JP-2026076708-A - 植物の苗の育苗システム、育苗方法、育苗プログラム及びコンピュータで読み取り可能な記録媒体並びに記録した機器
Abstract
【課題】健苗を判定し易くして効率的な農業生産を支援可能な植物の苗の育苗システム等を提供する。 【解決手段】植物の苗の育苗方法は、小鉢に苗1が同時期に植えられたポット2を複数準備する工程と、複数のポット2に対して、苗1を育成する工程と、苗1が育成された複数のポット2の画像を取得する工程と、画像に対して画像処理を行い、苗1の葉の葉脈を抽出し、その太さを測定し、測定された太さを所定値と比較して、苗1の生育度合を出力する工程と、生育度合の出力工程において、定植可能と判定された苗1が含まれるポット2から、苗1を定植する工程と、定植された苗1を育成する工程とを含む。これにより、葉脈の太さを画像処理によって判定し、一定以上の太さとなったポット2を定植することで、健苗を適切なタイミングで定植することが可能となり、効率的な農業生産が見込まれる。 【選択図】図3
Inventors
- 岡本 浩行
Assignees
- 独立行政法人国立高等専門学校機構
Dates
- Publication Date
- 20260512
- Application Date
- 20241024
Claims (11)
- 植物の苗の育苗方法であって、 小鉢に苗が同時期に植えられたポットを複数準備する工程と、 前記複数のポットに対して、苗を育成する工程と、 前記苗が育成された複数のポットの画像を取得する工程と、 前記画像に対して画像処理を行い、苗の葉の葉脈を抽出し、その太さを測定し、測定された太さを所定値と比較して、苗の生育度合を出力する工程と、 前記生育度合の出力工程において、定植可能と判定された苗が含まれるポットから、苗を定植する工程と、 前記定植された苗を育成する工程と、 を含む植物の苗の育苗方法。
- 請求項1に記載の植物の苗の育苗方法であって、 前記苗が育成された複数のポットの画像を取得する工程において、前記複数のポットの上方に配置された撮像部を移動させて、異なる位置の複数のポットの画像を撮像するものである植物の苗の育苗方法。
- 請求項1に記載の植物の苗の育苗方法であって、 前記苗の生育度合を出力する工程が、学習済みのAIによって行われてなる植物の苗の育苗方法。
- 請求項1に記載の植物の苗の育苗方法であって、 前記苗が育成された複数のポットの画像を取得する工程において、前記複数のポットを集めたトレーを含む画像を取得し、 前記生育度合の出力工程において、前記取得した画像に含まれる複数のポットの内、一部の苗の葉から抽出された葉脈の太さに基づいて行われてなる植物の苗の育苗方法。
- 請求項1~4のいずれか一項に記載の植物の苗の育苗方法であって、 前記苗が、チンゲン菜である植物の苗の育苗方法。
- 植物の苗の育苗システムであって、 小鉢に苗が同時期に植えられたポットを複数配置したトレイと、 前記トレイの上方に配置され、前記トレイに配置された複数のポットの画像を撮像するための撮像部と、 前記撮像部で撮像された複数のポットの画像に対して画像処理を行い、苗の葉の葉脈を抽出し、その太さを測定し、測定された太さを所定値と比較して、苗の生育度合を出力するための演算部と、 前記演算部で出力された前記生育度合から、定植可能と判定された苗を通知する出力部と、 を備えてなる植物の苗の育苗システム。
- 請求項6に記載の植物の苗の育苗システムであって、 前記撮像部が、前記トレイの上方で移動可能であり、異なる位置の複数のポットの画像を撮像可能に構成してなる植物の苗の育苗システム。
- 請求項6に記載の植物の苗の育苗システムであって、 前記出力部が、前記複数のポットの画像に対して、前記演算部で測定された葉の葉脈の太さ毎に色分けして表示されたディスプレイである植物の苗の育苗システム。
- 請求項6に記載の植物の苗の育苗システムであって、 前記出力部が、前記複数のポットの画像に対して、前記演算部で測定された葉の葉脈の太さが所定値よりも大きいと判定された葉の数が所定値よりも大きい場合に、定植可能と判別するよう構成してなる植物の苗の育苗システム。
- 植物の苗の育苗管理プログラムであって、 小鉢に苗が同時期に植えられた複数のポットに対し、育成された苗を含む複数のポットの画像を取得する機能と、 前記画像に対して画像処理を行い、苗の葉の葉脈を抽出し、その太さを測定し、測定された太さを所定値と比較して、苗の生育度合を判定する機能と、 前記生育度合の判定工程において、定植可能と判定された苗が含まれるポットから、苗を定植するタイミングを報知する機能と、 をコンピュータに実現させるための植物の苗の育苗プログラム。
- 請求項10に記載のプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体又は記録した機器。
Description
本開示は、植物の苗の育苗システム、育苗方法、育苗プログラム及びコンピュータで読み取り可能な記録媒体並びに記録した機器に関する。 近年、農業従事者の高齢化が問題となっている。現状では農業従事者の56.7%が70歳以上、50歳代以下は21%である。また農業従事者の減少が著しく、農業従事者数は2010~2022年で60%程度まで減少しており、令和4年度「食料・農業・農村白書」においても、10~20年後には大幅に農業従事者が減少するおそれが指摘されている。 農業従事者が抱える具体的な課題として、例えばビニールハウスなどを利用したハウス圃場について、複数のハウス圃場を持つ高齢農家は、圃場の管理を毎日行うことは難しく、弱い苗についての生育が遅れたり、収穫できないことがある。またハウス圃場の管理では、各ハウス圃場が広いため、全ての葉菜類の生育状況を確認できない。 これに対し、細かな管理をしなくても収穫できる健康な苗、すなわち健苗を購入して育成することで、育成の手間を省力化することが考えられる。しかしながら健苗の導入には、高価で大掛かりな設備投資が必要となり、資本力の乏しい中小の零細農家には導入が容易でない。 このような状況において本願発明者は、比較的導入が容易な農業従事者の支援方法を模索する中で、苗を定植するタイミングの判定に着目した。従来より植物の育成においては、ポットに種播して育てた苗を定植して栽培を行うことが一般的である。苗には、ポット中の苗床に播かれた種を発芽させ、一次育苗により得られるプラグ苗(「セル成型苗」とも呼ばれる)と、プラグ苗を二次育苗によって定植可能に大きく育てた、いわゆる大苗などがある。プラグ苗を直接定植することも可能であるが、一般にハウス栽培では二次育苗により得られた大苗が好まれる。このようなプラグ苗や大苗の定植に際しては、ポットの段階で育成が不十分な苗は、定植しても十分に成熟せず、収穫しても農業製品としての商品価値が低い。よって定植の際に、プラグ苗や大苗のいずれにおいても、苗が十分に育成しているポット、すなわち健苗のポットを選択することで、無駄な苗の育成を低減して効率的に収穫できる。 またポットの苗が、未成熟の段階で定植しても、よい収穫物が得られないことに加え、成熟しすぎたポットを定植しても、同様によい収穫物が得られない。このように、育成が不十分な苗とは、未成熟な苗と、成熟しし過ぎた苗を含む。従来は、農業従事者が経験により、ポットの苗の育成を、茎の太さや、葉の色、大きさ、弾力などから、目視や触感によって判別していた。しかしながら、この方法では熟練を要するため、すべての農業従事者が利用することは困難であった。 特開平09-224481号公報 課題を解決するための手段及び発明の効果 本開示の形態1に係る植物の苗の育苗方法は、小鉢に苗が同時期に植えられたポットを複数準備する工程と、前記複数のポットに対して、苗を育成する工程と、前記苗が育成された複数のポットの画像を取得する工程と、前記画像に対して画像処理を行い、苗の葉の葉脈を抽出し、その太さを測定し、測定された太さを所定値と比較して、苗の生育度合を出力する工程と、前記生育度合の出力工程において、定植可能と判定された苗が含まれるポットから、苗を定植する工程と、前記定植された苗を育成する工程と、を含む。これにより、葉脈の太さを画像処理によって判定し、一定以上の太さとなったポットを定植することで、健苗を適切なタイミングで定植することが可能となり、効率的な農業生産が見込まれる。 また形態2に係る植物の苗の育苗方法は、上記いずれかの形態において、前記苗が育成された複数のポットの画像を取得する工程において、前記複数のポットの上方に配置された撮像部を移動させて、異なる位置の複数のポットの画像を撮像するものである。これにより、撮像部の数を少なくしながら、より広い視野で画像を撮像することが可能となる。 さらに形態3に係る植物の苗の育苗方法は、上記いずれかの形態において、前記苗の生育度合を出力する工程が、学習済みのAIによって行われる。これにより、従来は熟練者による判定が必要であった定植のタイミングを見極める作業を、AIに担わせることにより、作業者の技量によらず一定の信頼性でもって実現できる。 さらにまた形態4に係る植物の苗の育苗方法は、上記いずれかの形態において、前記苗が育成された複数のポットの画像を取得する工程において、前記複数のポットを集めたトレーを含む画像を取得し、前記生育度合の出力工程において、前記取得した画像に含まれる複数のポットの内、一部の苗の葉から抽出された葉脈の太さに基づいて行われる。これにより、すべての苗の葉を撮像せずとも、同時期に植えられた苗の内、一部の葉でもって葉脈の太さから健苗を判定して、定植のタイミングを把握することが可能となる。 さらにまた形態5に係る植物の苗の育苗方法は、上記いずれかの形態において、前記苗が、チンゲン菜。 さらにまた形態6に係る植物の苗の育苗システムは、小鉢に苗が同時期に植えられたポットを複数配置したトレイと、前記トレイの上方に配置され、前記トレイに配置された複数のポットの画像を撮像するための撮像部と、前記撮像部で撮像された複数のポットの画像に対して画像処理を行い、苗の葉の葉脈を抽出し、その太さを測定し、測定された太さを所定値と比較して、苗の生育度合を出力するための演算部と、前記演算部で出力された前記生育度合から、定植可能と判定された苗を通知する出力部とを備える。上記構成により、葉脈の太さを画像処理によって判定し、一定以上の太さとなったポットを定植することで、健苗を適切なタイミングで定植することが可能となり、効率的な農業生産が見込まれる。 さらにまた形態7に係る植物の苗の育苗システムは、上記いずれかの形態において、前記撮像部が、前記トレイの上方で移動可能であり、異なる位置の複数のポットの画像を撮像可能に構成している。上記構成により、撮像部の数を少なくしながら、より広い視野で画像を撮像することが可能となる。 さらにまた形態8に係る植物の苗の育苗システムは、上記いずれかの形態において、前記出力部が、前記複数のポットの画像に対して、前記演算部で測定された葉の葉脈の太さ毎に色分けして表示されたディスプレイである。上記構成により、画像に対して色分けしてディスプレイに表示させることで、視覚的に健苗か否かを判定しやすくできる。 さらにまた形態9に係る植物の苗の育苗システムは、上記いずれかの形態において、前記出力部が、前記複数のポットの画像に対して、前記演算部で測定された葉の葉脈の太さが所定値よりも大きいと判定された葉の数が所定値よりも大きい場合に、定植可能と判別するよう構成している。上記構成により、葉脈が十分な太さになった葉の数が一定数を越えたことで定植可能と自動で判断させることにより、定植の適切なタイミングを知ることが可能となる。 さらにまた形態10に係る植物の苗の育苗システムは、上記いずれかの形態において、さらに、外部と通信可能な通信部を備えており、前記制御部が、前記撮像部で撮像した画像、及び前記演算部による苗の生育度合の情報を前記通信部を介してサーバ側に送信可能としている。上記構成により、通信部を介して外部ネットワークに接続し、育苗システムを設置した圃場毎の情報を収集して、学習データを蓄積し、より高い精度での健苗の判定が可能となる。 さらにまた形態11に係る植物の苗の育苗プログラムは、小鉢に苗が同時期に植えられた複数のポットに対し、育成された苗を含む複数のポットの画像を取得する機能と、前記画像に対して画像処理を行い、苗の葉の葉脈を抽出し、その太さを測定し、測定された太さを所定値と比較して、苗の生育度合を判定する機能と、前記生育度合の判定工程において、定植可能と判定された苗が含まれるポットから、苗を定植するタイミングを報知する機能とをコンピュータに実現させるためのものである。これにより、葉脈の太さを画像処理によって判定し、一定以上の太さとなったポットを定植することで、健苗を適切なタイミングで定植することが可能となり、効率的な農業生産が見込まれる。 さらにまた形態12に係るコンピュータで読み取り可能な記録媒体又は記憶した機器は、上記のいずれかの形態に係るプログラムを格納するものである。記録媒体には、CD-ROM、CD-R、CD-RWやフレキシブルディスク、磁気テープ、MO、DVD-ROM、DVD-RAM、DVD-R、DVD+R、DVD-RW、DVD+RW、Blu-ray、UHD、HD DVD(AOD)(いずれも登録商標又は商品名)等の磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリその他のプログラムを格納可能な媒体が含まれる。またプログラムには、上記記録媒体に格納されて配布されるものの他、インターネット等のネットワーク回線を通じてダウンロードによって配布される形態のものも含まれる。さらに記憶した機器には、上記プログラムがソフトウェアやファームウェア等の形態で実行可能な状態に実装された汎用もしくは専用機器を含む。さらにまたプログラムに含まれる各処理や機能は、コンピュータで実行可能なプログラムソフトウエアにより実行してもよいし、各部の処理を所定のゲートアレイ(FPGA、ASIC)等のハードウエア、又はプログラムソフトウエアとハードウェアの一部の要素を実現する部分的ハードウエアモジュールとが混在する形式で実現してもよい。 実施形態1に係る植物の苗の育苗システムを示す概念図である。トレイの画像の一例を示すイメージ図である。図2の画像に対して、苗を抽出して枠で示したな画像を示すイメージ図である。図4A、図4Bはそれぞれトレイの画像の一例を示すイメージ図である。図5A、図5Bはそれぞれ図4A、図4Bの画像に対して画像処理を行い着色した画像を示すイメージ図である。定植しない方がよい苗を画像処理で強調した画像の例を示すイメージ図である。葉脈の太さを画像処理により検出する様子を示すイメージ図である。実施形態2に係る植物の苗の育苗システムを示す概念図である。 以下、本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本開示の技術思想を具体化するための例示であって、本開示は以下のものに特定されない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本開示の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一若しくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本開示を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。 [実施形態1] 本開示の実施形態1に係る育苗装置100を図1に示す。この図に示す植物の苗の育苗システムは、植物苗を育成する圃場FDと、圃場FD内に設置された育苗装置100を備える。 (圃場FD) 圃場FDは、ビニールハウスなど、植物を育成する領域が該当する。図1の例では圃場FDとしてビニールハウスを示しているが、これに限らず畑などの露地でもよい。圃場FDは、水やりのための灌水設備や、一定温度環境に維持するための温度管理設備等を必要に応じて設置している。 (植物) また圃場FDで育成する植物は、チンゲン菜や小松菜、ほうれん草等の、葉脈の見える葉菜類が好ましい。 (ポット2) これらの植物の苗1は、ポット2に植えられている。ポット2は、樹脂製の小鉢であり、上面を開口した器形に形成される。また一個のポット2に