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JP-2026076669-A - 断熱材用組成物および断熱材

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Abstract

【課題】 乾燥時にクラックが発生しにくい断熱材用組成物を提供する。また、当該断熱材用組成物を用いて、クラックが少なく、断熱性に優れた断熱材を提供する。 【解決手段】 断熱材用組成物は、シリカエアロゲル、該シリカエアロゲルの分散機能を有するポリマー、表面に水酸基を有する無機粒子、および液体を有する。断熱材用組成物は、断熱材用組成物からシリカエアロゲルを除いた測定液の曳糸性を測定した場合に、次の(I)の条件を満足する。(I)引っ張り速度4mm/sによる曳糸長が40mm以下。断熱材は、当該断熱材用組成物の硬化物を有する。 【選択図】 なし

Inventors

  • 本荘 泰弘

Assignees

  • 住友理工株式会社

Dates

Publication Date
20260512
Application Date
20241024

Claims (11)

  1. シリカエアロゲル、該シリカエアロゲルの分散機能を有するポリマー、表面に水酸基を有する無機粒子、および液体を有する断熱材用組成物であって、 断熱材用組成物から該シリカエアロゲルを除いた測定液の曳糸性を測定した場合に、次の(I)の条件を満足することを特徴とする断熱材用組成物。 (I)引っ張り速度4mm/sによる曳糸長が40mm以下。
  2. 前記測定液の曳糸性が、さらに次の(II)の条件を満足する請求項1に記載の断熱材用組成物。 (II)引っ張り速度4mm/sによる曵糸長に対する引っ張り速度100mm/sによる曵糸長の値(曳糸性比)が2以上。
  3. 前記無機粒子は、シリカ粒子を有する請求項1に記載の断熱材用組成物。
  4. 前記無機粒子は、平均粒子径が8nm以上45nm以下であるナノ粒子を有する請求項1に記載の断熱材用組成物。
  5. 前記ナノ粒子の含有量は、前記シリカエアロゲルの100質量部に対して1質量部以上70質量部以下である請求項4に記載の断熱材用組成物。
  6. 前記液体は水を有し、 前記ポリマーは水溶性樹脂を有する請求項1に記載の断熱材用組成物。
  7. 前記水溶性樹脂は、ポリオキシアルキレンおよびポリビニルアルコールから選ばれる一種以上を有する請求項6に記載の断熱材用組成物。
  8. 前記ポリオキシアルキレンは、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、ポリプロプレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリテトラメチレングリコールを有する請求項7に記載の断熱材用組成物。
  9. 請求項1に記載の断熱材用組成物の硬化物を有する断熱材。
  10. 前記硬化物は、シート状を呈する請求項9に記載の断熱材。
  11. 前記硬化物と、該硬化物を支持する基材と、を有する請求項9に記載の断熱材。

Description

本開示は、シリカエアロゲルを用いた断熱材用組成物および断熱材に関する。 シリカエアロゲルの高い断熱性を活かして種々の断熱材が開発されている。シリカエアロゲルを用いた断熱材は、例えば特許文献1に記載されているように、シリカエアロゲルをバインダー液に分散した塗料(断熱材用組成物)を基材に塗布、乾燥して製造することができる。バインダーとしては、ウレタン樹脂などの有機バインダーが用いられている。この場合、断熱材が高温雰囲気で使用されると、バインダーの有機成分が分解、劣化して、ガスが発生したり、クラックが生じて形状が保持できないおそれがある。そこで、耐熱性などの観点から、特許文献2、3に記載されているように、シリカナノ粒子などの無機バインダーを用いた断熱材が開発されている。 特開2020-29528号公報特開2021-143733号公報特開2022-55295号公報 測定液に含まれるシリカナノ粒子の数と曳糸性との関係を示すグラフである。 以下、本開示の断熱材用組成物および断熱材の実施の形態について説明する。なお、本開示の断熱材用組成物および断熱材は、以下の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良などを施した種々の形態にて実施することができる。 <断熱材用組成物> 本開示の断熱材用組成物は、シリカエアロゲル、該シリカエアロゲルの分散機能を有するポリマー、表面に水酸基を有する無機粒子、および液体を有する。 [シリカエアロゲル] シリカエアロゲルの構造、形状、大きさなどは、特に限定されない。例えば、シリカエアロゲルの骨格をなすシリカ微粒子(一次粒子)の直径は2~5nm程度、骨格と骨格との間に形成される細孔の大きさは、10~50nm程度であることが望ましい。細孔の多くは、50nm以下のいわゆるメソ孔である。メソ孔は、空気の平均自由行程よりも小さいため、空気の対流が制限され熱の移動が阻害される。これにより、シリカエアロゲルは高い断熱性を有する。 シリカエアロゲルの形状としては、球状、異形状の塊状などがあるが、球状が望ましい。球状の場合、分散性が向上するため組成物の調製がより容易になる。また、最密充填しやすいため充填量を多くすることができ、断熱性を高める効果が大きくなる。また、表面積が小さくなるため、熱伝導率が比較的大きいバインダーの量を低減することができ、断熱性の向上につながる。 シリカエアロゲルの最大長さを粒子径とした場合、平均粒子径は1~200μm程度が望ましい。シリカエアロゲルの粒子径が大きいほど、表面積が小さくなり細孔(空隙)容積が大きくなるため、断熱性を高める効果は大きくなる。例えば、平均粒子径が10μm以上のものが好適である。一方、組成物の安定性や塗工のしやすさを考慮すると、平均粒子径が100μm以下のものが好適である。また、粒子径が異なる二種類以上を併用すると、小径のシリカエアロゲルが大径のシリカエアロゲル間の隙間に入りこむため、充填量を多くすることができ、断熱性を高める効果が大きくなる。シリカエアロゲルの平均粒子径としては、レーザー回折・散乱法により測定される体積基準の粒度分布から求められるメジアン径(D50)を採用すればよい。 シリカエアロゲルは、表面および内部のうち少なくとも表面に疎水部位を有するものが望ましい。少なくとも表面に疎水部位を有すると、水分などの染み込みを抑制することができるため、細孔構造が維持され、断熱性が損なわれにくい。シリカエアロゲルの製造方法は、特に限定されず、乾燥工程を常圧で行ったものでも、超臨界で行ったものでも構わない。エアロゲルを製造する際の乾燥方法の違いにより、常圧で乾燥したものを「キセロゲル」、超臨界で乾燥したものを「エアロゲル」、凍結乾燥したものを「クライオゲル」と呼び分けることがあるが、本明細書においては、これらをまとめて「エアロゲル」と称する。 [ポリマー] 本開示の断熱材用組成物は、シリカエアロゲルの分散機能を有するポリマー(以下、「分散剤としてのポリマー」と称する場合がある)を有する。本開示の断熱材用組成物は、シリカエアロゲルの分散剤としてのポリマーとは別に、構成成分同士を結着させるバインダーとしてのポリマーを有してもよい。勿論、シリカエアロゲルの分散機能を有するポリマーがバインダー機能を有してもよい。 分散剤としてのポリマーは、組成物を調製する際や、シリカエアロゲルを液体の存在下で粉砕処理する際などに、シリカエアロゲルの分散性を向上させる。例えば、液体が水の場合、当該ポリマーとしては、カルボキシルメチルセルロース(CMC)、カルボキシエチルセルロース、カルボキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの多糖類、ポリオキシアルキレン、ポリビニルアルコール(PVA)などの水溶性樹脂が好適である。これらから選ばれる一種または二種以上を用いればよい。ポリオキシアルキレンとしては、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアルキレングリコール、ポリプロプレングリコール(PPG)、ポリオキシエチレン、ポリテトラメチレングリコールなどが挙げられる。 分散剤としてのポリマーとは別に、バインダーとしてのポリマーを用いる場合には、シリカエアロゲルに対する粘着性が高く、組成物の硬化物を柔軟にしてクラックの発生を抑制するという観点から、ガラス転移温度(Tg)が-5℃以下、さらには-20℃以下の樹脂が望ましい。例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂とウレタン樹脂との混合物、アクリル樹脂とシリコーン樹脂との混合物などが挙げられる。 [無機粒子] 本開示の断熱材用組成物は、表面に水酸基を有する無機粒子を有する。本開示の断熱材用組成物は、表面に水酸基を有する無機粒子とは別に、表面に水酸基を有しない無機粒子を有してもよい。表面に水酸基を有する無機粒子としては、シリカ、アルミナ、チタン酸化物、酸化亜鉛などの粒子が挙げられる。なかでもシリカ粒子は、水などの液体とのなじみがよく、他の材料との結合性や補強性に優れる。よって、無機バインダー、補強などの目的で配合される充填剤などとして好適である。 無機粒子のうち、ナノメートルオーダーの粒子(ナノ粒子)は、無機バインダーとして好適である。ナノ粒子を用いると、断熱材用組成物の硬化物において、無機材料を配合することによる硬さや脆さの欠点を低減することができる。ナノ粒子の平均粒子径は、1nm以上100nm以下、さらには8nm以上45nm以下であるとよい。例えば、シリカのナノ粒子を有するバインダー液としては、ケイ酸ナトリウム溶液、水を分散媒とするコロイダルシリカなどが挙げられる。 本発明者の検討によると、ナノ粒子が表面に水酸基を有する場合、その粒子径および含有量は、測定液の曳糸性への影響が大きい。例えば、ナノ粒子の数を比較的少なくし、ポリマーとナノ粒子との反応点を少なすることにより、曳糸性を小さくするという観点から、ナノ粒子の平均粒子径が8nm以上45nm以下の場合、その含有量はシリカエアロゲルの100質量部に対して1質量部以上70質量部以下にするとよい。 無機粒子のうち、粒子径が1μm以上の粒子は、質感の調整や補強用の充填剤として好適である。充填剤としては、例えば、沈降法シリカ、ゲル法シリカ、溶融法シリカ、ウォラストナイト、チタン酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、ガラスフレーク、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの比較的硬度が大きい粒子を用いるとよい。 [液体] 液体は、シリカエアロゲルの種類などに応じて適宜選択すればよい。例えば、水(純水、水道水などを含む)が好適である。また、シリカエアロゲルの分散性を向上させたり、乾燥性を改善するために、水に少量の有機溶媒を添加してもよい。 [その他の成分] 本開示の断熱材用組成物は、前述したシリカエアロゲル、ポリマー、無機粒子の他に、赤外線遮蔽粒子、無機繊維、難燃剤などを含んでいてもよい。赤外線遮蔽粒子は、熱源からの熱を吸収し、それを熱源側の表面から再放出することにより、熱源からの輻射熱を遮断して、特に高温下における断熱性の向上に寄与する。例えば、炭化ケイ素、カオリナイト、窒化ケイ素、マイカ、アルミナ、ジルコニア、窒化アルミニウム、ケイ酸ジルコニウム、酸化セリウム、炭化ホウ素、酸化マンガン、酸化錫、酸化鉄、チタン酸化物などの粒子が挙げられる。無機繊維は、シリカエアロゲルの周りに物理的に絡み合って存在することにより、断熱層の機械的強度を向上させると共に、シリカエアロゲルの脱落を抑制する。例えば、ガラス繊維、アルミナ繊維などのセラミック繊維が好適である。難燃剤としては、ハロゲン系、リン系、金属水酸化物系などの既に公知のものを使用すればよい。環境負荷を考慮すると、リン系難燃剤を用いることが望ましい。リン系難燃剤としては、ポリリン酸アンモニウム、赤リン、リン酸エステルなどが挙げられる。 [測定液の曳糸性] 本開示の断熱材用組成物は、組成物からシリカエアロゲルを除いた測定液の曳糸性を測定した場合に、引っ張り速度4mm/sによる曳糸長が40mm以下であるという条件(I)を満足する。曳糸性の測定は、室温(20℃±5℃)下で測定液に測定子を浸漬し、測定子を一定速度で垂直に引き上げることにより測定液を引き伸ばし、その糸が切れる長さを測定して行うことができる。曳糸性の測定には、例えば(株)石川鉄工所製の「曳糸性・牽糸性・凝固性測定装置 NEVA(登録商標) METER」を用いればよい。測定のしやすさを考慮すると、測定液の固形分濃度は、3質量%以上10質量%以下にすることが望ましい。 撹拌、塗工などによる組成物のゲル化を考慮した場合、測定液の曳糸性は、さらに次式(a)で算出される曳糸性比が2以上であるという条件(II)を満足することが望ましい。 曳糸性比=(引っ張り速度100mm/sによる曵糸長)/(引っ張り速度4mm/sによる曵糸長) ・・・(a) 条件(II)を満足すると、ゲル化の緩和性が大きいため、撹拌、塗工などにより一旦ゲル化しても、無機粒子の凝集力が小さい元の状態に戻りやすい。よって、クラックの発生が抑制される。 [組成物の調製方法] 本開示の断熱材用組成物は、シリカエアロゲル、シリカエアロゲルの分散機能を有するポリマー、表面に水酸基を有する無機粒子、液体、および必要に応じて添加される成分を撹拌して調製すればよい。撹拌は、羽根撹拌でもよいが、積極的にせん断力を加えたり、超音波を加えたりしてもよい。自転公転撹拌装置や、メディア型撹拌装置、インテンシブミキサーを用いてもよい。 <断熱材> 本開示の断熱材は、前述した本開示の断熱材用組成物の硬化物を有する。硬化物とは、組成物の成分が化学反応して固形化する形態と、化学反応によらず液体が蒸発するなどして固形化する形態と、の両方を含む。硬化物は、組成物を塗布するなどした後、室温~150℃程度の温度下で所定時間乾燥させて製造される。硬化物におけるシリカエアロゲルの含有量は、硬化物の断熱性を向上させるという観点から、硬化物全体の質量を100質量%とした場合の40質量%以上であることが望ましい。50質量%以上、65質量%以上であるとより好適である。一方、シリカエアロゲルが多すぎると脱落しやすくなるため、シリカエアロゲルの含有量は、硬化物全体の質量を100質量%とした場合の75質量%以下であることが望ましい。 硬化物の形状は、特に限定されないが、例えばシート状に成形することができる。この場合、硬化物をそのまま配置する他、折り曲げたり、部材に巻き付けたり、部材を包んだりして、様々な用途に適用しやすい。本開示の断熱材は、本開示の断熱材用組成物の硬化物のみから構成されても、硬化物と他の部材とを組み合わせて構成されてもよい。例えば、本開