JP-2026076802-A - 蓄電装置の製造方法
Abstract
【課題】電池と冷却器との間に熱伝導性を有する接着剤が介在する構造において接着剤による熱抵抗が大きくなることを抑制すること。 【解決手段】電池と冷却器とを備えた蓄電装置の製造方法であって、熱伝導性を有する接着剤を塗布対象物に塗布する塗布工程と、電池の温度を上昇させる温度制御工程と、温度が上昇された電池と、接着剤が塗布された塗布対象物とで接着剤を挟むようにして、電池と塗布対象物とを接着する接着工程と、を含み、接着工程において、電池と塗布対象物とを接着剤によって接着することにより、電池と冷却器とが接着剤を介して熱的に接続されることを特徴とする。 【選択図】図3
Inventors
- 森 伸一郎
- 西本 佑樹
Assignees
- トヨタ自動車株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260512
- Application Date
- 20241024
Claims (4)
- 電池と冷却器とを備えた蓄電装置の製造方法であって、 熱伝導性を有する接着剤を塗布対象物に塗布する塗布工程と、 前記電池の温度を上昇させる温度制御工程と、 前記温度が上昇された前記電池と、前記接着剤が塗布された前記塗布対象物とで前記接着剤を挟むようにして、前記電池と前記塗布対象物とを接着する接着工程と、 を含み、 前記接着工程において、前記電池と前記塗布対象物とを前記接着剤によって接着することにより、前記電池と前記冷却器とが前記接着剤を介して熱的に接続される ことを特徴とする蓄電装置の製造方法。
- 前記塗布対象物は、前記冷却器であり、 前記冷却器は、前記電池を収容するケースに一体的に形成されたものであり、 前記接着工程は、前記冷却器のうち前記接着剤が塗布された部分に前記電池を接着する工程を含む ことを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置の製造方法。
- 前記塗布対象物は、前記電池を収容するケースであり、 前記冷却器は、前記ケースに一体化された中空の冷却器であり、 前記接着工程は、前記ケースのうち前記接着剤が塗布された部分に前記電池を接着する工程を含む ことを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置の製造方法。
- 前記塗布工程は、前記冷却器が一体化された状態の前記ケースに前記接着剤を塗布する工程を含む ことを特徴とする請求項3に記載の蓄電装置の製造方法。
Description
本発明は、蓄電装置の製造方法に関する。 特許文献1には、電池セルとヒートシンクとの間に絶縁層が介在し、絶縁層と電池セルとの間に熱伝導性を有する接着層が介在する蓄電装置が開示されている。 特表2023-521905号公報 実施形態における蓄電装置を模式的に示す図である。蓄電装置の構造を示す断面図である。接着剤による接着層を示す断面図である。蓄電装置の製造方法を示すフローチャート図である。塗布工程を説明するための図である。接着工程を説明するための図である。接着剤が十分に押し潰された状態を説明するための図である。接着剤が十分に押し潰されていない場合を示す図である。 以下、本発明の実施形態における蓄電装置の製造方法について具体的に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。 図1は、実施形態における蓄電装置を模式的に示す図である。蓄電装置1は、ケース2の内部に複数の電池モジュール3が収容された電池パックである。蓄電装置1は電気自動車やハイブリッド車両などの電動車両に搭載される。電動車両では、蓄電装置1に蓄えられた電力を走行用のモータに供給することにより走行する。 電池モジュール3は、複数の電池セル4を有する組電池である。電池セル4は、角型のケースに収容された二次電池である。例えば電池セル4はリチウムイオン電池により構成されている。電池モジュール3では、複数の電池セル4が拘束部材によって拘束されている。 図2に示すように、電池セル4は、ロアケース5の底部に設置されている。ケース2はアッパーケースとロアケース5とを有する。ロアケース5はアッパーケースとボルト締結などにより一体化されている。 ロアケース5は、冷却器6を含んで構成される。蓄電装置1は、電池モジュール3と、冷却器6とを備える。冷却器6は、電池セル4を冷却する中空の冷却器である。冷却器6は内部に冷却液が流通する流路を有する。 冷却器6は、ロアケース5と一体的に形成されている。ロアケース5の底部が冷却器6により構成されている。ロアケース5の底部は冷却器6により形成されているので、電池セル4と冷却器6とが接着剤7によって接着されている。言い換えれば、電池セル4は接着剤7を介してロアケース5の底部に接着されている。電池セル4は接着剤7により接着される被接着物である。 接着剤7は、熱伝導性を有する接着剤である。すなわち、接着剤7は熱伝導材である。例えば、接着剤7はフィラーを含むウレタン系接着剤である。ウレタン系接着剤はシリコン系接着剤に比べて熱依存性が高い。そのため、蓄電装置1の製造時において接着剤7は温度の影響を受けやすい。 図2,図3に示すように、接着剤7は電池セル4と冷却器6の間に挟まれて硬化し、接着層を形成する。接着剤7による接着層は電池セル4と冷却器6との間に介在する。蓄電装置1では、電池セル4と冷却器6とが接着剤7を介して熱的に接続されている。 電池セル4と冷却器6とを繋ぐ熱経路では、接着剤7による接着層が熱抵抗である。そのため、接着層は、接着剤7が薄く、接着剤7と電池セル4との接触面積が大きく、接着剤7と冷却器6との接触面積が大きいほど、熱経路中において熱を伝えやすくなる。一方、接着層は、接着剤7が厚く、接着剤7と電池セル4との接触面積が小さく、接着剤7と冷却器6との接触面積が小さいほど、熱経路中において熱を伝えにくくなる。 このように構成された蓄電装置1では、接着剤7の熱抵抗が想定通りであることによって、冷却器6が電池セル4を冷却する際の冷却性能が目標を達成できる。仮に、接着剤7の熱抵抗が想定よりも大きくなってしまうと、電動車両として目標冷却性能を達成できない。言い換えれば、電池セル4に対する目標冷却性能を達成するためには、蓄電装置1の製造時に想定通りに接着剤7が押し潰されていることが不可欠である。そこで、蓄電装置1の製造方法では、被接触物によって接着剤7を押し潰す際、接着剤7を想定通りに押し潰すために被接触物の温度を制御する。これにより、接着剤7を押し潰す性能を向上させることができる。 図4は、蓄電装置の製造方法を示すフローチャート図である。蓄電装置1の製造方法は、昇温工程(ステップS1)と、塗布工程(ステップS2)と、接着工程(ステップS3)とを含む。 昇温工程は、接着剤7に接触する部品(被接触物)の温度を上昇させる工程である。被接触物は電池セル4とロアケース5と冷却器6とを含む。冷却器6とロアケース5とが一体的に形成されているため、ロアケース5は被接触物に含まれる。 例えば、昇温工程では電池セル4の温度を上げる。この場合、昇温工程では、電池セル4を充放電させて充放電に伴う内部抵抗での発熱を利用して電池セル4を昇温させる。その際、電池セル4の温度を計測し、接着剤7を押し潰し可能な温度に制御することが可能である。具体的には、電池セル4の内部抵抗を計測し、その際の電流を積算し、目標温度へと電池セル4の温度を制御する。 塗布工程は、接着剤7を塗布対象物に塗布する工程である。塗布工程は、定量の接着剤7を塗布対象物における所望の位置に塗布する。塗布工程では、図5に示すように、ケース2に接着剤7が塗布される。その際、ケース2の内部で電池モジュール3が設置される部分に接着剤7が塗布される。詳細には、ロアケース5のうち電池セル4が設置される部分に接着剤7が塗布される。ロアケース5の底部が冷却器6により構成されている場合、塗布工程において冷却器6の上面に接着剤7が塗布される。塗布工程は塗布装置を用いて接着剤7を塗布する。なお、塗布装置は、どのような装置であるかは特に限定されない。 接着工程は、温度が上昇された電池セル4と、接着剤7が塗布された塗布対象物とで接着剤7を挟むようにして、電池セル4と塗布対象物とを接着剤7により接着する工程である。接着工程において、電池セル4と塗布対象物とを接着剤7によって接着することにより、電池セル4と冷却器6とを接着剤7を介して熱的に接続する。接着工程では、電池セル4と冷却器6とが接着剤7によって接着される。接着工程において、冷却器6のうち接着剤7が塗布された部分に電池セル4を接着する。接着工程は、貼り合わせ工程を含む。 図6に示すように、貼り合わせ工程は、冷却器6の上面に塗布された接着剤7を電池セル4の下面によって押し潰すようにして電池セル4と冷却器6とを貼り合わせる工程である。貼り合わせ工程は、電池セル4と冷却器6とによって接着剤7を押し潰す工程を含む。 図7に示すように、貼り合わせ工程において、接着剤7が想定通りに押し潰されていれば、接着剤7の熱抵抗が想定通りとなる。接着工程において想定通りに接着剤7を押し潰すために、電池セル4の温度が上げられている。接着剤7は熱依存性が高い。高温時には接着剤7の粘性が下がり、接着剤7は潰れやすくなる。低温時には接着剤7の粘性が上がり、接着剤7は潰れにくくなる。貼り合わせ工程の際に、予め電池セル4の温度が上昇されていることにより、電池セル4が接着剤7に触れることで電池セル4の熱によって接着剤7の粘性を下げることができ、押し潰し性能を向上させることが可能である。想定通りに接着剤7が押し潰されていることによって、接着層の熱抵抗が小さくなる。 昇温工程を実施せずに接着工程を実施した場合には、図8に示すように、低温により接着剤7の粘性が上がり、接着剤7を想定通りに押し潰せないことがある。この場合、接着剤7の厚みと、接着剤7と被接触物との接触面積とがともに目標を達成できなくなる。 以上説明した通り、実施形態によれば、接着剤7を潰す部品である電池セル4の温度を上げることによって、接着工程の際に電池セル4の熱により接着剤7の粘性を下げることができ、接着剤7を想定通りに押し潰すことが可能である。これにより、接着剤7の熱抵抗を小さくできるため、冷却器6によって電池セル4を冷却する際に目標冷却性能を達成することができる。 なお、昇温工程において電池セル4の温度を上げる方法は電池セル4の放充電に限定されない。例えば、電池セル4を温度の高い空間に放置して電池セル4を加温する方法や、ヒーターなどの外部熱源によって電池セル4を加温する方法であってもよい。 また、昇温工程と塗布工程とは、どちらが先に実施されてもよく、あるいは並行して実施されてもよい。 また、冷却器6はケース2とは別体に形成されたものであってもよい。蓄電装置1は、ケース2の外部に設置された冷却器6を備えてもよい。この場合、塗布対象物は冷却器6ではなくロアケース5である。ロアケース5の底部において、内面に接着剤7が塗布され、外面には接着剤7とは別の接着剤が塗布される。別の接着剤は熱伝導性を有するシリコン系接着剤である。電池セル4は接着剤7によってロアケース5の底部における内面に接着される。冷却器6は別の接着剤によってロアケース5の底部における外面に接着される。この蓄電装置1では、電池セル4、接着剤7、ロアケース5、別の接着剤、冷却器6の順に積層する。