JP-2026076500-A - 土壌改良剤、及び土壌改良方法
Abstract
【課題】処理対象の土壌として、特に建設汚泥等の固化処理が困難な含水土壌を想定し、当該含水土壌を改質することにより運搬等の取り扱いを容易にする土壌改良剤を提供する。 【解決手段】土木工事又は建設工事、或いは土壌改良作業において存在する含水土壌を改質する土壌改良剤であって、含水土壌に対する無機製剤の使用量を低減して改質した土壌を減容化する減容化剤を含み、減容化剤は、高分子製剤であり、高分子製剤は、親水性高分子、吸水性高分子、及び高分子凝集剤からなる群から選択される少なくとも一つであり、無機製剤は、セメント、生石灰、石膏、ペーパースラッジ灰、及び酸化マグネシウムからなる群から選択される少なくとも一つを含む。 【選択図】図1
Inventors
- 寺尾 好太
- 藤田 洋克
- 黒木 琢也
Assignees
- テクニカ合同株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260512
- Application Date
- 20241024
Claims (10)
- 土木工事又は建設工事、或いは土壌改良作業において存在する含水土壌を改質する土壌改良剤であって、 前記含水土壌に対する無機製剤の使用量を低減して改質した土壌を減容化する減容化剤を含む土壌改良剤。
- 前記減容化剤は、高分子製剤である請求項1に記載の土壌改良剤。
- 前記高分子製剤は、親水性高分子、吸水性高分子、及び高分子凝集剤からなる群から選択される少なくとも一つである請求項2に記載の土壌改良剤。
- 前記無機製剤は、セメント、生石灰、石膏、ペーパースラッジ灰、及び酸化マグネシウムからなる群から選択される少なくとも一つを含む請求項1に記載の土壌改良剤。
- 前記含水土壌に対する前記減容化剤の添加量が0.5~10kg/m 3 となり、前記無機製剤の添加量が50~500kg/m 3 となるように、前記減容化剤及び/又は前記無機製剤の配合量が設定されている請求項1に記載の土壌改良剤。
- JIS A 1228に準拠したコーン指数試験によるコーン指数が200kN/m 2 以上となるように、前記含水土壌を改質する請求項1~5の何れか一項に記載の土壌改良剤。
- JIS R 5201において、落下速度を1回/秒、落下回数を50回に変更したテーブルフロー試験によるテーブルフロー値が110mm×110mm以下となるように、前記含水土壌を改質する請求項1~5の何れか一項に記載の土壌改良剤。
- JIS A 1101:2020に準拠したスランプコーン(上端内径100mm×下端内径200mm×高さ300mm)を用いたスランプ試験によるスランプ値が3.0cm以下となるように、或いはミニスランプコーン(上端内径50mm×下端内径100mm×高さ150mm)を用いたミニスランプ試験によるミニスランプ値が1.5cm以下となるように、前記含水土壌を改質する請求項1~5の何れか一項に記載の土壌改良剤。
- 土木工事又は建設工事、或いは土壌改良作業において存在する含水土壌を改質する土壌改良方法であって、 前記含水土壌に、請求項1~5の何れか一項に記載の土壌改良剤を添加する添加工程を包含し、 前記土壌改良剤が添加された含水土壌は、前記土壌改良剤の添加直後又は添加1日後において、以下の条件: (a)JIS A 1228に準拠したコーン指数試験によるコーン指数が200kN/m 2 以上 (b)JIS R 5201に準拠したテーブルフロー試験によるテーブルフロー値が110mm×110mm以下 (c)JIS A 1101:2020に準拠したスランプコーン(上端内径100mm×下端内径200mm×高さ300mm)を用いたスランプ試験によるスランプ値が3.0cm以下、或いはミニスランプコーン(上端内径50mm×下端内径100mm×高さ150mm)を用いたミニスランプ試験によるミニスランプ値が1.5cm以下 を満たす土壌改良方法。
- 前記土壌改良剤は、前記無機製剤を含むものとして構成され、 前記添加工程は、前記含水土壌に前記減容化剤及び前記無機製剤が同時に添加されるように、或いは前記含水土壌に前記減容化剤が添加され、次いで前記無機製剤が添加されるように実施される請求項9に記載の土壌改良方法。
Description
本発明は、土木工事又は建設工事、或いは土壌改良作業において存在する含水土壌を改質する土壌改良剤、及び土壌改良方法に関する。 土木工事、建設工事、及び土壌改良作業等で発生した土壌(以下、「建設汚泥等」と称する。)には多量の水分が含まれていることが多く、その水分に起因した土壌としての取り扱いの困難性が、建設汚泥等の運搬効率を低下させるものとなっていた。建設汚泥等の含水土壌の運搬効率を上げるためには、土壌改良剤を用いて土壌を改質(固化又は硬化)することが求められる。 含水土壌の土壌改良剤として、無機材料を主成分とするものが従来より知られており、例えば、火山灰白土、フライアッシュ、シリカヒューム、ペーパースラッジを含む無機焼成粉体を土壌改良剤として使用するものがあった(特許文献1を参照)。 特許文献1によれば、この土壌改良剤を含水土壌に少量添加混合するだけで、土壌に含まれる成分がポゾラン反応によって固化し、含水土壌の流動性が失われて土砂状に改質できるとされている。 特開2013-56980号公報 図1は、本発明の土壌改良剤によって含水土壌が固化するメカニズムを説明するイメージ図である。 本発明は、土木工事又は建設工事、或いは土壌改良作業において存在する含水土壌を改質することにより運搬等の取り扱いを容易にするものである。以下、本発明にかかる土壌改良剤、及び土壌改良方法について説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態や実施例に記載される構成に限定されるものではない。 <含水土壌> 本発明が処理対象として想定する建設汚泥等は、水を含んだ含水土壌である。含水土壌は、含水率が10~60重量%(含水比として11~122%)であり、主成分として、砂(平均粒径が概ね2~0.6mm)、シルト(平均粒径が概ね0.6~0.004mm)、粘土(平均粒径が概ね0.004mm以下)等の比較的粒径が小さい粒子を含む土壌である。具体的には、国土交通省リサイクル指針による「土壌改質の必要を求められる軟弱土壌」である。ただし、礫等の比較的粒径が大きい粒子を含む土壌であっても、本発明の処理対象となり得る。 ここで、建設汚泥等は、一般に含水率が高いため運搬等の取り扱いが困難である。そこで、本発明者らは、建設汚泥等の運搬等の取り扱いを容易なものとするためには、建設汚泥等の性状を改善することが必要であるとの認識に立ち、特に含水率の高い建設汚泥等の改質に適した土壌改良剤を創作するに至った。 本発明の土壌改良剤は、例えば、固形分として、粘土及びシルトと砂とを2:8~8:2(重量比)の割合で含有し、含水率が45~50重量%(含水比として82~100%)の含水土壌を好適に処理することができる。このような性状の含水土壌は、土木工事、建設工事、地下工事、トンネル掘削工事、或いは土壌改良作業等により発生する殆どの建設汚泥等に含まれるため、本発明の土壌改良剤は、多くの工事現場や作業現場で使用することができる。 <土壌改良剤> 本発明の土壌改良剤は、少なくとも減容化剤を含み、さらに任意に無機製剤を含む処方とされる。或いは、減容化剤と、無機製剤とを組み合わせた構成(一剤か二剤かは問わない)とされる。初めに、本発明の土壌改良剤による含水土壌の固化メカニズムを説明する。 図1は、本発明の土壌改良剤によって含水土壌が固化するメカニズムを説明するイメージ図である。含水土壌に減容化剤を添加すると(図1(a))、減容化剤の作用(含水土壌中の水分を吸収又は土壌から引き離す)によって含水土壌が一定程度固化し(図1(b))、土壌は細分化して縮小する(図1(c))。細分化については、後述の減容化剤で述べる。次に、無機製剤を添加すると(図1(d))、無機製剤が細分化された土壌中に入り込み、結晶核を生成する(図1(e))。約一日後、細分化された土壌中で結晶が成長し(図1(f))、ポゾラン反応、水和反応、又は発熱反応の進行に伴って、固化が完了する。このように、本発明の土壌改良剤は、減容化剤と無機製剤とが協働して含水土壌を固化するものである。本発明の土壌改良剤によれば、無機製剤の使用量が従来よりも低減されるため、土壌全体の体積及び重量の増加を抑えることができる。その結果、本発明の土壌改良剤により改質した土壌は、従来の土壌改良剤により改質した土壌と比べて減容化されたものとなり、運搬等の取り扱いが容易なものとなる。 以下、本発明の土壌改良剤における主要な成分である減容化剤、及び当該減容化剤と併用され得る無機製剤について説明する。 [減容化剤] 減容化剤は、含水土壌に対する無機製剤の使用量を低減して改質した土壌を減容化することに寄与する成分である。減容化剤としては、高分子製剤が好ましく、特に水と親和性を有する高分子製剤が好ましい。含水土壌に高分子製剤を添加し混合すると、含水土壌に含まれる水分が高分子製剤に吸収されることにより、或いは高分子製剤の作用により含水土壌に含まれる水分が土壌から遊離することにより、含水土壌の含水率が低下し、土壌は細分化(粒状化)して縮小する。 高分子製剤としては、親水性高分子、吸水性高分子(SAP)、及び高分子凝集剤が挙げられる。このうち、親水性高分子及び吸水性高分子は、土壌粒子の周囲に存在する水分(遊離水)を吸収する作用を有する。高分子凝集剤は、土壌の周囲に存在する水分(遊離水)を土壌とともにまとめる(周囲から隔離する)作用を有する。高分子製剤は、親水性高分子、吸水性高分子、又は高分子凝集剤を夫々単独で含むものであってもよいし、これらの二種以上の混合物であってもよい。 親水性高分子としては、例えば、ポリアクリル酸/ポリアクリルアミド共重合体、ポリメタクリル酸/ポリアクリルアミド共重合体、ポリカルボン酸系ポリマー等が挙げられる。これらのうち、好ましい親水性高分子は、ポリアクリル酸/ポリアクリルアミド共重合体である。 吸水性高分子としては、例えば、ポリアクリル酸系ポリマー、ポリメタクリル酸系ポリマー、ポリ酢酸ビニル系ポリマー、ポリビニルアルコール系ポリマー、カルボキシメチルセルロース系ポリマー等が挙げられる。これらのうち、好ましい吸水性高分子は、ポリアクリル酸系ポリマーとして代表的なポリアクリル酸ナトリウムである。 高分子凝集剤としては、アニオン性高分子凝集剤、カチオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤、及びノニオン性高分子凝集剤の何れも使用可能であるが、土壌の付着防止性に優れている点や、環境に与える影響が少ないという点から、アニオン性高分子凝集剤が好ましく使用される。また、両性高分子凝集剤のうち、アニオン性基がカチオン性基より多いアニオンリッチ両性高分子凝集剤についても、アニオン性高分子凝集剤と同様に使用可能である。すなわち、分子構造中にアニオン性基を含む高分子凝集剤(アニオン性高分子凝集剤、又はアニオンリッチ両性高分子凝集剤)が好ましく利用される。 アニオン性高分子凝集剤としては、例えば、ポリカルボン酸塩又はポリカルボン酸塩とアクリルアミドとの共重合物、ポリスルホン酸塩又はポリスルホン酸塩とアクリルアミドとの共重合物、並びにこれらの誘導体が挙げられる。ポリカルボン酸塩を形成するためのポリカルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、及びマレイン酸等が挙げられる。ポリスルホン酸塩を形成するためのポリスルホン酸としては、アクリルアミド2-メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、及びスチレンスルホン酸等が挙げられる。 カチオン系高分子凝集剤としては、例えば、アルキルアミノアクリレート塩重合体又はアルキルアミノアクリレート塩重合体とアクリルアミドとの共重合物、アルキルアミノメタクリレート塩重合体又はアルキルアミノメタクリレート塩重合体とアクリルアミドとの共重合物、並びにこれらの誘導体が挙げられる。アルキルアミノアクリレート塩重合体としては、アクリル酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、アクリロイル2-ヒドロキシプロピルリド等が挙げられる。アルキルアミノメタクリレート塩重合体としては、メタアクリル酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノプロピルメタアクリルアミド、メタアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、メタアクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、メタアクリロイル2-ヒドロキシプロピルリド等が挙げられる。 両性高分子凝集剤としては、アニオン性高分子凝集剤の構成単位であるアニオン性モノマーと、カチオン性高分子凝集剤の構成単位であるカチオン性モノマーと、ノニオン性モノマー(必要に応じて)とのランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体が挙げられるが、安定性の点からランダム共重合体又は交互共重合体が好ましい。アニオン性モノマーとカチオン性モノマーとの重合比は、アニオン性基が30~45mol%、好ましくは35~42mol%であり、カチオン性基が0.1~10.0mol%、好ましくは0.1~4.0mol%であり、残部がノニオン性基である。両性高分子凝集剤は、アニオン性高分子凝集剤が有するアニオン性基と、カチオン性高分子凝集剤が有するカチオン性基とが同一の高分子構造中に存在するが、アニオン性高分子凝集剤とカチオン性高分子凝集剤との混合物のように相分離することがないため、安定した性能を発揮することができる。 高分子製剤の分子量は、重量平均分子量(Mw)として、1.0×107~2.5×107が好ましく、1.3×107~2.2×107がより好ましい。高分子製剤の分子量が上記の範囲にあれば、含水土壌に含まれる水分の吸収能又は隔離能に優れるとともに、減容化剤としての取り扱いも容易なものとなる。減容化剤中の高分子製剤の含有量は、特に限定されず、0.1~100重量%の範囲で任意に設定することが可能である。 高分子製剤の剤形は、粉末状であってもよいし、水等の溶媒に溶解又は分散させた液状であってもよい。液状の高分子製剤の場合、固形分は10~80重量%であることが好ましく、20~60重量%がより好ましく、40~50重量%がさらに好ましい。 含水土壌に対する減容化剤の添加量は、後述する無機製剤の添加量との関係で決定されるものであり、0.5~10kg/m3であることが好ましいが、減容化剤が粉末状の高分子製剤である場合は、0.5~4kg/m3であることが好ましく、液状の高分子製剤である場合は、1~10kg/m3であることが好ましい。このような範囲であれば、改質後の土壌は、少なくとも国土交通省が定める第4種改良土以上の強度(コーン指数が200kN/m2以上)を発現するものとなり、減容化された土壌の運搬等が可能となる。 [無機製剤] 無機製剤は、含水土壌を固化するための成分である。無機製剤を含水土壌に添加し混合すると、上述したように、含水土壌中に固化の起点となる無機製剤の結晶核が生成し、その後、結晶成長を経て、ポゾラン反応、水和反応、又は発熱反応の進行に伴って、含水土壌に含まれる成分が固化される。 無機製剤としては、セメント、生石灰、石膏、ペーパースラッジ灰、及び酸化マグネシウムが挙げられる。セメントは、ケイ酸カルシウム、及びアルミン酸カルシウムを主成分とし、ポゾラン反応により硬化する。生石灰は、酸化カルシウムを主成分とし、ポゾラン反応及び発熱反応により硬化する。石膏は、硫酸カルシウム(半水石膏)を主成分とし、水和反応により硬化する。ペーパースラッジ灰は、酸化カルシウム、酸化ケイ素、及びセルロースを主成分とし、ポゾラン反応により硬化する。酸化マグネシウムは、水和反応により硬化する。 含水土壌に対する無機製剤の添加量は、前述した減容化剤の添加量との関係で決定されるものであり、50~500kg/m3であることが好ま