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JP-2026076530-A - 樹脂形成系及びロール

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Abstract

【課題】 本技術は、ロールの対象物等に接触する部材を構成する、バイオマス由来の素材を含有しつつ、機械強度の向上と、耐溶剤性の維持とを両立し得る樹脂を提供することを主目的とする。 【解決手段】 本発明者らは鋭意研究した結果、特定の樹脂としてポリエステルポリオール及びイソシアネートを反応させて得られる樹脂に、特定のバイオマス由来の素材である、ヒドロキシル基を有するセルロース構造を有する高分子化合物又は炭酸カルシウムから構成された針状の粒子を含有させることで、ロールの対象物等に接触する部材が、機械強度の向上と、耐溶剤性の維持とを両立し得ることを見出した。 【選択図】なし

Inventors

  • 高見澤 大介
  • 黒沼 亜希子
  • 桐山 貴博

Assignees

  • 株式会社コバヤシ
  • 宮川ローラー株式会社

Dates

Publication Date
20260512
Application Date
20241024

Claims (15)

  1. ポリエステルポリオールを少なくとも含む第一液と、 イソシアネートを少なくとも含む第二液と、から構成され、 前記第一液又は前記第二液は、ヒドロキシル基を有するセルロース構造を有する高分子化合物又は炭酸カルシウムから構成された針状の粒子を含み、 溶剤に晒され得る部材を有するロールのうち、前記部材を構成する樹脂を形成するための、樹脂形成系。
  2. 前記ポリエステルポリオールは、コハク酸とエチレングリコールとの反応生成物である請求項1に記載の樹脂形成系。
  3. 前記反応生成物が、下記式(1)で示される化合物である請求項2に記載の樹脂形成系。 前記式(1)において、nは、1以上の整数である。
  4. 前記炭酸カルシウムから構成された針状の粒子は、貝殻由来である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の樹脂形成系。
  5. 前記貝殻が、ホタテ貝殻である請求項4に記載の樹脂形成系。
  6. 前記第一液100質量部に対して、前記第二液は、9.4質量部以上かつ12.5質量部以下である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の樹脂形成系。
  7. 前記第一液に対する前記ポリエステルポリオールの質量含有割合は、60質量%以上である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の樹脂形成系。
  8. 前記ヒドロキシル基を有するセルロース構造を有する高分子化合物又は前記炭酸カルシウムから構成された針状の粒子は、前記第一液に含まれる請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の樹脂形成系。
  9. 溶剤に晒され得る部材を有するロールであって、 前記部材には、ポリエステルポリオールを少なくとも含む第一液と、イソシアネートを少なくとも含む第二液と、セルロース構造又は炭酸カルシウムから構成された針状の粒子を有するバイオマス素材とを混合して合成される樹脂が用いられる、ロール。
  10. JIS K 6258に準拠して測定された前記樹脂のメチルエチルケトンに対する耐溶剤性は、40%以下である請求項9に記載のロール。
  11. JIS K 6258に準拠して測定された前記樹脂のトルエンに対する耐溶剤性は、10%以下である請求項9に記載のロール。
  12. JIS K 6253に従い測定された前記樹脂のショアA硬度が35以上且つ45以下である請求項9に記載のロール。
  13. JIS K 6252に従い測定された前記樹脂の引裂強度が15N/mm以上である請求項9に記載のロール。
  14. JIS K 6251に従い測定された前記樹脂の切断時伸びが500%以上である請求項9に記載のロール。
  15. JIS K 6242-2:2005に準拠するアクロン摩耗試験により測定された前記樹脂の1000回転当たりの摩耗体積は、800mm 3 以下である請求項9に記載のロール。

Description

本技術は、樹脂形成系及びこの樹脂形成系を硬化させて得られる樹脂を適用したロールに関する。 ロール(ローラー)は、対象物の搬送、対象物の印刷、インク等の転写、又は予めインク等を付与した対象物への模様の形成、など様々な機能を有する。このような機能を発揮するために、ロールは、対象物等に接触しつつ回転可能な部材を有する。当該部材は対象物等に接触しながら回転するため、例えば、対象物等との摩擦による摩耗や、回転の応力に耐えられる機械強度などといった特性が求められている。 ロールにおいて、前記部材は、樹脂から形成される場合がある。例えば、特許文献1には、ポリ-ε-カプロラクトン系ジオールのポリエステルポリオールを主体とする混練型ポリウレタンを成形して、当該部材に適用した紙葉類搬送用ロールが開示されている。 ロールにおいて、当該部材の機械強度を向上させるために、当該部材を形成する樹脂に補強材を配合することも提案されている。このような補強材として、環境への負荷を軽減する観点から、バイオマス由来の素材が従前から注目されている。 特開平11-005637号公報 以下、本発明を実施するための好適な実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。 本発明について、以下の順序で説明を行う。 1. 本技術が適用されるロール 2. 本技術の説明 3. 樹脂形成系 4. 樹脂 5. 実施例 1. 本技術が適用されるロール 本明細書において、「ロール」とは、対象物等に接触しつつ回転可能な部材を有する工具をいう。ここで、ロールの前記回転可能な部材が接触する対象は、製造や加工の対象となる対象物に限定されるものではなく、例えば、オフセット印刷機の部品として使用される版のように、対象物ではなく、他のロール(オフセット印刷の場合には、例えば、ブランケット銅)等であってもよい。 本技術が適用されるロールは、製造や加工等において、使用され得るロールであれば、特に制限されるものではない。例えば、対象物を搬送するために用いる搬送用ロール、対象物に印刷等の加工をするために用いる印刷用ロールや、予めインク等を付与した対象物に模様等を形成するために用いられる模様形成用ロール等が挙げられる。これらのロールは、機器の部品として用いられるものであってもよく、独立した工具として用いられるものであってもよい。 「搬送用ロール」は、例えば、機器のローラーコンベア等の部品のように、一方の面に対象物を載せて搬送するために用いられるロール、又は紙送りロールのように、対象物を複数方向から押圧して搬送するために用いられるロール等を挙げることができる。 「印刷用ロール」は、例えば、凹版印刷機の部品として用いられる版、又はオフセット印刷機の部品として用いられるブランケット胴及び版(転写用ロール)、独立した工具として用いられるパターンロール等を挙げることができる。 「模様形成用ロール」は、例えば、機器の部品として用いられるものや、独立した工具として用いられるパターンロール等を挙げることができる。 上記したロールにおいて、対象物等に接触しつつ回転可能な部材は、その回転動作の過程でインク等による意図せぬ汚染が生じる場合がある。特に、対象物の印刷に用いられるロールや、予めインク等を付与した対象物へ模様を形成するために用いられるロールでは、前記部材がインクに晒され得る。このため、このようなロールにおいて、当該部材にインクが付着した場合には、前記インク等を溶剤に晒して除去する場合がある。 上記の場合に、インクの除去に用いる溶剤は、使用するインクの組成に合わせて、インクを除去できる溶剤を用いることができる。なお、ロールの対象物等に接触しつつ回転可能な部材が樹脂で形成される場合において、耐溶剤性が問題となる溶剤は、一般的には、有機溶剤である。このような有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、トルエン、アノン等や、シンナーなどの混合溶剤等が挙げられる。 2. 本技術の説明 本技術では、ロールの溶剤に晒され得る、対象物等に接触しつつ回転可能な部材を構成する樹脂として、特定のバイオマス由来の素材を含有させた、特定のポリウレタン樹脂を用いる。これにより、当該部材が機械強度の向上と、耐溶剤性の維持とを両立し得る。ここで、前記特定のポリウレタン樹脂は、ポリエステルポリオール及びイソシアネートを反応させて得られるポリウレタン樹脂であり、前記特定のバイオマス由来の素材とは、ヒドロキシル基を有するセルロース構造を有する高分子化合物又は炭酸カルシウムから構成された針状の粒子である。 ここで、「バイオマス」とは、動植物に由来する再生可能な有機資源をいう。例えば、森林や農作物、動物の排泄物、海産物、食品等の廃棄物や未利用品など、化石燃料以外の生物由来の有機物が含まれる。「バイオマス由来の素材」とは、上記のバイオマスに由来する素材をいう。 <ポリエステルポリオール> また、「ポリエステルポリオール」とは、分子内に複数のエステル結合を持ち、かつ2つ以上の水酸基を有するポリオールの一種である。なお、「ポリオール」とは、分子内に2つ以上の水酸基を有する化合物である。 本技術において使用するポリエステルポリオールは、例えば、カルボン酸と多価アルコールとの縮合又は開環重合により合成される反応生成物である。このようなポリエステルポリオールは、分子内に前記反応の原料であるカルボン酸と多価アルコールとに由来する骨格を含む。 縮合重合により合成されるポエステルポリオールは、例えば、ジカルボン酸とグリコールとを常法に従って縮合させることによって得られる。ジカルボン酸は、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、などの脂肪族ジカルボン酸であってもよく、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸であってもよい。 開環重合による合成されるポリエステルポリオールは、例えば、環状エステル化合物とグリコールとを常法に従って反応、すなわち、グリコールを開始剤として環状エステル化合物を開環重合させることによって得られる。環状エステル化合物は、例えば、ε-カプロラクトン、β-ブチロラクトン、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトンであってよい。 ジカルボン酸又は環状エステル化合物と反応させるグリコールは、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブチレングリコール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、などの2価アルコールであってもよく、グリセリン、トリメチロールプロパン、などの3価アルコールであってもよい。 これらの中でも、本技術において使用するポリエステルポリオールは、特にコハク酸とエチレングリコールとの反応生成物であることが、後述する前記特定のバイオマス由来の素材との相互作用を効果的にする観点から好ましい。 ここで、「コハク酸とエチレングリコールとの反応生成物」とは、コハク酸とエチレングリコールとが反応して得られるポリエステルポリオールであり。このポリエステルポリオールは、分子内にコハク酸とエチレングリコールとに由来する骨格を含む。 このような「コハク酸とエチレングリコールとの反応生成物」は、例えば、下記式(1)で表される構造を有する。 前記式(1)において、nは、1以上の整数である。 本技術において使用するポリエステルポリオールは、特にコハク酸とエチレングリコールとの反応生成物である場合において、当該ポリエステルポリオールの数平均分子量は、例えば500以上、好ましくは1000以上、より好ましくは1500以上であってよい。また、ポリエステルポリオールの数平均分子量は、例えば5000以下、好ましくは4000以下、より好ましくは3000以下であってよい。 コハク酸とエチレングリコールとの反応生成物であるポリエステルポリオールの水酸基価は、例えば10以上、好ましくは20以上、より好ましくは25以上であってよい。また、当該ポリエステルポリオールの水酸基価は、例えば200以下、好ましくは150以下、より好ましくは100以下であってよい。 <イソシアネート> 「イソシアネート」とは、分子内に2つ以上のイソシアネート基(-NCO)を有する化合物である。 本技術において使用するイソシアネートとしては、例えば、脂肪族系ポリイソシアネート及びその変性ポリイソシアネート、並びに、芳香族系ポリイソシアネート及びその変性ポリイソシアネートを挙げることができる。脂肪族系ポリイソシアネートとして、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、及びジシクロヘキサメタンジイソシアネートを挙げることができる。芳香族系ポリイソシアネートとして、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソシアネート、及びキシリレンジイソシアネートを挙げることができる。 また、前記の変性ポリイソシアネートの当該変性の種類として、カルボジイミド変性、ポリオール変性、及びTMP変性などを挙げることができる。これらの中でも、カルボジイミド変性MDIが好ましい。 本技術において使用するイソシアネートの分子内のNCO%(イソシアネート分子全体に対するイソシアネート基のモル質量の割合)は、例えば、10%以上、15%以上、20%以上等である。また、イソシアネートの分子内のNCO%の上限は、例えば、50%以下、45%以下、40%以下等である。当該NCO%は、JIS K1603-1のA法に従い測定される。 本技術で用いる樹脂は、上記のポリエステルポリオールとイソシアネートとを反応させて得られるポリウレタン樹脂中に、少なくとも前述の特定のバイオマス由来の素材を含んで構成される。 <バイオマス由来の素材> 特定のバイオマス由来の素材のうち、「セルロース構造を有する高分子化合物」とは、セルロースに由来するグルコース単位が繰り返し結合した骨格を持つ高分子化合物であり、森林や農作物の廃棄物や未利用品等に由来するものをいう。本技術で用いる樹脂のうち、ヒドロキシル基を有するセルロース構造を有する高分子化合物を含むポリウレタン樹脂は、前記のポリエステルポリオールとイソシアネートとの反応時に、当該反応系に前記セルロース構造を有する高分子化合物を存在させることで、ウレタン樹脂とセルロース構造を有する高分子化合物とが化学結合(架橋)することによって得られる。特に、ポリエステルポリオールに由来するウレタン樹脂を用いることで、前記の高分子化合物との化学結合が好適に進む。これにより、当該樹脂は、機械強度の向上と、耐溶剤性の維持とを両立し得るため、ロールの溶剤に晒され得る部材に好適に使用し得る。 ヒドロキシル基を有するセルロース構造を有する高分子化合物は、森林や農作物の廃棄物や未利用品等に由来するが、一般的には、植物由来の素材である。特に、植物由来の素材を加工して得られるセルロース粉末に由来することが好ましい。セルロース粉末は、紙、紙パルプ、綿、又は布などを材料として、公知の製造方法を参考にして製造されてよい。セルロース粉末は、セルロース繊維を含むことができる。 また、当該高分子化合物のセルロース構造のヒドロキシル基は化学修飾されていないことが好ましい。セルロースのヒドロキシル基が、後に合成されるポリウレタン高分子化化合物の末端のイソシアネート基と反応することにより、当該ポリウレタン高分子化化合物の末端においてウレタン結合が形成される。そのため、当該ポリウレタン樹脂の機械物性が向上すると共に、耐溶剤性を維持し得る。 また、特定のバイオマス由来の素材のうち、「炭酸カ