JP-2026076526-A - 原子炉建屋の構築方法および底部構造体
Abstract
【課題】 施工時間を短縮できる原子炉建屋の構築方法を提供する。 【解決手段】 原子炉の格納容器2を収容する外側の躯体3を備えた原子炉建屋1の構築方法であって、格納容器2の底部である容器マット部11と、格納容器2の容器壁部12aと、外側の躯体3の底部である躯体マット部31と、躯体3の躯体壁部32aとを、組立エリアで一体化する組立工程と、組立エリアで一体化した底部構造体7を、構築位置に搬送して据え付ける設置工程とを備えることを特徴とする。格納容器2および躯体3は、鋼板コンクリート構造にて構築されており、設置工程では、コンクリート打設前の底部構造体7を搬送して据え付けた後に、コンクリート打設を行う。 【選択図】図1A
Inventors
- 佐茂 隆洋
Assignees
- 日立GEベルノバニュークリアエナジー株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260512
- Application Date
- 20241024
Claims (6)
- 原子炉の格納容器を収容する外側の躯体を備えた原子炉建屋の構築方法であって、 前記格納容器の底部である容器マット部と、前記格納容器の容器壁部と、外側の前記躯体の底部である躯体マット部と、前記躯体の躯体壁部とを、組立エリアで一体化する組立工程と、 前記組立エリアで一体化した底部構造体を、構築位置に搬送して据え付ける設置工程とを備える ことを特徴とする原子炉建屋の構築方法。
- 前記格納容器および前記躯体は、鋼板コンクリート構造にて構築されており、 前記設置工程では、コンクリート打設前の前記底部構造体を搬送して据え付けた後に、コンクリート打設を行う ことを特徴とする請求項1に記載の原子炉建屋の構築方法。
- 前記構築位置への搬送は、楊重機器を用いて前記底部構造体を吊り上げて行う ことを特徴とする請求項1に記載の原子炉建屋の構築方法。
- 前記原子炉が軽水炉である ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の原子炉建屋の構築方法。
- 原子炉の格納容器を収容する外側の躯体を備えた原子炉建屋の底部を構成する底部構造体であって、 前記格納容器の底部である容器マット部と、前記格納容器の容器壁部と、外側の前記躯体の底部である躯体マット部と、前記躯体の躯体壁部とが、一体形成された ことを特徴とする底部構造体。
- 前記容器壁部は、前記格納容器の壁部のうち、前記容器マット部から立ち上がる下端部である ことを特徴とする請求項5に記載の底部構造体。
Description
本発明は、原子炉建屋の構築方法および底部構造体に関する。 原子炉格納容器を収容する原子炉建屋としては、鋼板コンクリート構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。かかる原子炉建屋を構築する際には、まず、図4に示すように、格納容器の底部(格納容器マット)101を原子炉建屋の構築位置に敷設し(図4A参照)、格納容器マット101の上に、格納容器の壁102を設置する(図4B参照)。その後、格納容器マット101の外周部に建屋の底部(躯体マット)103を敷設し(図4C参照)、躯体マット103の上に、建屋の壁(躯体壁)104を設置する(図4D参照)。各部材の接合は、外殻となる鋼板同士を溶接して行う。鋼板接合後に、内部にコンクリートを打設する。 特開2010-223970号公報 本発明の実施形態に係る原子炉建屋の構築方法にて構築された底部構造体を示した模式断面図である。本発明の実施形態に係る原子炉建屋の構築方法の設置工程を示した模式断面図である。コンクリート打設後の底部構造体を示した模式断面図である。本発明の実施形態に係る原子炉建屋の構築方法にて構築された原子炉建屋を示した模式断面図である。本発明の原子炉建屋の構築方法にて構築された底部構造体を示した模式斜視図である。従来の原子炉建屋の構築方法の格納容器の底部を敷設する工程を示した模式断面図である。従来の原子炉建屋の構築方法の格納容器の壁を設置する工程を示した模式断面図である。従来の原子炉建屋の構築方法の建屋の底部を敷設する工程を示した模式断面図である。従来の原子炉建屋の構築方法の建屋の壁を設置する工程を示した模式断面図である。 以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照して詳細に説明する。図1Aは、原子炉建屋の構築方法にて構築された底部構造体を示した模式断面、図1Bは、原子炉建屋の構築方法の設置工程を示した模式断面図、図1Cは、コンクリート打設後の底部構造体を示した模式断面図、図2は、原子炉建屋を示した模式断面図、図3は、底部構造体を示した模式斜視図である。 まず、原子炉建屋1の構成を説明する。図2に示すように、本実施形態の原子炉建屋1は、軽水炉型の原子力設備であり、原子炉格納容器2が中央部に配置され、原子炉格納容器2の外側には、躯体3が形成されている。原子炉格納容器2と躯体3は、鋼板コンクリート構造にて構築されており、外殻となる鋼板の内側にコンクリートを打設して形成されている。コンクリートは高流動コンクリートを用いる。鋼板の内側にはコンクリートを定着させるためのスタッドが取り付けられている。 原子炉格納容器2は、原子炉圧力容器4を格納する容器である。原子炉格納容器2は、原子炉圧力容器4の他に、図示しない主蒸気系配管、再循環系及び関連設備等を格納している。原子炉格納容器2の内部には、原子炉圧力容器4の周囲にドライウェル5が形成されている。原子炉格納容器2は、原子炉圧力容器、原子炉冷却材喪失事故等に起因して原子炉内の燃料破損による放射性物質の放出が生じた場合、環境に対する放射性物質の放散に対する防壁の役目(閉じ込め機能)を果たして、発電所周辺の一般公衆及び発電所従業員の安全を確保するものであり、高い密閉性を備えている。 原子炉格納容器2は、底部11と、壁部12と、天井部13とを備えている。底部11は、図1および図3に示すように、平面視円形のマット状に形成されており、「容器マット部」に対応する。底部11は、上下の鋼板14,14と、周縁部を覆う側鋼板15とで区画され、内部にコンクリート16が打設されている。容器マット部である底部11の外周縁部のうち、壁部12の下方には、補強鋼板17が、上下の鋼板14,14間に掛け渡されて設置されている。 壁部12は、円筒形状を呈しており、底部11の外周縁から立ち上がっている。壁部12は、外周側の鋼板18と、内周側の鋼板19とで区画され、内部にコンクリート16が打設されている。壁部12のうち、底部11(容器マット部)から立ち上がる下端部を「容器壁部12a」という。容器壁部12aの立上り高さは、600mm程度あればよい。容器壁部12aの上端部には、外周側の鋼板18と内周側の鋼板19とを繋ぐブラケット20が鋼板18,19間に掛け渡されて設置されている。天井部13は、壁部12の上端部を密閉状態で塞ぐものであり、本実施形態では、中央部が高くなった段差形状を呈している(図2参照)。 躯体3は、原子炉格納容器2を収容する外側の建屋を構成する構造物であって、躯体底部31と、躯体外壁部32と、躯体屋根部33とを備えている。躯体底部31は、建屋の最下層の床部となる部分であり、底部11と同一平面上に形成されている。躯体底部31は、底部11の外周部に形成され、円環形状を呈しており、「躯体マット部」に対応する。躯体底部31は、上下の鋼板34,34と、周縁部を覆う側鋼板35と、底部11の側鋼板15で区画され、内部にコンクリート36が打設されている。躯体マット部である躯体底部31の外周縁部のうち、躯体壁部32の下方には、補強鋼板37が、上下の鋼板34,34間に掛け渡されて設置されている。なお、躯体底部31の外周形状は円形に限定されるものではなく、原子炉建屋1の形状に応じて、例えば矩形であってもよい。 躯体外壁部32は、円筒形状を呈しており、躯体底部31の外周縁から立ち上がっている。躯体外壁部32は、外周側の鋼板38と、内周側の鋼板39とで区画され、内部にコンクリート36が打設されている。躯体外壁部32のうち、躯体底部31(躯体マット部)から立ち上がる下端部を「躯体壁部32a」という。躯体壁部32aの上端部には、外周側の鋼板38と内周側の鋼板39とを繋ぐブラケット40が鋼板38,39間に掛け渡されて設置されている。なお、躯体外壁部32の形状は円筒形状に限定されるものではなく、原子炉建屋1の形状に応じて、例えば矩形筒状であってもよい。躯体屋根部33は、躯体外壁部32の上端部を塞ぐものであり、本実施形態では、ドーム形状を呈している(図2参照)。 本実施形態に係る原子炉建屋1は、原子炉格納容器2の底部11(容器マット部)と、容器壁部12a(壁部12の下端部)と、躯体3の躯体底部31(躯体マット部)と、躯体壁部32a(躯体外壁部32の下端部)とが一体化されて、底部構造体7が形成されている。底部構造体7は、原子炉建屋1の構築位置とは別の組立エリアで予め組み立てられる。底部構造体7は、先に鋼板からなる外殻を先に組み立て、構築位置に設置した後に外殻の内部にコンクリート16が打設されている。 次に、本実施形態に係る原子炉建屋1の構築方法を説明する。原子炉建屋1の構築方法は、底部構造体7を組み立てる組立工程と、底部構造体7を設置する設置工程と、原子炉格納容器2の構築工程と、躯体3の構築工程とを備えている。 組立工程は、図1Aに示すように、原子炉格納容器2の底部11および容器壁部12aと、躯体3の躯体底部31および躯体壁部32a(躯体外壁部32の下端部)とを組み立てて一体化する工程である。底部構造体7を組み立てるに際しては、まず、底部11の上下の鋼板14,14と側鋼板15と補強鋼板17とを溶接にて組み付け、底部11の外殻を形成する。そして、底部11の上部に、容器壁部12aの外周側の鋼板18と内周側の鋼板19とブラケット20とを溶接にて組み付け、容器壁部12aの外殻を形成する。その後、底部11の外周部に、躯体底部31の上下の鋼板34,34と側鋼板35と補強鋼板37とを溶接にて組み付け、躯体底部31の外殻を形成する。そして最後に、躯体底部31の上部に、躯体壁部32aの外周側の鋼板38と内周側の鋼板39とブラケット40とを溶接にて組み付け、躯体壁部32aの外殻を形成する。組立工程で、各部の溶接検査を行う。組立工程では、組み立て作業および検査作業の時間を逆算し、底部構造体7の搬送のタイミングよりも前に、底部構造体7が完成するように工程を組む。つまり、原子炉建屋1の基礎8の構築等と並行して、底部構造体7の組立てを行う。なお、組立工程では、コンクリート16の打設は行わない。 設置工程は、図1Bに示すように、底部構造体7を構築位置に搬送して据え付ける工程である。設置工程では、コンクリート16の打設前の底部構造体7を搬送し、据え付けた後にコンクリート16の打設を行う(図1C参照)。底部構造体7の搬送は、クレーン等の揚重機器を用いて吊り上げて、構築位置(構築された基礎8の上)に載置する。なお、図1Bの符号「50」は、図示しないクレーンのワイヤである。底部構造体7の設置後に、底部構造体7の鋼板内にコンクリート16を打設して充填する。 原子炉格納容器2の構築工程と、躯体3の構築工程は、底部構造体7の施工後に、適宜並行しながら行われる。 本実施形態に係る原子炉建屋1の構築方法によれば、原子炉建屋1の基礎8の構築等と、底部構造体7の組立てを並行して行うことができるので、基礎の構築後に底部11、容器壁部12a、躯体底部31および躯体壁部32aを組み立てていた従来と比較して大幅に現場施工の手間を軽減して施工時間を短縮できる。特に、多くの時間を要する溶接検査を予め行うことで、施工時間が大幅に短縮できる。また、原子炉格納容器2の底部と、躯体3の底部を一体化しているので、原子炉格納容器2の底部を一括に設置することができる。したがって、施工時間の短縮効果は大きい。さらに、底部11と容器壁部12a、躯体底部31と躯体壁部32aとを予め一体化することで、接合作業に要する時間が多くなる角部の溶接を、作業が行い易い組立エリアで行うことができるので、作業効率が良好になる。 底部構造体7は、コンクリート16の打設前の状態で搬送して、構築位置に据え付けた後にコンクリート16を打設しているので、搬送重量を小さくできる。これによって、揚重機器の積載荷重を小さくできるので、揚重機器にかかるコストを抑制できるとともに搬送も容易になる。 また、底部構造体7の構築位置への搬送は、楊重機器を用いて底部構造体7を吊り上げて行っているので、搬送を効率的に行うことができる。さらに、原子炉が軽水炉であるので、軽水炉の原子炉建屋1の構築の施工時間を短縮できる。 また、容器壁部12aは、原子炉格納容器2の壁部12のうち、底部11(容器マット部)から立ち上がる下端部であるので、容器壁部12aが大きくなり過ぎず、適度な大きさになるので、底部構造体7の軽量化を図ることができる。 以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前記実施形態に限られず、各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。例えば、前記実施形態では、底部構造体7の組み立て手順は、容器マット部である底部11、容器壁部12a、躯体マット部である躯体底部31および躯体壁部32aの順であるが、これに限定されるものではない。底部構造体は、容器マット部、躯体マット部、容器壁部および躯体壁部の順に組み立ててもよい。 また、前記実施形態では、コンクリート16の打設前の底部構造体7を搬送して設置した後に、コンクリート16を打設しているが、これに限定されるものではない。底部構造体7が比較的小型であって、コンクリートを打設した状態で搬送が可能であれば、組立工程にて予めコンクリートを打設してもよい。 さらに、前記実施形態では、原子炉格納容器2および躯体3は、鋼板コンクリート構造であるが、これに限定されるものではなく、コンクリートの片側のみに鋼板が設けられたハーフ鋼板コンクリート構造やその他のコンクリート構造であってもよい。また、原子炉建屋の構築方法による原子炉格納容器2(その底部構造体)は、沸騰水型の原子炉圧力容器を格納する用途にも、加圧水型の原子炉圧力容器を格納する用途(即ち軽水炉用の用途)にも、その他の形式の原子炉圧力容器を格納する用途にも適用することができる。また、小型から大型