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JP-2026076885-A - 鋼材の酸洗における銅付着阻害剤、銅付着阻害酸洗浄液および酸洗方法

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Abstract

【課題】 銅イオンを多く含有する塩酸洗浄液中で鋼材を酸洗する際、鋼材への銅の付着を阻害し、鋼材表面の色調低下を抑制する銅付着阻害剤を提供する。 【解決手段】 鋼材の酸洗浄液に添加する銅付着阻害剤であって、ポリアリルアミン、ジアリルアミン・二酸化硫黄共重合体またはその塩、メチルジアリルアミン・二酸化硫黄共重合体またはその塩、ジアルキルジアリルアンモニウム・二酸化硫黄共重合体、ジシアンジアミドとジエチレントリアミンとの重縮合物又はその塩を1種又は2種以上を含むことを特徴とする銅付着阻害剤。 【選択図】なし

Inventors

  • 宇野 祐一
  • 岡 昌吾

Assignees

  • 朝日化学工業株式会社

Dates

Publication Date
20260512
Application Date
20241024

Claims (6)

  1. 鋼材の酸洗浄液に添加する銅付着阻害剤であって、下記一般式(1)~(4)のいずれかの化合物またはその塩を1種又は2種以上を含むことを特徴とする銅付着阻害剤。 (前記一般式においてnは繰り返し単位を示す。) (前記一般式においてnは繰り返し単位を示し、R1はそれぞれ水素、メチル基、エチル基のいずれかである。) (前記一般式においてnは繰り返し単位を示し、R1、R2はそれぞれメチル基、エチル基のいずれかであって、それぞれ同一の基でも異なる基でもよい。X - はカウンターイオンである。) (前記一般式においてnは繰り返し単位を示す。)
  2. 請求項1に記載の銅付着阻害剤と塩酸水溶液を含むことを特徴とする銅付着阻害酸洗浄液。
  3. 銅イオンをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の銅付着阻害酸洗浄液。
  4. 前記銅イオンの濃度が20ppm以上であることを特徴とする請求項2に記載の銅付着阻害酸洗浄液。
  5. 請求項1に記載の銅付着阻害剤を5~3000mg/L含むことを特徴とする請求項2~4のいずれかに記載の銅付着阻害酸洗浄液。
  6. 請求項2に記載の銅付着阻害酸洗浄液で鋼材を酸洗することを特徴とする鋼材の酸洗方法。

Description

本発明は、原料中にスクラップ材を用いる製鋼法(例えば電気炉製鋼法など)により製造された鋼材の酸洗時に生じる銅の鋼材表面への付着を阻害する銅付着阻害剤、当該銅付着阻害剤を塩酸洗浄液に添加した銅付着阻害酸洗浄液さらには当該銅付着阻害酸洗浄液を用いた酸洗浄方法に関する。 熱延鋼板は、熱間圧延中に鋼板表面に生成したスケールの除去、すなわちデスケーリングを主な目的として、一般に熱延後に塩酸洗浄液による酸洗が実施される。 しかしながら、原料中にスクラップ材を用いる製鋼法(例えば電気炉製鋼法など)においては、スクラップ材中に不純物として銅が含まれているため、鋼材中およびそのスケール中の銅濃度がスクラップ材を用いない製鋼法よりも高まり、酸洗時、酸液中に銅イオンが溶出し、塩酸洗浄液中の銅イオン濃度が上昇する。銅イオン濃度が上昇した塩酸で酸洗浄を行うと、鋼材への銅の再付着が起こる。これは、銅イオンを含む塩酸での洗浄時、銅は鉄との置換反応により、鋼材表面に銅が析出するものと考えられる。銅の付着により、外観が悪化するため、銅イオンを含む塩酸で洗浄を行うと歩留まり低下の要因となる。特に、銅イオンを20ppm以上含む酸液において、その傾向は顕著である。その結果、鋼材表面に銅が付着し、色調を悪化させたものとなってしまう。 そのため、色調を改善するために酸洗浴中に硝酸を添加すること、色調を改善するためおよび酸洗中の鋼板表面のCu置換析出反応を抑制するために超音波振動装置または噴流装置をもちいて酸洗する方法(特許文献1)が提案されている。しかし、酸洗浄液への硝酸添加では鋼材表面への銅付着を十分に抑制することはできず、超音波振動装置または噴流装置を酸洗ラインに設置するのは、装置が複雑になり、装置のメンテナンスが必要になるなどの問題がある。 特開2004-2919号公報 本発明の銅付着阻害剤は、原料中にスクラップ材を用いる製鋼法により製造された鋼材の塩酸洗浄液に添加する銅付着阻害剤であって、前記一般式(1)~(4)で示されるいずれかの化合物のまたはその塩を1種または2種以上を含み、塩酸洗浄時の鋼材への銅の付着を阻害することを特徴とする銅付着阻害剤である。 本発明において、銅付着阻害剤としては、特定のポリアミンが有効であり、銅付着阻害剤として有効なポリアミンは、ポリアリルアミン、ジアリルアミン・二酸化硫黄共重合体、メチルジアリルアミン・二酸化硫黄共重合体、ジアルキルジアリルアンモニウム・二酸化硫黄共重合体、ジシアンジアミドとジエチレントリアミンとの重縮合物またはその塩があげられる。塩としては特に限定はされないが、塩酸塩、硫酸塩などの無機酸塩、または酢酸塩、ギ酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸、コハク酸塩などの有機酸塩が挙げられる。 前記ポリアリルアミンは、下記一般式(1)で示されるポリアミンであり、分子量は好ましくは1000~100000であり、さらに好ましくは1000~20000である。 (前記一般式(1)において、nは繰り返し単位を示す。) 前記ジアリルアミン・二酸化硫黄共重合体およびメチルジアリルアミン・二酸化硫黄共重合体は下記一般式(2)で示されるポリアミンであり、分子量は好ましくは1000~100000であり、さらに好ましくは1000~20000である。 (前記一般式(2)において、nは繰り返し単位を示し、R1はそれぞれ水素、メチル基、エチル基のいずれかである。) 前記ジアルキルジアリルアンモニウム・二酸化硫黄共重合体は、下記一般式(3)で示されるポリアミンの塩であり、分子量は好ましくは1000~100000であり、さらに好ましくは1000~20000である。 (前記一般式(3)において、nは繰り返し単位を示し、R1、R2はそれぞれメチル基、エチル基のいずれかであって、それぞれ同一の基でも異なる基でもよい。X-はカウンターイオンである。X-は、アニオンであればよく、それ以外の制限は存在しないが、有機酸又は無機由来のアニオンであることが好ましい。例えば、Cl-、Br-、I-等のハロゲンイオン、メタンスルホン酸イオン、エタンスルホン酸イオン、プロパンスルホン酸イオン等のスルホン酸イオン、メチルサルフェートイオン、エチルサルフェートイオン、プロピルサルフェートイオン等のアルキルサルフェートイオン、酢酸イオン等が挙げられる。) 前記ジシアンジアミドとジエチレントリアミンとの重縮合物は、下記一般式(4)で示されるポリアミンであり、分子量は好ましくは1000~100000のものであり、さらに好ましくは1000~20000である。 (前記一般式(4)においてnは繰り返し単位を示す。) 前記一般式(1)、(2)および(4)のポリアミンは塩の形をとっていてもよい。塩としては特に限定はされないが、塩酸塩、硫酸塩などの無機酸塩、または酢酸塩、ギ酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸、コハク酸塩などの有機酸塩があげられる。1種類を単独で使用してもよく、あるいは2種以上を併用することもできる。 また、銅付着阻害剤は、水と混合して銅付着阻害剤としてもよい。その場合の銅付着阻害剤の混合割合は、水100重量部に対し、銅付着阻害剤0.5~100重量部であることが好ましい。 さらに、水を含む銅付着阻害剤には、必要に応じて、界面活性剤成分、pH調整剤成分、有機溶媒成分、その他の成分を含んでいてもよい。このときの混合物の濃度は、水100重量部に対し、各成分の合計を0.5~100重量部程度となるようにすればよい。 銅付着阻害剤と水との混合液およびその他の成分を含んだ銅付着阻害剤と水との混合液は、実際の処理に際して、この濃度のものをさらに所望の濃度まで希釈して使用することができる。 本発明において、特定のポリアミンが銅付着阻害に好適に作用する理由について、現時点では明確ではないが、特定のポリアミンの持つ構造・特性に基づく立体障害、鋼材との相互作用、銅イオンとの相互作用により、好適な銅付着阻害効果が発現するものと考えられる。かくして得られる本発明の銅付着阻害剤は、酸洗後の鋼材の銅付着による色調低下と外観悪化を防止し、鋼材の品質と歩留まりを向上することができる。 本発明の銅付着阻害剤は、塩酸水溶液と混合することにより、銅付着阻害酸洗浄液にすることができる。銅付着阻害酸洗浄液は、銅イオンを含んでいてもよく、20ppm以上の濃度の銅イオンを含んでいてもよい。本発明の銅付着阻害酸洗浄液は、液中の銅イオンの濃度が500ppmになってもその効果を発揮することができる。 本発明の銅付着阻害酸洗浄液は、鋼材の洗浄に適した塩酸を水に溶解した塩酸水溶液に、銅付着阻害剤が5~3000mg/Lとなるよう添加されることが好ましい。より好ましい、銅付着阻害剤の添加量は、10~3000mg/Lであり、さらに好ましくは30~3000mg/Lである。銅付着阻害剤の濃度の上限値は、3000mg/L以上であってもよいが、塩酸洗浄液の交換頻度を考慮すると3000mg/Lの濃度であれば、十分に銅付着阻害効果を発揮することができる。 すなわち、本発明の銅付着阻害剤は、塩酸洗浄液中に5~3000mg/Lの濃度になるように添加して銅付着阻害酸洗浄液として使用することができる。 鋼材の酸洗浄は、連続塩酸酸洗浄設備を用いる方法があげられる。鋼材の酸洗温度は、一般に20~95℃であり、本発明の銅付着阻害剤は、この温度範囲で安定して使用することができる。 本発明の銅付着阻害剤は、使用に際して塩酸水溶液に添加してもよく、また予め塩酸水溶液に添加して酸洗液組成物とし、酸洗時にそのままで、またはこれを水で希釈して用いることもできる。 また、本発明の銅付着阻害剤およびこれを含んだ銅付着阻害酸洗浄液は、鋼材の酸洗浄に用いるが、その対象金属として、鉄鋼、炭素鋼、合金鋼、特殊鋼をあげることができる。 本発明の銅付着阻害剤は、原料中にスクラップ材を用いる電気炉製鋼法などの製鋼法により製造された鋼材の酸洗液に添加して銅付着阻害酸洗浄液として利用することができる。