JP-2026076592-A - エンジンの制御装置
Abstract
【課題】空調用の冷媒を圧縮するコンプレッサーの駆動に伴い、走行中の車両に生じることがある振動を抑制する。 【解決手段】制御装置は、エンジン、エンジンを駆動源とする空調用の冷媒を圧縮するコンプレッサーとを備え、走行状態にある車両において、運転者の操作に基づく要求トルクに、コンプレッサーの駆動状態の変化に伴う空調負荷トルクの変化を反映させる空調負荷トルク補正制御を実行する。空調負荷トルク補正制御は、コンプレッサーの駆動解除状態から駆動状態への移行時に吸入空気量を増量させて実空気量トルクを増大させ、コンプレッサーの駆動状態から駆動解除状態への移行時に吸入空気量を減量させて実空気量トルクを低下させる第1のトルク補正制御、コンプレッサーの駆動解除状態から駆動状態への移行時及び駆動状態から駆動解除状態への移行時に点火時期を遅角させて実空気量トルクを低下させる第2のトルク補正制御を含む。 【選択図】図2
Inventors
- 浅田 宗志
Assignees
- トヨタ自動車株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260512
- Application Date
- 20241024
Claims (4)
- エンジンと、当該エンジンを駆動源とする空調用の冷媒を圧縮するコンプレッサーとを備え、走行状態にある車両において、運転者の操作に基づいて算出される要求トルクに、前記コンプレッサーの駆動状態の変化に伴う空調負荷トルクの変化を反映させる空調負荷トルク補正制御を実行するエンジンの制御装置であって、 前記空調負荷トルク補正制御は、 前記コンプレッサーが駆動解除状態から駆動状態へ移行するときに吸入空気量を増量させて実空気量トルクを増大させるとともに、前記コンプレッサーが駆動状態から駆動解除状態に移行するときに吸入空気量を減量させて前記実空気量トルクを低下させる第1のトルク補正制御と、 前記コンプレッサーが駆動解除状態から駆動状態へ移行するとき及び前記コンプレッサーが駆動状態から駆動解除状態へ移行するときに点火時期を遅角させて前記実空気量トルクを低下させて前記空調負荷トルクに対応するトルク目標値を設定する第2のトルク補正制御と、を含む、 エンジンの制御装置。
- 前記車両は、シフト装置と、少なくとも低速側のギヤ位置、高速側のギヤ位置及び後退ギヤ位置を選択することができる変速装置を備え、 前記制御装置は、前記シフト装置によって停止位置以外のシフト位置が選択され、前記変速装置によって、低速側のギヤ位置又は後退ギヤ位置が選択され、かつ、アクセルの踏込量が予め設定された閾値以下であるときに前記車両が走行状態にあると判定する、請求項1に記載のエンジンの制御装置。
- 前記制御装置は、前記実空気量トルクと、前記第2のトルク補正制御における前記トルク目標値との差分が予め設定された所定値以下となった場合に前記第2のトルク補正制御を終了させる、請求項1に記載のエンジンの制御装置。
- 前記制御装置は、前記コンプレッサーの駆動状態を変化させる指示後に所定時間が経過したときに前記第2のトルク補正制御を終了させる、請求項1に記載のエンジンの制御装置。
Description
本発明はエンジンの制御装置に関する。 従来、空調用の冷媒を圧縮するコンプレッサーの駆動に伴うエンジン負荷の変化を考慮して、エンジンのアイドル運転時の目標回転数を制御することが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1によれば、エンジンの回転変動を好適に抑制することができる。 特開2015-203334号公報 図1は実施形態のエンジンの制御装置が適用されるエンジンの概略図である。図2は実施形態のエンジンの制御装置によって実行される空調負荷トルク補正制御の内容を示すタイムチャートの一例である。図3は実施形態において実施される空調負荷トルク補正制御の処理の流れを示すブロック図である。図4は実施形態のエンジンの制御装置が実行する空調負荷トルク補正制御の一例を示すフローチャートである。図5Aはコンプレッサーの駆動状態の変化が連続的に生じたときの制御の様子を説明するタイムチャートの一例である。図5Bは、コンプレッサーの駆動状態の変化が短期間で生じたときの制御の様子を示すタイムチャートの一例である。 (実施形態) 以下、図面を参照して実施形態について説明する。 [エンジンの構成] 図1を参照して、実施形態のエンジン100の概略構成について説明する。エンジン100の各種制御は、制御装置であるECU(Electronic Control Unit)50によって実行される。 エンジン100は、シリンダブロック内に複数のシリンダ2を備える(図1では1つのシリンダ2のみを図示)。各シリンダ2内には、ピストン3が摺動可能に収容されている。ピストン3は、シリンダブロックの上側に配置されたシリンダヘッドとの間に燃焼室2aを形成している。ピストン3は、コンロッド4を介してクランクシャフト5と接続されている。燃焼室2aには、筒内に燃料を噴射するインジェクタ6と点火プラグ7が設けられている。インジェクタ6から噴射された燃料は、燃焼室2a内で混合気とされ、点火プラグ7によって点火される。点火された混合気が燃焼して爆発すると、ピストン3が押し下げられる。押し下げられたピストン3は、その爆発力を、コンロッド4を介してクランクシャフト5に伝達し、クランクシャフト5を回転させる。エンジン100には、クランク角を検出するクランク角センサ15が設けられている。 エンジン100は、燃焼室2aに臨むように設けられた吸気ポート8と排気ポート9を備える。吸気ポート8には、吸気管10が接続されている。排気ポート9には排気管11が接続されている。 吸気管10には、吸気の流れの上流側から順にエアクリーナ12、エアフロメータ13、スロットル弁17及び吸気マニホールド18が設けられている。エアフロメータ13は、吸気管10内を流れる空気の量を検出する。スロットル弁17は、燃焼室2a内へ送り込まれる空気の量を調整する。吸気管10は、吸気マニホールド18で分岐され、各気筒の吸気ポート8に接続されている。 排気管11には、排気の流れの上流側から順に排気マニホールド20、触媒21が設けられている。触媒21は、排気浄化を行う。 エンジン100は、吸気ポート8を開閉する吸気弁23と排気ポート9を開閉する排気弁24を備える。吸気弁23は、動弁機構25によって開閉される。排気弁24は、動弁機構26によって開閉される。 エンジン100は、空調装置(Air Conditioner、以下、単にACという)30に用いられる冷媒を圧縮するコンプレッサー31と接続される。コンプレッサー31は、クラッチ31aを介してクランクシャフト5と接続されている。コンプレッサー31は、クラッチ31aの結合状態によって駆動状態が変化する。以下の説明において、コンプレッサー31の駆動負荷分のトルクを空調負荷トルクと称する。AC30は、冷媒の圧力を測定する冷媒圧力センサ32aと冷媒の温度を測定する冷媒温度センサ32bを含む。また、AC30は、空調制御ユニット33を含む。本実施形態のAC30は、固定容量ACである。 ECU50は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)及び記憶装置等を備える。ECU50は、ROMや記憶装置に記憶されたプログラムを実行することによりエンジン100を制御する。記憶装置には、制御に用いられるプログラムやマップが格納されている。 ECU50は、プログラムを実行することで要求トルク算出部51及び空調負荷トルク補正部52として機能する。空調負荷トルク補正部52には、計時部53、点火時期制御部54及びスロットル制御部55が含まれる。点火時期制御部54には差分算出部56が含まれる。 ECU50は、エアフロメータ13及びクランク角センサ15と電気的に接続されている。ECU50は、アクセルペダル57の踏込量を測定するアクセル開度センサ58と電気的に接続されている。ECU50は、シフト装置59におけるシフト位置を検出するシフトポジションセンサ60、車両80の速度を検出する車速センサ61と電気的に接続されている。ECU50は、車両80が備える変速装置81におけるギヤ位置を取得するギヤ位置情報取得部62を備える。ECU50は、車両80の走行状態や運転者のアクセルペダル57の踏込量等に基いて変速装置81のギヤの選択を行う。ギヤ位置情報取得部62は、いずれのギヤが選択されているかの情報を取得する。 要求トルク算出部51は、運転者の操作に基づいてエンジン100に求められる要求トルクを算出する。要求トルクは、クランク角センサ15により取得されたエンジン回転数、車速センサ61により取得された車速、アクセル開度センサ58により取得されたアクセル踏込量等に基いて算出される。 空調負荷トルク補正部52は、空調負荷トルク補正制御を実行する。空調負荷トルク補正制御は、コンプレッサー31の駆動状態の変化に伴う空調負荷トルクの変化を要求トルクに反映させる制御である。 計時部53は、空調負荷トルク補正制御を終了させるための期間を計測する。空調負荷トルク補正制御の終了は後に説明される。点火時期制御部54は、エンジン100の点火時期を制御する。スロットル制御部55はスロットル弁17の開度調整により吸入空気量を制御する。 スロットル制御部55は、空調負荷トルク補正制御以外のエンジン100の各種制御においても、スロットル弁17の開度調整をする。スロットル制御部55は、空調負荷トルク制御において、吸入空気量を変化させる第1のトルク補正制御を実行する。第1のトルク補正制御は、エンジントルクが将来トルク目標値となるように、スロットル弁の開度調整をする。将来トルクは、吸入空気量を応答可能な範囲で調整して得ることができるエンジントルクである。将来トルクは、吸入空気量に由来するため、応答遅れがある。第1のトルク補正制御によって制御された吸入空気量に対応するトルクを、以下の説明において実空気量トルクと称する。実空気量トルクは、エアフロメータ13によって検出された吸入空気量に基づいて把握することができる。 点火時期制御部54は、空調負荷トルク補正制御以外のエンジン100の各種制御においても、点火プラグ7の点火時期を調整する。点火時期制御部54は、空調負荷トルク制御において、点火時期を変化させる第2のトルク補正制御を実行する。第2のトルク補正制御は、エンジントルクが直近トルク目標値となるように、点火時期を制御する。直近トルクは、吸入空気量の応答遅れの影響を受けた実空気量トルクと空調負荷トルクとの乖離分を調整可能な範囲内で点火時期の調整により補償するエンジントルクである。直近トルクは、点火時期に由来するため、応答性が高く、瞬時に狙ったトルクが得られる。直近トルクは、点火時期を遅角することで低下する。第2のトルク補正制御によって制御された点火時期に対応するトルクを、以下の説明において実発生トルクと称する。 本実施形態では、まず、第1のトルク補正制御によって実空気量トルクが得られる。そして、第2のトルク補正制御によって実空気量トルクを低下させることで、実発生トルクを狙った空調負荷トルクと一致させる。本実施形態では、実空気量トルクが実際に出力されることはなく実空気量トルクが補正された実発生トルクが出力される。 差分算出部56は、実空気量トルクと第2のトルク補正制御における直近トルク目標値との差分を算出する。この差分が所定値以下となった場合に、第2のトルク補正制御が終了となる。第2のトルク補正制御の終了については後に説明する。 <空調負荷トルク補正制御> 次に、図2から図4を参照して、空調負荷トルク補正制御について説明する。 本実施形態では、空調負荷トルク補正制御の実行条件が設定されている(図4に示すフローチャートにおけるステップS1参照)。本実施形態では、以下の3つの条件が空調負荷トルク補正制御を実行する前提条件として規定されている。 1つ目の条件は、シフト装置59によって停止位置以外のシフト位置が選択されていることである。具体的に、シフト装置59のP(Parking)位置、N(Neutral)位置以外が選択されていることである。この条件は、車両80が走行可能な状態であることを規定する。 2つ目の条件は、変速装置81によって低速側のギヤ位置又は後退ギヤ位置が選択されていることである。例えば、ローギヤとセカンドギヤとが低速ギヤとして設定されている場合、これらのギヤが選択されている場合に低速側のギヤ位置が選択されている。この条件は、運転者が走行中の車両80の振動を知覚し易い状態であること規定する。 3つの目の条件は、アクセルの踏込量が予め設定された閾値以下であることである。例えば、アクセルの踏込量が閾値よりも大きい場合、車両80の加速感と相俟って、運転者はコンプレッサー31の駆動状態の変化に起因する振動を知覚し難い。3つ目の条件も、運転者が走行中の車両80の振動を知覚し易い状態であることを規定する。 次に、空調負荷トルク補正制御の概要が説明される。図4に示すフローチャートに基づいた詳細な説明はその後に行われる。 空調負荷トルク補正制御は、AC30の駆動状態が変化するときに実行される。具体的に、図2の時刻t1においてACON要求があったときと、図2の時刻t3においてAC OFF要求があったときに実行される。図2には、将来トルク目標値、直近トルク目標値、実空気量トルク及び実発生トルクが示されている。将来トルク目標値は、太実線で描かれている。直近トルク目標値は、細実線で描かれている。実空気量トルクは、点線で描かれている。実発生トルクは、破線で描かれている。実発生トルクは、直近トルク目標値が得られるように点火時期制御が実行されることで得られる。点火時期制御の応答性は良好であるため直近目標トルクと実発生トルクは概ね重複している。 AC30は、空調制御ユニット33の制御により駆動状態が変化する。AC30は、時刻t1でACON要求があった後、時刻t2でクラッチ31aの係合が行われる。つまり、AC ON要求があった後、クラッチ31aの係合が行われるまでには時刻t1から時刻t2までのディレー期間が設けられている。また、AC30は、時刻t3でACOFF要求があった後、時刻t4でクラッチ31aの係合が解除される。つまり、AC OFF要求があった後、クラッチ31aの係合が解除されるまでには時刻t3から時刻t4までのディレー期間が設けられている。 図3を参照すると目標点火時期と目標スロットル開度を設定するために、まず、運転者操作に基づく要求トルクが算出される。要求トルクはエンジン回転数、車速、アクセル踏込量は、運転者の操作に基づいて変化する。要求トルクはこれらのパラメータに基づいて算出される。要求トルクは、吸入空気量を制御することで得られる。要求トルクは、この時点における将来トルク目