵抗が悪化する場合がある。そのため、アンダートレッドゴム13のE´(20℃)は、好ましくは30MPa以下であり、20MPa以下である。 タイゴム10は、タイゴム10に含まれるゴム成分100質量部に対し、CTAB吸着比表面積が25~50m2/gであるカーボンブラック(A)を5~40質量部と、CTAB吸着比表面積が70~130m2/gであるカーボンブラック(B)を20~80質量部と、を含むゴム組成物からなり、カーボンブラック(A)及びカーボンブラック(B)の含有量の合計が、当該ゴム成分100質量部に対し35質量部以上である。タイゴム10のゴム成分は、具体的に、ジエン系ゴムである。このようなタイゴム10は、十分な硬さを有しているので、アンダートレッドゴム13と共にタイヤに備えられていることで、高速操縦安定性及びドライ制動性を向上させる効果が大きくなる。そのため、アンダートレッドゴム13の硬さを過度に硬くする必要がなく、アンダートレッドゴム13のカーボンブラックの配合量を過度に多くする必要がないので、アンダートレッドゴム13の発熱を抑制することができる。すなわち、アンダートレッドゴム13と共にタイゴム10をタイヤに備えることで、発熱を抑制して転がり抵抗の悪化を抑制しつつ、高速操縦安定性及びドライ制動性を向上させる効果が増す。 そして、タイゴム10に関して、カーボンブラック(A)のCTAB吸着比表面積[m2/g]とカーボンブラック(A)のゴム組成物中の質量分率との積と、カーボンブラック(B)のCTAB吸着比表面積[m2/g]とカーボンブラック(B)のゴム組成物中の質量分率との積との合計である比表面積×質量分率(TR)は20~40である。 すなわち、タイゴム10のゴム組成物の比表面積×質量分率(TR)は、以下の式: {(カーボンブラック(A)のCTAB吸着比表面積[m2/g])×(カーボンブラック(A)の含有量[質量部]) +(カーボンブラック(B)のCTAB吸着比表面積[m2/g])×(カーボンブラック(B)の含有量[質量部])} /タイゴム10のゴム組成物の質量[質量部] に従い計算される。 本発明者の検討によれば、タイヤの各部のゴム組成物の発熱のしやすさと、未加硫のゴム組成物の圧延後の収縮の起こり易さは、タイヤ各部に含まれるカーボンブラックのCTAB吸着比表面積とカーボンブラックのゴム組成物中の質量分率との積の値の大きさと強い相関性を有し、積の値が大きいと発熱しやすく、積の値が小さいと圧延後の収縮が起こり易い。この知見によれ