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JP-2026076540-A - 微小試料サンプリングにおけるアライメント方法

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Abstract

【課題】微小試料サンプリングにおいて、アライメントの作業時間を短縮することに加え、アライメント精度を向上させる。 【解決手段】2次電子検出器8から得られる2次電子画像に基づいて測長を行う機能を有するFIB装置100を提供し、ステージ5を傾斜角θだけ傾斜させた状態で、メッシュ4の貼り付け面aの幅Wを測長し、プローブ針2に保持された微小試料1の先端部がメッシュと重なるまで、2次電子画像を観察しながら微小試料1をメッシュ4に近接させることにより、微小試料1とメッシュ4の貼り付け面4aとの距離dを0~W/tanθの範囲内と見積り、この距離dに基づいてアライメントを行う。 【選択図】図3

Inventors

  • 金子 守

Assignees

  • 金子 守

Dates

Publication Date
20260512
Application Date
20241024

Claims (1)

  1. 微小試料に接触して持ち上げて保持可能なプローブ針と、プローブ針に保持された微小試料を貼り付け可能なメッシュと、メッシュを搭載し傾斜可能なステージと、 微小試料、プローブ針及びメッシュに荷電粒子ビームを照射する荷電粒子銃と、微小試料、プローブ針及びメッシュから発生した2次電子を検出する2次電子検出器と、を備え、2次電子検出器から得られる2次電子画像に基づいて測長を行う機能を有するFIB装置を提供し、 プローブ針に保持された微小試料とメッシュのアライメントにおいて、 ステージを傾斜角θだけ傾斜させた状態で、メッシュの貼り付け面の幅Wを測長し、 プローブ針に保持された微小試料の先端部がメッシュと重なるまで、2次電子画像を観察しながら微小試料をメッシュに近接させることにより、微小試料とメッシュとの距離を0~W/tanθの範囲内と見積り、この距離に基づいてアライメントを行うことを特徴とする微小試料サンプリングにおけるアライメント方法。

Description

本発明は、微小試料サンプリングにおけるアライメント方法に関する。 一般にマイクロサンプリング(登録商標)と称される微小試料サンプリングでは、集束イオンビーム装置(以下、FIB装置という)のステージを傾斜させて、2次電子検出装置により2次電子像(SIM像)を観察しながら、ミクロンオーダーのレベルでプローブ針を操作する。 微小試料サンプリングにおいて、微小試料の母材からの切り出し工程では、プローブ針を微小試料に接触させて持ち上げる。そして、次の段階の微小試料のメッシュ(微小試料の取り付け台)への貼り付け工程では、プローブ針に保持された微小試料をメッシュに接触させて貼り付ける。 微小試料は透過型電子顕微鏡(以下、TEMという)観察用の試料片であり、数10μmのサイズである。この微小試料はメッシュに貼り付けられた状態で透過型電子顕微鏡に装着される。 特許文献1には、微小試料の切り出し工程、メッシュへの貼り付け工程における位置合わせ工程( アライメント工程)において、作業時間の短縮、アライメント精度の向上を目的として、2次電子画像におけるプローブ針と微小試料の視差に基づいて、プローブ針と微小試料とのアライメントを行い、同様に、このような視差に基づいてプローブ針とメッシュとのアライメントを行うことが記載されている。 特開2023-121727号公報 本発明におけるFIB装置の全体構成を示す図である。微小試料、プローブ針、及びメッシュを示す斜視図である。本発明におけるアライメント方法を説明する図である。メッシュの2次電子画像である。微小試料のメッシュへの貼り付けを示す2次電子画像である。通常の断面測長方法を示す図である。測長の計算式の導出方法を示す図である。測長対象の微小試料を示す図である。測長の具体例を示す図である。測長の事例を示す図である。プロービングのシミュレーションを示す図である。微小試料のメッシュへの接近を示す図である。 < FIB装置の全体構成> 先ず、本発明の微小試料サンプリングにおけるアライメント方法を実施可能なFIB装置100の全体構成を図1に基づいて説明する。図示のように、チャンバーCHの中で、母材BOから切り出された微小試料1に接触して持ち上げ、これを保持可能なプローブ針2が配置されている。プローブ針2は駆動装置3により、チャンバーCH の中において、3次元のXYZ各方向に移動可能に制御されている。図1において、X方向は前後方向、Y方向は左右方向、Z方向は上下方向に対応している。 チャンバーCHの下部には、母材BO、メッシュ4 (微小試料1の取り付け台) を移動可能なステージ5 が配置されている。ステージ5は、XYZ各方向への移動、XY平面内での回転、及び水平方向からの傾斜が可能に構成されている。母材BOは、ステージ5の上面に載置される。メッシュ4はメッシュ装着部6の上面に装着される。このメッシュ装着部6はステージ5の一端に取り付けられ、ステージ5と一体化されており、ステージ5の一部とみなせる。 また、微小試料1 、プローブ針2及びメッシュ4等にイオンビームを照射するイオン銃7はチャンバーCHの上部であって、ステージ5の上方に配置されている。微小試料1、プローブ針2 及びメッシュ4等から発生した2次電子を検出する2次電子検出器8はチャンバーCHの側面に配置されている。 2次電子検出器8はチャンバーCH の側面に配置されているが、2次電子検出器8から得られる2次電子画像の観察方向は上下方向(イオン銃7から見て下方の方向)になっている。これは2次電子の経路を磁界により湾曲させて2次電子検出器8に導いているからである。そして、FIB装置100は、メッシュ4等から励起される2次電子の強度分布に基づいて、これらの対象物の測長を行う機能を持っている。 <本発明のアライメント方法> 次に、図2~図4に基づいて、本発明のアライメント方法を説明する。図2に示すように、プローブ針2を微小試料1に接触させ、接着剤9で微小試料1を接着した状態で、これを持ち上げる。次に、プローブ針2に保持された微小試料1を直方体状のメッシュ4の上面の貼り付け面4aに接触させて貼り付ける。 この時、微小試料1とメッシュ4とのアライメント(位置合わせ)が必要であるが、本発明においては、FIB装置100の測長機能を使って微小試料1とメッシュ4の貼り付け面4aとの間の距離dを見積もることにより、アライメントの作業時間の短縮とアライメント精度の向上を図ったものである。 図3に示すように、ステージ5を傾斜角度θだけ傾斜させた状態で、メッシュ4の貼り付け面4aの幅Wを測長する。そして、プローブ針2に保持された微小試料1の先端部(下端部)がメッシュ4と貼り付け面4aと重なるまで、2次電子画像を観察しながら微小試料2をメッシュ1に近接させる。この状態で、微小試料1とメッシュ4の貼り付け面4aとの距離dを0~W/tanθの範囲内と見積ることができる。 これは、図3に示すように、微小試料1の先端部がA,B,Cを頂点とする直角三角形の中に入れば、微小試料1をメッシュ4の貼り付け面4aに接触させることができるからである。ここで、直角三角形の頂点B、Cはメッシュ4の上端の点、頂点Aは頂点Bを通る垂直面とメッシュ4の側面の延長線との交点である。直角三角形の辺ACの長さをLとすると、L=W/tanθである。 以下、本発明のアライメント方法をθ=60°、W=4.840μm、L=2.794μmの場合を例として説明する。図4はメッシュ4の2次電子画像である。図5は、微小試料1のメッシュ4への貼り付けを示す2次電子画像であり、(a)はプローブ針2に保持された微小試料1がメッシュ4に接触する前の画像、(b)は微小試料1がメッシュ4に接触した後の画像である。 先ず、特許文献1に記載された視差を利用したアライメント法を用い、プローブ針2の粗動(例えば、ピエゾ素子のパルスモード)で微小試料1をメッシュ4上の3μm程度まで近づける(図5(a)参照)。 次に、FIB装置100の測長機能を使って、上述のように、微小試料1とメッシュ4の距離dを見積もることができる。微小試料1の先端部がメッシュ4の貼り付け面4aと重なって見える寸前まで接近した時の距離dは、0~2.794μmであるが、この例では2μm以下になっている(図3参照)。 プローブ針2の微動(例えば、ピエゾ素子のリニアモード)の範囲は±2μm程度のため、できるだけ粗動で微小試料1をメッシュ4に接近させておくことにより、微動で微小試料1をメッシュ4の貼り付け面4aに容易に接触させることができ、メッシュ貼り付けの成功率を向上させることができる(図5(b)参照)。 <本発明を実現するための原理の説明> 以下、上述した本発明のアライメント方法を実現するための原理を説明する。 (1)技術的背景 電子顕微鏡、例えばSEM(Scanning Electron Microscope)では、試料から励起された2次電子や反射電子を検出器に取り込むことにより試料の画像を得る(2次電子像、反射電子像と呼ばれる)が、この電子線画像を使って様々な情報が得られる。 その情報の一つが長さを測ること(測長)である。特に断面解析では、試料に傾斜をかけて断面を観察し、断面の縦方向の2点間の測定し(2点間の座標値の差を測定)、観察倍率から2点間の距離(線幅)を計算する測長機能が要求されている。この時、傾斜観察により断面像が上下に圧縮されるため傾斜角度に応じた補正を行って線幅の測る方法が、一般的に使われている。 例えば、傾斜角度θが30°の時は2倍、45°の時は1.414倍、60°の時は1.155倍といった補正を行って、断面の線幅dを算出している(図6参照)。この方法では、以下の式により、傾斜角度θごとに、断面の線幅dを計算する必要がある。 d =l /cos(π/2-θ) (2)測長技術の開発 近年、複数の反射電子検出器を用いて、断面形状や3次元形状を観察できる手法が開発されており、主として反射電子像や、凹凸像として製品化されており、測定の原理も公開されている。また、複数の2次電子検出器を用いて、2次電子強度から測長する方法(2次電子測長法)も開発されているが、現状では欠点が多く、実用製品としての完成度が不十分なため、電子顕微鏡メーカーは、その原理と具体的な内容を公開していない。本発明者は、2次電子測長法を試験的に導入したFIB装置を使って、未完成な機能を分析し、実用化する方法を検討した。 それには、2次電子測長法の理論と幾何学モデルを構築する必要があり、具体的には、上記傾斜角度θごとに、線幅を補正する必要のない測長方法の基本的な原理を導いた。その基本原理は、以下の幾何モデルと数学理論に基づいている(図7参照)。 図7において、上の三角形は、角度θの傾斜の断面に相当し、断面の長さをLとして、L=W/tanθの関係が導かれる。また、下の三角形は、角度θの傾斜の平面に相当し、傾斜平面の長さをWとして、L=W/tanθの式が導かれる。但し、L=W/tanθの計算式の使い方には注意が必要で、実際に適用した事例を以下に示す。 (3)具体例 電子顕微鏡メーカーの開発した測長機能もL=W/tanθの計算式に類似した技術と思われたので、本発明者は複数の2次電子検出器を搭載しているFIB装置で、この理論を検証した。 図8は、TEMのメッシュ4上にトレンチ型パワーMOSFETの微小試料1を貼り付けた場合の例である。トレンチ型ゲート電極の深さ、およびメッシュ4の厚さは既知で、それぞれ2.6μm、4.8μmである。上記の理論を適用し、微小試料1傾斜角度θを30°、45°、60°の3通りにして、これらの測長を行った。 (4)測長値の応用 これら中で60°傾斜の場合では、トレンチゲートの深さとメッシュ4の厚さは、それぞれ2.563μm、4.840μmと算出される。この算出に伴って、所望の測長値と異なる数値(副次的な数値)が導出される。 断面の場合は、L=2.563μm(所望値)、W=4.440μm(副次的な数値)である(図10(a)参照)。平面の場合は、W=4.840μm(所望値)、L=2.794μm(副次的な数値)である図10(b)参照)。図10(c)に測長の幾何学モデルを示す。 L=W/tanθの計算式において、断面上の Lは断面の縦方向長さ、平面上のWは平面の縦方向長さを表わしている。この計算式を使えば、角度θの補正をしなくても、測長できる。副次的に算出される断面上のWと、平面上のLも2次電子強度に関係する物理量を表わしていると思われるが、これらの幾何学的な意味を明らかにして、活用することを試みた。 この測長機能を分析していく過程で、平面上のWをメッシュ4の厚さとして、プローブ針2を使ってマイクロサンプリングで微小試料1をメッシュ4に近づけるシミュレーションを繰り返している内に、プローブ針2がメッシュ4と重なって見える範囲に気付いた。 30°傾斜平面では、W(=4.873)とL(=8.440)から形成される直角三角形の領域は、プローブ針2がメッシュ4に接触できる空間に相当する(図11(a)参照)。 45°傾斜平面では、W(=4.837)とL(=4.837)から形成される直角三角形の領域は、プローブ針2がメッシュ4に接触できる空間に相当する(図11(b)参照)。 60°傾斜平面では、W(=4.840)と L(=2.794)から形成される直角三角形の領域は、プローブ針2がメッシュ4に接触できる空間に相当する(図11(c)参照)。 図11の破線の矢印は、プローブ針2がメッシュ4と重なって見える範囲を示しており、この範囲から外れて見える場合には、プローブ針2はメッシュ4に接触できない。即ちWとLから形成される直角三角形の領域が、プローブ針2がメッシュ4に接触できる空間になる