JP-2026077065-A - 電力変換装置
Abstract
【課題】 沸騰冷却と循環アシストを併用した冷却システムを有し、冷却システムのポンプ動力を低減できるとともに、低コスト化が可能な電力変換装置を提供する。 【解決手段】 電力変換装置は、半導体モジュールが取り付けられる伝熱ブロックと伝熱ブロックに接合される多孔質体と作動流体が流れる液流路とを有する受熱部と、輸送された作動流体の熱を放熱させる熱交換部と、受熱部の上部に設けられ作動流体を貯留するリザーバタンクと、受熱部と熱交換器とを接続する蒸気流通管と、熱交換部とリザーバタンクとを接続する液還流管と、多孔質体に前記伝熱ブロックと接するように形成された蒸気排出部とを具備する。 【選択図】 図2
Inventors
- 月成 勇起
- 藤原 伸人
Assignees
- 株式会社東芝
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20241025
Claims (7)
- 半導体モジュールが取り付けられる伝熱ブロックと、伝熱ブロックに接合される多孔質体と、作動流体が流れる液流路とを有する受熱部と、 輸送された作動流体の熱を放熱させる熱交換部と、 前記受熱部の上部に設けられ作動流体を貯留するリザーバタンクと、 前記受熱部と前記熱交換器とを接続する蒸気流通管と、 前記熱交換部と前記リザーバタンクとを接続する液還流管と、 前記多孔質体に前記伝熱ブロックと接するように形成された蒸気排出部と、を具備する電力変換装置。
- 前記蒸気排出部は、前記多孔質体に設けられた円孔溝である請求項1に記載の電力変換装置。
- 前記蒸気排出部は、前記多孔質体と前記伝熱ブロックとに跨って設けられた楕円孔溝である請求項1に記載の電力変換装置。
- 前記多孔質体は、前記液流路に接する第1の多孔質層と前記伝熱ブロックに接する第2の多孔質層とからなり、第2の多孔質層の空隙率が相対的に高くなっている請求項1に記載の電力変換装置。
- 前記熱交換部と前記リザーバタンクとの間に作動流体をリザーバタンクに送出するポンプが設けられた請求項1に記載の電力変換装置。
- 前記受熱部は、前記伝熱ブロックの両面に複数の半導体モジュールが取り付けられている請求項1に記載の電力変換装置。
- 前記受熱部と前記リザーバタンクが複数個並列に配置されている請求項1に記載の電力変換装置。
Description
本発明の実施形態は、電力変換装置に関する。 鉄道車両等に電力変換装置を用いる技術が知られている。このような電力変換装置は、半導体モジュールを含むシステムの冷却方式に循環方式である循環水冷システムを適用している。 この電力変換装置の循環水冷システムは、例えば、受熱部と、熱交換部と、リザーバタンクと、ポンプと、を備える循環水冷システムを有する。受熱部は、半導体モジュールを実装し、そして冷却するヒートシンクブロックを有する。ポンプは、内部流体をリザーバタンクから受熱部、熱交換部に供給し、そして、熱交換部からリザーバタンクへ戻す。 このような循環水冷システムは、流量を一定として作動冷媒を循環させるため、安定的な冷却性能を保持できる。今後の半導体デバイス性能の進化により発生損失は低減するものの、小型・軽量化による熱密度増加による半導体チップの寿命への影響が危惧される。 一般的に、パワーエレクトロニクス装置の中でも、負荷変動が大きくなるアプリケーションでは、流量を一定に循環させると、半導体素子を過冷却する状態が生じ、半導体素子の温度変化が大きくなる虞がある。このため素子寿命劣化を助長させることにつながってしまう。 また、循環水冷システムは、今後の装置の大容量化に伴い半導体素子の並列数増加が見込みであり、電力変換装置のシステムの負荷変動に対する温度変動が増大する。また、循環水冷システムは、高熱流束化が求められている。しかし、循環水冷システムを高熱流束化するために高流量化が必要となり、圧力損失によるポンプ動力増大が課題となる。 一方、高熱流束に対応する冷却システムとして、作動冷媒等の相変化による蒸発潜熱を利用した沸騰冷却方式も知られている。しかし、沸騰冷却方式の冷却システムは、負荷変動に対する温度変動抑制制御を期待できるものの、急峻な負荷に対する冷却即応性(安定性)が課題である。特に、複数のモジュールを並列で構成し、大容量化することが困難となっている。 特開2024-036827号公報 図1は、実施形態に係る電力変換装置の構成を模式的に示す説明図である。図2は、受熱部の多孔質体周りの断面構造を示す断面図である。図3は、受熱部の多孔質体周りの断面を拡大した模式図である。図4は、受熱部下部の内部断面構造を示す図である。図5は、受熱部上部の内部断面構造を示す図である。図6は、第1の変形例における受熱部の多孔質体周りの断面構造を示す断面図である。図7は、第1の変形例における受熱部の多孔質体周りの断面を拡大した模式図である。図8は、第2の変形例における受熱部の多孔質体周りの断面構造を示す断面図である。図9は、第2の変形例における受熱部の多孔質体周りの断面を拡大した模式図である。 以下、実施形態に係る電力変換装置について、図1乃至図5を用いて説明する。なお、各図において、説明の便宜上、各構成の縮尺を適宜変更するとともに、一部省略又は簡略化して説明する。 図1は、実施形態に係る電力変換装置の構成を模式的に示す説明図である。 図2及び図3は、電力変換装置の受熱部の構成を模式的に示しており、図2は受熱部の多孔質体周りの断面構造を示す断面図であり、図3は受熱部の多孔質体周りの断面を拡大した模式図である。図4は受熱部下部の内部断面構造を示す図であり、図5は受熱部上部の内部断面構造を示す図である。 図1に示すように、電力変換装置は、受熱部1と、半導体モジュール2と、熱交換部3と、リザーバタンク4と、ポンプ5と、送風機6と、液還流管30と、液単相流入管31と、蒸気流通管40と、蒸気流出管41aとを備える。 受熱部1は、液相の作動流体を通過させる。受熱部1は、液相の作動流体と、取り付けられた半導体モジュール2の熱によって液相の作動流体の一部が相変化して気相となった作動流体とを気液分離する。受熱部12は、液相の作動流体をリザーバタンク4に送出するとともに、気相の作動流体を熱交換部3に送出する。例えば、図1に示すように、受熱部1は、複数設けられる。 半導体モジュール2は、例えば、1つの受熱部1に単数又は複数取り付けられる。半導体モジュール2は、例えば、複数の半導体素子を1つのパッケージに収めたモジュールや、半導体素子に加えて制御回路、駆動回路及び保護回路等を含むモジュールであってもよい。 また、半導体モジュール2は、半導体素子が直接的に受熱部1に取り付けられる構成であってもよく、また、半導体素子が他の部材を介して受熱部1に取り付けられる構成であってもよい。即ち、半導体モジュール2は、受熱部1に取り付けられることで、発熱したときに、受熱部1によって冷却できる構成であれば、構成部品の配置や取り付け方等については、適宜設定可能である。 熱交換部3は、気相の作動流体が内部を通過し、気相の作動流体を熱交換することで、気相の作動流体を凝縮し、液相の作動流体に相変化させる。 リザーバタンク4は、液相の作動流体を貯留する。リザーバタンク4は、受熱部1に液相の作動流体を送出するとともに、受熱部1を通過した液相の作動流体及び熱交換部3で凝縮した液相の作動流体を回収する。 ポンプ5は、熱交換部3で凝縮した液相の作動流体をリザーバタンク4に送出する。ポンプ5は、吐出する作動流体の流量(圧力)を調整できる。また、ポンプ5はリザーバタンク4の作動流体を受熱部1に送出するアシストを行う。 送風機6は、熱交換部1に電力変換装置の外部空気を送風する。例えば、送風機6は、風洞ダクト50から外気を取り入れる。送風機6は、熱交換部1に送風することで、外部空気と熱交換部1を流れる気相の作動流体との熱交換を行う。 液還流管30は、熱交換部3及びポンプ5を接続する。 液単相流入管31は、ポンプ5及びリザーバタンク5を接続する。また、液単相流入管31は、受熱部毎に設けられたリザーバタンクに分岐する液単相流入管31aを有する。 蒸気流通管40は、受熱部1及び熱交換部3を接続する。蒸気流通管40は、受熱部毎の流出口に接続される蒸気流出管40aを有し、複数の受熱部の流入口を合流して熱交換部3に接続される。 次に、図2および図3を用いて、受熱部の構成について説明する。 図2に示すように、受熱部1は、伝熱ブロック22と、多孔質体25とを有する。 伝熱ブロック22は、一方の面に半導体モジュール2が取り付けられ、他方の面に多孔質体25が接合される。伝熱ブロック22は、例えばアルミニウム等の熱伝導率が高い材料により形成される。また、一対の伝熱ブロック22は、多孔質体25が接合された面を対向して配置され、多孔質体25の間には液相の作動流体500が流れる液流路400が形成される。 多孔質体25には、伝熱ブロック22に接するように円孔溝300が所定の等しい間隔で配列される。円孔溝300は、後述する蒸気排出部として機能する。なお、円孔溝300は、蒸気排出部として機能するものであればよく、例えば楕円形状などであってもよい。 また、多孔質体25は、液流路400を流れる液相の作動流体500の一部を通過させるとともに、多孔質体25を挟んで液流路400の液相及び蒸気排出部である円孔溝300の気相の差圧レベルが多孔質体25の内部の最大毛細管力を下回る範囲となる複数の孔が形成される。多孔質体25は、例えば樹脂あるいは金属の繊維・粒子等の焼結体、フォーム体又はロータス型等であり、適切な熱伝導率及び適切な空隙率を有する。 これにより、多孔質体25は、液流路400において液相の作動流体500を通過させるとともに、内部に形成された複数の孔によって、一部の液相の作動流体500を液流路400から内部を介して伝熱ブロック22側へと通過させる。そして、多孔質体25は、多孔質体25と伝熱ブロック22と接触する端部の界面において、半導体モジュール2が取り付けられた伝熱ブロック22から熱を授受して作動流体500が蒸発(相変化)し、蒸気排出部である円孔溝300により気相の作動冷媒101を通過させる。 ここで、受熱部の造形加工プロセス、特に多孔質体25に蒸気排出部を形成する点について説明する。多孔質体25に蒸気排出部となる円孔溝300を形成する場合、多孔質体25で蒸気溝形状を造形し、その後に伝熱ブロック22を接合させる手法がある。他の手法としては、多孔質体25と伝熱ブロック22を先に接合加工を施し、ウォータジェット加工によって蒸気溝を円孔形状に成形することができる。この場合、前者手法に対して造形工数を削減することができるため、造形コスト削減することができる。 図4は、受熱部下部の内部断面構造を示す。受熱部1下部の内部構造は、多孔質体25と伝熱ブロックの接触界面にて気液相変化した蒸気は流通する構成となっている。 半導体モジュール2が実装されるそれぞれの蒸気排出部となる円孔溝300の蒸気排出出口320aと、それぞれ合流する蒸気出口流路360で構成されている。多孔質体25は内部の液流路400を覆うような形で構成されている。なお、ここでの蒸気排出出口320aの径は、対象となる半導体モジュールの除熱量に応じて適宜調整してもよい。 図5は受熱部1上部の内部断面構造を示す。受熱部1の上部構造は、気液調整用のリザーバー4が接続ブロック80を介して接続された構成となり、内部には作動流体500が貯留できる構成となっている。 ここで、冷却システムにおいて動作成立のための作用について説明する。 図2および図3に示すように、受熱部1に実装された半導体モジュール2が電力変換装置の動作により発熱する。受熱部1内部の液流路400を通って作動流体500が当該液流路内を流通する。この際、作動流体500は毛細管力により多孔質体25を通過し、伝熱ブロック22と接する端部まで浸透する。 伝熱ブロック22に接合されている多孔質体25は、伝熱ブロック22から熱を授受し、三相接触界面310aで作動流体500が優先的に蒸発(相変化)し、発生した蒸気が蒸気排出部である円孔溝300へと誘起される。この場合、以下の式1に基づき当該ループシステム上の総圧力損失が、多孔質体25内部の最大毛細管ヘッドを下回る範囲で構成される。 PCAP_lim ≧ ΔPpor+ΔPgr+ΔPv+ΔPL+ΔPcon±Phead ・・・式1 ここで、Pcap_limは最大毛細管力(Pa)、ΔPporは多孔質体25の圧力損失(Pa)、ΔPgrは蒸気排出部の圧力損失(Pa)、ΔPvは蒸気流通管40の圧力損失(Pa)、ΔPLは液還流管30と液単相流入管31の液単相部の圧力損失(Pa)、ΔPconは熱交換部3の圧力損失(Pa)、Pheadはシステムの揚程(Pa)である。 本式を満足することで伝熱ブロック22と多孔質体25の三相接触界面310aから発生する蒸気と、多孔質体25内から作動流体500の供給の均衡が保たれるため、多孔質体25を隔てて適切に気液が分離される。 発生した蒸気は蒸気排出部である円孔溝300から図4に示した蒸気排出出口320a、蒸気出口流路360を経由して 蒸気流出管40aに送出される。この際、並列に配置された受熱部1についても同様の作用が生じ、蒸気流通管40に合流することで熱交換部3へ送出される。熱交換部3においては近傍に設置された送風機6によって外部空気を送風し、熱交換させることで、熱交換部3内部を流通する蒸気を凝縮させることで放熱させる。 凝縮された蒸気は液化し、液還流管30、ポンプ5を経由して リザーバタンク4に送出され、再び作動流体500として受熱部1内部の液流路400に還流される。なお、前述した式1を満足する範囲においては、作動流体を受熱部にアシストする役割を担うポンプ5をなくした構成としてもよい。 以上のように、半導体モジュールの熱負荷に応じて効率よくシステム内の作動流体を受熱部の多孔質体内に供給、多孔質体と伝熱ブロックの三相接触界面にて気相に分離し発生した蒸気を熱交換部にて放熱させ、再び受熱部に還