JP-2026077081-A - 微細セルロース繊維を含む液状組成物を連続的に噴霧する方法
Abstract
【課題】本発明によれば、様々な実施場所において簡便に、微細セルロース繊維を含む液状組成物を連続的に噴霧する方法を提供することを課題とする。 【解決手段】微細セルロース繊維を含む液状組成物を、 噴霧ノズル、液タンク、及び噴霧ノズルと液タンクとを連結する配管とを有する噴霧器から、噴霧ノズルの先端から10cm以上離れた対象面に対し、 噴霧量が100ml/min以上を保ちつつ連続的に、噴霧する方法。 さらに該微細セルロース繊維が、化学変性されていることを特徴とする、前記噴霧する方法。 【選択図】なし
Inventors
- 多田 裕亮
Assignees
- 日本製紙株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20241025
Claims (6)
- 微細セルロース繊維を含む液状組成物を、 噴霧ノズル、液タンク、及び噴霧ノズルと液タンクとを連結する配管とを有する噴霧器から、 噴霧ノズルの先端から10cm以上離れた対象面に対し、 噴霧量が100ml/min以上を保ちつつ連続的に、噴霧する方法。
- 前記微細セルロース繊維が、化学変性されていることを特徴とする請求項1に記載の、噴霧する方法。
- 前記微細セルロース繊維が、アニオン変性されていることを特徴とする請求項1~2いずれかに記載の、噴霧する方法。
- 前記噴霧ノズルが、噴射角度が20°以上となるように噴口が設置されていることを特徴とする、請求項1~2いずれかに記載の噴霧する方法。
- 前記噴霧ノズルが、二流体ノズルであることを特徴とする、請求項1~2いずれかに記載の噴霧する方法。
- 前記液状組成物が、水溶性高分子をさらに含むことを特徴とする、請求項1~2いずれかに記載の噴霧する方法。
Description
本発明は、微細セルロース繊維を含む液状組成物を連続的に噴霧する方法に関する。 ナノメートルの領域すなわち原子や分子のスケールにおいて物質を自在に制御する技術であるナノテクノロジーから様々な便利な新素材やデバイスが生み出されることが期待される。植物繊維を細かく解すことで得られるセルロースナノファイバー等を含む微細セルロース繊維もその一つであり、微細セルロース繊維は非常に結晶性が高く、低い熱膨張係数と高い弾性率を特徴とすることに加え、高いアスペクト比を有するため、ゴムや樹脂へ複合化することで強度付与、形状安定化といった効果が期待されている。また微細セルロース繊維は、分散液の状態では擬塑性やチキソトロピー性といった粘度特性を有し、増粘剤などの添加剤としても効果が期待されている。 そのような優れた特性を有する微細セルロース繊維は様々な産業用とへの展開が検討されており、例えば特許文献1では微細セルロース繊維を含む畜舎環境改善用分散液及びその散布による畜舎環境改善方法が提案されている。しかしながら特許文献1で開示される畜舎環境改善用分散液は、散布時間の経過に伴い微細状繊維が散布ノズル等に詰まってしまい持続的に散布を行うことができないという課題があり、そのため特許文献2では特殊なノズル等を有した散布装置を用いた散布方法が提案されている。 特許第6867613号公報特開2023-151259号公報 以下本発明の詳細を説明するが、特に記載のない場合「AA~BB%」等という記載は、「AA%以上BB%以下」をあらわすものとする。 すなわち本発明は、微細セルロース繊維を含む液状組成物を、噴霧ノズル、液タンク、及び噴霧ノズルと液タンクとを連結する配管とを有する噴霧器から、噴霧ノズルの先端から10cm以上離れた対象面に対し、噴霧量が100ml/min以上を保ちつつ連続的に、噴霧する方法である。 <微細セルロース繊維> 細セルロース繊維とは、セルロース原料に由来する微細繊維状のセルロースである。微細繊維状のセルロースとは、例えば微細セルロース繊維の分散液(1wt%)を可視分光分析装置(UV-1800、島津製作所製)を用いて光路長1cm/660nmで得られる光線透過率が1~99%の範囲を示すものである。微細セルロース繊維の製造方法としては、パルプを解繊処理する方法、及び、必要に応じて解繊前後に(通常は解繊前に)化学変性処理する方法が挙げられる。ナノオーダーの繊維径を有する微細セルロース繊維をセルロースナノファイバーと称し、ミクロンオーダーの繊維径を有する微細セルロース繊維をセルロースマイクロフィブリルと言う。微細セルロース繊維のサイズは、微細化処理、化学変性処理の条件等により調整できる。 (セルロースナノファイバー) 本明細書において、セルロースナノファイバー(CNF)とは、微細化処理を経て調製される、ナノオーダーの繊維径を有するセルロース繊維を意味する。 CNFの平均繊維径(長さ加重平均繊維径)は、500nm以下、好ましくは300nm以下、より好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下である。下限は特に限定されないが、通常は1nm以上、好ましくは2nm以上である。したがって、CNFの平均繊維径(長さ加重平均繊維径)は、通常1~500nm又は2~500nm、好ましくは2~300nm又は2~100nm、より好ましくは2~50nm又は3~30nmである。平均繊維長(長さ加重平均繊維長)は、通常、50~2000nm、好ましくは100~1000nmである。CNFのアスペクト比は、通常10以上、好ましくは50以上である。上限は特に限定されないが、通常は1000以下である。 微細セルロース繊維の平均繊維径及び平均繊維長は、バルメット株式会社製フラクショネーターにより求めることができる。フラクショネーターを用いた場合、それぞれ、length-weighted fiber width及びlength-weighted average fiber lengthとして求めることができる。微細セルロース繊維の平均アスペクト比は、式:平均アスペクト比=平均繊維長/平均繊維径により算出できる。 (セルロースミクロフィブリル) 本明細書において、セルロースミクロフィブリル(ミクロフィブリル化セルロース、MFC)は、微細化処理を経て調製される、ミクロオーダーの繊維径を有するセルロース繊維を意味する。 MFCの平均繊維径(平均繊維幅)は、通常500nm以上、1μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましい。これにより、未解繊のセルロース繊維に比べて高い保水性を呈することができ、微細に解繊されたCNFと比較して少量でも高い強度付与効果や歩留まり向上効果が得られる。平均繊維径の上限は60μm以下が好ましく、40μm以下がより好ましく、30μm以下がさらに好ましく、20μm以下がさらにより好ましいが、特に制限はない。平均繊維長は、通常、10μm以上、20μm以上、又は40μm以上であり、好ましくは200μm以上、300μm以上又は400μm以上。より好ましくは、500μm以上又は550μm以上、更に好ましくは600μm以上、700μm以上、800μm以上である。上限は、特に限定されないが、通常、3,000μm以下、好ましくは2,500μm以下、より好ましくは2,000μm以下、更に好ましくは1,500μm以下、1,400μm以下又は1,300μm以下である。MFCのアスペクト比は、3以上が好ましく、5以上がより好ましく、7以上がさらに好ましく、10以上、20以上又は30以上でもよい。アスペクト比の上限は特に限定されないが、1000以下が好ましく、100以下がより好ましく、80以下がさらに好ましい。 [変性] 微細セルロース繊維は、変性微細セルロース繊維でもよく無変性微細セルロース繊維でもよい。変性微細セルロース繊維とは、グルコース単位に含まれる3つのヒドロキシル基の少なくともいずれかが化学変性(以下、単に「変性」と記載する)している微細セルロース繊維(例えば、セルロースナノファイバー、セルロースミクロフィブリル)を意味する。化学変性処理により、セルロース繊維の微細化が十分に進み、解繊により均一な平均繊維長及び平均繊維径のセルロースナノファイバーが得られる。そのため、水などの分散媒に添加し分散液とした際に安定的な粘性を発揮し易くなり、繊維長の分布も抑えられるために繊維同士の絡まりなどが少なくなるため散布する際の詰まりが抑制でき、変性処理したセルロース繊維が好ましい。 変性としては、例えば、酸化、エーテル化、リン酸エステル化等のエステル化、シランカップリング、フッ素化、カチオン化等が挙げられる。中でも、酸化(カルボキシ化)、エーテル化、カチオン化、エステル化が好ましく、酸化(カルボキシ化)がより好ましい。 -酸化(カルボキシ化)- 酸化された微細セルロース繊維は、通常、セルロース分子鎖を構成するグルコピラノース単位に含まれる1級水酸基を有する炭素原子の少なくとも1つ(例えば、C6位の1級水酸基を有する炭素原子)が酸化されている構造を有する。酸化処理したセルロース繊維や酸化処理したセルロースナノファイバー中のカルボキシ基の量は、絶乾質量に対して、好ましくは0.5mmol/g以上、より好ましくは0.8mmol/g以上、さらに好ましくは1.0mmol/g以上である。当該量の上限は、好ましくは3.0mmol/g以下、より好ましくは2.5mmol/g以下、さらに好ましくは2.0mmol/g以下である。カルボキシ基の量は0.5~3.0mmol/gが好ましく、0.8~2.5mmol/gがより好ましく、1.0~2.0mmol/gがさらに好ましい。カルボキシ基量は、セルロース繊維を酸化する際の条件(例えば、酸化剤の添加量、反応時間)をコントロールして調整できる。また、これらの条件のコントロールにより、カルボキシ基、アルデヒド基の量も調整できる。 カルボキシ基量は、以下の手順で算出できる。酸化セルロースの0.5質量%スラリー(水分散液)60mlを調製する。調製したスラリーに0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5に調整する。次いで0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHが11になるまで電気伝導度を測定する。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(a)から、下式を用いてカルボキシ基量を算出する: カルボキシ基量〔mmol/g酸化セルロース〕=a〔ml〕×0.05/酸化セルロース質量〔g〕 酸化方法は特に限定されないが、一例として、N-オキシル化合物と、臭化物、ヨウ化物又はこれらの混合物の存在下で、酸化剤を用いて水中でセルロース原料を酸化する方法が挙げられる。この方法によれば、セルロース表面のグルコピラノース環のC6位の一級水酸基が選択的に酸化され、アルデヒド基、カルボキシ基(-COOH)、及びカルボキシレート基(-COO-)からなる群より選ばれる少なくとも一種の基が生じる。反応時のセルロース原料の濃度は特に限定されないが、5質量%以下が好ましい。 N-オキシル化合物とは、ニトロキシラジカルを発生し得る化合物をいう。ニトロキシルラジカルとしては、例えば、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル(TEMPO)及びその誘導体(例えば、4-ヒドロキシTEMPO)が挙げられる。N-オキシル化合物としては、目的の酸化反応を促進する化合物であれば、いずれの化合物も使用できる。N-オキシル化合物の使用量は、原料となるセルロースを酸化できる触媒量であれば特に制限されない。例えば、絶乾1gのセルロース原料に対して、0.01mmol以上が好ましく、0.02mmol以上がより好ましい。上限は、10mmol以下が好ましく、1mmol以下がより好ましく、0.5mmol以下が更に好ましい。N-オキシル化合物の使用量は絶乾1gのセルロース原料に対して、0.01~10mmolが好ましく、0.01~1mmolがより好ましく、0.02~0.5mmolがさらに好ましい。N-オキシル化合物の反応系に対する使用料量は、通常、0.1~4mmol/Lである。 臭化物とは、臭素を含む化合物であり、例えば、水中で解離してイオン化可能なアルカリ金属の臭化物が挙げられる。また、ヨウ化物とは、ヨウ素を含む化合物であり、例えば、アルカリ金属のヨウ化物が挙げられる。臭化物またはヨウ化物の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で選択できる。臭化物およびヨウ化物の合計量は、例えば、絶乾1gのセルロース原料に対して、0.1~100mmolが好ましく、0.1~10mmolがより好ましく、0.5~5mmolがさらに好ましい。 酸化剤としては、公知のものを使用でき、例えば、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸またはそれらの塩、ハロゲン酸化物、過酸化物などを使用できる。中でも、安価で環境負荷が少ないことから、次亜ハロゲン酸又はその塩が好ましく、次亜塩素酸又はその塩がより好ましく、次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。酸化剤の適切な使用量は、例えば、絶乾1gのセルロース原料に対して、0.5~500mmolが好ましく、0.5~50mmolがより好ましく、1~25mmolがさらに好ましく、3~10mmolがさらにより好ましい。また、例えば、N-オキシル化合物1molに対して1~40molが好ましい。 セルロース原料の酸化工程は、比較的温和な条件であっても反応は効率よく進行する。よって、反応温度は、4~40℃が好ましく、また15~30℃程度、すなわち室温でもよい。反応の進行に伴ってセルロース中にカルボキシ基が生成するため、反応液のpHの低下が認められる。酸化反応を効率よく進行させるためには、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性溶液を添加して、反応液