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JP-2026076718-A - 水素吸蔵合金粉末

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Abstract

【課題】Co含有量の低減により原料コストを抑えながら、ニッケル水素電池に使用したときに優れた寿命特性を発現することができる水素吸蔵合金粉末を提供する。 【解決手段】一般式:MmNi a Mn b Al c Co d (式中、Mmはミッシュメタルであり、4.30≦a≦4.75、0.25≦b≦0.50、0.25≦c≦0.45、0≦d≦0.12、5.20≦a+b+c+d≦5.55)で表されるCaCu 5 型結晶構造を有する水素吸蔵合金粉末であって、目開き20μmの篩網を通過する粒度にして、液温120℃の31質量%KOH水溶液に4時間浸漬させるアルカリ表面処理を行った後の磁化が1.50~2.50emu/gであることを特徴とする水素吸蔵合金粉末である。 【選択図】図2

Inventors

  • 大塚 亮

Assignees

  • 新日本電工株式会社

Dates

Publication Date
20260512
Application Date
20241024

Claims (3)

  1. 一般式:MmNi a Mn b Al c Co d (式中、Mmはミッシュメタルであり、4.30≦a≦4.75、0.25≦b≦0.50、0.25≦c≦0.45、0≦d≦0.12、5.20≦a+b+c+d≦5.55)で表されるCaCu 5 型結晶構造を有する水素吸蔵合金粉末であって、 目開き20μmの篩網を通過する粒度にして、液温120℃の31質量%KOH水溶液に4時間浸漬させるアルカリ表面処理を行った後の磁化が1.50~2.50emu/gであることを特徴とする水素吸蔵合金粉末。
  2. 請求項1に記載の水素吸蔵合金粉末をニッケル水素電池の負極活物質としたことを特徴とするニッケル水素電池負極。
  3. 請求項2に記載のニッケル水素電池負極を用いたことを特徴とするニッケル水素電池。

Description

この発明は、CaCu5型結晶構造を有する水素吸蔵合金粉末に関し、好適には、ニッケル水素電池の負極に用いられる水素吸蔵合金粉末に関する。 負極に水素吸蔵合金を用いたニッケル水素電池は、1990年代前半に商品化され、その後、広く普及している。 ニッケル水素電池は、商品化当初は携帯電話やノートパソコンの電源として活躍していたが、その後は、徐々に小型で軽量なリチウムイオン電池へと置き換えられ、現在では、低廉さと安全性の高さ、及び、体積当りのエネルギー密度とのバランスの良さなどから、玩具、小型機器、更にはハイブリッド自動車などに用いられている。 このようなニッケル水素電池に用いられる水素吸蔵合金は、水素と反応して金属水素化物となる合金である。この水素吸蔵合金は、室温付近で多量の水素を可逆的に吸蔵・放出することができる。 水素吸蔵合金としては、LaNi5に代表されるAB5型合金、ZrV0.4Ni1.5に代表されるAB2型合金のほか、AB型、A2B型、AB3型などの様々なタイプの合金が知られている。これらの合金は、一般に、水素との親和性が高く水素吸蔵量を高める役割を果たす元素グループ(希土類元素、Ca、Mg、Ti、Zr、V、Nb、Pt、Pd等)と、水素との親和性が比較的低く吸蔵量は少ないが、水素化反応が促進されて反応温度を低くする役割を果たす元素グループ(Ni、Mn、Co、Al等)との組合せで構成されている。 なかでも、CaCu5型結晶構造を有するAB5型水素吸蔵合金であって、例えば、Aサイトに希土類系の混合物であるミッシュメタル(以下「Mm」という)を用い、BサイトにNi、Mn、Co、Al等の元素を用いた合金は、他の組成の合金に比べて、比較的安価な材料でニッケル水素電池の負極を形成することができる。 ここで、AB5型水素吸蔵合金では、Aサイト原子量に対するBサイト原子量の割合(AB比)を変えたり、Niの一部を置換するCo、Mn、Al等の置換量を変化させることで、それを用いた負極の充放電容量や入出力特性、サイクル寿命等といった特性を調整できることが知られている。そのため、AB5型水素吸蔵合金は、用途に応じたニッケル水素電池の造り分けを可能にする。 例えば、ハイブリッド自動車の普及を拡大させるには、ニッケル水素電池の製造コストを低く抑え、負極の寿命特性や入出力特性を更に向上させる必要がある。この目的を達成するために、AB5型水素吸蔵合金の研究開発が盛んに行なわれている。特に、高価なレアメタルであるCoの使用量を可能な限り低減したAB5型水素吸蔵合金の寿命特性の維持向上を目的とした検討が種々されている。 その一例として、特許文献1には、Coの使用量を減らしたCaCu5型結晶構造を有する水素吸蔵合金において、所定の条件で活性化処理してPCT(pressure-composition-temperature)測定を行った前後での水素吸蔵合金粒子の比表面積の増加量ΔCSが0.11m2/cc以上0.22m2/cc以下であるものが記載されている。 また、特許文献2には、同じくCoの使用量を減らしたCaCu5型結晶構造を有する水素吸蔵合金において、ナノインデンテーション法によって測定される複合弾性率E(GPa)に対する硬度H(GPa)の比H/Eが0.08以上0.15以下のものが記載されている。これら特許文献1、2の水素吸蔵合金によれば、寿命特性と出力特性とがバランスされたニッケル水素電池が得られるとしている。 また、特許文献3には、Coの使用量を減らしたCaCu5型結晶構造を有する水素吸蔵合金において、当該CaCu5型結晶構造におけるa軸長に対するc軸長の比率が0.8092以上であるものが開示されている。このような水素吸蔵合金によれば、ニッケル水素電池の負極活物質として使用した場合に電池の寿命特性の低下を抑えることができるとする。 なお、特許文献4には、所定のアルカリ表面処理を行った後の磁化が1.60emu/g以下である水素吸蔵合金が開示されているが、この水素吸蔵合金では、Aサイトを構成するMmのモル比を1.00としたときに、Mnのモル比に対するAlのモル比の比率(Al/Mn)を0.35~1.10にすることで、電池の寿命特性の低下を防ぐことを目的としたものである。すなわち、その指標として上記のようにアルカリ表面処理を行った後の磁化を規定しており、アルカリ表面処理後の磁化が高ければ、表面処理の影響を受け易く、電池にしたときのアルカリ電解液によって腐食が進み易いことを表す。 特開2023-71811号公報特許第7260722号特許第7014937号特開2022-60224号公報 図1は、実施例1で得られたアルカリ表面処理用サンプルの粒度分布を示す。図2は、実施例1及び比較例1で得られた水素吸蔵合金粉末のX線回折パターンである。 以下、本発明について詳細に説明する。 本発明における水素吸蔵合金粉末は、一般式:MmNiaMnbAlcCod(式中、Mmはミッシュメタルであり、4.30≦a≦4.75、0.25≦b≦0.50、0.25≦c≦0.45、0≦d≦0.12、5.20≦a+b+c+d≦5.55)で表されるCaCu5型結晶構造を有する水素吸蔵合金粉末であって、目開き20μmの篩網を通過する粒度にして、液温120℃の31質量%KOH水溶液に4時間浸漬させるアルカリ表面処理を行った後の磁化が1.50~2.50emu/gである。 ここで、水素吸蔵合金をニッケル水素電池の負極に用いた際に、そのニッケル水素電池の容量低下は、次のようにして進行するものと考えられる。 すなわち、水素吸蔵合金は、水素の吸蔵放出を繰り返すことで、微粉化が生じる。微粉化した合金は、比表面積の増大によって生じた新生面がアルカリ電解液に腐食されて寿命が低下する。その際、レアアース成分やMn、Alなど、Ni以外はアルカリ電解液に溶出する。そのため、ニッケル水素電池の寿命を低下させないためには、水素吸蔵合金の微粉化の抑制に加えて、合金成分の溶出を可及的に抑えるようにすることが重要になってくる。 そのため、本発明では、結晶内ひずみや結晶粒径の異方性をできるだけ抑制し、また、結晶の方向性や非結晶性成分の方向依存性を改善して、ひいては、水素吸蔵合金が微粉化した際にアルカリ電解液に溶出するのを可及的に防ぐようにしており、アルカリ表面処理を行った後の磁化が所定の範囲となるようにする。 詳しくは、上述したように、目開き20μmの篩網を通過する粒度にして、液温120℃の31質量%KOH水溶液に4時間浸漬させるアルカリ表面処理を行った後の磁化が1.50~2.50emu/g、好ましくは1.70~2.45emu/gである。 このうち、液温120℃の31質量%KOH溶液に4時間浸漬させるアルカリ表面処理は、ニッケル水素電池にした際の電解液による腐食反応の代替反応としての意味を有したものである。当該表面処理によって、水素吸蔵合金粉末の表面にNiリッチ層が形成されて磁化が高まる。そのため、当該表面処理後の磁化が高ければ、表面処理の影響を受け易く、電解液によって腐食が進み易いことを示すことになる。磁化が2.5emu/gを超えると寿命特性は悪化する。ただし、磁化が1.5emu/g未満であると、高い電気伝導性を有しているNiが少なくなり過ぎるので内部抵抗が高くなり、出力特性が低下するおそれがある。なお、目開き20μmの篩網を通過する粒度にするための処理は、後述する実施例にて示したとおりである。 また、本発明における水素吸蔵合金粉末は、X線源としてCu-Kα線を用いたX線回折パターンにおける(001)面の回折ピークの半値幅が0.095°/2θ~0.105°/2θの範囲であるのがよく、好ましくは0.095°/2θ~0.102°/2θの範囲であるのがよい。また、(100)面の回折ピークの半値幅を(001)面の回折ピークの半値幅で除した値が0.90~1.10の範囲であるのがよく、好ましくは0.94~1.01であるのがよい。 ここで、(001)面ピークはCu-Kα管球を使用したX線回折による2θ値で21.7°付近に現れる。また、(100)面ピークはX線回折による2θ値で20.3°付近に現れる。本発明において、X線回折における(001)面ピークの半値幅(h001)が0.095゜/2θ未満では、結晶性が高すぎるために脆くなり、水素の吸蔵放出により微粉化しやすくなることから、寿命特性が低下するおそれがある。反対に、X線回折における(001)面ピークの半値幅が0.105゜/2θを越えると、結晶性が低くなり、アルカリ電解液との反応性が増して寿命特性が低下するおそれがある。また、X線回折における(100)面ピークの半値幅は(h100)0.095°/2θ~0.098°/2θの範囲であるのがよく、好ましくは0.095°/2θ~0.096°/2θの範囲であるのがよい。 一方で、(100)面の回折ピークの半値幅(h100)を(001)面の回折ピークの半値幅(h001)で除した値(h100/h001)について、この値が0.9未満であるか又は1.1を超えることは結晶性の異方性が大きくなることを意味する。そのため、いずれかの面からの溶出が進むことになり、電池にした際の寿命特性が低下するおそれがある。 本発明における水素吸蔵合金粉末は、一般式:MmNiaMnbAlcCodで表されるCaCu5型結晶構造、すなわちAB5型水素吸蔵合金である。 このうち、Aサイトを構成する金属(原子)について、本発明では、Mm(ミッシュメタル)を用いる。このMmとしては、Laであるか、又はLaの一部若しくは全部が希土類金属混合物であるのがよい。好ましくは、La及びCeが、Mm全質量に対して80質量%以上100質量%以下の範囲内の割合で含まれるものであるのがよく、より好ましくはLaが70~99質量%、Ceが1~30質量%の範囲のものであり、更に好ましくはLaが74~97質量%、Ceが3~26質量%の範囲のものある。 また、Bサイトを構成する金属(原子)について、本発明では、Ni、Mn、Al、及びCoを用いる。先に示した一般式におけるこれら金属のモル比は、以下の条件を満たすものである。 Niモル比(a) 4.30≦a≦4.75 Mnモル比(b) 0.25≦b≦0.50 Alモル比(c) 0.25≦c≦0.45 Coモル比(d) 0≦d≦0.12 AB比 5.20≦(a+b+c+d)≦5.55 また、好ましい条件は、次の通りである。 Niモル比(a) 4.40≦a≦4.70 Mnモル比(b) 0.35≦b≦0.43 Alモル比(c) 0.38≦c≦0.42 Coモル比(d) 0≦d≦0.05 AB比 5.25≦(a+b+c+d)≦5.46 上記の条件のうち、Coのモル比(d)は、原料コスト低減のため、なるべく少ない方が好ましく、0≦d≦0.12としている。dを0より大きく、0.12以下とすることにより、すなわち、Co置換することにより、水素の吸蔵放出が繰り返されても微粉化し難くなり、置換量が増加するとその傾向が著しくなる。但し、d=0、すなわち、Co置換しなくても、本発明のAB5型水素吸蔵合金にすることにより、水素の吸蔵放出が繰り返されても微粉化を抑制することができる。そのため、Coモル比(d)は0≦d≦0.12であり、好ましくは0≦d≦0.05である。なお、dが0.12を超えると、原料コスト低減につながらない。 上述したMmのLa、Ceの比率や、Ni、Mn及びAlのモル比を上記の通りに設定した理由としては、AB5型水素吸蔵合金の水素吸蔵量(H/M)が0.85~1.00となるようにして充放電容量を確保すること、平衡圧を0.0