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JP-2026077238-A - 樹脂膜、積層体および積層体の製造方法

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Abstract

【課題】動摩擦係数が小さく、かつ、撥水性に優れる樹脂膜を提供すること。 【解決手段】下記要件(I)および(II)を満たすエチレン系重合体粒子を含む粉体塗料から形成され、下記要件(i)を満たす樹脂膜。 (I)135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が5~50dL/gである (II)平均粒子径d50が1~500μmである (i)前記樹脂膜表面の展開界面面積率(Sdr)が30%以上である 【選択図】なし

Inventors

  • 三川 展久
  • 大木 優花

Assignees

  • 三井化学株式会社

Dates

Publication Date
20260513
Application Date
20241025

Claims (8)

  1. 下記要件(I)および(II)を満たすエチレン系重合体粒子を含む粉体塗料から形成され、下記要件(i)を満たす樹脂膜。 (I)135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が5~50dL/gである (II)平均粒子径d50が1~500μmである (i)前記樹脂膜表面の展開界面面積率(Sdr)が30%以上である
  2. 前記展開界面面積率(Sdr)が80%以上である、請求項1に記載の樹脂膜。
  3. 前記エチレン系重合体粒子の粒子径d50が1~200μmである、請求項1に記載の樹脂膜。
  4. 前記エチレン系重合体粒子の極限粘度[η]が5~15dL/gである、請求項1に記載の樹脂膜。
  5. 基材と、請求項1~4のいずれか一項に記載の樹脂膜と、を有する積層体。
  6. 前記基材が金属である、請求項5に記載の積層体。
  7. 下記要件(I)および(II)を満たすエチレン系重合体粒子を含む粉体塗料を基材に塗装する工程と、 基材に塗装後の粉体塗料を、下記式(1)を満たす条件下でかつ空気雰囲気下にて焼付して、基材上に樹脂膜を形成する工程と、 を含む、 積層体の製造方法。 (I)135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が5~50dL/gである (II)平均粒子径d50が1~500μmである 焼付温度(℃)+0.65×焼付時間(分)<200 ・・・(1)
  8. 前記基材が金属である、請求項7に記載の製造方法。

Description

本発明は、樹脂膜、積層体および積層体の製造方法に関する。 ワイパーブレード等の払拭用成形体は、実質的に水分等を吸収することなくガラス等の対象物から、動的に水分等を除去する払拭機能を有する成形体であり、汎用的に用いられている。これらの成形体は、例えば、対象物であるガラスの形状に合致、追随し、温度が変化しても軟質のままであることが求められている。 このような成形体、例えばワイパーブレードは、ガラス等の対象物に接する部材として、ゴム材料、具体的には、天然ゴムや合成ゴム(例:ポリオレフィン系ゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム)等からなる部材が用いられている。 ゴム材料は比較的高い動摩擦係数を示すので、ガラス等の対象物表面上の水分等の異物を動的に払拭する際、抵抗が大きく、作動負荷が大きくなる傾向にある。従って、このようなゴム材料からなる部材の払拭性能を高めようとすると、摩擦係数が上昇し、作動負荷が大きくなり、摩擦により音が生じたり、対象物であるガラス等に傷付きが発生する場合がある。 この問題を解決することを目的として、具体的には、前記部材の動摩擦係数を小さくすることを目的として、ゴム材料にポリオレフィン粉末を含む塗料を塗布することが報告されている。 例えば、特許文献1には、特定の超高分子量ポリエチレンパウダーを含有する塗料によれば、動摩擦係数の小さい塗膜を得ることができることが開示されている。 特開2013-170231号公報 図1は、実施例1で得られた樹脂膜表面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。図2は、実施例4で得られた樹脂膜表面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。図3は、実施例7で得られた樹脂膜表面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。図4は、比較例1で得られた樹脂膜表面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。図5は、比較例2で得られた樹脂膜表面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。 ≪樹脂膜≫ 本発明に係る樹脂膜(以下「本樹脂膜」ともいう。)は、下記要件(I)および(II)を満たすエチレン系重合体粒子(以下「粒子(A)」ともいう。)を含む粉体塗料(以下「本塗料」ともいう。)から形成され、下記要件(i)を満たす。 要件(i):本樹脂膜表面の展開界面面積率(Sdr)が30%以上である 展開界面面積率(Sdr)は、本樹脂膜表面の粗さの指標であり、面粗さパラメーター(ISO 25178)の一つである。展開界面面積率(Sdr)は、通常の粗くない表面積に対し、凹凸を加味した時の表面積を求め、表面積の増加割合を示す指標(平滑な表面のSdrは0%)であり、定義領域の展開面積(表面積)が、定義領域の面積に対してどれだけ増大しているか、すなわち表面積の増加割合を表す。本塗料から形成された樹脂膜表面の形状が緻密で起伏が激しいほど展開界面面積率(Sdr)の値は大きくなる。 前記展開界面面積率(Sdr)は、30%以上であり、好ましくは80%以上、より好ましくは150%以上、さらに好ましくは200%以上である。前記展開界面面積率(Sdr)の上限は特に限定されないが、通常は1000%である。 展開界面面積率(Sdr)が前記範囲にある樹脂膜は、表面凹凸が大きいといえ、水濡れ接触角が大きく、撥水性に優れる傾向にある。 粒子(A)を含む本塗料を用いること、さらには樹脂膜の形成条件を調整すること、特に、空気雰囲気下かつ下記式(1)を満たす焼付条件で樹脂膜を形成することで、展開界面面積率(Sdr)が前記範囲にある樹脂膜を容易に形成することができる。 展開界面面積率(Sdr)は、具体的には、ISO 25178-2:2012に準拠して測定される。 本樹脂膜は、その水濡れ接触角が、好ましくは100°以上、より好ましくは110°以上である。その上限は特に制限されないが、例えば、170°である。 水濡れ接触角が前記下限以上である樹脂膜は、水濡れ接触角が大きく、撥水性に優れるといえ、撥水性が求められる用途に好適に用いることができる。 水濡れ接触角は、具体的には、下記実施例に記載の方法で測定することができる。 本樹脂膜は、その表面の動摩擦係数が、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.2以下である。その下限は特に制限されないが、例えば、0.05である。 動摩擦係数が前記上限以下である樹脂膜は、動摩擦係数が小さいといえ、作動負荷が小さくなり、該樹脂膜と接触対象物との摩擦により音が生じたり、該樹脂膜の接触対象物に傷付きが発生することを容易に抑制することができる。 動摩擦係数は、具体的には、下記実施例に記載の方法で測定することができる。 本樹脂膜の厚さは、好ましくは20~200μm、より好ましくは20~150μmである。 <粉体塗料> 本塗料は、粒子(A)を含有すれば特に制限されず、粉体塗料に用いられてきた従来公知の添加剤(例:加工性改良剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、充填剤、難燃剤、滑剤、防カビ剤、防汚剤、着色剤)を含んでいてもよいが、粒子(A)のみからなる塗料であることが好ましい。 本塗料中の粒子(A)の含有量は、好ましくは98質量%以上、より好ましくは99質量%以上であり、好ましくは100質量%以下である。 粒子(A)の含有量が前記範囲にあると、動摩擦係数が小さい樹脂膜を容易に形成することができる。 本塗料は、粉体塗装用の粉体塗料として好ましく用いられる。特に、コロナ帯電式粉体塗装用の粉体塗料として好ましく用いられる。 コロナ帯電式粉体塗装とは、コロナ帯電方式の静電粉体塗装機を用いた塗装であり、静電ガン先端のコロナ電極に高電圧を印加し、該電極よりコロナ放電を起こし、該放電により粉体塗料を帯電させ、設置した被塗物(基材)の表面に付着させる塗装方法である。 [エチレン系重合体粒子(粒子(A))] 粒子(A)は、下記要件(I)~(II)を満たせば特に制限されない。 本塗料には、1種の粒子(A)を用いてもよく、物性および/または形状等が異なる粒子(A)を2種以上用いてもよい。 要件(I):135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が5~50dL/gである 前記極限粘度[η]は、好ましくは5~15dL/g、より好ましくは10~15dL/gである。 極限粘度[η]が前記範囲にあると、摺動性や耐久性により優れる樹脂膜を容易に形成することができる。一方、極限粘度[η]が50dl/gを超えると、本塗料の生産性が低下する場合がある。 極限粘度[η]は、具体的には、下記実施例に記載の方法で測定することができる。 要件(II):平均粒子径d50が1~500μmである 前記平均粒子径d50は、好ましくは1~200μm、より好ましくは4~70μm、さらに好ましくは8~40μmである。 粒子(A)の平均粒子径d50が前記範囲にあると、単位体積あたりの粒子数を多くすることが可能となり、基材と粒子(A)との接触点数が増えることにより結着力が向上する。また、平均粒子径d50が前記範囲にある粒子(A)を用いることで、摺動性に優れる(動摩擦係数が小さい)樹脂膜を容易に形成することができる。 平均粒子径d50は、具体的には、下記実施例に記載の方法で測定することができる。 粒子(A)は、前記要件(I)~(II)に加え、下記要件(III)を満たすことが好ましい。 要件(III):JIS K 7210-1:2014に従って、190℃、試験荷重21.6kgの条件で測定したMFRが、0.001~0.5g/10分である 前記MFRは、好ましくは0.01~0.5g/10分、より好ましくは0.01~0.05g/10分である。 MFRが前記範囲にある粒子(A)は、溶融および流動がし難くなり、粒子形状を維持することができる。その結果、該粒子(A)を用いて得られる樹脂膜に、該粒子(A)由来の凹凸を効果的に発現させることが可能となる。 エチレン系重合体としては、エチレンに由来する構成単位を90~100モル%、炭素数3~6のα-オレフィンから選ばれる1種以上のモノマーに由来する構成単位を0~10モル%の割合で含む重合体が挙げられ、エチレンの単独重合体であることが好ましい。 粒子(A)は公知の方法を用いて製造することができるが、例えば、国際公開第2006/54696号に記載の方法を用いて製造することが好ましい。この文献に記載の方法によれば、粒子径が小さく粒子径分布の狭い触媒成分を形成することが容易であると考えられ、更にはその触媒を用いてオレフィンの重合を行うことで、粒子径が小さく、粒子径分布の狭い粒子(A)を製造するのに適している。 また、粒子(A)は、前記方法の他に、既存のオレフィン重合体を解砕し、更には必要に応じて分級する方法で得ることもできる。但し、既存のオレフィン重合体は結晶化度が高く、緻密な結晶構造を持つので、特にその極限粘度[η]が高い場合、粒子(A)を得るには、前記解砕には、比較的多くのエネルギーを要する可能性がある。 なお、粒子(A)は、顔料、安定剤などの添加剤を含んでもよい。 ≪積層体および積層体の製造方法≫ 本発明に係る積層体は、基材と、本樹脂膜とを有する。 該積層体は、本塗料を基材の表面に塗装、好ましくは粉体塗装、より好ましくはコロナ帯電式粉体塗装する塗装工程と、基材に塗装後の粉体塗料を塗装された本塗料を焼付して、基材上に樹脂膜(焼付体)を形成する工程とを含む方法で製造することが好ましい。 前記基材は特に限定されず、本塗料から得られる樹脂膜を形成したい部材であればよく、摺動性が求められる用途に用いられる基材であることが好ましく、金属基材またはゴム基材であることがより好ましく、金属基材であることが特に好ましい。 前記金属基材としては、具体的には、ステンレス鋼(SUS)、鉄鋼、アルミニウム鋼などが挙げられる。 前記ゴム基材におけるゴムとしては、天然ゴム(NR)でもよく、合成ゴムでもよい。該合成ゴムとしては、具体的には、エチレン・プロピレン共重合体ゴム(EPR)、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム(EPDM)、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴムなどが挙げられる。 前記塗装工程は、形成される樹脂膜(焼付体)の厚さが、好ましくは20~200μm、より好ましくは20~150μmとなるように、塗装することが好ましい。 前記塗装の際の条件としては、所望の基材上に、樹脂膜を形成することができれば特に制限されない。 例えば、コロナ帯電式粉体塗装する場合、印加する電圧としては、塗着効率(本塗料が被塗物に付着する割合)に優れる等の点から、好ましくは50~120kV、より好ましくは70~100kVである。 前記焼付の条件としては、所望の基材上に、樹脂膜を形成することができれば特に制限されないが、展開界面面積率(Sdr)が前記範囲にある樹脂膜を容易に形成することができ、水濡れ接触角が大きく、撥水性に優れる樹脂膜を容易に形成することができる傾向にある等の点から、空気雰囲気下かつ下記式(1)を満たす条件が好ましい。 焼付温度(℃)+0.65×焼付時間(分)<200 ・・・(1) 前記「焼付温度(℃)+0.65×焼付時間(分)」は、好ましくは197以下、より好ましくは195以下、さらに好ましくは好ましくは190以下、特に好ましくは185以下である。 前記「焼付温度(℃)+0.65×焼付時間(分)」は、好ましくは100以上、より好ましくは150以上、さらに好ましくは160以上である。 前記焼付温度は、前記式(1)を満たす温度であることが好ましく、具体的には、好ましくは140℃以上、より好ましくは150℃以上であり、200℃未満であり、好ましくは190℃以下である。 前記焼付時間は、前記式(1)を満たす時間であることが好ましく、焼付温