JP-2026077072-A - ソケット
Abstract
【課題】簡易な構成でボルト・ナットの締め付け作業とマーキング作業を同時に行うことを可能とし、かつ、インクの使用量に対するボルト・ナットの締め付け本数を向上させる。 【解決手段】締結部材3,4の締め付けと同時にマーキングM1,M2を施すソケット10であって、ソケット本体の筒内空間の一端10bは、締結部材が挿入されて回転力を伝達する口径部12となっていて、筒内空間の中央10cは、締結部材にマーキングを施すマーキング領域となっており、筒内空間に保持されたマーカー部30は、ソケット本体の軸周りに回転自在な第一部品35と、第一部品と係合し、かつ、ソケット本体の軸方向に沿って進退自在で口径部の挿入口側に付勢されている第二部品31と、マーカー部のうち最も口径部の挿入口側に設けられ、ソケット本体の軸心上に位置して締結部材に接触するスタンプ部38,39と、を有している。 【選択図】図10
Inventors
- 西垣 登
- 吉元 大介
- 神野 夢希
Assignees
- 宮地エンジニアリング株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20241025
Claims (12)
- 締結部材の締め付けと同時に前記締結部材にマーキングを施すソケットであって、 筒状に形成されたソケット本体と、前記ソケット本体の筒内空間に保持されたマーカー部と、を備えており、 前記筒内空間の一端は、前記締結部材が挿入されて回転力を伝達する口径部となっていて、前記筒内空間の中央は、前記締結部材にマーキングを施すためのマーキング領域となっており、 前記マーカー部は、 前記ソケット本体の軸周りに回転自在に設けられた第一部品と、 前記第一部品と係合し、かつ、前記ソケット本体の軸方向に沿って進退自在に設けられているとともに前記口径部の挿入口側に付勢されている第二部品と、 前記マーカー部のうち最も前記口径部の挿入口側に設けられるとともに前記ソケット本体の軸心上に位置し、前記締結部材の締め付け時に前記締結部材に接触するスタンプ部と、を有していることを特徴とするソケット。
- 前記第二部品は、円環状に形成されて円孔を有し、 前記第一部品は、前記第二部品の前記円孔に設けられるとともに前記第二部品に係合した状態で、前記第二部品によって前記ソケット本体の軸周りに回転自在に保持され、 前記締結部材に対する前記スタンプ部の摩擦係数は、前記第一部品と前記第二部品とが係合する箇所の摩擦係数よりも高く設定されていることを特徴とする請求項1に記載のソケット。
- 前記第一部品は、当該第一部品の外周面に沿って形成された凸条を有し、 前記第二部品は、前記円孔の内周面に形成された凹溝を有し、 前記第一部品の前記凸条が、前記第二部品の前記凹溝内に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のソケット。
- 前記凸条の少なくとも一面に複数の半球接触部が固定されていることを特徴とする請求項3に記載のソケット。
- 前記第一部品と前記第二部品とが係合する箇所は、摩擦係数の低い材料によってコーティングされていることを特徴とする請求項1に記載のソケット。
- 前記第二部品は、前記第一部品側に突出して外周面に沿って複数のローラーが並べて設けられた円柱状の差込軸部を有し、 前記第一部品は、前記差込軸部が差し込まれて収納される略カップ型の収納部を有し、 前記第一部品は、前記収納部に前記差込軸部が差し込まれて収納された状態で、前記第二部品によって保持されていて、前記差込軸部における前記複数のローラーが、前記第一部品における前記収納部の内側面に接触していることを特徴とする請求項1に記載のソケット。
- 前記第一部品は、当該第一部品のうち最も前記口径部の挿入口側に設けられて、前記スタンプ部が収納されるスタンプ収納部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のソケット。
- 前記第一部品は、前記ソケット本体によって前記ソケット本体の軸周りに回転自在に保持されていて、当該第一部品は、円環状に形成されて円孔を有し、 前記第二部品は、前記第一部品の前記円孔に設けられるとともに前記第一部品に係合した状態で、前記円孔に沿って進退自在に保持され、 前記締結部材に接触している前記スタンプ部の摩擦係数は、前記第一部品と前記ソケット本体とが接触する箇所の摩擦係数よりも高く設定されていることを特徴とする請求項1に記載のソケット。
- 前記第一部品は、 前記第二部品を保持する保持部と、 前記保持部の外周縁部に一体形成されて外方に突出する複数の回転端部と、 前記複数の回転端部それぞれによって保持される複数の転動体と、を有し、 前記ソケット本体は、 当該ソケット本体の周方向に沿って形成されて、前記第一部品における前記複数の転動体が収納される回転溝を有していることを特徴とする請求項8に記載のソケット。
- 前記第二部品は、当該第二部品のうち最も前記口径部の挿入口側に設けられて、前記スタンプ部が収納されるスタンプ収納部を備えていることを特徴とする請求項8に記載のソケット。
- 前記スタンプ部は、 前記締結部材に接触するスタンプ面の中央に突起を有する第一スタンプ部と、 前記締結部材に接触するスタンプ面が平坦に形成された第二スタンプ部と、を有していることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のソケット。
- 前記第一スタンプ部と前記第二スタンプ部に使用される塗料は異なる色に設定されていることを特徴とする請求項11に記載のソケット。
Description
本発明は、ボルト又はナットである締結部材の締め付けと同時に締結部材にマーキングを施すソケットに関する。 高力ボルト(ナット)の締め付け作業は、一次締めと本締めに分けて均一に設計張力を導入することが求められている。そこで、現場の作業員には、一次締めの工程を飛ばしてしまったり、本締めの工程が重複してしまったりすることを防ぐため、一次締めの作業後に、ボルト又はナットに対して、一次締めが完了したこと見分けるためのマーキングを行うことが義務付けられている。このようなマーキング作業は、手作業で行うことも可能ではあるが、ボルトの使用本数が多い現場においては手間がかかる。そのため、従来、ボルト又はナットの締め付け作業とマーキング作業を連続的に行うことが可能なトルクレンチに係る技術が知られている(例えば特許文献1参照)。 特開平10-080873号公報 ボルト・ナットの締め付け作業を示す斜視図である。ソケットを示す上方からの斜視図である。ソケットを示す下方からの斜視図である。ソケットを示す平面図である。ソケットを示す正面図である。ソケットを示す底面図である。図5におけるA-A線断面図である。図5におけるB-B線断面図である。ナットランナーにソケットを装着してナットを締め付けるとともにマーキングする前の状態を説明する図である。ナットランナーにソケットを装着してナットを締め付けるとともにマーキングする態様を説明する図である。一次締め作業が行われた場合のマーキングの状態を示す図である。本締め作業が行われた場合のマーキングの状態を示す図である。マーキング機構の変形例を簡易的に示す断面図である。マーキング機構の変形例を簡易的に示す断面図である。ソケットの変形例を簡易的に示す断面図である。 以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。特に、本実施形態においては橋梁工事を対象として説明を行っているが、これに限られるものではなく、その他の鉄骨工事や、ボルト・ナット(締結部材)の締め付け作業が発生する全ての工事に適用可能であることは言うまでもない。また、以下の実施形態及び図示例における方向は、あくまでも説明の便宜上設定したものである。 図1において符号1は、橋桁用の桁材を示す。この桁材1は、ウェブ1aと上下のフランジ1bから構成される断面I型の鋼材であり、桁材1同士を長さ方向に連結させて、1本の長い橋桁を構成している。橋桁は、桁材1の長さ方向側端部同士が付き合わされる継手部において、添接板2を介してボルト3及びナット4の締め付け作業が行われるようになっている。 本実施形態において添接板2は、互いに連結される桁材1のウェブ1aにおける両側面同士の間に跨って配置されている。添接板2は矩形板状の鋼板であり、添接板2には、ボルト3の軸部が通される複数の貫通孔が形成されている。 複数の貫通孔は、添接板2の辺に沿って縦横に格子状に配置されている。また、これら複数の貫通孔同士は、縦方向(ここでは上下方向を指すが、連結構造物である橋桁の角度に応じて鉛直方向の場合もある)の間隔も、横方向(ここでは橋桁の長さ方向に沿う方向を指すが、連結構造物である橋桁の角度に応じて水平方向の場合もある)の間隔も等しくなるように形成されている。したがって、これら複数の貫通孔に軸部が通される複数のボルト3(ボルト群)及びナット4(ナット群)も、縦方向及び横方向に等間隔とされた格子状に配置されることとなる。 図1に示す例においては、双方の桁材1におけるウェブ1aの一側面(手前側の側面)にナット4が見えている状態となっている。そのため、ボルト3の頭部は、ウェブ1aの他側面に位置しており、ボルト3の軸部における先端部は、ウェブ1aの一側面に位置している。そして、ボルト3の軸部における先端部は、ナット4の孔から露出した状態となっている。 なお、ボルト3及びナット4は、座金5も共に用いられる。すなわち、添接板2の表面に座金5が配置され、座金5を介在させた状態で、ボルト3の頭部及びナット4が配置された状態となっている。介在する座金5の枚数は、1枚でもよいし、2枚でもよい。 本実施形態のボルト3は、いわゆる略半球頭型高力ボルト(高力ボルト)であり、略半球型に形成されてソケット10が接する頭部(図示省略)と、頭部の中心部から突出して表面に螺子が形成され、突出方向先端部にピンテールを有していない軸部と、からなる。 頭部は、当該頭部の中心に位置する頂点部と、頂点部の反対に位置する底部と、頂点部から底部に向かう曲面部と、を備えている。底部は、軸部の基端部が一体形成された底面部と、底面部と交差し、かつ曲面部と一体形成された外周面部と、を有している。外周面部は、互いに平行する一対の治具接触面が複数セット形成されている。本実施形態においては、一対の治具接触面が3セット形成されて六角形となっている。 ナット4は、高力ボルトであるボルト3に対応したものとなっており、ボルト3の頭部の高さ寸法よりも高いものが採用されている。本実施形態においては、互いに平行する一対の治具接触面が3セット形成されて六角形となっている。 ボルト3及びナット4の締め付け作業を行うナットランナー6は、図示しない電源から電力供給を受けて動作する電動工具であり、先端に、四角柱状に形成された角ドライブ7を備えている。そして、角ドライブ7には、ナット4(ボルト3の頭部でもよい)を締め付けるためのソケット10が着脱自在に取り付けられる。 角ドライブ7には、回転軸の軸方向と直交する方向に当該角ドライブ7を貫通する第一ピン孔7aが形成されている。 ナットランナー6は、角ドライブ7を回転駆動させる駆動部を有し、駆動部は、角ドライブ7の回転方向を右回転方向(時計回り)と左回転方向(反時計回り)のいずれかに切り替え可能となっている。また、ナットランナー6は、設定トルクに達すると自動的に回転が止まる機能を有している。したがって、一次締め作業と、本締め作業で設定トルクを変更することができる。 また、ナットランナー6は、隣接するボルト3の頭部又はナット4、隣接する他の部材から反力を得るための反力受け8を有している。 ボルト3の頭部又はナット4の締め付け作業を行う場合は、ソケット10にボルト3の頭部又はナット4を嵌め込んだ状態とし、角ドライブ7を右回転方向(時計回り)に回転させる。そして、設定トルクに達すると自動的に回転が止まり、一つのボルト3又はナット4の締め付け作業が完了する。 ソケット10は、締結部材(ボルト3の頭部又はナット4)の締め付けと同時に締結部材にマーキングを施すマーキング機能付きソケットである。また、マーキングは、塗料としてインクが十分に浸み込んだ2つのスタンプ部38,39を付け替えることで、締結部材の一次締め作業と本締め作業で使い分けが可能となっている。 このようなソケット10には、主に非鋼製の材料によって構成されたマーカー部30が組み込まれている。これに対し、マーカー部30を保持する側としてのソケット本体は鋼製の締結部材の締め付け作業に用いられるため鋼製である。ソケット本体は、図2~図8に示すように略円筒状に形成されていて、上端部に、角ドライブ7が差し込まれる孔である差込角11が形成され、下端部に、ボルト3の頭部又はナット4が挿入される孔である口径部12が形成されている。 差込角11は、四角柱状に形成された角ドライブ7に対応した角孔となっている。角孔である差込角11の一側面(平行する二側面でもよい)には、角ドライブ7に形成された第一ピン孔7aに対応する第二ピン孔11aが形成されている。第二ピン孔11aは、ソケット10の外郭の壁を貫通して形成されている。そして、第一ピン孔7aと第二ピン孔11aには、1本のソケットピンSPが挿通されて、これにより、ソケット10がナットランナー6に装着されることとなる。 口径部12は、挿入されるボルト3の頭部又はナット4の形状に対応した角孔となっている。本実施形態のナット4は六角形のものが採用されているため、口径部12も、概略的に六角孔とされている。 より詳細に説明すると、口径部12(下部区画10b)の六角孔における6つの角のうち、一つ飛ばしの計3つの角には、後述する蒲鉾型のスライド溝21が形成されていて、その他の一つ飛ばしの3つの角には、正に120°の角がある状態となっている。 ソケット10は、上端部から下端部まで貫通形成されていて、中空筒状となっている。そのため、差込角11と口径部12は、ソケット10の筒内空間として連通している。 ソケット10の筒内空間は、図7に示すように、概略的に上下3つの空間に区画されている。筒内空間における上部区画10aは、上記のように差込角11とされ、下部区画10bは、上記のように口径部12とされている。そして、筒内空間における中央区画10cは、筒内空間に配置されたマーキング機構20が動作するためのマーキング領域とされている。なお、マーキング機構20とは、マーカー部30と、マーカー部30を動作させるためにソケット本体に形成された構造と、を含む。 口径部12である下部区画10bは、上記のように概略的に六角孔となっている。これに対して中央区画10cは、図6及び図8に示すように、概略的に円孔となっている。 より詳細に説明すると、中央区画10cにも、下部区画10bから連続する蒲鉾型のスライド溝21が3つ形成されていて、3つのスライド溝間が弧状の側面がある状態となっている。 そして、下部区画10bと中央区画10cにおいてスライド溝21は一体であるため共通しているが、その他の3つの角がある分だけ、下部区画10bが、中央区画10cに対して孔径が広く設定されている。そのため、下部区画10bと中央区画10cとの境目には、下向きの接触面13が形成されることとなる。これにより、ボルト3の頭部又はナット4は、口径部12に挿入されて完全に収容された状態になると、角が接触面13に接触し、中央区画10c側には進入せずに下部区画10b(口径部12)内に留まることとなる。したがって、ボルト3の頭部又はナット4が、ソケット10における筒内空間の奥深くまで入り込まずに、筒内空間の適切な位置で締め付け作業を行うことが可能となる。 また、中央区画10cも、上部区画10aに対して孔径が広く設定されている。そのため、中央区画10cと上部区画10aとの境目には、下向きの底面14が形成されることとなる。すなわち、接触面13から底面14までの間が、マーキング機構20が動作するための領域である中央区画10cとされている。 ソケット10の外郭は、上端部から下端部にかけて径寸法に大きな差がない状態に形成されている。ただし、口径部12(下部区画10b)の位置は、最も孔径が広い設定となっているとともに、ボルト3の頭部又はナット4に接触する部位でもあるため、他の部位よりも外径が若干長く設定されている。つまり、ソケット10は、上端部側よりも下端部側の方が若干太くなっている。これにより、口径部12の十分な肉厚を確保できるようになっている。以下、ソケット10の外郭における口径部12周りの太くなっている部位を膨出部15と称する。 膨出部15には、周方向に間隔を空けて3つの通孔22が形成されている。これら通孔22はネジ孔であり、ソケット10の外郭の壁を貫通している。また、通孔22が形成された位置は、スライド溝21の位置に対応している。すなわち、通孔22に設けられたネジ(後述するストッパー23)は、先端部が、スライド溝21内に突き出た状態に配置されることとなる。 ソケット10の上端部及び下端部は、面取り加工又はフィレット加工されており、作業員がソケット10