JP-2026077147-A - 除染装置及び除染システム
Abstract
【課題】除染ガスの除去に要する時間を短縮できる除染装置及び除染システムを提供する。 【解決手段】エアフィルタ2が装着された作業庫1の庫内を、エアフィルタ2を含めて除染するための除染装置3であって、作業庫1の庫内に放出される除染ガスを供給する供給部31と、エアフィルタ2(排気用エアフィルタ2e及び循環気用エアフィルタ2c)を赤外線加熱する加熱部32とを備える。かかる構成によれば、除染ガスの除去に要する時間を短縮できる。 【選択図】図3
Inventors
- 茂田 誠
- 湯川 璃子
- 池田 卓司
Assignees
- ニッタ株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20241025
Claims (12)
- エアフィルタが装着された作業庫の庫内を、前記エアフィルタを含めて除染するための除染装置であって、 前記作業庫の庫内に放出される除染ガスを供給する供給部と、 前記エアフィルタを赤外線加熱する加熱部と、を備える除染装置。
- 前記作業庫の排気口から、前記作業庫の庫外に配置された前記供給部を介在させて、前記作業庫の給気口に至る外部通路を備え、 前記作業庫と前記外部通路とを含んで形成される循環経路を通じて除染ガスを循環させるように構成された請求項1に記載の除染装置。
- 前記外部通路は、前記供給部を経由する第1経路と、除染ガスを捕集する捕集部を経由する第2経路と、を選択的に切替可能に構成されている請求項2に記載の除染装置。
- 前記外部通路は、前記外部通路内に気流を生成する送風部を有する請求項2に記載の除染装置。
- 前記供給部は前記作業庫の庫内に配置されるように構成されている請求項1に記載の除染装置。
- 除染ガスを捕集する捕集部と、 前記作業庫の排気口から、前記作業庫の庫外に配置された前記捕集部を介在させて、前記作業庫の給気口に至る外部通路と、を備える請求項5に記載の除染装置。
- エアフィルタが装着された作業庫と、請求項1~6いずれか1項に記載の除染装置とを備える除染システム。
- 前記加熱部は、前記エアフィルタの上流側に対向配置されている請求項7に記載の除染システム。
- 前記加熱部は、前記エアフィルタの下流側には対向配置されていない請求項8に記載の除染システム。
- 前記エアフィルタは、前記作業庫の排気口に向かう空気が通過する排気用エアフィルタと、前記作業庫の作業空間に向かう空気が通過する循環気用エアフィルタとを含み、 前記排気用エアフィルタと前記循環気用エアフィルタとは間隙を介して互いに対向配置され、その間隙に前記加熱部が配置されている請求項7に記載の除染システム。
- 前記加熱部は、前記エアフィルタから離隔して配置されている請求項7に記載の除染システム。
- 前記作業庫には、前記エアフィルタから離隔した位置で前記加熱部を支持する支持部材が設けられている請求項7に記載の除染システム。
Description
本開示は、エアフィルタが装着された作業庫の庫内を除染するための除染装置及び除染システムに関する。 医薬品や再生医療等製品の製造工場、食品製造工場などの施設では、微生物数が管理されたバイオロジカルクリーンルームに作業庫が設置され、細胞や病原体を取り扱う研究や実験、検査などに使用されている。作業庫には、微生物やウイルスなどを除去するためのエアフィルタが装着され、その庫内を実質的な無菌状態に保持できるように設計されている。作業庫としては、例えば、安全キャビネット(BSC:Biological Safety Cabinet)やアイソレータ、バイオクリーンベンチ、クリーンベンチ、CO2インキュベータを用いることができる。 作業庫を継続的に且つ安全に使用するため、作業庫を用いた作業が完了する度に、或いは定期的に、庫内の除染処理が実施される。除染処理は、概ね、(1)作業庫に除染装置をセッティングする、(2)庫内に除染ガス(ガス化した除染剤)を放出し、エアフィルタを含む庫内の全域に行き渡らせる、(3)エアレーションを施して庫内の除染ガスを除去する、(4)除染装置を撤去する、という手順で進められる。作業庫を用いた次の作業を開始できるのは除染処理の完了後になるため、除染処理の所要時間はなるべく短い方が望ましい。 エアフィルタは、ガラス繊維などの細い繊維で形成された表面積の広い濾材により形成されているため、上記(2)の工程で除染成分(除染に用いた薬剤の成分)を吸着しやすく、その吸着された除染成分は、時間をかけて繊維表面から少しずつ脱離し続ける。このため、上記(3)の工程では、長い時間を費やして除染ガスを除去する必要があった。除染ガスが十分に除去されていないと、その後に脱離した除染成分の臭いを作業者が不快に感じるなど、作業環境の悪化を招く恐れがある。かかる事情により、除染ガスの除去には比較的長い時間をかけなければならず、これが時短化の障壁になっていた。 特開2018-015479号公報特表2018-532434号公報特開2020-150876号公報 作業庫の構成の一例を示す概略図エアフィルタの一例を示す斜視図除染装置及び除染システムの構成の一例を示す概略図除染装置及び除染システムの変形例を示す概略図除染装置及び除染システムの変形例を示す概略図除染装置及び除染システムの変形例を示す概略図除染装置及び除染システムの変形例を示す概略図除染装置及び除染システムの変形例を示す概略図除染装置及び除染システムの変形例を示す概略図試験1で用いた装置を示す概略図試験1の結果を示すグラフ試験2で用いた装置を示す概略図試験2の結果を示すグラフ試験3で用いた装置を示す概略図試験3の結果を示すグラフ試験4で用いた装置を示す概略図試験4の結果を示すグラフ 本開示の一実施形態について図面を参照しながら説明する。 [作業庫] 除染処理の対象となる作業庫について説明する。図1は、作業庫の構成の一例を示す概略図である。作業庫1は、その庫内に作業空間10を有する箱状の設備である。作業者は、後述するシャッタ11の隙間から手を差し入れて、作業空間10で様々な作業を行うことができる。作業庫1は、清浄環境下に管理されたクリーンルームに設置され、細胞や病原体を取り扱う研究や実験、検査などに用いられる。本実施形態では、作業庫1として安全キャビネットが使用される例を示す。但し、これに限られず、例えば、アイソレータやバイオクリーンベンチ、クリーンベンチ、CO2インキュベータなどを作業庫として使用してもよい。 作業庫1は、シャッタ11と、給気口12と、排気口13と、ファン14とを備える。シャッタ11は透明板で形成されているため、作業者は作業空間10を目視できる。シャッタ11は開閉自在に構成され、そのシャッタ11の開口部により給気口12が形成される。図1のようにシャッタ11を開けた状態では、作業庫1の庫内が庫外と連通し、給気口12から空気が流入する。給気口12には、後述する吸込口16に吸い込まれる空気によりエアバリアが形成されるため、汚染エアロゾルの流入や漏洩が生じない。排気口13は、作業庫1の上部に設けられている。ファン14は、庫内に気流を生成する機能を有する。 作業庫1には、ウイルスなどを除去する微粒子除去用のエアフィルタ2が装着されている。エアフィルタ2は、所要の捕集性能を有する限り特に限定されないが、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタやULPA(Ultra Low Penetration Air)フィルタなどの粒子捕集率が高いフィルタが好ましく用いられる。本実施形態において、エアフィルタ2は、排気口13に向かう空気が通過する排気用エアフィルタ2eと、作業空間10に向かう空気が通過する循環気用エアフィルタ2cとを含む。 作業庫1の庫内には、載置台として機能する底板15が設置されている。底板15には、給気口12から流入した空気を吸い込む吸込口16,17が形成されている。吸込口16,17から吸い込まれた空気は、作業庫1の内部通路18を通って作業空間10の上方へ移動する。作業空間10の上方に移動した空気の一部は、排気用エアフィルタ2eを通過し、清浄な空気として庫外に排出される。作業空間10の上方に移動した空気の一部は、循環気用エアフィルタ2cを通過し、清浄な空気として作業空間10に送り込まれる。 図2は、エアフィルタの一例を示す斜視図である。エアフィルタ2は、濾材パック21と、その濾材パック21が装着されたフィルタ枠22とを有する。濾材パック21とフィルタ枠22との間の気密性を保持するため、それらの隙間はウレタンなどの密封材(図示せず)でシールされている。濾材パック21は、プリーツ状(蛇腹状、ジグザグ状)に折り畳まれた濾材シート23を含む。濾材シート23は、ガラス繊維などの繊維を含む濾紙により形成されている。フィルタ枠22は矩形状に形成されているが、これに限定されない。 濾材パック21は、濾材シート23の折目方向(折目が延在する方向)と交差する方向に沿って延在するセパレータ24を含む。セパレータ24は、濾材シート23の両面に設けられている。セパレータ24は、糸の外周が合成樹脂などの接着剤で被膜された糸セパレータであり、濾材シート23の隣接する山の間でセパレータ24同士が接着される。これにより、適度なプリーツ間隔(折目の間隔)を保持して捕集性能を確保できる。セパレータ24の成分は単一の樹脂でもよく、例えば熱可塑性樹脂でもよい。エアフィルタ2の構造を保持する観点から、当該樹脂の軟化点は、加熱時のエアフィルタ2の温度よりも高い温度(例えば100℃以上)であることが好ましい。アルミニウムなどの金属で形成したセパレータや、濾材に設けた凹凸からなるセパレータを適用することも可能である。 フィルタ枠22には、濾材パック21を覆って保護するガード(図示せず)を設けてもよい。ガードは、エアフィルタ2の通気性を損なわない網体により形成される。ガードは、フィルタ枠22に別体的に取り付けられ、或いはフィルタ枠22と一体的に設けられる。ガードは、エアフィルタ2における二面のうち、作業者が誤って触れる恐れのある面に配置される。よって、排気用エアフィルタ2eであれば庫外に向けられた上面に、循環気用エアフィルタ2cであれば作業空間10に向けられた下面に、それぞれガードが配置される。このように、ガードはエアフィルタ2の下流側に配向配置される。 [除染装置及び除染システム] 除染装置及びそれを用いて実施される除染システムについて説明する。図3は、除染装置及び除染システムの構成の一例を示す概略図である。作業庫1には、その作業庫1の庫内を、エアフィルタ2を含めて除染するための除染装置3がセッティングされている。除染システム30は、エアフィルタ2が装着された作業庫1と、除染装置3とを備える。除染装置3は、除染処理を実施する際に作業庫1にセッティングされ、除染処理の完了後に作業庫1から撤去される。除染処理は、作業庫1を用いた作業が完了する度に実施され、或いは定期的に実施される。 除染装置3は、作業庫1の庫内に放出される除染ガスを供給する供給部31と、エアフィルタ2を赤外線加熱する加熱部32とを備える。供給部31は、作業庫1の庫外に配置されている。供給部31は、除染剤の蒸気やミスト(ドライミストを含む)など、ガス化した除染剤を供給する。供給部31は、気化式加湿器のように、液体状の除染剤で湿潤させた多孔質部材に気流を当てて除染ガスを発生させる構造でもよい。除染ガスの発生方式としては気化式が好適に用いられるが、これに限られず、例えば超音波を利用した霧化式や霧吹き式でもよい。除染剤には、例えば、過酢酸、過酸化水素、二酸化塩素などを含む薬剤が使用される。 加熱部32は、作業庫1の庫内でエアフィルタ2に対向配置されている。加熱部32は、放射による熱エネルギーを利用してエアフィルタ2を赤外線加熱する赤外線ヒーターである。加熱部32は、近赤外線ヒーターでもよく、遠赤外線ヒーターでもよく、これらを併用してもよい。赤外線ヒーターとしては、例えば、赤外線ランプ(ランプヒーター)、グラファイトヒーター、カーボンヒーターなどが用いられる。図3に示す例では、エアフィルタ2の中央に対向して一つの加熱部32が配置されているが、加熱部32を複数配置してもよい。 かかる構成によれば、除染処理の除染ガス除去工程において、エアフィルタ2を加熱部32によって重点的に加熱できる。そのため、温風ヒーターなどで庫内の空気を昇温する場合に比べて、エアフィルタ2に吸着された除染成分の脱離を効果的に促進し、除染ガスの除去に要する時間を短縮することができる。加熱部32は庫内の空気を積極的に温めるものではないので、作業庫1を構成する金属材料の熱膨張を引き起こしたり、庫内を密閉するためのパッキンにダメージを与えたりする心配がなく、作業庫1の損傷や劣化を招きにくい。それでいて、温風ヒーターよりもエネルギー効率に優れるという利点もある。 本実施形態において、除染装置3は、作業庫1の排気口13から、作業庫1の庫外に配置された供給部31を介在させて、作業庫1の給気口12に至る外部通路33を備える。外部通路33は、ホースやパイプ、ダクトなどを用いて設けることができる。外部通路33は、給気口12及び排気口13の各々に対して気密的に接続され、必要に応じて養生テープなどにより目張りを行うことが好ましい。除染装置3は、作業庫1と外部通路33とを含んで形成される循環経路を通じて除染ガスを循環させるように構成されている。 外部通路33は、供給部31を経由する第1経路と、除染ガスを捕集する捕集部34を経由する第2経路と、を選択的に切替可能に構成されている。後述するように、第1経路は、除染ガスを庫内に供給する工程(除染ガス供給工程)で用いられる。第2経路は、庫内の除染ガスを除去する工程(除染ガス除去工程)で用いられる。これらの経路の切替は、外部通路33の分岐部に設けられた切替弁35を介して操作できる。かかる構成によれば、除染ガス供給工程の終了後、除染ガス除去工程へ速やかに移行することができる。 捕集部34は、除染ガスを捕集可能な構成であれば特に限定されない。本実施形態において、捕集部34は、ケミカルフィルタを含むフィルタユニットとして設けられている。ケミカルフィルタは、例えば、活性炭、活性炭繊維、イオン交換樹脂またはイオン交換繊維により形成される。除染ガスの捕集(回収)に用いるケミカルフィルタの吸着機構は、物理的吸着と化学的吸着とのハイブリッドが好ましく、かかるタイプのケミカルフィルタの吸着性能は、20℃程度の環境で最も良く、温度が高い環境では低下する傾向にある。これに対して、本実施形態は庫内の空気を積極的に温めるものではないため、ケミカルフィルタの吸着性能に対