JP-2026076461-A - 熱シミュレーション装置および熱シミュレーション方法
Abstract
【課題】 計算負荷が低く、精度が高い過渡熱シミュレーションが行える熱シミュレーション装置を提供する。 【解決手段】 パワー半導体モジュール30を熱界面材料40を介してヒートシンク50に接続した状態を解析対象として過渡熱シミュレーションを行う熱シミュレーション装置1であって、解析対象の仕様に基づいて、パワー半導体モジュール30の熱等価回路のCauerモデルである第1のモデル101と、熱界面材料40およびヒートシンク50の熱等価回路のCauerモデルである第2のモデル102とを、個別に構築するモデル構築部11と、第1のモデル101の過渡熱シミュレーションと第2のモデル102の過渡熱シミュレーションとを個別に行うとともに、第1のモデル101の熱等価回路の最下段の出力である放熱量を、第2のモデルの熱等価回路の入力として用いて第2のモデルの過渡熱シミュレーションを行う解析部12と、を有する。 【選択図】図4
Inventors
- 佐々木 康二
Assignees
- ミネベアパワーデバイス株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260512
- Application Date
- 20241024
Claims (7)
- パワー半導体モジュールを熱界面材料を介してヒートシンクに接続した状態を解析対象として過渡熱シミュレーションを行う熱シミュレーション装置であって、 前記解析対象の仕様に基づいて、前記パワー半導体モジュールの熱等価回路のCauerモデルである第1のモデルと、前記熱界面材料および前記ヒートシンクの熱等価回路のCauerモデルである第2のモデルとを、個別に構築するモデル構築部と、 前記第1のモデルの過渡熱シミュレーションと前記第2のモデルの過渡熱シミュレーションとを個別に行うとともに、前記第1のモデルの熱等価回路の最下段の出力である放熱量を、前記第2のモデルの熱等価回路の入力として用いて前記第2のモデルの過渡熱シミュレーションを行う解析部と、を有することを特徴とする熱シミュレーション装置。
- 請求項1において、 前記モデル構築部は、前記パワー半導体モジュールが第1のパワー半導体素子と第2のパワー半導体素子とを有する場合には、前記第1のモデルとして、前記第1のパワー半導体素子を熱源とする前記パワー半導体モジュールの熱等価回路のCauerモデルである第3のモデルと、前記第2のパワー半導体素子を熱源とする前記パワー半導体モジュールの熱等価回路のCauerモデルである第4のモデルとを、個別に構築し、 前記解析部は、前記パワー半導体モジュールが前記第1のパワー半導体素子と前記第2のパワー半導体素子とを有する場合には、前記第3のモデルおよび前記第4のモデルの過渡熱シミュレーションを行うとともに、前記第3のモデルおよび前記第4のモデルのそれぞれの熱等価回路の最下段の出力である放熱量を合計した総放熱量を算出し、前記総放熱量を前記第2のモデルの熱等価回路の入力として用いて前記第2のモデルの過渡熱シミュレーションを行うことを特徴とする熱シミュレーション装置。
- 請求項2において、 前記第1のパワー半導体素子はIGBTであり、前記第2のパワー半導体素子は前記IGBTに逆並列に接続されたダイオードであることを特徴とする熱シミュレーション装置。
- 請求項1において、 前記モデル構築部は、前記パワー半導体モジュールの熱等価回路のFosterモデルをCauerモデルに変換するモデル変換部を有することを特徴とする熱シミュレーション装置。
- 請求項1において、 前記解析対象の仕様の入力を受け付ける入力部と、 前記解析対象の仕様を記憶する記憶部と、 前記解析部による過渡熱シミュレーションの結果を出力する出力部と、を有することを特徴とする熱シミュレーション装置。
- 請求項5において、 前記出力部は、前記解析部による過渡熱シミュレーションの結果を表示させる表示部を有することを特徴とする熱シミュレーション装置。
- パワー半導体モジュールを熱界面材料を介してヒートシンクに接続した状態を解析対象として過渡熱シミュレーションを行う熱シミュレーション方法であって、 前記解析対象の仕様に基づいて、前記パワー半導体モジュールの熱等価回路のCauerモデルである第1のモデルと、前記熱界面材料および前記ヒートシンクの熱等価回路のCauerモデルである第2のモデルとを、個別に構築し、 前記第1のモデルの過渡熱シミュレーションと前記第2のモデルの過渡熱シミュレーションとを個別に行うとともに、前記第1のモデルの熱等価回路の最下段の出力である放熱量を、前記第2のモデルの熱等価回路の入力として用いて前記第2のモデルの過渡熱シミュレーションを行うことを特徴とする熱シミュレーション方法。
Description
本発明は、熱シミュレーション装置および熱シミュレーション方法に関する。 パワー半導体の設計において、パワー半導体モジュールの熱抵抗と、損失から、過渡熱シミュレーションを行って、パワー半導体素子の接合温度を推定することが行われている。 過渡熱シミュレーションを行う方法の1つとして、FEM(Finite Element Method)があるが、計算負荷が高いという問題がある。 また、FEMよりも計算負荷が低い過渡熱シミュレーションの方法として、Cauerモデルの熱等価回路を用いて過渡熱シミュレーションを行う方法がある。 Cauerモデルの熱等価回路を用いた過渡熱シミュレーションに関連する技術としては、例えば特許文献1がある。 特許文献1の図2、段落0023には、半導体装置(2)が、第1のフレーム(51)と、半導体チップ(52)と、第2のフレーム(53)と、モールド樹脂(54)とを含み、半導体チップ(52)は、第1のフレーム(51)、第2のフレーム(53)及びモールド樹脂(54)によって封止されていることが記載されている。 そして、特許文献1の図3、段落0025、0026、0034には、半導体装置(2)の下面側の部分に対応するCauer型の第1の熱等価回路(61)と、第1の熱等価回路(61)に接続され、半導体装置(2)の上面側の部分に対応するCauer型の第2の熱等価回路(62)とを含む熱等価回路(3)が記載されている。 特開2023-44328号公報 実施例の熱シミュレーション装置の機能ブロック図。実施例の熱シミュレーション装置を実現するための演算処理システムのハードウェア構成図。実施例の解析対象を説明する断面図。実施例のCauerモデルの一例を説明する熱等価回路。実施例の過渡熱シミュレーションの精度を説明する図。実施例のCauerモデルの他の例を説明する熱等価回路。比較例のCauerモデルを説明する熱等価回路。比較例の過渡熱シミュレーションの精度を説明する図。比較例のCauerモデルによる誤差要因を説明する熱等価回路。パワー半導体モジュールの過渡熱抵抗スペックの一例を説明する図。Fosterモデルを説明する熱等価回路。 以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。各図において、同一または類似の構成要素については同じ符号を付け、重複する説明は省略する。 図1は、実施例の熱シミュレーション装置の機能ブロック図である。 本実施例の熱シミュレーション装置1は、機能ブロックとして、制御部10と、記憶部15とを有する。制御部10は、機能ブロックとして、モデル構築部11と、解析部12と、入力部13と、出力部14とを有する。モデル構築部11は、機能ブロックとして、モデル変換部11Aを有する。出力部14は、機能ブロックとして、表示部14Aを有する。各機能ブロックの詳細については後述する。 図2は、実施例の熱シミュレーション装置を実現するための演算処理システムのハードウェア構成図である。 本実施例の演算処理システム20は、演算処理装置21と、記憶装置22と、入力インターフェース23と、出力インターフェース24と、通信装置25と、これらを接続するバス26とを有する。 演算処理装置21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを用いることができる。記憶装置22は、例えば、メモリなどの主記憶装置や、ハードディスクなどの補助記憶装置などを用いることができる。入力インターフェース23は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力装置を用いることができる。出力インターフェース24は、例えば、表示装置などの出力装置を用いることができる。通信装置25は、例えば、ネットワークを介して通信を行う通信インターフェース装置などを用いることができる。 制御部10の各機能ブロックは、例えば、演算処理システム20上で、プログラムを実行することにより実現することができる。記憶部15は、例えば、記憶装置22により実現することができる。入力部13は、例えば、入力インターフェース23と、入力インターフェース23からの入力を受け付けるプログラムにより実現することができる。出力部14は、例えば、出力インターフェース24と、出力インターフェース24または記憶部15への出力を制御するプログラムにより実現することができる。表示部14Aは、例えば、表示装置と、表示装置への出力を制御するプログラムにより実現することができる。 図3は、実施例の解析対象を説明する断面図である。 本実施例の熱シミュレーション装置1は、パワー半導体モジュール30を熱界面材料40を介してヒートシンク50に接続した状態を解析対象として過渡熱シミュレーションを行う。 パワー半導体モジュール30は、絶縁層33と、絶縁層33の一方の主面に設けられた配線層32と、配線層32に図示しない接合部材を介して接合されたパワー半導体素子31と、絶縁層33の他方の主面に接続されたベース34とを有する。パワー半導体素子31は、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などのスイッチング素子や、ダイオードなどのうち、少なくとも1つを含む。 パワー半導体モジュール30のベース34には、例えば放熱グリスなどの熱界面材料40を介してヒートシンク50が接続される。 各部分の温度は、パワー半導体素子31の接合温度をTj、ベース34の下面(ヒートシンク50が接続される側の主面)のケース温度をTc、ヒートシンク50の上面(パワー半導体モジュール30が接続される側の主面)のヒートシンク温度をTh、ヒートシンク50の下面(放熱側の主面)の環境温度(外気温または水温)をTaと定義する。 図4は、実施例のCauerモデルの一例を説明する熱等価回路である。 図1、図3、図4を用いて、熱シミュレーション装置1の動作を説明する。 モデル構築部11は、解析対象の仕様に基づいて、パワー半導体モジュール30の熱等価回路のCauerモデルである第1のモデル101と、熱界面材料40およびヒートシンク50の熱等価回路のCauerモデルである第2のモデル102とを、個別に構築する。 解析部12は、第1のモデル101の過渡熱シミュレーションと第2のモデル102の過渡熱シミュレーションとを個別に行うとともに、第1のモデル101の熱等価回路の最下段の出力である放熱量(Q12)を、第2のモデル102の熱等価回路の入力(Q21)として用いて第2のモデル102の過渡熱シミュレーションを行う。 入力部13は、解析対象の仕様の入力を受け付ける。 記憶部15は、解析対象の仕様を記憶する。 出力部14は、解析部12による過渡熱シミュレーションの結果を出力する。結果の出力先は、記憶部15でもよいし、出力インターフェース24の表示装置でもよい。 結果を表示装置に表示させる場合は、表示部14Aは、解析部12による過渡熱シミュレーションの結果を表示させる。 図4において、Q(Q11、Q12、Q21)は熱量を示している。 第1のモデル101は、損失に相当する熱量(Q11)を入力として用いる。第1のモデル101は、入力(Q11)に直列に接続された熱抵抗R(R11~R14)と、それぞれの熱抵抗R(R11~R14)の前段側と、基準側との間にそれぞれ接続された熱容量C(C11~C14)とを有する。そして、最下段の出力がQ12となる。第2のモデル102は、このQ12を入力(Q21)として用いる。第2のモデル102は、入力(Q21)に直列に接続された熱抵抗R(R21~R22)と、それぞれの熱抵抗R(R21~R22)の前段側と、基準側との間にそれぞれ接続された熱容量C(C21~C22)とを有する。R11の前段の温度がTjであり、R14の後段の温度とR21の前段の温度がTcであり、R22の前段の温度がThであり、R22の後段の温度がTaである。 図5は、実施例の過渡熱シミュレーションの精度を説明する図である。図5において、横軸は時刻tであり、縦軸は温度差ΔTである。 図5では、比較の基準として、計算負荷は高いが精度が高いFEMによる過渡熱シミュレーションの結果を実線で示し、FEMよりも計算負荷が低い本実施例による過渡熱シミュレーションの結果を点線で示した。ΔT(j-a)は、TjとTaとの温度差を示し、ΔT(c-a)は、TcとTaとの温度差を示し、ΔT(h-a)は、ThとTaとの温度差を示している。また、FEMによる結果は、_FEMを追記して示している。 図5に示す通り、本実施例による過渡熱シミュレーションの結果は、FEMによる過渡熱シミュレーションの結果に近く、精度が高いことがわかる。 以上説明した通り、本実施例によれば、パワー半導体モジュール30を熱界面材料40を介してヒートシンク50に接続した状態を解析対象として過渡熱シミュレーションを行う場合に、計算負荷が低く、精度が高い過渡熱シミュレーションが行える熱シミュレーション装置1および熱シミュレーション方法を実現できる。 図6は、実施例のCauerモデルの他の例を説明する熱等価回路である。 図6では、パワー半導体モジュール30が、パワー半導体素子31として、第1のパワー半導体素子と第2のパワー半導体素子とを有する場合の変形例である。例えば、第1のパワー半導体素子はIGBTであり、第2のパワー半導体素子はIGBTに逆並列に接続されたダイオードである。このような回路構成は、電力変換回路などで一般的に用いられている。 モデル構築部11は、パワー半導体モジュール30が第1のパワー半導体素子と第2のパワー半導体素子とを有する場合には、第1のモデル101として、第1のパワー半導体素子を熱源とするパワー半導体モジュール30の熱等価回路のCauerモデルである第3のモデル103と、第2のパワー半導体素子を熱源とするパワー半導体モジュール30の熱等価回路のCauerモデルである第4のモデル104とを、個別に構築する。 解析部12は、パワー半導体モジュール30が第1のパワー半導体素子と第2のパワー半導体素子とを有する場合には、第3のモデル103および第4のモデル104の過渡熱シミュレーションを行うとともに、第3のモデル103および第4のモデル104のそれぞれの熱等価回路の最下段の出力である放熱量(Q32、Q42)を合計した総放熱量を算出し、この総放熱量を第2のモデルの熱等価回路の入力(Q21、Q22)として用いて第2のモデル102の過渡熱シミュレーションを行う。 第3のモデル103は、第1のモデル101のQ11、Q12、R11~R14、C11~C14が、それぞれQ31、Q32、R31~R34、C31~C34に置き換わったものに相当する。第4のモデル104は、第1のモデル101のQ11、Q12、R11~R14、C11~C14が、それぞれQ41、Q42、R41~R44、C41~C44に置き換わったものに相当する。また、第2のモデル102は、Q21に加え、Q22が入力として並列に接続されている。 そして、Q32をQ21の入力として用い、Q42をQ22の入力として用いることで、第3のモデル103および第4のモデル104のそれぞれの熱等価回路の最下段の出力である放熱量(Q32、Q42)を合計した総放熱量を算出し、この総放熱量を第2のモデルの熱等価回路の入力(Q21、Q22)として用いて第2のモデル102の過渡熱シミュレーションを行うことができる。 本変形例によれば、複数のパワー半導体素子を有する場合においても、計算負荷が低く、精度の高い過渡熱シミュレーションを行うことができる。 図7は、比較例のCauerモデルを説明する熱等価回路である。 本比較例は、通常考えられるCauerモデルの熱等価回路