JP-2026076656-A - 成形用ポリアミドフィルム及び積層体
Abstract
【課題】単一素材のフィルムでも耐水性、熱収縮特性の等方性に優れ、成形性が良好であり、フィルムの減容化ができて環境に優しい成形用ポリアミドフィルムを提供すること。 【解決手段】ポリアミド樹脂を構成する全構成ユニットを100mol%とするとき、ポリアミド66構成ユニットを60mol%以上含有するポリアミド樹脂を含むポリアミドフィルムであって、下記要件(1)、(2)を満足する成形用ポリアミドフィルム。 (1)160℃での熱収縮率が流れ方向と幅方向においていずれも3.0%以下 (2)成形用ポリアミドフィルムを120℃の熱水で30分間処理した後の衝撃強度維持率が35%以上 【選択図】なし
Inventors
- 永坂 彩芽
- 春田 雅幸
- 後藤 考道
Assignees
- 東洋紡株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260512
- Application Date
- 20241024
Claims (7)
- ポリアミド樹脂を構成する全構成ユニットを100mol%とするとき、ポリアミド66構成ユニットを60mol%以上含有するポリアミド樹脂を含むポリアミドフィルムであって、下記要件(1)、(2)を満足する成形用ポリアミドフィルム。 (1)160℃での熱収縮率が流れ方向と幅方向においていずれも3.0%以下 (2)成形用ポリアミドフィルムを120℃の熱水で30分間処理した後の衝撃強度維持率が35%以上
- 成形用ポリアミドフィルムの衝撃強度が1.00J/20μm以上である、請求項1に記載の成形用ポリアミドフィルム
- 下記式(3)で定義される160℃の乾熱歪みが1.0%以下である、請求項1に記載の成形用ポリアミドフィルム。 乾熱歪み(%)=|a-b|… (3) a:幅方向の角度を0度および流れ方向の角度を90度とした場合における45度方向の160℃乾熱収縮率 b:幅方向の角度を0度および流れ方向の角度を90度とした場合における135度方向の160℃乾熱収縮率 (但し、フィルムの幅方向両端部からそれぞれ中心方向に向かって150mmの位置で試料のサンプリングを行い、フィルムの幅方向両端部の160℃乾熱歪みをそれぞれ算出し、値の大きい方を乾熱歪みの値とする。)
- 請求項1に記載の成形用ポリアミドフィルムの少なくとも一方の面に金属層が積層された積層体。
- 前記金属層が厚み15μm~80μmのアルミニウム層である請求項4に記載の積層体。
- 前記金属層の成形用ポリアミドフィルムが積層されている面とは反対の面にシーラント層が積層された請求項5に記載の積層体。
- 請求項1若しくは2に記載の成形用ポリアミドフィルム、又は、請求項4~6のいずれかに記載の積層体を用いた包装体。
Description
本発明は、食品、医薬品、工業製品の包装分野に用いられる成形用ポリアミドフィルムに関する。 近年、成形用フィルム、特に電気化学セル用包装材料やリチウムイオン電池用外装材などの工業製品の包装分野に使われる成形用フィルムとして、二軸延伸フィルムが採用されている。二軸延伸フィルムは工業製品の一番外側に位置する基材層として用いられている。基材層は成形性、耐熱性、耐水性を有していることが要求される。 例えば、特許文献1では、成形性を向上させるために基材層の異方性を小さくする手法が提案されており、一方の二軸延伸フィルムの延伸方向に対する45度方向と135度方向のうち引張強度が大きい方向と、他方の二軸延伸フィルムの延伸方向に対する45度方向と135度方向のうち引張強度が小さい方をそろえ、上下に隣接する二軸フィルムをドライラミネートして貼り合わせることが提案されている。また、特許文献2では、基材層の最外層に耐水性と耐熱性を付与する目的で、基材層のうち最外層をポリエステルフィルム、内層をポリアミドフィルムとして積層することが提案されている。 しかしながら、先行文献1、2ともに複数の二軸延伸フィルムを貼り合わせる前提で使用されており、基材層を得るためのラミネートの工程が発生し、成形用フィルムを得るための工程が煩雑化する。また、近年、環境対応のためプラスチックの減容化が注目されているが、複数の二軸延伸フィルムを貼り合わせて基材層を得るために減容化できず、環境に優しいとは言えない点に課題がある。 特許第6036880号公報特許第6127394号公報 以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。 [ポリアミド樹脂] 本発明の成形用ポリエステルフィルムが含有するポリアミド樹脂は、ポリアミド樹脂を構成する全構成ユニットを100mol%とするとき、ポリアミド66構成ユニットを60mol%以上含有することが好ましい。ポリアミド樹脂はポリアミド66単独重合体であってもよく、他のアミド構成ユニットとの共重合ポリアミド樹脂であってもよい。また、ポリアミド66単独重合体及び/又はポリアミド66構成ユニットを含む共重合体と、ポリアミド66以外の他のポリアミド樹脂との混合物であってもよい。本発明でいうポリアミド66構成ユニットとは、アジピン酸とヘキサメチレンジアミンを縮合重合して得られる構成ユニットを指している。 ポリアミド樹脂が共重合ポリアミド樹脂の場合、ポリアミド66構成ユニットが全構成ユニットの60mol%以上であることが好ましく、より好ましくは65mol%以上である。成形用ポリエステルフィルムがポリアミド66構成ユニットを60mol%以上含有する共重合ポリアミド樹脂であると、耐水性が向上するため好ましい。なお、ポリアミド66の共重合比率の上限は設けないが、例えば99mol%であっても良い。 本発明でいう耐水性とは、熱水処理後の高い衝撃強度維持性のことである。具体的には、後述に記載の試験方法で120℃、30分間のレトルト処理を行った後の成形用ポリアミドフィルムの衝撃強度維持率のことであり、衝撃強度維持率が高いほど耐水性が良好であることを示す。 ポリアミド樹脂が共重合ポリアミド樹脂の場合、ポリアミド66以外構成ユニット以外のアミド構成ユニットは特に限定されず、ポリアミド6、ポリアミド6/10、ポリアミド11、ポリアミド12、(ポリ)メタキシレンアジパミド等の構成ユニットが挙げられる。好ましくはポリアミド6である。また、成形用ポリアミドフィルムが含有するポリアミド樹脂の全構成ユニットのうち60mol%以上がポリアミド66構成ユニットであれば、ポリアミド66構成ユニットを有する単独若しくは共重合ポリアミド樹脂と、前記のようなアミド構成ユニットを有するポリアミド樹脂と混合物であってもよい。 本発明の成形用ポリアミドフィルムが含有するポリアミド樹脂の融点は特に制限されるものではないが、融点が240℃以上であることが好ましく、より好ましくは243℃以上である。融点が240℃以上であると、延伸後のポリアミドフィルムの熱処理時に機械強度が保持され、成形性が良好となり好ましい。なお、融点の上限は設けないが、押出成形やフィルムの製膜を容易にするため、275℃以下とすることが好ましく、より好ましくは270℃以下である。 本発明の成形用ポリアミドフィルムが含有するポリアミド樹脂の相対粘度の下限は1.8であり、より好ましくは2.6である。1.8以上とすることで、成形用ポリアミドフィルムの衝撃強度を高めることができ、成形時にピンホールが生じにくくすることができるため好ましい。ポリアミド樹脂の相対粘度の上限は5.0であり、より好ましくは4.5である。5.0以下とすることで、押出機の負荷やフィルム延伸時の応力が高くなりすぎることを抑制し、良好な製膜性を得ることができる。 [副材料、添加剤] 本発明の成形用ポリアミドフィルムは、滑剤等の副材料や添加剤を含まないか、もしくは、他の滑剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤や防曇剤、紫外線吸収剤、染料、顔料等の各種の添加剤を必要に応じて含有させることができる。 [滑剤] 本発明の成形用ポリアミドフィルムには、滑り性を良くして冷間成形性を良くする目的で、滑剤として微粒子を含有させることができる。前記微粒子としては、シリカ、カオリン、ゼオライト等の無機微粒子、アクリル系、ポリスチレン系等の高分子系有機微粒子等の中から適宜選択して使用することができる。なお、透明性と滑り性の面から、シリカ微粒子を用いることが好ましい。前記微粒子の好ましい平均粒子径は0.5~5.0μmであり、より好ましくは1.0~3.0μmである。平均粒子径が0.5μm以上であると、良好な滑り性を少量の添加量で得ることができる。一方、5.0μm以下であると、フィルムの表面粗さが大きくなりすぎて外観が悪くなることを防止することができる。 前記シリカ微粒子を使用する場合、シリカの細孔容積の範囲は、0.5~2.0ml/gであると好ましく、0.8~1.6ml/gであるとより好ましい。細孔容積が0.5ml/g以上であると、ボイドの発生によるフィルム透明性の悪化を防ぐことができる。一方、細孔容積が2.0ml/g以下であると、表面の突起が十分に得られる。 本発明の成形用ポリアミドフィルムには、滑り性を良くする目的で脂肪酸アマイド及び/又は脂肪酸ビスアマイドを含有させることができる。脂肪酸アマイド及び/又は脂肪酸ビスアマイドとしては、エルカ酸アマイド、ステアリン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスベヘン酸アマイド、エチレンビスオレイン酸アマイドなどが挙げられる。脂肪酸アマイド及び/又は脂肪酸ビスアマイドの含有量は、好ましくは0.01~0.40質量%であり、より好ましくは0.05~0.30質量%である。脂肪酸アマイド及び/又は脂肪酸ビスアマイドの含有量が0.01質量%以上であると、十分な滑り性が得られる。一方、0.40質量%以下であると、濡れ性の悪化を防ぐことができる。 [酸化防止剤] 本発明の成形用ポリアミドフィルムには、酸化防止剤を含有させることができる。酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤が好ましい。フェノール系酸化防止剤は、完全ヒンダードフェノール系化合物又は部分ヒンダードフェノール系化合物が好ましい。例えば、テトラキス-〔メチレン-3-(3′,5′-ジ-t-ブチル-4′-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、ステアリル-β-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,9-ビス〔1,1-ジメチル-2-〔β-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン等が挙げられる。フェノール系酸化防止剤を含有させることにより、成形用ポリアミドフィルムの製膜操業性が向上する。 [成形用ポリアミドフィルムの物性] 本発明の成形用ポリアミドフィルムの厚みは、特に制限されるものではないが、包装材料として使用する場合、通常100μm以下であり、一般には5~50μmの厚みのものが好ましく、特に8~30μmのものが好ましい。 本発明における成形用ポリアミドフィルムは、160℃、10分での熱収縮率が流れ方向及び幅方向ともに3.0%以下であることが好ましく、より好ましくは、2.5%以下である。熱収縮率を3.0%以下とすることにより、ラミネートなど、次工程で熱がかかる場合にカールや収縮の発生を抑制することができる。熱収縮率の下限は特に設けないが、例えば、0.5%以上であることが好ましい。 本発明における成形用ポリアミドフィルムの衝撃強度は、フィルム厚みを20μmに換算した値として1.00J/20μm以上であることが好ましく、より好ましくは1.10J/20μm以上である。衝撃強度が1.00J/20μm以上であると、良好な成形性を得ることができる。衝撃強度は高いことが好ましいが、寸法安定性や成形性等の観点から、2.00J/20μm以下であっても好ましい。 本発明における成形用ポリアミドフィルムを120℃の熱水で30分間処理した後の衝撃強度維持率は35%以上であることが好ましく、より好ましくは40%以上である。35%以上とすることで成形用ポリアミドフィルムの耐水性が良好であることから好ましい。120℃の熱水で30分間処理した後の衝撃強度維持は高いことが好ましく、100%以下であっても好ましく、90%以下であっても好ましい。 本発明における成形用ポリアミドフィルムの後述の測定方法における乾熱歪みは1.0%以下であることが好ましく、より好ましくは0.8%以下である。1.0%以下とすることで成形用ポリアミドフィルムの幅方向の歪みを低減できることから好ましい。乾熱歪みは小さいことが好ましいが0.1%以上であっても好ましい。 本発明の成形用ポリアミドフィルムは、後述のように、その少なくとも片面に金属層を設け、金属層の成形用ポリアミドフィルムが積層された面とは異なる面に シーラント層を設けた積層体として好ましく用いられる。例えば、成型用ポリアミドフィルム(20μm)/Al箔(40μm)/無延伸ポリプロピレンフィルム(70μm)の構成の積層体の深絞り成形量の下限は、好ましくは4.0mm以上であり、より好ましくは4.2mm以上であり、特に好ましくは4.4mm以上である。4.0mm以上とすることで、深絞り用途においても好適に用いることができる。 [成形用ポリアミドフィルムの作成方法] 本発明の成形用ポリアミドフィルムは、公知の製造方法により製造することができ、Tダイ法により得られた未延伸シートの逐次二軸延伸法、同時二軸延伸法のいずれでもよい。また、チューブラー法による同時二軸延伸法でもよい。特に好ましくはチューブラー法による同時二軸延伸である。 代表的な製造例を以下に説明する。 [チューブラー法による同時二軸延伸] まず、押出機を用いて、原料樹脂を溶融押出しし、溶融物をダイスから円筒状のフィルムとして押出し、急冷して未延伸フィルムを得る。樹脂の溶融温度は好ましくは240~350℃である。240℃以上であると、未溶融物などの欠点による外観不良を抑制することができる。350℃以下であると、樹脂劣化による分子量低下に伴う強度低下、炭化物による外観不良等を防ぐことができる。 次に、未延伸フィルムを一対のニップロール間に通した後、中に空気を圧入しながらヒーターで加熱すると同時に、エアーリングより外部からエアーを吹き付け、未延伸フィルムを膨張させてチューブラー法による同時二軸延伸を行い、同時二軸延伸フィルムを得ることができる。 流れ方向、及び、幅方向の延伸倍率の下限は、好ましくは2.2倍であり、より好ましくは2.5倍であり、特に好ましくは2.8倍である。2.2倍以上とするこ