JP-2026076661-A - 積層体
Abstract
【課題】本発明は、接着剤組成物の量を減らすことで紙基材中の残留溶剤量を低下させつつ、優れた酸素バリア性及び耐屈曲性を有し、ゲルボフレックス試験後も優れた酸素バリア性を維持することを可能とする積層体を提供することを目的とするものである。 【解決手段】紙基材層と、前記紙基材層の少なくとも一方の面に積層された、接着剤組成物から形成されている接着剤層と、前記接着剤層の両表面のうち、前記紙基材層に隣接する側と反対側の表面に積層された金属蒸着層と、を有する積層体であって、前記紙基材層の表面粗度は2μm以下であり、前記積層体の酸素透過度は3cc/m 2 /day以下である、積層体。 【選択図】図1
Inventors
- 酒井 圭介
- 川淵 茜
- 渡辺 裕太
- 縄 裕司
Assignees
- 株式会社コバヤシ
Dates
- Publication Date
- 20260512
- Application Date
- 20241024
Claims (9)
- 紙基材層と、 前記紙基材層の少なくとも一方の面に積層された、接着剤組成物から形成されている接着剤層と、 前記接着剤層の両表面のうち、前記紙基材層に隣接する側と反対側の表面に積層された金属蒸着層と、 を有する積層体であって、 前記紙基材層の表面粗度は2μm以下であり、 前記積層体の酸素透過度は3cc/m 2 /day以下である、 積層体。
- 前記紙基材層のボイド率が、30%以下である、請求項1に記載の積層体。
- 水蒸気透過率(MVTR)が3g/m 2 /day以下である、請求項1に記載の積層体。
- 前記接着剤層の平均厚みが1μm以上、かつ、3μm以下である、請求項1に記載の積層体。
- 前記接着剤組成物が接着剤と溶剤とを含む、請求項1に記載の積層体。
- 前記接着剤がエステル系接着剤又はエーテル系接着剤である、請求項5に記載の積層体。
- 前記溶剤が酢酸エチルである、請求項5に記載の積層体。
- 前記積層体が包装用途に用いられる、請求項1に記載の積層体。
- 前記包装が食品包装に用いられる、請求項8に記載の積層体。
Description
本発明は、積層体および包装用途に用いられる積層体に関する。 包装技術分野において、食品、工業製品、医薬品及び化粧品等の様々な内容物の品質低下を抑制する方法として、優れたガスバリア性を有する包装材料が注目されており、特にプラスチックは、ガスバリア性のみならず、接着性、シール適性等に至るまで、包装材料として優れた機能を有することから、包装材料の主成分として利用されている。しかしながら、近年、プラスチック材料の環境汚染についての関心が高まってきており、環境負荷を低減するために、従来プラスチックが担っている機能を、紙を主成分とした材料に置き換える技術が注目されており、紙基材を含むガスバリア性の積層体が検討されている。 例えば、特許文献1には、少なくとも、基材層と、酸素バリア層と、酸素吸収性コート層とを含む、酸素吸収性コート積層体であって、該酸素バリア層は、金属箔、無機蒸着層付き樹脂フィルム、酸素バリア性樹脂からなる樹脂コート膜または樹脂フィルム、バリア紙からなる群から選ばれる1種または2種以上を含み、該バリア紙は、少なくとも、原紙と、酸素バリア樹脂層とを、含む層構成を有し、該酸素バリア樹脂層が酸素吸収性コート層側に位置するように積層されており、該酸素吸収性コート層は、特定の酸素吸収性コート剤組成物から形成された層である、酸素吸収性コート積層体が開示されており、酸素ガスと水蒸気に対するバリア性に優れるうえ、低臭気性、保香性等の諸特性を実現する技術が開示されている。 特開2022-14245号公報 本発明の実施形態に係る積層体の構造の一例を示す図である。実施例1における、ボイド率算出用の観察画像を表す拡大画像である。比較例1における、ボイド率算出用の観察画像を表す拡大画像である。 以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本技術は、以下の実施形態のみには限定されない。本明細書において、範囲を示す「X~Y」はその前後の数値X及びYを含み、「X以上Y以下」を意味するものとする。また、各数値範囲(~)の上限値(以下)と下限値(以上)は、所望により、任意に組み合わせることができる。 1.積層体 本発明の実施形態に係る積層体は、紙基材層と、前記紙基材層の少なくとも一方の面に積層された、接着剤組成物から形成されている接着剤層と、前記接着剤層の両表面のうち、前記紙基材層に隣接する側と反対側の表面に積層された金属蒸着層と、を含む。本発明の実施形態に係る積層体の構造の一例を図1に示す。図1に示す通り、本発明の積層体10は、紙基材層11と、粘着剤層12と、金属蒸着層13とを含み、前記紙基材層11の表面粗度は2μm以下であり、前記積層体10の酸素透過度は3cc/m2/day以下である。 本発明に係る積層体は、特定の範囲の表面粗度を有する紙基材層と、接着剤層と、金属蒸着層と、を設けることによって、紙基材中の残留溶剤量を低下させつつ、優れた酸素バリア性及び耐屈曲性を有し、ゲルボフレックス試験後も優れた酸素バリア性を維持することができる。 以下、本発明の実施形態に係る積層体の各層についてより詳細に説明する。 (1)紙基材層 本技術における紙基材層は、紙基材から構成され、表面粗度は2μm以下であるものである。従来使用されていたプラスチックの少なくとも一部分の代わりに前記紙基材層を含むことで、プラスチックの機能の少なくとも一部を担いつつ、プラスチック使用量を低減するものである。 本技術の紙基材に係る紙とは、植物繊維その他の繊維をこう着させて製造したものをいう。本技術に係る紙基材には、本技術の作用や効果を損なわない限り、特に限定されず、いずれの紙も使用することができる。前記紙としては、例えば、上質紙、中質紙、再生紙、クラフト紙、グラシン紙、セミグラシン紙、パーチメント紙、レーヨン紙、グラビア紙、アート紙、コート紙、合成紙等が挙げられる。これらの紙基材は、それぞれを単独で使用した単層の紙基材であってよく、必要に応じて、このなる紙基材を積層した多層の紙基材であってもよい。この中でも、紙基材層の粗度の観点から、グラシン紙、セミグラシン紙、パーチメント紙、レーヨン紙、グラビア紙、アート紙、コート紙等、少なくとも接着剤層が適用される紙基材層の表面について加工処理が施されている紙が好ましい。このような表面加工処理が施されている紙を用いることによって、接着剤の量を減らした場合であっても、前記紙基材層と前記金属蒸着層が十分に密着し、紙基材層中の残留溶剤量を低下させつつ、優れた酸素バリア性及び耐屈曲性を有し、ゲルボフレックス試験後も優れた酸素バリア性を維持することができる。このような紙基材層を有することにより、上記の様な作用効果が得られる理由の詳細は明らかではないが、表面粗度が低く、平滑性に優れる紙基材層を用いることで、接着剤組成物を前記表面に塗工した場合に、接着剤組成物が満遍なく適用されるため、接着剤組成物が少なくても前記紙基材層と前記金属蒸着層を十分に密着させることができ、紙基材層中の残留溶剤量を低下させることができたと推測される。また、表面粗度が低い紙基材に適用された接着剤組成物は、凹凸の少ない均質な膜厚の接着剤層を形成するため、接着剤層の安定した酸素バリア性及び耐屈曲性が得られると推測される。 本技術における紙基材層中の残留溶剤量は少ないほど良いが、例えば、30mg/m2以下であることが好ましく、20mg/m2以下であることがより好ましく、10mg/m2以下であることが特に好ましい。紙基材層中の残留溶剤量が30mg/m2以下であることにより、残留溶剤の存在に起因する、内容物の変化や劣化を防ぐことができる。特に食品の場合、風味や品質の変化を防ぐことができ、食品衛生上の問題を解消することができる。 本技術における紙基材の秤量は、特に限定されるものではなく、本技術の作用や効果を損なわない限り、自由に設定することができる。積層体の残留溶剤量を低下させつつ、優れた酸素バリア性及び耐屈曲性を実現する観点から、紙基材の秤量の上限値は、好ましくは秤量70g/m2以下であり、より好ましくは秤量65g/m2以下であり、更に好ましくは、秤量60g/m2以下である。紙基材の秤量の下限値は、好ましくは秤量20g/m2以上であり、より好ましくは、秤量30g/m2以上であり、さらに好ましくは秤量40g/m2以上である。秤量20g/m2を下回ると、接着剤組成物を適用した際に紙基材の変形が発生しやすくなる等の理由から好ましくない。一方、秤量70g/m2を超えると、接着剤組成物の溶剤が揮発しにくく、紙基材中に残留する場合があり好ましくない。 本技術における紙基材の厚みは、特に限定されるものではなく、本技術の作用や効果を損なわない限り、自由に設定することができる。積層体の残留溶剤量を低下させつつ、優れた酸素バリア性及び耐屈曲性を実現する観点から、紙基材の厚みの上限値は、好ましくは70μm以下であり、より好ましくは65μm以下であり、更に好ましくは、60μm以下である。紙基材の厚みの下限値は、好ましくは20μm以上であり、より好ましくは30μm以上であり、さらに好ましくは40μm以上である。20μmを下回ると、接着剤組成物を適用した際に紙基材の変形が発生しやすくなる等の理由から好ましくない。一方、70μmを超えると、紙基材の厚みにより、溶剤が残留しやすくなるため好ましくない。 (2)接着剤層 本技術に係る積層体の接着剤層は、接着剤組成物から形成されており、前記紙基材層の少なくとも一方の面に積層されているものである。本技術の接着剤層は、前記紙基材層及び前記金属蒸着層を接着するとともに、酸素バリア性を発揮するものである。また、本技術の接着剤層は、例えば、前記接着剤組成物を、金属蒸着層の表面に塗布し、乾燥することによって成形されうる。 本技術における接着剤層中の残留溶剤量は少ないほど良いが、例えば、30mg/m2以下であることが好ましく、20mg/m2以下であることがより好ましく、10mg/m2以下であることが特に好ましい。接着剤層中の残留溶剤量が30mg/m2以下であることにより、残留溶剤による接着剤組成物の劣化が抑制され、酸素バリア性や接着力の低下が抑制される。 本技術に係る接着剤層の厚みは、特に限定されるものではないが、前記積層体中の残留溶剤量を低下させる観点から、小さいことが好ましい。粘着剤層の厚みの上限値は、好ましくは3μm以下であり、より好ましくは2.5μm以下であり、更に好ましくは、2μm以下である。粘着剤層の厚みの下限値は、好ましくは1μm以上である。1μmを下回ると、接着剤層が有する酸素バリア性及び接着性が十分に発揮されない等の理由から好ましくない。一方、3μmを超えると、接着剤層に溶剤が残留しやすくなるため好ましくない。 本技術の接着剤層に係る接着剤組成物は、本技術の作用や効果を損なわない限り、特に限定されず、いずれの接着剤組成物も使用することができる。接着剤組成物は、接着剤と溶剤を含む溶剤型でもよく、溶剤を含まない無溶剤型であってもよい。接着剤層の厚みを低下させつつ、前記紙基材層と前記金属蒸着層との十分な接着を維持する観点から、前記接着剤組成物は、接着剤と溶剤を含む溶剤型であることが好ましい。また、本技術の接着剤組成物は、1液硬化型接着剤でもよく、主剤と硬化剤を含む2液硬化型接着剤であってもよい。 <接着剤> 本技術における接着剤組成物中の接着剤としては、例えば、エステル系接着剤、エーテル系接着剤、ビニル系接着剤、(メタ)アクリル系接着剤、アミド系接着剤、アミノ樹脂系接着剤、ポリオールとイソシアネートとを含むウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤、ビニル系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、オレフィン系接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤が挙げられる。これらは、必要に応じて1種または2種以上を用いることができる。 この中でも、接着剤組成物の接着性を高めつつ、優れた酸素バリア性及び耐屈曲性を実現する観点から、エステル系接着剤、エーテル系接着剤及びポリオールとイソシアネートとを含むウレタン系接着剤が好ましい。ウレタン系接着剤のポリオールとしては、一分子中に水酸基(-OH)を2つ以上持った化合物であれば特に限定されないが、例えば、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリマーポリオール、アクリルポリオール等が挙げられる。ウレタン系接着剤のイソシアネートとしては、一分子中にイソシアネート基(-NCO)を2つ以上持った化合物であれば特に限定されないが、例えば、ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)、トリレンジイソシアナート(TDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の芳香族ポリイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート(HDI)等の脂肪族ポリイソシアネート、キシリレンジイソシアナート(XDI)等の芳香脂肪族ポリイソシアネートを挙げられ、必要に応じて1種または2種以上を混合して用いることができる。これらの接着剤は柔軟性や加工適性に富み、得られた接着剤層は良好な接着性、優れた酸素バリア性及び耐屈曲性を示す。ウレタン系接着剤は市販品を使用してもよく、例えば、「PASLIM VM001」(DIC社製)及び「PASLIM VM108CP」(DIC社製)を組み合わせて用いてもよい。 <溶剤> 本技術における接着剤組成物中の溶剤は、主に前記接着剤の溶媒として用いられるものである。通常の接着剤組成物等に使用されるものであれば特に限定されるものではないが、前記接着剤を容易に溶解するものであり、低い沸点や優れた揮発性を有することで積層体中の残留溶剤量を抑制できるものが好ましい。本技術における溶剤としては、例えば、単独有機溶剤と混合系有機溶剤が挙げられる。単独有機溶剤としてはメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブチルア