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JP-2026076829-A - マグネシウム蓄電池用の正極物質および正極物質前駆体、マグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体の製造方法および正極物質の製造方法、ならびに、マグネシウム蓄電池

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Abstract

【課題】動作温度を低減することができ、優れたサイクル特性を有するマグネシウム蓄電池用の正極物質および正極物質前駆体、マグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体の製造方法および正極物質の製造方法、ならびに、マグネシウム蓄電池を提供する。 【解決手段】 マグネシウム蓄電池用の正極物質は、Mgを含む化合物から成り、自由体積を有し、アモルファス相の一部に岩塩型構造を有する複合構造を有している。化合物は、Mgと金属酸化物とを含むことが好ましく、金属酸化物は、TiとMoとを含むことが好ましい。 【選択図】図4

Inventors

  • 河口 智也
  • 市坪 哲
  • 櫻井 ひかり

Assignees

  • 国立大学法人東北大学

Dates

Publication Date
20260512
Application Date
20241024

Claims (20)

  1. Mgを含む化合物から成り、自由体積を有し、アモルファス相の一部に岩塩型構造を有する複合構造を有していることを特徴とするマグネシウム蓄電池用の正極物質。
  2. 前記化合物は、金属酸化物、金属カルコゲナイド、金属ハロゲン化物、または、イオン化したとき多価陰イオンになる物質と金属元素とが結合している物質と、Mgとが結合して成っていることを特徴とする請求項1記載のマグネシウム蓄電池用の正極物質。
  3. 前記化合物は、Mgと金属酸化物とを含むことを特徴とする請求項1記載のマグネシウム蓄電池用の正極物質。
  4. 前記金属酸化物は、TiとMoとを含むことを特徴とする請求項3記載のマグネシウム蓄電池用の正極物質。
  5. 前記化合物は、Mg a Li b Ti c Mo d O 3 (ここで、0.8≦a+b≦1.2、a/(a+b)≧0.7、0.25≦c≦0.45、0.55≦d≦0.75)の組成を有することを特徴とする請求項3記載のマグネシウム蓄電池用の正極物質。
  6. 粒子径が10nmより小さいナノ粒子から成ることを特徴とする請求項1記載のマグネシウム蓄電池用の正極物質。
  7. 前記化合物は、Mg a Ti b Mo c O(ここで、0.10≦a≦0.20、0.10≦b≦0.20、0.20≦c≦0.35)の組成を有することを特徴とする請求項3記載のマグネシウム蓄電池用の正極物質。
  8. アルカリ金属を含む化合物から成り、アモルファス相の一部に岩塩型構造を有する複合構造を有していることを特徴とするマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体。
  9. 前記化合物は、金属酸化物、金属カルコゲナイド、金属ハロゲン化物、または、イオン化したとき多価陰イオンになる物質と金属元素とが結合している物質と、前記アルカリ金属とが結合して成っていることを特徴とする請求項8記載のマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体。
  10. 前記アルカリ金属はLiから成り、 前記化合物は、Li 2 MO 3 (ここで、Mは1または複数種類の金属元素)の組成を有することを 特徴とする請求項8記載のマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体。
  11. 前記Mは、TiとMoとを含むことを特徴とする請求項10記載のマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体。
  12. 前記化合物は、Li 2 Ti 1/3 Mo 2/3 O 3 の組成を有することを特徴とする請求項11記載のマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体。
  13. 粒子径が10nmより小さいナノ粒子から成ることを特徴とする請求項8記載のマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体。
  14. Li 2 MO 3 (ここで、Mは複数種類の金属元素)の組成を有し、層状岩塩型構造を有し、MはTiとMoとを含んでいることを特徴とするマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体。
  15. Li 2 Ti 1/3 Mo 2/3 O 3 の組成を有することを特徴とする請求項14記載のマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体。
  16. マグネシウム蓄電池の正極に使用し、前記マグネシウム蓄電池を充電したとき、前記組成中のLiが脱離して、アモルファス相の一部に岩塩型構造を有する複合構造を形成するよう構成されていることを特徴とする請求項14記載のマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体。
  17. アルカリ金属と、前記アルカリ金属とは異なる金属元素と、クエン酸と、アルコールとを溶媒に入れて混合する混合工程と、 前記混合工程で混合された溶液を加熱して前記溶媒を蒸発させ、さらに燃焼させることにより、前記アルカリ金属と前記金属元素とを含む化合物を得る溶液燃焼工程と、 前記溶液燃焼工程で得られた前記化合物を粉砕して、ナノ粒子から成るマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体を得る粉砕工程とを、 有することを特徴とするマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体の製造方法。
  18. 前記アルカリ金属はLiから成り、 前記マグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体は、前記金属元素をMとすると、Li 2 MO 3 の組成を有することを 特徴とする請求項17記載のマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体の製造方法。
  19. 前記Mは、TiとMoとを含むことを特徴とする請求項18記載のマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体の製造方法。
  20. 前記マグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体は、Li 2 Ti 1/3 Mo 2/3 O 3 の組成を有することを特徴とする請求項19記載のマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体の製造方法。

Description

特許法第30条第2項適用申請有り ・ウェブサイトのアドス:https://doi.org/10.1021/acs.chemmater.4c01056 ウェブサイトの掲載日:2024年(令和6年)4月26日 ・刊行物:日本金属学会 2024年秋期(第175回)講演大会の講演概要 発行日:2024年(令和6年)9月4日 ・集会名:日本金属学会 2024年秋期(第175回)講演大会 開催日:2024年(令和6年)9月18日~20日 本発明は、マグネシウム蓄電池用の正極物質および正極物質前駆体、マグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体の製造方法および正極物質の製造方法、ならびに、マグネシウム蓄電池に関する。 リチウムイオン電池(LIB)に代わる次世代の蓄電池として、マグネシウム蓄電池(RMB;Rechargeable Magnesium Battery)が注目されている。マグネシウム蓄電池は、負極にマグネシウム金属を用いることにより、優れたエネルギー密度を得ることができると共に、地殻中にはマグネシウムが豊富に存在しているため、比較的安価に製造することができる。 従来、マグネシウム蓄電池の正極材料として、高エネルギー密度を達成するために、高い酸化還元電位を有する酸化物材料が期待されてきた。しかし、酸化物材料では、材料中の2価のMgイオンと酸化物イオンや他のカチオンとの静電的相互作用が大きいため、1価のLi酸化物やNa酸化物と比較して、材料中でのMgの固相拡散が極めて遅いという問題があった(例えば、非特許文献1参照)。 そこで、この問題を解決するために、Mgの拡散を促進する結晶構造として、スピネル構造を採用した正極物質(例えば、非特許文献2または3参照)や、岩塩型構造を採用した正極物質(例えば、非特許文献4または特許文献1参照)が提案されている。 なお、リチウムイオン電池では非晶質の超イオン伝導体が存在していることから、非晶質相を利用した正極材料も期待されていたが、FePO4から成る正極の表面が非晶質化したものは、その非晶質相がMgの挿入を妨げるため、かえって電極特性が劣化してしまうことが報告されている(例えば、非特許文献5参照)。 R. A. House et al., “Mg-rich disordered rocksalt oxide cathodes for Mg-ion batteries”, J. Mater. Chem. A, 2024, 〈DOI: 10.1039/D4TA02348J〉I. D. Johnson et al., “Unconventional Charge Transport in MgCr2O4 and Implications for Battery Intercalation Hosts”, J. Am. Chem. Soc., 2022, 144, 31, p.14121-14131S. Okamoto et al., “Intercalation and Push-Out Process with Spinel-to-Rocksalt Transition on Mg Insertion into Spinel Oxides in Magnesium Batteries”, Adv. Sci., 2015, 2, 8, 1500072T. Kawaguchi et al., “Securing Cation Vacancies to Enable Reversible Mg Insertion/Extraction in Rocksalt Oxides”, J. Mater. Chem. A, 2024, 12, p.9088-9101R. Zhang and C. Ling, “Unveil the Chemistry of Olivine FePO4 as Magnesium Battery Cathode”, ACS Appl. Mater. Interfaces, 2016, 8, p.18018-18026 特開2022-50055号公報 本発明の第1の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質の製造方法の、マグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体のLiを、Mgとイオン交換するイオン交換試験での、電解液温度が60℃および90℃のときの、カチオン比[Mg/(Mg+Li)]の時間変化を示すグラフである。本発明の第1の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体の製造方法で得られた、マグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体の走査型電子顕微鏡(SEM)像である。本発明の第1の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質の製造方法で得られた、マグネシウム蓄電池用の正極物質のX線回折(XRD)スペクトルである。本発明の第1の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質の製造方法で得られた、マグネシウム蓄電池用の正極物質の走査型透過電子顕微鏡(STEM)像である。本発明の第1の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質の製造方法で得られた、マグネシウム蓄電池用の正極物質を正極に使用した3極セルから成るフルセルバッテリーによる定電流充放電試験の、(a)1サイクル、2サイクル、5サイクル、10サイクル、20サイクル、および60サイクルでの容量(Capacity)とセル電圧(Cell Voltage)との関係を示すグラフ、(b)サイクル回数と容量との関係を示すグラフである。本発明の第1の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質の製造方法で得られた、マグネシウム蓄電池用の正極物質を正極に使用したコインセルから成るフルセルバッテリーによる定電流充放電試験の、(a)1サイクル、2サイクル、5サイクル、および10サイクルでの容量(Capacity)とセル電圧(Cell Voltage)との関係を示すグラフ、(b)サイクル回数と容量との関係を示すグラフである。本発明の第2の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質の製造方法で得られた、マグネシウム蓄電池用の正極物質を正極に使用した3極式のビーカーセルから成るフルセルバッテリーによる定電流充放電試験の、(a)1サイクル、2サイクル、5サイクル、および15サイクルでの容量(Capacity)と電位(Potential)との関係を示すグラフ、(b)サイクル回数と容量との関係を示すグラフである。本発明の第2の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体の製造方法で得られた、マグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体、ならびに、図7に示す充放電試験での1サイクル、2サイクル、5サイクル、および15サイクルでの充放電時のマグネシウム蓄電池用の正極物質のX線回折スペクトルである。図7に示す充放電試験の15サイクルでの放電時の、マグネシウム蓄電池用の正極物質の透過型電子顕微鏡(TEM)像、および、四角で囲った領域のフーリエ変換パターン(挿入図)である。本発明の第2の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体および正極物質の充放電メカニズムを示す(a)マグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体(As-synthesized state)、(b)1回目の充電により形成されたマグネシウム蓄電池用の正極物質、(c)その後の充電(Charge)および放電(Discharge)の可逆的なサイクル(Reversible cycle)を示す説明図である。 以下、図面および実施例に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。 [本発明の第1の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質] 図1乃至図6は、本発明の第1の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質および正極物質前駆体、マグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体の製造方法および正極物質の製造方法、ならびに、マグネシウム蓄電池を示している。 本発明の第1の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質は、粒子径が10nmより小さいナノ粒子から成り、MgaLibTi1/3Mo2/3O3(ここで、0.8≦a+b≦1.2、a/(a+b)≧0.7)の組成を有する化合物から成っている。また、本発明の第1の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質は、自由体積を有し、アモルファス相の一部に岩塩型構造を有する複合構造を有している。 本発明の第1の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質は、アモルファス相中の自由体積により、Mgの経路が確保され、Mgの拡散が進行しやすい。このため、マグネシウム蓄電池の正極に使用することができ、正極として使用したとき、室温付近の温度でも、Mgの挿入および脱離を実現することができ、動作温度を室温付近まで低減することができる。また、本発明の第1の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質は、アモルファス相により自由体積が維持されるため、充放電を繰り返したときの容量の低下を抑えることができ、優れたサイクル特性を有している。さらに、本発明の第1の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質は、粒子径が10nmより小さいナノ粒子から成るため、室温付近の温度で、Mgの挿入および脱離をさらに促進することができ、より優れたサイクル特性を得ることができる。 なお、本発明の第1の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質は、MgaLibTi1/3Mo2/3O3の組成を有する化合物に限らず、Mgを含む化合物であれば、いかなる化合物であってもよい。例えば、Mを金属元素とすると、MaObの組成を有する金属酸化物、Ma(S,Se,もしくはTe)bの組成を有する金属カルコゲナイド、Ma(F,Cl,Br,もしくはI)bの組成を有する金属ハロゲン化物、または、イオン化したとき多価陰イオンになる物質と金属元素とが結合している、Ma(PO4,BO3,もしくはSO4など)bの組成を有する物質と、Mgとが結合して成る化合物であってもよい。 また、特にその化合物が金属酸化物を含む場合には、金属酸化物は、TiとMoとを含むことが好ましい。この場合、Moにより還元電位を低くすると共に、TiによりMoを安定化させて溶出を抑制することができるため、Mgの挿入および脱離をさらに促進することができ、より優れたサイクル特性を得ることができる。 本発明の第1の実施の形態の本発明に係るマグネシウム蓄電池用の正極物質は、本発明の第1の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体の製造方法により得られたマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体を用いて製造することができる。すなわち、本発明の第1の実施の形態のマグネシウム蓄電池用の正極物質前駆体の製造方法は、混合工程と溶液燃焼工程と粉砕工程とを有している。 具体的な一例では、混合工程および溶液燃焼工程は、ペッチーニ法を用い、そのペッチーニ法の熱処理として、溶液燃焼法を用いている。すなわち、混合工程では、アルカリ金属と、そのアルカリ金属とは異なる金属元素と、クエン酸と、アルコールとを溶媒に入れて混合する。また、溶液燃焼工程では、混合工程で混合された溶液を加熱して溶媒を蒸発させ、さらに燃焼させることにより、アルカリ金属と金属元素とを含む化合物を得る。このように、混合工程で原料を均一に混合し、溶液燃焼工程で燃焼反応を利用することにより、均一な層状岩塩型構造を有する微細な粒子を得ることができる。得られる粒子状の化合物は、原料のアルカリ金属および金属元素の種類により組成が異なるが、具体的な一例では、アルカリ金属としてLiを、金属元素としてTiおよびMoを使用することにより、Li2Ti1/3Mo2/3O3の組成を有している。 なお、原料のアルカリ金属および金属元素として異なるものを用いた場合には、例えば、Mを金属元素とすると、MaObの組成を有する金属酸化物、Ma(S,Se,もしくはTe)bの組成を有する金属カルコゲナイド、Ma(F,Cl,Br,もしくはI)bの組成を有する金属ハロゲン化物、または、イオン化したとき多価陰イオンになる物質