JP-2026076566-A - 車両用内装パネル
Abstract
【課題】廃材を用いながらも外観及び触感が低下することを抑制できる車両用内装パネルを提供する。 【解決手段】アッパーパネル20は、樹脂成形品を微粉砕して得られた廃材を含む樹脂組成物から成る基材21と、基材21の上面21aに積層される加飾層30とを備える。基材21は、樹脂組成物の主成分であるベース樹脂22中に、廃材由来であるとともに、ベース樹脂22とは成分の異なる塗膜粒子23が分散されたものである。基材21の上面21aには、塗膜粒子23がベース樹脂22の上面21aに接合されるベース層31と、ベース層31の上面から突出する複数の突起32とを有している。 【選択図】図2
Inventors
- 安藤 禎教
Assignees
- 豊田合成株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260512
- Application Date
- 20241024
Claims (2)
- 樹脂成形品を微粉砕して得られた廃材を含む樹脂組成物から成る基材と、前記基材の外面に積層される加飾層と、を備える車両用内装パネルであって、 前記基材は、前記樹脂組成物の主成分であるベース樹脂中に、前記廃材由来であるとともに、前記ベース樹脂とは成分の異なる粒子が分散されたものであり、 前記基材の外面には、前記粒子が前記ベース樹脂の外面よりも突出して成る突出部が形成されており、 前記加飾層は、前記基材の外面に接合されるベース層と、前記ベース層の外面から突出する複数の突起と、を有している、 車両用内装パネル。
- 複数の前記突起の突出高さの平均値は、前記突出部の突出高さの平均値以上である、 請求項1に記載の車両用内装パネル。
Description
本発明は、車両用内装パネルに関する。 従来、自動車のバンパカバーなどの廃材を回収するとともに原料として再利用することにより樹脂成形品を製造する方法が提案されている。具体的には、廃材を微粉砕して粒状にする。そして、廃材を構成する樹脂製の基材と同一の樹脂のバージン材と、微粉砕された廃材とを混合する。こうして得られたリサイクル材を射出成形装置に投入した後、ヒータにより溶融させるとともに、成形型のキャビティ内に注入することで樹脂成形品が成形される。 また、特許文献1には、古紙から得られるセルロース系繊維や、建築廃材を解砕して得られる木粉等に、上記の微粉砕された廃材を混合して熱的特性や物理的特性等に優れたリサイクル材を得ることが記載されている。こうしたリサイクル材を用いれば、耐熱性や強度等に優れた樹脂成形品が得られる。 一方で、リサイクル材には、廃材由来の塗膜粒子等が異物として含まれている。このため、リサイクル材から成形された樹脂成形品の意匠面には、塗膜粒子が点在することになる。その結果、樹脂成形品の外観が損なわれるおそれがある。 これに対して、特許文献1に記載された樹脂成形品では、基材の表面に樹脂フィルムを積層することで基材の外観模様が隠蔽されている。これにより、樹脂成形品の外観向上が図られている。 特開2002-144495号公報 図1は、車両用内装パネルの一実施形態としてのアッパーパネルを備えるコンソールボックスを示す斜視図である。図2は、図1のアッパーパネルを示す断面図である。図3は、図2の要部を拡大して示す断面図である。 以下、図1~図3を参照して、車両用内装パネルの一実施形態について説明する。本実施形態では、自動車の車室内において、運転席11と助手席12との間に配置されるコンソールボックス13のアッパーパネル20として本発明を具体化している。 なお、以降では、自動車の前後方向を前後方向とし、前後方向の前方及び後方を、単に前方及び後方として説明する。また、自動車の幅方向を車幅方向とし、自動車の後方から前方を見たときの車幅方向における右側及び左側を、単に右側及び左側として説明する。また、自動車が水平面上に位置するときの自動車の上下方向を上下方向とし、上下方向の上方及び下方を、単に上方及び下方として説明する。 <コンソールボックス13> 図1に示すように、車室内の前方には、車幅方向に互いに間隔を空けて並ぶ一対の自動車用シートが配置されている。本実施形態では、右側のシートが、運転者が着座する運転席11であり、左側のシートが、同乗者が着座する助手席12である。運転席11と助手席12との間には、前後方向に延びるコンソールボックス13が配置されている。 コンソールボックス13は、ボックス本体14と、アームレスト15と、カップホルダ16と、アッパーパネル20とを備えている。ボックス本体14は、例えば、上方に向けて開口する上部開口と、上部開口に連なる凹部としての収容部(いずれも図示略)とを有する有底箱状を成している。アームレスト15は、ボックス本体14に取り付けられてボックス本体14の上部開口を塞いている。コンソールボックス13は、例えばアームレスト15を、上部開口を塞ぐ閉状態と、上部開口を開放する開状態との間でボックス本体14に対して相対移動させることにより、上部開口を通じて収容部に対して物品を出し入れ可能となるように構成されている。 アッパーパネル20は、ボックス本体14の上部のうちアームレスト15よりも前方であって、カップホルダ16等が配置される箇所に取り付けられている。アッパーパネル20は、コンソールボックス13の意匠面13aを構成している。 <アッパーパネル20> 図2に示すように、アッパーパネル20は、基材21と、加飾層30とを備えている。 基材21は、自動車のバンパカバーを微粉砕して得られた廃材と、樹脂のバージン材とを混合した樹脂組成物から構成されている。なお、バンパカバーは、[課題を解決するための手段]欄に記載の樹脂成形品に相当するものであり、例えば樹脂製の基材と、当該基材の前面に積層される加飾層とを有している。加飾層としては、例えば塗膜、めっき層、ホットスタンプ層、フィルム層、蒸着層、印刷層などが挙げられる。本実施形態では、バンパカバーを構成する加飾層は、塗膜である。 基材21は、樹脂組成物の主成分であるベース樹脂22と、ベース樹脂22中に分散された異物としての塗膜粒子23とを有している。ベース樹脂22は、例えばポリプロピレン(PP)である。ベース樹脂22の上下方向における厚さは、例えば2.5mmである。塗膜粒子23は、バンパカバーの塗膜が微粉砕されたものである。ここで、塗膜は、PPとは異なる樹脂と、顔料とを成分として含んでいる。すなわち、塗膜粒子23は、ベース樹脂22とは成分及び発色が異なるものであり、[課題を解決するための手段]欄に記載の粒子に相当する。塗膜粒子23の最大粒径は、例えば50μmである。 図2及び図3に示すように、基材21の外面(以下、上面21a)には、塗膜粒子23がベース樹脂22の外面(以下、上面22a)よりも突出して成る複数の突出部24が形成されている。上面22aからの突出部24の突出高さH1は、例えば10μm以上、30μm以下である(図3参照)。 加飾層30は、例えば樹脂フィルムの表面をエンボス加工して成る加飾フィルムであり、凹凸状の意匠面30aを有している。なお、意匠面30aは、コンソールボックス13の意匠面13aの一部を構成している。 図2及び図3に示すように、加飾層30は、上面21aに積層及び接合されるベース層31と、ベース層31の外面(以下、上面31a)から突出する複数の突起32とを有している。ベース層31は、上面21aの全体を上方から覆っている。ベース層31の上下方向における厚さT2は、加飾層30の上下方向における厚さT1が、例えば0.1mm以上、0.5mm以下となるように適宜設定されている。複数の突起32は、意匠面30aの凹凸を形成するものであり、ベース層31の上面31aの全体にわたって設けられている。上面31aからの複数の突起32の突出高さH2は、例えば10μm以上、80μm以下であることが好ましい。本実施形態では、複数の突起32の突出高さH2は、複数の突起32の突出高さH2の平均値A1が、複数の突出部24の突出高さH1の平均値A2以上となるように設定されている(A1≧A2)。 <本実施形態の作用> 複数の突起32を有する加飾層30が、基材21の上面21aに積層される。このため、基材21の上面21aに突出部24が形成されている場合であっても、突出部24が加飾層30により隠蔽される。そして、加飾層30のうち突出部24に重ね合わされた部分が、加飾層30の複数の突起32に紛れ込んで目立ちにくくなる。 また、乗員がアッパーパネル20の意匠面30aに触れた際に、まず複数の突起32が触れることとなる。このため、加飾層30のうち突出部24に重ね合わされた部分に引っ掛かりが生じるといったことが低減される。 <本実施形態の効果> (1)アッパーパネル20は、バンパカバーを微粉砕して得られた廃材を含む樹脂組成物から成る基材21と、基材21の上面21aに積層される加飾層30とを備えている。基材21は、ベース樹脂22中に、上記廃材由来であるとともに、ベース樹脂22とは成分の異なる塗膜粒子23が分散されたものである。基材21の上面21aには、塗膜粒子23がベース樹脂22の上面22aよりも突出して成る突出部24が形成されている。加飾層30は、基材21の上面21aに接合されるベース層31と、ベース層31の上面31aから突出する複数の突起32とを有している。 こうした構成によれば、上述した作用を奏する。したがって、廃材を用いたアッパーパネル20の外観及び触感が低下することを抑制できる。 (2)複数の突起32の突出高さH2の平均値A1は、複数の突出部24の突出高さH1の平均値A2以上である。 こうした構成によれば、複数の突起32の突出高さH2を十分に高く設定することにより、アッパーパネル20の外観が低下することを抑制できるといった効果が好適に発揮される。また、上記引っ掛かりによりアッパーパネル20の触感が悪くなることを抑制できるといった効果が好適に発揮される。したがって、廃材を用いたアッパーパネル20の外観及び触感が低下することを一層抑制できる。 <変更例> 本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。 ・本発明に係る樹脂組成物は、本実施形態で例示したような廃材とPPのバージン材とを混合した混合材に限定されず、廃材のみから構成されるものであってもよい。 ・本発明に係る粒子は、本実施形態で例示したような塗膜粒子23に限定されない。例えば、樹脂製の基材の前面にめっき層が積層されて成るフロントグリルを廃材として用いる場合、めっき層が微粉砕された金属屑が、本発明に係る粒子に相当することとなる。また、例えば、樹脂成形品を構成する基材が、繊維強化樹脂製の場合、繊維強化樹脂中に含まれるガラス繊維が、本発明に係る粒子に相当することとなる。 ・ベース樹脂22は、本実施形態で例示したPPに限定されない。例えば、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合(ABS)樹脂製の基材を有する樹脂成形品を微粉砕して得られた廃材を用いる場合、ベース樹脂22は、ABS樹脂となる。 ・複数の突起32の突出高さH2は、本実施形態で例示したように、平均値A1が平均値A2以上となるように設定されたものに限定されない。本実施形態の作用効果を奏する範囲内であれば、平均値A1が平均値A2より小さくなるように設定されていてもよい。 ・本発明に係る廃材は、本実施形態で例示したバンパカバーや上記変更例で例示したフロントグリル等の自動車に適用される樹脂成形品に由来するものに限定されない。例えば、廃材は、家電製品に適用される樹脂成形品に由来するものであってもよい。なお、この場合であっても、樹脂成形品は、樹脂製の基材と、当該基材の前面に積層される加飾層とを有するものであればよい。 ・本発明に係る車両用内装パネルは、本実施形態で例示したコンソールボックス13のアッパーパネル20に限定されず、ドアトリムやインストルメントパネル等の内装パネルに適用することもできる。