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JP-2026077210-A - 窒化ガリウム単結晶基板およびその製造方法

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Abstract

【課題】縁部における応力の低減が図られた窒化ガリウム単結晶基板の製造技術を提供する。 【解決手段】窒化ガリウム単結晶基板は、単結晶の窒化ガリウムで構成され、主面を蛍光顕微鏡で観察することにより明暗の縞状に観察される同心円状のストリエーションを有する、円形の基板であって、基板の円形の中心である基板中心が、ストリエーションの同心円の中心であるストリエーション中心からずらされた位置に配置されている。 【選択図】図1

Inventors

  • 藤本 哲爾
  • 吉田 展之
  • 鈴木 貴征
  • 柴田 真佐知

Assignees

  • 住友化学株式会社

Dates

Publication Date
20260513
Application Date
20241025

Claims (6)

  1. 単結晶の窒化ガリウムで構成され、主面を蛍光顕微鏡で観察することにより明暗の縞状に観察される同心円状のストリエーションを有する、円形の基板であって、 前記基板の円形の中心である基板中心が、前記ストリエーションの同心円の中心であるストリエーション中心からずらされた位置に配置されている、窒化ガリウム単結晶基板。
  2. 前記基板中心の前記ストリエーション中心からの距離が、前記基板の直径に対し、0.5%以上である、請求項1に記載の窒化ガリウム単結晶基板。
  3. 前記基板中心の前記ストリエーション中心からの距離が、前記基板の直径に対し、25.7%未満である、請求項1に記載の窒化ガリウム単結晶基板。
  4. 前記窒化ガリウムの結晶方位を示す切欠部を有する、請求項1に記載の窒化ガリウム単結晶基板。
  5. 前記ストリエーション中心から前記基板中心に向かう方向を方位角0°としたとき、前記ストリエーション中心を中心とする方位角が、-90°以上90°以下の範囲の、前記主面の縁上に、前記切欠部を有する、請求項4に記載の窒化ガリウム単結晶基板。
  6. 取得される円形の窒化ガリウム単結晶基板よりも大きい直径を有する円形の種基板上に、前記種基板を少なくとも自転させながら、窒化ガリウム単結晶を成長させることで、母材を形成する工程と、 前記窒化ガリウム単結晶基板の円形の中心である基板中心が、前記窒化ガリウム単結晶の成長時の前記自転の中心とは異なる位置に配置されるように、前記母材を加工することで、前記窒化ガリウム単結晶基板を取得する工程と、 を有する、窒化ガリウム単結晶基板の製造方法。

Description

本発明は、窒化ガリウム単結晶基板およびその製造方法に関する。 窒化ガリウム(GaN)の単結晶基板を製造する技術として、当該基板よりも大きい、母材となる窒化ガリウム単結晶部材を成長させ、母材の外周部を除去することで、当該基板を取得する方法が行われている(例えば特許文献1参照)。 窒化ガリウム単結晶基板の面内において、応力が分布を有する。窒化ガリウム単結晶基板を取り扱う際、例えば、オリエンテーションフラット等の切欠部を形成する加工を行う際に、当該基板の縁部における応力が大きいことは、縁部での割れ等の不具合を発生しやすくする。 特開2013-60349号公報 図1は、本発明の第1実施形態による基板10を示す概略平面図である。図2は、第1実施形態における、母材100および基板10の相当応力の、ずらし方向に関する分布を示すグラフである。図3は、第1比較形態の基板10の相当応力、および、第1実施形態の基板10の相当応力の、ずらし方向に関する分布を示すグラフである。図4は、ずらし量dに依存して、基板10の縁部での相当応力がどのように変化するかを示すグラフである。図5は、第2実施形態による基板10の第1の例を示す概略平面図である。図6は、第1実施形態による、切欠部20が形成されていない基板10、および、第2実施形態の第1の例による、基板中心C1側に切欠部20が形成された基板10の、相当応力の、ずらし方向に関する分布を示すグラフである。図7は、第2比較形態による、切欠部20が形成された基板10の相当応力、および、第2実施形態の第1の例による、基板中心C1側に切欠部20が形成された基板10の相当応力の、ずらし方向に関する分布を示すグラフである。図8(a)は、第2実施形態の第1の例による、基板中心C1側に切欠部20が形成された基板10の、相当応力の面内分布を示す概略平面図である。図8(b)は、第2比較形態による、切欠部20が形成された基板10の、相当応力の面内分布を示す概略平面図である。図9は、第2実施形態による基板10の第2の例を示す概略平面図である。図10は、第1実施形態による、切欠部20が形成されていない基板10、および、第2実施形態の第2の例による、ストリエーション中心C0側に切欠部20が形成された基板10の、相当応力の、ずらし方向に関する分布を示すグラフである。図11は、偏心の態様の基板10における、たわみ量の分布を示す概略平面図である。図12は、第1比較形態による基板10を示す概略平面図である。図13は、第1比較形態における、母材100および基板10の相当応力の、ずらし方向に関する分布を示すグラフである。図14は、第2比較形態による基板10を示す概略平面図である。図15は、第1比較形態による、切欠部20が形成されていない基板10、および、第2比較形態による、切欠部20が形成された基板10の、相当応力の、ずらし方向に関する分布を示すグラフである。図16(a)~図16(c)は、母材100および基板10の製造方法を模式的に示す概略断面図である。図17は、ストリエーション30の一例を示す、蛍光顕微鏡写真である。図18(a)は、ずらし量dを変化させたGaN基板にオリエンテーションフラットを形成しクラックの発生しやすさを調べた実験の、GaN基板を示す概略平面図であり、図18(b)は、本実験の結果をまとめた表である。 <第1実施形態> 本発明の第1実施形態による窒化ガリウム単結晶基板10(以下単に、基板10とも称する)について説明する。図1は、第1実施形態による基板10を示す概略平面図である。基板10は、母材100から切り出すことで取得された部材である。母材100の輪郭を二点鎖線で示し、基板10の輪郭を実線で示す。なお、図示を容易にするために、基板10の輪郭は太線の実線で示している。 基板10は、単結晶の窒化ガリウムで構成され、主面11を蛍光顕微鏡で観察することにより明暗の縞状に観察される同心円状のストリエーション30を有する、円形の基板である。基板10の主面11は、c面である。 母材100は、単結晶の窒化ガリウムで構成され、円形である。母材100および基板10の製造方法について後述するように、ストリエーション30の同心円の中心C0(以下、ストリエーション中心C0とも称する)は、母材100の円形の中心に配置されている。 基板10は、半径rを有する。基板10の半径rは、例えば25mm以上(直径2rは、例えば50mm以上)である。本実施形態による基板10は、基板10の円形の中心C1(以下、基板中心C1とも称する)が、ストリエーション中心C0からずらされた位置に配置されている、という特徴を有する。基板中心C1のストリエーション中心C0からの距離を、ずらし量dと称する。ストリエーション中心C0から基板中心C1に向かう方向を、ずらし方向と称する。実施形態による、基板中心C1がストリエーション中心C0からずらされた態様を、偏心の態様とも称する。 図12は、従来の技術に対応する、第1比較形態による基板10を示す概略平面図である。第1比較形態では、基板10が、ストリエーション中心C0と基板中心C1とが一致するように母材100から切り出されることで、取得されている。比較形態による、基板中心C1がストリエーション中心C0と一致する態様を、同心の態様とも称する。 本願発明者は、同心の態様による基板10における応力分布と、偏心の態様による基板10における応力分布と、がどのように相違するかを、シミュレーションにより調べた。シミュレーションの手法および条件は、以下のようなものである。数値計算手法としては、有限要素法による定常熱伝導構造連成解析を用いた。解析ソフトウェアとしては、Ansysを用いた。解析モデルとしては、基板のフルモデルを用いた。材料物性としては、窒化ガリウムの弾性率、熱伝導率、および、線膨張係数を設定した。解析条件としては、解析モデルを(90度ごとに)4分割し、切断面に対して面外変形を拘束し、中心を固定する条件を用いた。基板の表面に同心円状の温度分布を設定し、裏面に均一な温度を設定した。温度条件は、実際の基板で生じている反り量でフィッティングした。 基板10の半径rは25mm(直径2rは50mm)とした。母材100の半径は35mm(直径は70mm)とした。なお、母材100の半径は、母材100から基板10を取得できるような大きさであれば、特に制限されない。 ここで、同心の態様をずらし量dが0の場合と考え、偏心の態様をずらし量dが0でない場合と考えて、両者の態様をまとめて説明する。母材100の中心C0からずらし量dだけ離れた位置に、基板10の中心C1を設定した。ずらし量dを、0mm、2.5mm、5mm、および、9mmと変化させて、各ずらし量dにおける、基板10の面内における応力分布を計算した。たわみ量分布についても計算した。 なお、同心の態様では、ストリエーション中心C0と基板中心C1とが一致しており、偏心の態様のようには、ずらし方向が規定されない。本シミュレーションでは、偏心の態様で設定されるずらし方向を、同心の態様についても、便宜的にずらし方向と称する。 図2は、偏心の態様(第1実施形態)における、母材100および基板10の相当応力の、ずらし方向に関する分布を示すグラフである。ずらし量dが5mmの場合の結果を示す。母材100の応力分布を、破線で示し、基板10の応力分布を、実線で示す。 半径位置0mmが、母材100の中心C0を示す。母材100の中心C0に対して、基板10の中心C1が配置されている側が、ずらし方向の+側である。半径位置+5mmが、基板10の中心C1を示す。母材100は、半径位置が-35mmから+35mmの範囲に対応し、基板10は、半径位置が-20mmから+30mmの範囲に対応する。 母材100の応力分布と基板10の応力分布とは、概ね同様な形状を有する。両者の共通の特徴は、以下のようなものである。なお、母材100の応力分布と基板10の応力分布との共通の特徴を説明する際に、母材100と基板10とをともに、基板と称することがある。基板の中心部に、相当応力の極大が存在する。相当応力は、縁側に向けて減少し中間の半径位置において極小に達した後、縁側に向けて増加し、基板の縁部において最も大きくなる。 母材100の応力分布と基板10の応力分布との相違は、以下のようなものである。母材100と比べて、母材100から切り出された基板10の方が、応力の大きさ(応力の絶対値)が小さくなっている。 なお、母材100を半径が大きい基板、基板10を半径が小さい基板、と考えることもできる。母材100の応力分布と基板10の応力分布との比較から、基板の半径が大きいほど、基板の縁部における応力が大きくなる傾向があることがわかる。 図13は、同心の態様(第1比較形態)における、母材100および基板10の相当応力の、ずらし方向に関する分布を示すグラフである。母材100の応力分布を、破線で示し、基板10の応力分布を、実線で示す。 母材100の応力分布は、偏心の態様と同一である。同心の態様では、半径位置0mmが、基板10の中心C1を示し、基板10は、半径位置が-25mmから+25mmの範囲に対応する。同心の態様においても、母材100の応力分布と基板10の応力分布との共通点および相違点は、偏心の態様において説明したものと同様である。 図3は、同心の態様(第1比較形態)の基板10の相当応力(図13)、および、偏心の態様(第1実施形態)の基板10の相当応力(図2)の、ずらし方向に関する分布を示すグラフである。ここでは、同心および偏心の態様ともに、基板10の中心C1を半径位置0mmとして、両態様のグラフ同士を重ねて示す。同心の態様の応力分布を、破線で示し、偏心の態様の応力分布を、実線で示す。 同心の態様における応力分布と比べ、偏心の態様における応力分布では、ずらし方向に関する両側の縁部(具体的には端から幅2~3mm程度)のそれぞれにおいて、応力の減少が見られる。応力の減少が特に見られない、縁部より中心側の部分では、偏心の態様の応力分布は、同心の態様の応力分布とほぼ一致している。 同心の態様における応力分布は、基板10の中心C1に対して対称である。つまり、基板10の、ずらし方向に関する両側の縁部同士での応力の値は、同等となる。これに対し、偏心の態様における応力分布では、両側の縁部同士で(ストリエーション中心C0側の縁部と基板中心C1側の縁部とで、)応力の値がやや異なるという非対称性が生じている。 なお、偏心の態様における縁部での応力の減少は、ずらし方向の両側の縁部に限って生じるものではない。偏心の態様において、縁部で応力が減少する傾向は、基板10の周方向全体にわたって見られた。 このように、本実施形態による偏心の態様では、つまり、ストリエーション中心C0から基板中心C1をずらすように母材100から基板10を取得することで、基板10の縁部における応力を、比較形態による同心の態様と比べて、低減できる。これにより、基板10を取り扱う際、例えば、後述の第2実施形態のようにオリエンテーションフラット等の切欠部20の形成加工を行う際に、基板10の縁部の割れを抑制することができる。 上述のように、基板10の半径rが大きいほど、基板10の縁部における応力が大きくなる傾向がある。このため、本実施形態で得られる縁部における応力低減効果は、基板10の半径rが大きい場合ほど好ましく得られる。 図4は、ずらし量dに依存して、基板10の縁部での相当応力がどのように変化するかを示すグラフである。横軸は、ずらし量dを示し、縦軸は、相当応力を示す。横軸および縦軸の値は、以下に説明するように、相対値で示している。以下の説明で、当該相対値を括弧内に示すことがある。 ずらし方向に関し、ストリエーション中心C0側(図1の左方側)