JP-2026077187-A - 金属膜片形成材料およびその製造方法
Abstract
【課題】優れたアンモニア吸着効果を発揮することができ、溶媒液中への金属イオンの溶出量を増やすことができる金属膜片形成材料およびその製造方法を提供する。 【解決手段】金属錯体および金属塩からなる群から選ばれる少なくとも1種とアンモニアおよびアミンから選ばれる少なくとも1種との反応生成物を有する金属前駆体液と、有機還元剤と、が含有されてなる金属膜片形成用組成物に、基材を浸漬させた後、乾燥させることで、基材の表面に、金属膜片を形成してなり、当該金属膜片形成材料15mgを、アンモニア濃度80ppmの窒素ガス1リットル中に投入した5分後のアンモニア濃度が、基材15mgを、アンモニア濃度80ppmの窒素ガス1リットル中に投入した5分後のアンモニア濃度の、1/3以下となされた金属膜片形成材料。 【選択図】図1
Inventors
- 高宮 祥太
- 竹田 美咲
- 堂浦 剛
- 佐藤 光史
- 永井 裕己
Assignees
- 星和電機株式会社
- 学校法人 工学院大学
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20241025
Claims (6)
- 金属錯体および金属塩からなる群から選ばれる少なくとも1種とアンモニアおよびアミンから選ばれる少なくとも1種との反応生成物を有する金属前駆体液と、有機還元剤と、が含有されてなる金属膜片形成用組成物に、基材を浸漬させた後、乾燥させることで、基材の表面に、金属膜片を形成して金属膜片形成材料が構成されてなり、 当該金属膜片形成材料15mgを、アンモニア濃度80ppmの窒素ガス1リットル中に投入した5分後のアンモニア濃度が、 基材15mgを、アンモニア濃度80ppmの窒素ガス1リットル中に投入した5分後のアンモニア濃度の、1/3以下となされたことを特徴とする金属膜片形成材料。
- 金属錯体および金属塩からなる群から選ばれる少なくとも1種とアンモニアおよびアミンから選ばれる少なくとも1種との反応生成物を有する金属前駆体液と、有機還元剤と、が含有されてなる金属膜片形成用組成物に、基材を浸漬させた後、乾燥させることで、基材の表面に、金属膜片を形成して金属膜片形成材料が構成されてなり、 当該金属膜片形成材料0.1gを、10mlの水道水に投入して30分静置し、1万回転で5分間の遠心分離した後の溶液中の金属イオン濃度が、 金属粉末0.1gを、10mlの水道水に投入して30分静置し、1万回転で5分間遠心分離した後の溶液中の金属イオン濃度の2倍以上となされたことを特徴とする金属膜片形成材料。
- 金属錯体および金属塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属が銅(Cu)となされた請求項1または2に記載の金属膜片形成材料。
- 基材が比表面積300m 2 /g以上の多孔質材料となされた請求項1または2に記載の金属膜片形成材料。
- 基材が活性炭となされた請求項4に記載の金属膜片形成材料。
- 請求項1または2に記載の金属膜片形成材料を製造する方法であって、 金属錯体および金属塩からなる群から選ばれる少なくとも1種とアンモニアおよびアミンから選ばれる少なくとも1種との反応生成物を有する金属前駆体液と、有機還元剤と、が含有されてなる金属膜片形成用組成物に、基材を入れ、撹拌しながら24時間かけて浸漬させた後、70℃で24時間乾燥させて得られることを特徴とする金属膜片形成材料の製造方法。
Description
本発明は、基材の表面に、金属膜片を形成してなる金属膜片形成材料とその製造方法とに関するものである。 一般に、基材の表面に金属膜を形成する方法としては、スパッタリング法、化学気相成長法等の気相法によるものや、電解メッキ法、無電解メッキ法等の液相法によるものが知られている。しかしながら、気相法による場合は、製膜に大がかりな装置を必要としたり、製膜する基材のサイズに制限がかかってしまったりすることとなり、液相法による場合は、結晶改善のための熱処理が必要になる。 そこで、従来より、金属錯体溶液を基材に塗布し、光エネルギーや熱エネルギーによって処理することで、金属酸化皮膜を得る分子プレカーサ法による金属膜形成方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。 特許第6953006号公報 本発明に係る金属膜片形成材料および比較例に係る金属膜片形成材料を使用したアンモニアガスの経時的吸着試験結果を示すグラフである。本発明に係る金属膜片形成材料および比較例に係る金属膜片形成材料を使用した水への銅イオン溶出量の差異を示すグラフである。 [実施例1、比較例1~3] (1.銅錯体水溶液の調製) 純水160質量部に対して、金属塩であるギ酸銅四水和物13.38質量部と25質量%アンモニア水24.47質量部とを加え、室温にて、撹拌子で500rpmの条件で1時間撹拌し、金属前駆体液を得た。得られた金属前駆体の溶液は、目視による観察で深青色を呈していた。 (2.アスコルビン酸水溶液の調製) 純水124質量部に対して、有機還元剤としてのアスコルビン酸31質量部を混合し、室温24.0℃にて30分間撹拌し、無色透明のアスコルビン酸水溶液を得た。 (3.金属膜片形成用組成物の調製) (1.)で得た金属前駆体液と、(2.)で得たアスコルビン酸水溶液とをそれぞれ2℃まで冷却し、アスコルビン酸水溶液100質量部に対し、金属前駆体液が127.74質量部となる比率で混合し、室温にて20分間撹拌混合して金属膜片形成用組成物を得た。混合した直後は、混合液は深緑色を呈していたが、混合を継続したところ、20分後には、得られた金属形成用組成物は黄色に変化した。 (4.金属膜片形成用組成物の基材への付与) プラスチック製のスクリュー管瓶に12mlの金属膜片形成用組成物を注入し、そこに基材として、平均粒径5μm、比表面積1600m2/gの活性炭0.27gを投入し、室温にて、撹拌子で140rpmの条件で24時間撹拌した。 その後、得られた液体を、メンブレンフィルターで濾過後、70℃にて24時間乾燥させ、表面に銅が付着された、0.47gの金属膜片形成材料を得た。 [銅の評価] (1.アンモニア吸着試験) 窒素雰囲気中のアンモニア濃度が80ppmとなされたアンモニアガス1リットルを、1リットルのサンプリングバッグに入れたものを用意した。 このサンプリングバッグに、上記で得た実施例1に係る金属膜片形成材料を、15mg入れた。所定時間経過毎の、サンプリングバッグ内のアンモニア濃度を、検知管を利用して測定した。結果を図1に示す。 比較例1として、上記金属膜片形成材料を、平均粒径5μm、比表面積0.067m2/gの銅粉末に変更し、それ以外は、上記実施例1と同様にしてサンプリングバッグ内のアンモニア濃度を測定した。結果を図1に示す。 比較例2として、上記金属膜片形成材料を、平均粒径5μm、比表面積1600m2/gの活性炭に変更し、それ以外は、上記実施例1と同様にしてサンプリングバッグ内のアンモニア濃度を測定した。結果を図1に示す。 比較例3として、サンプリングバッグ内になにも入れないものについて、当該サンプリングバッグ内のアンモニア濃度を測定した。結果を図1に示す。 図1の結果から、本発明に係る金属膜片形成材料は、活性炭や銅粉末と比較して、優れたアンモニアガス吸着力が発揮できることが確認できた。最初の測定を投入5分後に開始したが、この5分後の状況で、既に10ppmまで低下し、比較例1に係る銅粉末の70ppm、比較例2に係る活性炭の60ppmと比較して非常に優れたアンモニアの吸着効果が確認できた。 (2.銅イオン溶出試験) ガラス製容器に、10ミリリットルの水道水を注入し、そこに上記実施例1に係る金属膜片形成材料0.1gを投入して30分静置後、この金属膜片形成材料を、遠心分離(10000rpm5分)によりメンブレンフィルターで濾過した。 このようにして銅イオンが溶出した銅イオン溶出液を得た。銅イオン溶出液中の銅イオンの濃度を、紫外可視分光光度計(島野製作所社製UV-1280)によって測定した。測定は、上記紫外可視分光光度計の水質測定モードで銅(Cu)を設定し、石英セルに、銅を溶出していない液を入れ、ホルダにセットしてブランク測定を行う。ついで、銅を溶出させた試料を、パックテスト(WAK-Cu)のチューブに吸い取り、振り混ぜ、チューブ内の試薬と反応させた後、石英セルに試料を注ぎ、ホルダにセットして測定を行った(パソクプロイン吸光光度法)。結果を図2に示す。 比較対象として、上記金属膜片形成材料を、銅粉末に変更し、それ以外は、上記実施例1と同様にして銅イオン溶出液中の銅イオンの濃度を測定した。結果を図2に示す。 図2の結果から、本発明に係る金属膜片形成材料は、銅粉末と比較して、優れた銅イオン溶出力を発揮できることが確認できた。30分の静置で、本発明の2.75ppmに対して銅粉末の0.25ppmと、10倍以上の銅イオン溶出力の差を確認することができた。 なお、本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施例はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。