JP-2026076747-A - 複合膜、量子ドット含有エレクトロルミネッセンス素子、量子ドット含有波長変換シート、及び量子ドット含有波長変換層
Abstract
【課題】ナノ結晶プレートの被覆率が高く、単位厚さ当たりの光の吸収量が高い複合膜を提供すること。 【解決手段】配位子が配位したカチオンAを含む第1の層と、カチオンBとアニオンXを含む第2の層と、が交互に積層した複合層構造を有するナノ結晶プレートを含む複合膜であって、前記複合層構造の積層方向と交差する方向における矩形の形状特徴量であるアスペクト比が、0.2以上5以下であり、前記ナノ結晶プレートの厚さをtとし、前記ナノ結晶プレートの積層方向と交差する短軸の長さをSとするとき、前記t及び前記Sは、S/t≧3を満たし、前記ナノ結晶プレートの積層数の分散σnは、0.7以下である、複合膜である。 【選択図】図1
Inventors
- 大橋 良太
- 吉正 泰
Assignees
- キヤノン株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260512
- Application Date
- 20241024
Claims (16)
- 配位子が配位したカチオンAを含む第1の層と、カチオンBとアニオンXを含む第2の層と、が交互に積層した複合層構造を有するナノ結晶プレートを含む複合膜であって、 前記複合層構造の積層方向と交差する方向における矩形の形状特徴量であるアスペクト比が、0.2以上5以下であり、 前記ナノ結晶プレートの厚さをtとし、前記ナノ結晶プレートの積層方向と交差する短軸の長さをSとするとき、前記t及び前記Sは、S/t≧3を満たし、 前記ナノ結晶プレートの積層数の分散σnは、0.7以下である、複合膜。
- 前記ナノ結晶プレートの層厚方向と交差する二軸のうち、長手方向の軸を長軸とし、短手方向の軸を短軸とするとき、 前記短軸の長さの平均値は、5nm以上50nm以下であり、 前記長軸の長さの平均値は、10nm以上50nm以下であり、 前記短軸の長さの平均値は、前記長軸の長さの平均値以下である、請求項1に記載の複合膜。
- 前記矩形の形状特徴量は、前記ナノ結晶プレートのプレートサイズを規定する2方向に対応する、請求項1又は2に記載の複合膜。
- 前記配位子は、前記カチオンBに配位する、請求項1又は2に記載の複合膜。
- 前記ナノ結晶プレートの積層数の分散σnは、0.1以上である、請求項1又は2に記載の複合膜。
- 前記ナノ結晶プレートの積層数は、3以上5以下である、請求項1又は2に記載の複合膜。
- 前記ナノ結晶プレートの構造単位を含む、結晶部と、前記ナノ結晶プレートの構造単位を含まない、空隙部とを有し、 透過電子顕微鏡により、前記複合膜の表面を観察して得られた画像について、前記ナノ結晶プレートの被覆率を、{1-(前記空隙部の面積)/(前記結晶部の面積)}×100(%)とするとき、前記被覆率は、80%以上である、請求項1又は2に記載の複合膜。
- 前記ナノ結晶プレートは、ペロブスカイト型の結晶構造を有する、請求項1又は2に記載の複合膜。
- 前記カチオンAは、アンモニウムカチオン(NH 4 + )、炭素数6以下のアルキルアンモニウムカチオン、ホルムアミジニウムカチオン(HC(NH 2 ) 2 + )、グアニジニウムカチオン(C(NH 2 ) 3 + )、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、リチウムカチオン(Li + )、ナトリウムカチオン(Na + )、カリウムカチオン(K + )、ルビジウムカチオン(Rb + )、及びセシウムカチオン(Cs + )からなる群より選択される1つ以上を含む、請求項1又は2に記載の複合膜。
- 前記カチオンBは、2価の遷移金属カチオン又は2価の典型金属カチオンを含む、請求項1又は2に記載の複合膜。
- 前記2価の遷移金属カチオンは、スカンジウムカチオン(Sc 2+ )、チタンカチオン(Ti 2 +)、バナジウムカチオン(V 2+ )、クロムカチオン(Cr 2+ )、マンガンカチオン(Mn 2+ )、鉄カチオン(Fe 2+ )、コバルトカチオン(Co 2+ )、ニッケルカチオン(Ni 2+ )、銅カチオン(Cu 2+ )、パラジウムカチオン(Pd 2+ )、ユウロピウムカチオン(Eu 2+ )、及びイッテルビウムカチオン(Yb 2+ )からなる群より選択される1つ以上を含む、請求項10に記載の複合膜。
- 前記2価の典型金属カチオンは、マグネシウムカチオン(Mg 2+ )、カルシウムカチオン(Ca 2+ )、ストロンチウムカチオン(Sr 2+ )、バリウムカチオン(Ba 2+ )、亜鉛カチオン(Zn 2+ )、カドミウムカチオン(Cd 2+ )、ゲルマニウムカチオン(Ge 2+ )、スズカチオン(Sn 2+ )、及び鉛カチオン(Pb 2+ )からなる群より選択される1つ以上を含む、請求項10に記載の複合膜。
- 前記アニオンXは、ハロゲン化物アニオンを含む1価のアニオンを含む、請求項1又は2に記載の複合膜。
- 請求項1又は2に記載の複合膜を含む、量子ドット含有エレクトロルミネッセンス素子。
- 請求項1又は2に記載の複合膜を含む、量子ドット含有波長変換シート。
- 請求項1又は2に記載の複合膜を含む、量子ドット含有波長変換層。
Description
本開示は、複合膜、量子ドット含有エレクトロルミネッセンス素子、量子ドット含有波長変換シート、及び量子ドット含有波長変換層に関する。 ペロブスカイト型の結晶構造を持つナノ結晶は、分光感度特性において狭い全半値幅を持ち高い色純度を呈するため、フォトルミネッセンス(PL)型やエレクトロルミネッセンス(EL)型の発光材料、太陽電池や光センサー等の受光材料へ適用できることが知られている。また、ハロゲンの組成によって、吸収、発光波長を制御できるため、幅広い波長域の光に応答する材料を提供しやすいという利点がある。ペロブスカイト型の結晶構造を持つナノ結晶の構造スケールが小さくなると、量子閉じ込め効果により、発光波長が短波長側にシフトし、これによっても発光波長を所望の波長に合わせることが可能である。 PL用途や光センサー用途では、光を漏れなくできるだけ薄い膜厚で吸収できる高密度な波長変換層や光吸収層としてのペロブスカイト層が求められている。EL用途や太陽電池用途で、電荷のリークパスを抑制し、キャリア再結合確率を向上させるために、緻密なペロブスカイト層が求められている。 ペロブスカイト型の結晶構造を持つナノ結晶は、合成条件によりナノ粒子、ナノプレート状等の様々な形態をとることが知られている。非特許文献1は、ナノ粒子を用いて配列させている。非特許文献2は、ナノプレートを用いた集合体を形成している。 Y.Kim,et al.,Nature Nanotechnology,vol.17,no.6,p.590-597 (2022)H.Liu,et al.,Adv. Energy Mater.,p.2201605(2022) 図1(a)は、本開示の複数のナノ結晶プレート(L/S≦5)からなる複合膜を示す図である。図1(b)は、図1(a)の複合膜の層厚方向Dから、層厚方向にある面に投影した像の図である。図2(a)は、複数のナノ結晶プレート(L/S>5)からなる複合膜を示す図である。図2(b)は、ナノ粒子を用いた複合膜を示す図である。 以下に、本開示の好ましい実施形態を、図面を用いて詳細に説明するが本開示はそれに限定されない。 <一実施の形態> 一実施の形態は、複合膜についてである。 本開示の複合膜は、 配位子が配位したカチオンAを含む第1の層と、カチオンBとアニオンXを含む第2の層と、が交互に積層した複合層構造を有するナノ結晶プレートを含む複合膜であって、 前記複合層構造の積層方向と交差する方向における矩形の形状特徴量であるアスペクト比が、0.2以上5以下であり、 前記ナノ結晶プレートの厚さをtとし、前記ナノ結晶プレートの積層方向と交差する短軸の長さをSとするとき、前記t及び前記Sは、S/t≧3を満たし、 前記ナノ結晶プレートの積層数の分散σnは、0.7以下である。 (ナノ結晶プレートの構造) 本開示の複合膜は、配位子が配位したカチオンAを含む第1の層と、カチオンBとアニオンXを含む第2の層と、が交互に積層した複合層構造を有するナノ結晶プレートを含む複合膜である。 バルクのペロブスカイト型の結晶構造は式ABX3(Aは陽イオン、Bは金属、Xはハロゲン)で記述できる。寸法が一方向に限定されているペロブスカイト型ナノ結晶プレートの場合は、L2[ABX3]n-1BX4で記述できる。(L:配位子、n:金属ハロゲン化物八面体層の数)。ここで、n-1の項はバルク単位胞に換算したナノ結晶プレートの厚さを表し、n=2は完全なABX3ペロブスカイト単位胞に対応し、n=1の場合は、構造内にカチオン種(A)は含まれない。本開示のナノ結晶プレートは、配位子が、カチオンBに配位することが好ましい。 このように、ナノ結晶プレートの結晶構造の表記は厳密にはABX3ではないが、ここでのナノ結晶プレートの結晶構造はペロブスカイト型の結晶構造を意味するABX3として表し、ペロブスカイト型ナノ結晶プレートともいう。以降、積層数はnのことを表す。また層厚方向は、層の積層方向を意味する。 本開示の複合膜は、前記矩形の形状特徴量(アスペクト比)は、前記ナノ結晶プレートのプレートサイズを規定する2方向に対応することが好ましく、ここで、ナノ結晶プレートの層厚方向と交差する二軸の、長い方を長軸、短い方を短軸とし、そのアスペクト比=前記長軸の長さの平均値/前記短軸の長さの平均値、又は、アスペクト比=前記短軸の長さの平均値/前記長軸の長さの平均値として表す。 本開示の複合膜は、記複合層構造の積層方向と交差する方向における矩形の形状特徴量であるアスペクト比が、0.2以上5以下であり、0.2以上3.6以下であることが好ましい。後述する表1では、LSアスペクト比=長軸の長さの平均値/短軸の長さの平均値(=L/S)である。 前記ナノ結晶プレートの層厚方向と交差する二軸のうち、長手方向の軸を長軸とし、短手方向の軸を短軸とするとき、前記短軸の長さの平均値(表1ではS)は、5nm以上50nm以下であることが好ましく、5以上20以下であることがより好ましく、6以上20以下であることがさらに好ましく、7以上18以下であることが特に好ましい。 前記ナノ結晶プレートの層厚方向と交差する二軸のうち、長手方向の軸を長軸とし、短手方向の軸を短軸とするとき、前記長軸の長さの平均値(表1ではL)は、10nm以上50nm以下であることが好ましく、15以上30以下であることがより好ましく、15以上27以下であることがさらに好ましく、18以上25以下であることが特に好ましい。そして、前記短軸の長さの平均値は、前記長軸の長さの平均値以下であることが好ましい。 [ペロブスカイト型構造のAサイト(カチオンA)] Aサイトは、1価のカチオンが採用される。Aサイトに採用される1価のカチオン(カチオンA)は、アンモニウムカチオン(NH4 +)、及び炭素数6以下のアルキルアンモニウムカチオン、ホルムアミジニウムカチオン(HC(NH2)2 +)、グアニジニウムカチオン(C(NH2)3 +)、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン等の含窒素有機化合物カチオンが挙げられ、リチウムカチオン(Li+)、ナトリウムカチオン(Na+)、カリウムカチオン(K+)、ルビジウムカチオン(Rb+)、及びセシウムカチオン(Cs+)等のアルカリ金属カチオンが挙げられる。 本開示の複合膜は、カチオンAが、アンモニウムカチオン(NH4 +)、炭素数6以下のアルキルアンモニウムカチオン、ホルムアミジニウムカチオン(HC(NH2)2 +)、グアニジニウムカチオン(C(NH2)3 +)、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、リチウムカチオン(Li+)、ナトリウムカチオン(Na+)、カリウムカチオン(K+)、ルビジウムカチオン(Rb+)、及びセシウムカチオン(Cs+)からなる群より選択される1つ以上を含むことが好ましい。 これらのAサイトに採用される1価のカチオンは、イオン径が小さく結晶格子内に入る大きさであるため、ペロブスカイト化合物が、安定な3次元結晶を形成することができる。 炭素数が6以下であるアルキルアンモニウムカチオンの好ましい例としては、メチルアンモニウムカチオン(CH3NH3 +)、エチルアンモニウムカチオン(C2H5NH3 +)、プロピルアンモニウムカチオン(C3H7NH3 +)等が挙げられる。 高い発光効率を得るという観点では、メチルアンモニウムカチオン、ホルムアミジニウムカチオン又はセシウムカチオンの少なくともいずれかをAサイトとすることが好ましく、色変化抑制の観点からは、セシウムカチオンをAサイトとすることがより好ましい。これらのAサイトに採用される1価のカチオンは2種以上を併用してもよい。 Aサイトがセシウムカチオンである場合、ナノ粒子合成時の原料としては、セシウム塩が挙げられる。かかるセシウム塩は、塩化セシウム、臭化セシウム、よう化セシウム、水酸化セシウム、炭酸セシウム、炭酸水素セシウム、重炭酸セシウム、ぎ酸セシウム、酢酸セシウム、プロピオン酸セシウム、ピバル酸セシウム、シュウ酸セシウムが適宜採用される。これらのセシウム塩の候補の中から、合成方法に応じて適切なものを使用できる。 Aサイトがその他のアルカリ金属カチオンである場合は、上述のセシウム化合物のセシウム元素を、その他のアルカリ金属カチオン元素に置き換えた塩等を原料として用いることができる。 Aサイトがメチルアンモニウムカチオン等の含窒素有機化合物カチオンである場合は、例えば、メチルアミン等の塩以外の中性化合物を原料として使用することができる。これらの原料は2種以上を併用してもよい。 [ペロブスカイト型結晶構造Bサイト(カチオンB)] 本開示の複合膜は、ペロブスカイト型結晶構造のBサイト(カチオンB)が、2価の遷移金属カチオン又は2価の典型金属カチオンを含むことが好ましい。 本開示の複合膜は、2価の遷移金属カチオンが、スカンジウムカチオン(Sc2+)、チタンカチオン(Ti2+)、バナジウムカチオン(V2+)、クロムカチオン(Cr2+)、マンガンカチオン(Mn2+)、鉄カチオン(Fe2+)、コバルトカチオン(Co2+)、ニッケルカチオン(Ni2+)、銅カチオン(Cu2+)、パラジウムカチオン(Pd2+)、ユウロピウムカチオン(Eu2+)、及びイッテルビウムカチオン(Yb2+)からなる群より選択される1つ以上を含むことが好ましい。 本開示の複合膜は、2価の典型金属カチオンが、マグネシウムカチオン(Mg2+)、カルシウムカチオン(Ca2+)、ストロンチウムカチオン(Sr2+)、バリウムカチオン(Ba2+)、亜鉛カチオン(Zn2+)、カドミウムカチオン(Cd2+)、ゲルマニウムカチオン(Ge2+)、スズカチオン(Sn2+)、及び鉛カチオン(Pb2+)からなる群より選択される1つ以上を含むことが好ましい。 これら2価のカチオンの中でも、安定な3次元結晶が成長する点で、2価の典型金属カチオンが好ましく、スズカチオン又は鉛カチオンがより好ましく、高い発光強度を得る観点から、鉛カチオンが特に好ましい。これらの2価のカチオンは2種以上を併用してもよく、ペロブスカイト型結晶構造が、いわゆるダブルペロブスカイト型でもよい。 Bサイトが鉛カチオンである場合、ナノ粒子合成時の原料としては、鉛化合物が挙げられ、合成方法に応じて適切なものを使用できる。鉛化合物としては、塩化鉛、臭化鉛、よう化鉛、酸化鉛、水酸化鉛、硫化鉛、炭酸鉛、ぎ酸鉛、酢酸鉛、2-エチルヘキサン酸鉛、オレイン酸鉛、ステアリン酸鉛、ナフテン酸鉛、クエン酸鉛、マレイン酸鉛、鉛アセチルアセトナートが採用される。Bサイトがその他の2価金属カチオンである場合は、上述の鉛化合物の鉛元素を、その他の2価金属カチオン元素に置き換えた塩等を原料として用いることができる。これらの原料は2種以上を併用してもよい。 [ペロブスカイト型結晶構造のXサイト(アニオンX)] 本開示の複合膜は、ペロブスカイト型結晶構造のX(アニオンX)が、ハロゲン化物アニオンを含む1価のアニオンを含むことが好ましい。ハロゲン化物アニオンとしては、フッ化物アニオン(F-)、塩化物アニオン(Cl-)、臭化物アニオン(Br-)、ヨウ化物アニオン(I-)等が挙げられる。中でも、塩化物アニオン、臭化物アニオン又はヨウ化物アニオンが、安定な3次元結晶を形成し、可視光域に強い発光を示す観点から好ましい。発光色は、塩化物アニオンを用いると青、臭化物アニオンを用いると緑、ヨウ化物アニオンを用いると赤となる