JP-2026076692-A - 二元機能触媒、及びカーボンリサイクル設備
Abstract
【課題】逆水性ガスシフト反応において、被処理ガス中に二酸化炭素及び一酸化炭素が含まれる場合であっても、二酸化炭素の吸蔵機能、及び吸蔵した二酸化炭素から一酸化炭素への還元機能に優れた二元機能触媒を提供する。 【解決手段】被処理ガスに含まれる二酸化炭素を吸蔵する吸蔵機能と、吸蔵した二酸化炭素を一酸化炭素に還元する還元機能とを有する二元機能触媒であって、インジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つと、アルカリ金属と、担体との複合体を含む二元機能触媒。 【選択図】なし
Inventors
- 阿形 葉
- 佐藤 和宏
- 増田 孝弘
- 清水 研一
Assignees
- 株式会社タクマ
- 国立大学法人北海道大学
Dates
- Publication Date
- 20260512
- Application Date
- 20241024
Claims (10)
- 被処理ガスに含まれる二酸化炭素を吸蔵する吸蔵機能と、吸蔵した二酸化炭素を一酸化炭素に還元する還元機能とを有する二元機能触媒であって、 インジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つと、アルカリ金属と、担体との複合体を含む二元機能触媒。
- 前記アルカリ金属は、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、及びセシウムからなる群から選択される少なくとも一つである請求項1に記載の二元機能触媒。
- 前記インジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つの含有量は、1~70質量%である請求項1に記載の二元機能触媒。
- 前記アルカリ金属の含有量は、1~70質量%である請求項1に記載の二元機能触媒。
- 前記担体は、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、及び酸化マグネシウムからなる群から選択される少なくとも一つである請求項1に記載の二元機能触媒。
- 前記二酸化炭素の吸蔵量が、200μmol/g以上である請求項1に記載の二元機能触媒。
- 前記一酸化炭素の生成量が、90μmol/g以上である請求項1に記載の二元機能触媒。
- メタンの収率が1%以下である請求項1に記載の二元機能触媒。
- 前記複合体は、前記インジウム及び/又は前記銅を含む請求項1に記載の二元機能触媒。
- 被処理ガスに含まれる二酸化炭素を逆水性ガスシフト反応により一酸化炭素に還元する逆水性ガスシフト反応装置と、 前記一酸化炭素を炭素資源化反応により資源に変換する炭素資源化装置と、 を備え、 前記逆水性ガスシフト反応装置に、請求項1~9の何れか一項に記載の二元機能触媒が収容されており、 前記炭素資源化装置からのオフガスが前記逆水性ガスシフト反応装置に返送されるカーボンリサイクル設備。
Description
本発明は、二酸化炭素を吸蔵する吸蔵機能と、二酸化炭素を一酸化炭素に還元する還元機能とを有する二元機能触媒、及びそれを用いたカーボンリサイクル設備に関する。 従来、廃棄物焼却処理施設やバイオマス発電施設、下水汚泥焼却処理施設等においては、二酸化炭素を含む燃焼排ガスが大量に排出されている。近年、地球温暖化を抑制し、持続可能な社会を構築するために、二酸化炭素の排出量を抑えることが重要であるとされる一方で、二酸化炭素を含む燃焼排ガスを有効活用する試みがなされている。このような試みは、カーボンリサイクル技術と称される。 カーボンリサイクル技術として、二酸化炭素を一酸化炭素に還元する触媒を用いたプロセスが提案され、この種の触媒として、例えば、Ba2TiO4、Sr2TiO4、Ba3Ca2Ti2O9等の複合酸化物を使用することが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1においては、かかる触媒を使用し、被処理ガスに含まれる二酸化炭素を水素と反応(CO2+H2→CO+H2O、逆水性ガスシフト反応)させることにより、二酸化炭素を一酸化炭素に還元する。また、得られた一酸化炭素をメタノールや炭化水素に転換する。 また、二酸化炭素の吸蔵(吸着)機能と還元機能とを有する二元機能触媒を使用することで、逆水性ガスシフト反応による二酸化炭素から一酸化炭素への還元量を増加させることも提案されており、例えば、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含み、Ni、Fe、Co、Cr、Cu、Ru、In、Rh、Pt、Au、及びPd元素を実質的に含まない吸収転換触媒として、(Na、K、Ca)/γ-Al2O3、Na/(ZrО2、CeО2、TiО2)等を使用することが提案されている(特許文献2参照)。特許文献2においては、かかる触媒を使用し、二酸化炭素を一酸化炭素に効率的に還元し得る。また、得られた一酸化炭素は、既に確立されているフィッシャー・トロプシュ(FT)反応による炭化水素類の合成原料として直接COを利用できるとしている。 国際公開第2008/038484号国際公開第2023/037652号 図1は、本発明の一実施形態に係る二酸化炭素の固体炭素化設備の概略システム構成を示すブロック図である。図2は、実施例及び比較例で使用する実験装置を示す概略図である。図3は、実験例2の結果を示すグラフである。図4は、実験例3の結果を示すグラフである。 以下、本発明の二元機能触媒、及び二酸化炭素の固体炭素化設備について、必要に応じて適宜図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態や図面に記載される構成に限定されることは意図しない。 [二元機能触媒] 本実施形態の二元機能触媒は、被処理ガスに含まれる二酸化炭素を吸蔵する吸蔵機能と、吸蔵した二酸化炭素を一酸化炭素に還元する還元機能とを有する二元機能触媒である。当該二元機能触媒は、インジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つと、アルカリ金属と、担体との複合体を含む。より具体的には、当該二元機能触媒は、インジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つと、アルカリ金属とが担体上に担持されてなる複合体である。当該二元機能触媒は、通常、粉体又は粒状体である。 <吸蔵機能> 二元機能のうち、吸蔵機能は、被処理ガスに含まれる二酸化炭素を吸蔵(吸着)する機能である。当該吸蔵機能が高いと、その分、還元反応に供する二酸化炭素の量が多くなるため、一酸化炭素の生成量を高めることができる。 <還元機能> 還元機能は、吸蔵した二酸化炭素を一酸化炭素に還元する機能である。還元は、逆水性ガスシフト反応(CO2+H2→CO+H2O)によって行うことができる。当該還元機能が高いと、その分、一酸化炭素の生成量を高めることができる。 <インジウム、銅、白金、パラジウム、亜鉛> インジウム(In)は、周期表における第13族第5周期の元素である。銅(Cu)は、周期表における第11族第4周期の元素である。白金(Pt)は、周期表における第10族第6周期の元素である。パラジウム(Pd)は、周期表における第10族第5周期の元素である。亜鉛(Zn)は、周期表における第12族第4周期の元素である。インジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つは、アルカリ金属とともに、担体上に担持されている。インジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つは、アルカリ金属とともに活性点となって、逆水性ガスシフト反応において、上記吸蔵機能及び上記還元機能を発揮することができる。しかも、被処理ガスが二酸化炭素だけでなく一酸化炭素を含む場合であっても、上記吸蔵機能及び上記還元機能に優れるため、二酸化炭素から、より多くの一酸化炭素を生成することができる。インジウム、銅、白金、パラジウム、亜鉛のうち、インジウム、銅が好ましく、インジウムがより好ましい。複合体がインジウム、銅を含むことにより、副生成物であるメタンの収率を低下させることができるため、相対的に一酸化炭素の収率が高められ、その結果、上記還元機能がより高められたものとなる。これら元素は、一種を単独で使用することができるが、二種以上の混合物として使用することもできる。 二元機能触媒におけるインジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つの含有量は、1~70質量%が好ましく、1~30質量%がより好ましく、2~25質量%がさらに好ましく、5~25質量%が一層好ましく、10~20質量%が特に好ましい。インジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つの含有量を上記範囲に設定することにより、上記吸蔵機能及び上記還元機能がより高められる。 <アルカリ金属> アルカリ金属は、周期表における第1族の元素である。アルカリ金属は、インジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つとともに、担体上に担持されている。アルカリ金属は、インジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つとともに活性点となって、逆水性ガスシフト反応において、上記吸蔵機能及び上記還元機能を発揮することができる。しかも、被処理ガスが二酸化炭素に加えて一酸化炭素を含む場合であっても、上記吸蔵機能及び上記還元機能に優れるため、二酸化炭素から、より多くの一酸化炭素を生成することができる。 アルカリ金属は、上記吸蔵機能及び上記還元機能を発揮するための活性点となり得るものであればよく、特に限定されない。アルカリ金属としては、例えば、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、フランシウム(Fr)が挙げられ、このうち、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムが好ましい。アルカリ金属として上記元素を選択することにより、上記吸蔵機能及び上記還元機能がより高められる。アルカリ金属は、一種を単独で使用することができるが、二種以上の混合物として使用することもできる。 二元機能触媒におけるアルカリ金属の含有量は、1~70質量%が好ましく、1~40質量%がより好ましく、3~30質量%がさらに好ましく、5~25質量%が一層好ましく、10~20質量%が特に好ましい。アルカリ金属の含有量を上記範囲に設定することにより、上記吸蔵機能及び上記還元機能がより高められる。なお、インジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つの含有量と、アルカリ金属の含有量とは、担体の含有量、及び任意の他の成分の含有量とも合わせた合計含有量が100質量%を超えない範囲で適宜設定され得る。 <インジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つと、アルカリ金属との質量比> インジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つと、アルカリ金属との質量比は、1:0.2~1:20に設定されていることが好ましく、1:0.5~1:20に設定されていることがより好ましく、1:5~1:20に設定されていることがさらに好ましい。インジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つと、アルカリ金属との質量比を上記範囲に設定することにより、上記吸蔵機能及び上記還元機能がより高められる。 <担体> 担体は、活性点を有するインジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つと、アルカリ金属とを担持するものであり、これらが担持体上に担持されることにより、複合体が形成される。担体としては、例えば、金属酸化物が挙げられる。この場合、二元機能触媒は、インジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つと、アルカリ金属と、金属酸化物との複合酸化物を含むことになる。二元機能触媒におけるインジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つの含有量をX(質量%)、アルカリ金属をA、二元機能触媒におけるアルカリ金属Aの含有量をY(質量%)、金属酸化物における金属をB、そのモル数をm、酸素のモル数をnと表すとき、二元機能触媒は、In(X)A(Y)/BmOn、Cu(X)A(Y)/BmOn、Pt(X)A(Y)/BmOn、Pd(X)A(Y)/BmOn、Zn(X)A(Y)/BmOn、In(X1)Cu(X2)A(Y)/BmOn等の示性式で表すことができる。なお、「/」は左の元素が右の化合物に担持されていることを表す。また、「X」は、インジウム、銅、白金、パラジウム、亜鉛から複数選択される場合、その合計含有量であり、選択される元素の数量(1~4)に応じて、各元素の含有量を「X1」、「X2」、「X3」、「X4」と表すことができる。かかる金属酸化物において、上記のとおり、インジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一つの含有量X、アルカリ金属の含有量Y、及びインジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛から選択される少なくとも一つと、アルカリ金属との質量比(X:Y)は、上述したように設定され得る。 担体としての金属酸化物としては、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシウムが好ましい。酸化ジルコニウムは、ZrO2であり、上記示性式において、BがZr、mが1、nが2の場合に相当する。酸化アルミニウム(Al2O3)は、上記示性式において、BがAl、mが2、nが3である場合に相当する。酸化チタン(TiO2)は、上記示性式において、BがTi、mが1、nが2である場合に相当する。酸化マグネシウム(MgO)は、上記示性式において、BがMg、mが1、nが1である場合に相当する。担体として上記金属酸化物を選択することにより、活性点を有するインジウム、銅、白金、パラジウム、及び亜鉛から選択される少なくとも一つと、アルカリ金属とをより確実に担持し、より強固な複合体とすることができるため、上記吸蔵機能及び上記還元機能がより確実に発揮される。担体は、一種を単独で使用することができるが、二種以上の混合物として使用することもできる。 <二元機能触媒の具体例> 二元機能触媒の具体例は、例えば、下記に挙げられる。 In(1)Cs(10)/ZrO2(X:Y=1:10) In(2)Cs(10)/ZrO2(X:Y=1:5) In(5)Cs(10)/ZrO2(X:Y=1:2) In(10)Cs(10)/ZrO2(X:Y=1:1) In(15)Cs(10)/ZrO2(X:Y=1:0.67) In(10)Cs(5)/ZrO2(X:Y=1:0.5) In(10)Cs(16)/ZrO2(X:Y=1:1.6) In(10)Cs(28)/ZrO2(