JP-2026076828-A - リパーゼ、コレステロールエステラーゼ等の酵素活性促進用ミネラル及びその製造方法
Abstract
【課題】植物灰より製造される機能性ミネラルについて、リパーゼの酵素活性の促進、コレステロールエステラーゼ又はコレステロールオキシダーゼの酵素活性の促進、油性物質の油滴の微細化の促進効果という新たな用途を提供する。 【解決手段】樹木、草類、海藻類をそれぞれ燃焼させて得られた木灰、草灰、海藻灰から選択される植物灰のいずれかを原料とし、海藻灰、若しくは50重量%以上の海藻灰と木灰および草灰の少なくとも一つとを混合して得られた混合灰を再加熱し、得られた再加熱灰から水で抽出して得られるミネラルを含有するリパーゼの酵素活性促進剤、コレステロールエステラーゼまたはコレステロールオキシダーゼの酵素活性促進剤、油滴の微細化剤。 【選択図】図1
Inventors
- 飯塚 貴仁
- 杉本 優子
- 山川 三穂
Assignees
- ライフメイト・グループ株式会社
- 地方独立行政法人鳥取県産業技術センター
Dates
- Publication Date
- 20260512
- Application Date
- 20241024
Claims (8)
- 樹木、草類、海藻類をそれぞれ燃焼させて得られた木灰、草灰、海藻灰から選択される植物灰のいずれかを原料とし、 海藻灰、若しくは50重量%以上の海藻灰と木灰および草灰の少なくとも一つとを混合して得られた混合灰を再加熱し、 得られた再加熱灰から水で抽出して得られるミネラル。
- 請求項1に記載のミネラルを含むことを特徴とするリパーゼの酵素活性促進剤。
- 請求項1に記載のミネラルを含むことを特徴とするコレステロールエステラーゼまたはコレステロールオキシダーゼの酵素活性促進剤。
- 請求項1に記載のミネラルを含むことを特徴とする油滴の微細化剤。
- 前記混合灰は、50重量%以上の海藻灰に木灰のみを混合して得られた混合灰であることを特徴とする請求項1に記載のミネラル。
- 請求項5に記載のミネラルを含むことを特徴とする抗酸化剤。
- 請求項5に記載のミネラルを含むことを特徴とするチロシナーゼの酵素活性阻害剤。
- 樹木、海藻類をそれぞれ燃焼させて得られた木灰、海藻灰から選択される植物灰のいずれかを原料として選択する工程と、 海藻灰、若しくは50重量%以上の海藻灰に木灰のみを混合して得られた混合灰を再加熱する工程と、 および再加熱後の灰を水で抽出する工程とからなる請求項1に記載のミネラルの製造方法。
Description
本発明は、機能性ミネラルおよびその製造方法に関し、さらに詳しくいえば、従来品ミネラルに比べてチロシナーゼの酵素活性を阻害する効果および抗酸化効果が増強されたことに加えて、新たな効果としてリパーゼの酵素活性を促進する効果、コレステロールエステラーゼまたはコレステロールオキシダーゼの酵素活性を促進する効果、および油滴の微細化を促進する効果を有するミネラルおよびその製造方法に関する。 出願人は、木灰、草灰、海藻灰より得られるミネラルであって、ヒト等で生成される生成メラニンを消去できるミネラルの製造方法を提案している(特許第6343367号)。当該ミネラルは、木灰、草灰、海藻灰のそれぞれを所定の比率で混合した後、混合された灰を再加熱し、再加熱後の灰を水で抽出することによって得られるものである。そして、このミネラルは、生成メラニン色素を消去する効果に加えて、チロシナーゼの酵素活性を阻害する効果や抗酸化効果を有することが分かっている。 特許第6343367号公報 図1は、本発明に係るミネラルについて、配合比毎の抗酸化力の違いを示すグラフである。(A)は、木灰、草灰、海藻灰よりなる従来配合組成ミネラルであり、(B)は、木灰、海藻灰のみからなる新配合組成ミネラルの効果を示したものである。図2は、本発明に係るミネラルについて、配合比毎のチロシナーゼの酵素活性阻害性を示すグラフである。(A)は、ミネラル濃度1%における、(B)は、ミネラル濃度0.05%における配合比毎のチロシナーゼの酵素活性阻害性を、また、(C)は、濃度の異なる従来配合組成ミネラル及び新配合組成ミネラルについてチロシナーゼの酵素活性阻害性の比較を示したものである。図3は、本発明に係るミネラルについて、リパーゼの酵素活性に対する効果を示すグラフである。図4は、本発明に係るミネラルについて、それぞれ(A)コレステロールエステラーゼに対する、(B)コレスロールオキシターゼに対する、(C)ホースラディッシュ・ペルオキシダーゼ(HRP)に対する、酵素活性への効果を示すグラフである。図5は、本発明に係るミネラルについて、油滴に対する影響を示す画像である。図6は、本発明に係るミネラルについて、食品に対する褐変防止効果を比較した画像であり、(A)は、アボカドに対する、(B)は、リンゴ果汁に対する褐変防止効果を比較した画像である。 本発明は、樹木、草類、海藻類をそれぞれ燃焼させて得られた木灰、草灰、海藻灰から選択される植物灰のいずれかを原料とし、海藻灰、若しくは50重量%以上の海藻灰と木灰および草灰の少なくとも一つとを混合して得られた混合灰を再加熱し、得られた再加熱灰から水で抽出して得られる機能性ミネラルである。そして更に、本発明は、当該機能性ミネラルを含む、リパーゼの酵素活性促進剤、コレステロールエステラーゼの酵素活性促進剤、コレステロールオキシダーゼの酵素活性促進剤、または油滴の微細化剤である。また、本発明は、前記混合灰として50重量%以上の海藻灰に木灰のみを混合して得られた混合灰を用いて製造された機能性ミネラルであってもよく、当該ミネラルを含む抗酸化剤、チロシナーゼの酵素活性阻害剤であってもよい。 本発明に用いる木灰、草灰、海藻灰は、天然の植物材料を灰化するまで燃焼させることで製造される。木灰は、樹木を燃焼させて灰化したものであり、樹木の種類について特に制限ない。例えば、山林の樹木の枝葉を伐採したものでよく、樹木の幹の部分が含まれてもよい。草灰は、いわゆる雑草と呼ばれる草を燃焼させて灰化したものでよい。草の種類について特に制限はない。例えば、河川の土手(堤防)の法面等に自生する草類を原料とすることができる。海藻灰は、一般的に海藻と呼ばれる植物材料を燃焼させて灰化したものでよい。海藻灰についても、海藻の種類に関して特に制限はない。 本発明に用いる混合灰は、海藻灰と、木灰および草灰のうちから選ばれた一種以上の材料を、海藻灰を50重量%以上含む比率で混合したものである。ここで、この混合灰は、海藻灰のみ(海藻灰100%)に置き換えることもできる。また、二種以上の材料を混合する場合には、海藻灰を50重量%以上含めば、他の木灰および草灰は任意の比率としてよい。木灰、草灰、海藻灰の全てを使用する場合の好ましい混合比率は、木灰(25~37.5%)、草灰(12.5~25%)、海藻灰(50~75%)であり、この範囲内で合計100%になるように適宜選択することができる。 ここで、近年、供給が不安定となっている草灰を全く使用しない配合比率とすることもできる。その場合の配合比率は、海藻灰を50重量%以上、木灰を50重量%以下であり、好ましくは、木灰(4~33%)、海藻灰(67~96%)であり、特に好ましくは、木灰(8~25%)、海藻灰(75~92%)であり、この範囲内で合計100%になるように適宜選択することができる。 本発明で用いる混合灰の再加熱は、混合灰の1回の焼成量が数十Kg程度までの場合、再加熱条件を加熱温度600-700℃(特に好ましくは650℃)、加熱時間2-6時間(特に5時間)として、電気炉等で酸素遮断加熱に設定して行われることが好ましい。特に好ましくは、加熱温度650℃で5時間の加熱である。ただし、混合灰の1回の焼成量が極少量(灰量が数gから100g程度まで)の場合には、加熱時間は同温度で2時間程度とすることができる。このような加熱条件の調整は、当業者であれば、製造されたミネラルの効果を確認することで容易に調整可能である。 このように複数の植物灰を混合した後に再加熱することで、本発明のミネラルを抽出することが可能となる。このメカニズムを解明すべく出願人は種々の試験・検討を行っているが未だ解明には至っていない。考察される理由としては、最初の焼成で植物材料を木灰、草灰、海藻灰としたのみでは、焼成が不均一となる部分が生じる等により完全な焼成に至っていない可能性や、複数の植物灰を混合した状態で加熱することにより何らかの変化(化学反応)が生じている可能性等が理由として考えられる。 本発明のミネラルは、再加熱により得られた再加熱灰から水で抽出することで得られる。抽出は、水温を5-60℃(室温であってもよい)に設定し、その水に前記再加熱灰を溶解して加熱沸騰させた後、濾過紙または濾過布を用いて濾過し、ミネラルを含有する水溶液を生成することが好ましい。また、その水溶液から水分を蒸発させて粉末のミネラルを生成することもできる。 以下、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施態様を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 本発明のミネラルによれば、リパーゼの酵素活性の促進、コレステロールエステラーゼ又はコレステロールオキシダーゼの酵素活性の促進、油性物質の油滴の微細化の促進というこれまで知られていなかったミネラルの新しい効果を得ることができると共に、新配合組成によれば、従来配合ミネラルよりも優れたチロシナーゼの酵素活性の阻害効果を得ることができるため、中性脂肪分解の促進、コレステロール分解の促進、メラニン生成の抑制、油性物質の乳化促進等への応用が期待され、美容効果のみならず、医療効果への適用も期待できるものである。更に、本発明のミネラルは、広く食品製造分野へ応用することも期待できる。例えば、食品の褐変防止効果を有することから、青果や鮮魚、甲殻類等の経時による褐変が問題となる食品に対する褐変防止剤として使用が考えられる。また、コレステロール関連酵素およびリパーゼに対する酵素活性促進効果に加えて油脂微細化効果も有することから、油脂類の品質改良剤としての応用も期待できる。そして更に、本発明のミネラルが有するリパーゼの酵素活性促進効果は、食肉の軟化促進としての利用も期待できるものである。