JP-2026076521-A - 耐塩素水性ゴム組成物及びそれを用いたパッキン
Abstract
【課題】水道配管などにおける止水部に使用されるパッキンにおいて、ゴム物性の低下が少なく、墨汁現象と称されるカーボンブラックの溶出がなく耐久性の良好なパッキンを提供する。 【解決手段】高ジエン量かつ低~中エチレン量のEPDM100重量部に対して、3重量部以下のカーボンブラックと、15~65重量部のシリカと、20重量部以下のパラフィン系オイルと、を配合してなる耐塩素水性組成物を材料に用いてパッキンを成形する。 【選択図】なし
Inventors
- 小出 祐司
- 川崎 弘志
Assignees
- 株式会社荒井製作所
Dates
- Publication Date
- 20260512
- Application Date
- 20241024
Claims (3)
- 高ジエン量かつ低~中エチレン量のEPDM100重量部に対して、3重量部以下のカーボンブラックと、15~65重量部のシリカと、20重量部以下のパラフィン系オイルと、を配合してなる耐塩素水性ゴム組成物。
- 前記シリカが弱酸性~弱アルカリ性の湿式シリカまたは乾式シリカである請求項1に記載の耐塩素水性ゴム組成物。
- 請求項1または2に記載の耐塩素水性ゴム組成物を材料に用いて成形されたパッキン。
Description
本発明は、耐塩素水性ゴム組成物及びその組成物を材料に用いて成形されたパッキンに関し、特に水道配管などにおける止水部に使用して好適なものである。 従来から、水道配管などにおける止水部にはNBR(アクリロニトリル-ブタジエン共重合体)やEPDM(エチレン-プロピレン共重合体)などのゴムからなるパッキン(Oリングや平丸パッキンなど)が使用されている。しかしながら、NBRやEPDMなどは耐塩素水性(水道水中の残留塩素に対する耐久性)に劣るため、長期に安定した止水性が得られないという欠点を有していた。 そこで最近では、耐塩素水性を向上させるために、高ジエン量のEPDMを主成分としたゴム組成物(特許文献1参照)が止水部のパッキンに使用されている。 特開2004-210821号公報 以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。 本発明は、水道配管の止水部などに好適に使用されるパッキン用のゴム組成物であって、そのベースゴムとして用いられるエチレン-プロピレン共重合ゴムは、エチレン-プロピレン共重合体に不飽和結合を持った第3成分として非共役ジエンを導入したエチレン-プロピレン-非共役ジエン3元共重合体(EPDM)を意味し、第3成分としては、ジシクロペンタジエン、ジシクロオクタジエン、5-メチレン-2-ノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、1、4-ヘキサジエンなどが例示される。 本発明でいう高ジエン量のEPDMとは、エチレン-プロピレン共重合体に第3成分として導入した非共役ジエンである5-エチリデン-2-ノルボルネンなどの量で、EPDMではジエン含有量が高いほど架橋速度が速くなり、圧縮永久歪が低くなる。本発明におけるジエンの量は5~15wt%、好ましくは7~10wt%である。 また、本発明でいう低~中エチレン量のEPDMとは、エチレン-プロピレン共重合体に導入した飽和炭化水素のうち、エチレンの含有量で、一般にEPDMではエチレン含有量が低いほど、引張強さやゴム硬度が低くなり、低温性もよくなる。本発明でのEPDMの低~中エチレンの量は40~60wt%、好ましくは45~55wt%である。 この高ジエン量かつ低~中エチレン量のEPDMの具体的なグレード(括弧内はエチレン量/ジエン量)としては、三井EPT1045(58/5.0)、3110L(56/5.0)、3090EM(48/5.2)、X-4010M(54/7.6)、4021(51/8.2)、4045M(45/7.6)、4070(56/8.1)、8090M(47/9.5)、9090M(41/140)(以上、三井石油化学工業株式会社製商品名)、エスプレン301A(50/5.0)、505A(50/9.5)、505(50/10.0)、5206F(54/8.5)、5527F(54/8.5)、7456(53/10.5)(以上、住友化学工業株式会社製商品名)、EPT7241(52/7.7)、EP33(52/8.1)、EP35(52/8.1)、EP65(53.5/9)、EP251(53.5/9)、EP342(47/9)、EP331(47/11.3)(以上、株式会社ENEOSマテリアル製商品名)、KEP 2380(56/5.7)、6590(53/6.5)、330(57/7.9)、650L(59/8.7)、650(59/8.7)、350(57/7.9)、350F(59/8.1)、2480(58/8.9)、9520(56.5/9)、9590(52/10.0)、9570E(55/10.0)、8521(55/8.0)(以上、錦湖ポリケム [Kumho Polychem](韓国)社製商品名)、Keltan 2650(53/6.0)、 2650C(46/6.0)、2750(48/7.8)、3960(56/11.0)、6950C(44/9.0)、6951C(44/9.0)、7752C(45/7.6)、8550C(48/5.5)、9650C(51/6.5)、9950C(44/9.0)、10660C(56/6.5)、10950C(52/9.0)、13561C(56/5.5)、Eco6950(48/9.0)、Eco8550(55/5.5)(以上、ARANXEO(オランダ)社製商品名)、NORDEL 5565(50/7.5)、6530XFC(55/8.5)、(以上、DOW CHEMICAL(アメリカ)社製商品名)などが例示される。 本発明のゴム組成物の架橋(加硫)は、通常の硫黄架橋系を適用することができる。硫黄としては、回収硫黄を粉砕し、微粉としたものが使用される。これには、金華印微粉硫黄150mesh、200mesh、300mesh、325mesh、沈降硫黄(以上、鶴見化学工業株式会社製商品名)が例示される。また、分散性などを改良した表面処理硫黄も適宜使用され、これには、サルファックス A、5、200S、200SS、PS、PMC、SB、PN(以上、鶴見化学工業株式会社製商品名)などが例示される。 この硫黄架橋に用いられる硫黄は、ベースゴム100重量部に対して、0.1~5重量部程度添加される。 また、未架橋ゴムからのブルームを避けるために不溶性硫黄を使用してもよい。これには、セイミサルファー、セイミOT(鶴見化学工業株式会社製商品名)やサンフェル、サンフェルEX、サンフェルZ(以上、三新化学工業株式会社製商品名)などが例示され、ベースゴム100重量部に対して、0.1~5重量部程度添加される。 また、特に低圧縮永久歪みが要求される場合には、硫黄を全く使用しないかわりに、含硫黄有機化合物が架橋剤として使用される。これには、アクターR(川口化学工業株式会社製商品名)の如きモルフォリンジスルフィドや、アクセルTMT(川口化学工業株式会社製商品名)の如きテトラメチルチウラムジサルファイド、アクセルTET(川口化学工業株式会社製商品名)の如きテトラエチルチラウムジサルファイド、アクセルTRA(川口化学工業株式会社製商品名)の如きジペンタメチレンチウラムテトラサルファイドなどのチウラム類が例示され、ベースゴム100重量部に対して、0.5~5重量部程度添加される。 また、硫黄架橋では、架橋物特性、特に圧縮永久歪みや加工安定性を改善するために、通常、1~6種類程度の架橋促進剤が、それぞれベースゴム100重量部に対して、0.5~3重量部程度併用して添加される。これには、チラウム類、チアゾール類、チオウレア類、ジチオカルバミン酸塩類及びグアニジン類が例示される。 チアゾール類としては、アクセルM(川口化学工業株式会社製商品名)の如き2-メルカプトベンゾチアゾール、アクセルDM(川口化学工業株式会社製商品名)の如きジベンゾチアゾールジサルファイド、アクセルCZ(川口化学工業株式会社製商品名)の如きN-シクロヘキシルベンゾチアゾール、アクセルNS(川口化学工業株式会社製商品名)の如きN-オキシジエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、アクセルBNS-R(川口化学工業株式会社製商品名)の如きN-t-ブチル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、アクセルDZ-G(川口化学工業株式会社製商品名)の如きN、N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミドなどが例示される。 チオウレア類としては、アクセルEUR(川口化学工業株式会社製商品名)の如きジエチルチオウレア、アクセル22-S(川口化学工業株式会社製商品名)の如きエチレンチオウレアなどが例示される。チラウム類としては、アクセルTMT(川口化学工業株式会社製商品名)の如きテトラメチルチウラムジサルファイド、アクセルTET(川口化学工業株式会社製商品名)の如きテトラエチルチウラムジサルファイド、アクセルTBT(川口化学工業株式会社製商品名)の如きテトラブチルチウラムジサルファイド、アクセルTRA(川口化学工業株式会社製商品名)の如きジペンタメチレンチウラムテトラサルファイド、アクセルTS(川口化学工業株式会社製商品名)の如きテトラメチルチウラムモノサルファイドなどが例示される。 ジチオカルバミン酸塩類としては、アクセルPZ(川口化学工業株式会社製商品名)の如きジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、アクセルEZ(川口化学工業株式会社製商品名)の如きジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、アクセルBZ(川口化学工業株式会社製商品名)の如きジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、アクセルTL-PT(川口化学工業株式会社製商品名)の如きジチオカルバミン酸テルリウムなどが例示される。グアニジン類としては、アクセルD(川口化学工業株式会社製商品名)の如きジフェニルグアニジンなどが例示される。 また本発明の組成物では架橋剤として、通常のパーオキサイドを適用できる。パーオキサイドとしては、DiCup 40C(Hercules社(米国)製商品名)の如きジクミルパーオキサイド、パーヘキサ3M-40(日本油脂株式会社製商品名)の如き1,1’-ジ(第三ブチルペルオキシ)3,3,5トリメチルシクロヘキサン、パブチルP-40(日本油脂株式会社製商品名)の如きジ(第三ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、パーヘキサ25B-40(日本油脂株式会社製商品名)の如き2,5-ジメチル-2,5-ジ(第三ブチルペルオキシ)ヘキサン、パーヘキシン25B(日本油脂株式会社製商品名)の如き2,5-ジメチル-2,5-ジ(第三ブチルペルオキシ)ヘキシンなどが例示される。添加量は、ベースゴム100重量部当たり、パーオキサイド100%換算で1~10重量部程度である。 パーオキサイド架橋の際には、タイク(日本化成株式会社製商品名)の如きトリアリルイソシアヌレート(TAIC)やメタクリル酸エステルなどを架橋助剤として添加してもよい。 本発明において配合されるカーボンブラックは、ベースゴム100重量部に対して、3重量部以下とする。3重量部を超える使用は、墨汁現象を誘発する可能性があるので、好ましくない。 カーボンブラックとしては、旭#90(旭カーボン株式会社製商品名)、ショウブラックN110、N134(以上、昭和キャボット株式会社製商品名)、シースト9(東海カーボン株式会社製商品名)、ダイヤブラック-A(三菱化学製商品名)などのSAFカーボン(平均粒径18~22μm)、シースト9H(東海カーボン株式会社製商品名)などのSAF-HSカーボン(平均粒径20μm前後)、旭#80(旭カーボン株式会社製商品名)、ショウブラックN220(昭和キャボット株式会社製商品名)、シースト6(東海カーボン株式会社製商品名)、ダイヤブラック I、N220M(以上、三菱化学株式会社製商品名)などのISAFカーボン(平均粒径19~29μm)、旭#75(旭カーボン株式会社製商品名)、ショウブラックN339(昭和キャボット株式会社製商品名)、シーストKH(東海カーボン株式会社製商品名)、ダイヤブラックN339(三菱化学株式会社製商品名)などのN-339カーボン(平均粒径24μm前後)、旭#80L(旭カーボン株式会社製商品名)、ショウブラックN219(昭和キャボット株式会社製商品名)、シースト600(東海カーボン株式会社製商品名)、ダイヤブラックLI(三菱化学株式会社製商品名)などのISAF-LSカーボン(平均粒径21~24μm)、旭#78(旭カーボン株式会社製商品名)、シースト5H(東海カーボン株式会社製商品名)、ダイヤブラック II(三菱化学株式会社製商品名)などのI-ISAF-HSカーボン(平均粒径21~31μm)、旭#70(旭カーボン株式会社製商品名)、ショウブラックN330(昭和キャボット株式会社製商品名)、シーストS(東海カーボン株式会社製商品名)、ダイヤブラック-H(三菱化学株式会社製商品名)などのHAFカーボン(26~30μm)、旭#70H(旭カーボン株式会社製商品名)、シースト3H(東海カーボン株式会社製商品名)、ダイヤブラック-SH(三菱化学株式