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JP-2026077295-A - 薄膜構造体及びその製造方法

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Abstract

【課題】薄い薄膜状で中空構造の構造体を、簡便に製造する。 【解決手段】マグネシウム材料からなる模型14の外表面15に形成された、非水溶性の被膜11aからなり、模型14を水溶させて除外したものである、薄膜構造体とする。 【選択図】図5

Inventors

  • 堺 貴洋

Assignees

  • 株式会社栗本鐵工所

Dates

Publication Date
20260513
Application Date
20241025

Claims (7)

  1. マグネシウム材料からなる模型の外表面に形成された、非水溶性の被膜からなり、 前記模型を水溶させて除外したものである、薄膜構造体。
  2. マグネシウム材料からなる模型の外表面に、非水溶性の被膜を形成させた被膜付き模型。
  3. 非水溶性の被膜からなり、かつ中空構造を有し、 前記中空構造の内表面にマグネシウム材料からなる残渣を有する薄膜構造体。
  4. マグネシウム材料からなる模型を作製する模型製造工程と、 前記模型の外表面に非水溶性の被膜を形成し、被膜付き模型を作製する被膜形成工程と、 前記被膜付き模型を、水溶液に浸漬し、前記被膜を残存させながら前記模型を溶解させて除去する模型除去工程と、 を含む、薄膜構造体の製造方法。
  5. 前記非水溶性の被膜が前記マグネシウム材料よりも、前記水溶液への溶解速度が遅い金属材料である、請求項4に記載の薄膜構造体の製造方法。
  6. 前記非水溶性の被膜がセラミックスである、請求項4に記載の薄膜構造体の製造方法。
  7. 前記非水溶性の被膜が非水溶性の有機材料である、請求項4に記載の薄膜構造体の製造方法。

Description

この発明は、内部に中空部を有する薄膜構造体とその製造方法に関する。 中空構造を有する構造体は、その中空構造の内部を通過させたり、中空構造の内部に充填させたり、様々な用途のものがある。航空宇宙産業や自動車産業といった用途から、人体に用いる医療分野にまで、適用される産業も多岐に渡る。中空構造を有する構造体は内部の中空構造を維持しながら耐久性も求められることが多く、製造方法も様々なものが検討されている。 特許文献1には、融点が500度以上の金属中子(A)と融点が250度以下の金属中子(B)とを組み合わせた構成からなる複合中子と、この複合中子を用いた中空樹脂成形品の製造方法が提案されている。 特許文献2には、中子をポリビニルアルコールのような水溶性樹脂で形成し、射出成形する樹脂をナイロン樹脂のような水不溶性樹脂とすることで、成形後に水のような媒体で中子を溶解することで除去する手法が開示されている。 特許文献3には、中子(水溶性コア)にマグネシウム合金やアルミニウム合金を用いて、加熱吹付や焼結により製造することで高い気孔率となるように形成する(特許文献3[0011])と、その気孔から水溶性コアが迅速に溶解することが報告されている。 特開平9-193175号公報特開平10-296748号公報特開平10-311246号公報 この発明にかかる薄膜構造体の実施形態例を示す断面図図1に示す薄膜構造体を得るための模型を示す断面図図2の模型の外表面に被膜を形成させた状態例を示す断面図図3から露出部を形成させた状態例を示す断面図水溶液に浸漬させて模型を除去する状況例を示す図実施例に示す製造工程中の銅メッキを施した模型の写真実施例で得られた銅薄膜からなる薄膜構造体の写真 この発明にかかる薄膜構造体10について、製造方法の手順とともに説明する。以下、「本発明の一実施形態にかかる薄膜構造体の製造方法」を「本製造方法」と称する場合がある。薄膜構造体10は、内部に中空構造の部位(中空部20)を有し、被膜で外形を形作っている構造体である。 本発明の一実施形態にかかる薄膜構造体10は、マグネシウム材料からなる模型の外表面に形成された、非水溶性の被膜からなり、前記模型を水溶させて除外したものである。ただし、完全に前記模型を除外しきった場合、出来上がった薄膜構造体10は被膜11のみであり、単純に本製造方法による特徴を認めることは困難である。ただし、本発明の手法でなければ製造できない形状である薄膜構造体10は、その形状自体が特徴となりうる。 この薄膜構造体10の実施形態例の断面図を図1に示す。薄膜構造体10は、非水溶性の被膜11からなり、中空構造の部位(中空部20)を有する。被膜11は、外側(中空部20に接しない側)を向いた被膜外表面12と、内側(中空部20に接する側)を向いた被膜内表面13とを有している。中空部20は欠落部16を介して被膜外表面12側と繋がっている。 本製造方法は、模型製造工程と、被膜形成工程と、模型除去工程と、を含む。本製造方法では、模型製造工程と、被膜形成工程と、模型除去工程と、をこの順で行うことが好ましい。当該構成によれば、簡便な手法で薄膜構造体を製造することができる。また、本発明の意義を損なわない範囲で、これらの工程の前後や間に、下記の被膜一部除去工程や洗浄工程などの工程を適宜行ってもよい。 [模型製造工程] 本発明の一実施形態にかかる模型製造工程では、マグネシウム材料からなる模型を作製する。すなわち、本発明の一実施形態にかかる模型製造工程では、製造しようとする薄膜構造体10の中空部20にあたる形状の模型14を製造する。図1の薄膜構造体10を製造する場合の、模型14の形状例を図2に示す。この模型14は、マグネシウム材料からなる。本明細書において、「マグネシウム材料」とは、マグネシウムを主成分として含む材料を意図する。マグネシウム材料は、マグネシウムと、マグネシウム合金と、金属とは異なる材料とマグネシウム又はマグネシウム合金とを組み合わせた材料であってマグネシウムを主成分とする材料と、を含む。ここで、マグネシウムとは異なる材料とは、例えばカーボン等が挙げられる。なお、単にマグネシウムという場合はマグネシウムの比率が99質量%以上でほぼ純金属とみなせるマグネシウムをいう。また、本明細書において、「マグネシウム合金」とは、「マグネシウムを主成分として含む合金」を意図する。マグネシウムを主成分として含む、または主成分とする、とは、質量比またはモル比でマグネシウムが材料全体の50%以上含むことをいう。金属とは異なる材料としては、例えば樹脂繊維などの強化材などが挙げられる。 マグネシウム材料で模型14を製造する方法は特に限定されない。鋳造、押出加工、鍛造加工、切削加工など、一般的なマグネシウム合金に対する加工法が採用できる。ただし、本製造方法を用いるメリットは、大型で複雑な形状の薄膜構造体10を製造できる点で特に好適に発揮される。一般的な3Dプリンタでは製造できない大型の構造体や、内部が入り組んで鋳型が抜きにくいような形状の構造体であっても、この発明にかかる方法では薄膜構造体10を製造できる。薄膜構造体10がそのような複雑な形状を有する場合、例えば模型14の大まかな形を鋳造で形作った上で、細部をドリルやヤスリなどで削って形作るようにすると、ち密な形状を有する薄膜構造体10のための模型14を製造しやすい。 マグネシウム材料としては水系環境(水溶液)で速やかに溶解する分解性マグネシウム合金が好適に利用できる。溶解速度が十分でなくても基本的には利用可能であるが、後述する模型除去工程での所要時間が長くなりすぎてしまうため、製造効率の点からはある程度の溶解速度を有することが必要である。好ましい分解性マグネシウム合金としては、常温条件下における2質量%塩化ナトリウム水溶液に対して、一日あたりの溶解速度(mg/cm2/day:mcd)が50mcd以上であると好ましく、75mcd以上であるとより好ましく、100mcd以上であることがさらに好ましく、125mcd以上であることが特に好ましい。なお、溶解速度が速い分には特に問題はない。なお、本明細書において、「常温」とは「15℃~25℃」を意図する。 このような分解性マグネシウム合金の具体例としては、アルミニウムおよび銅のいずれか一方、またはそれらの両方を含有するマグネシウム合金(第一マグネシウム合金)や、アルミニウムと、マンガンと、に加えて、ニッケルおよび/または銅と、を含有するマグネシウム合金(第二マグネシウム合金)が挙げられる。分解性マグネシウム合金として、第一マグネシウム合金および/または第二マグネシウム合金を用いると、特に分解性能の点から好ましい。 上記第一マグネシウム合金のAlの含有量は7.0質量%以上であると好ましい。Alの含有量が、少なすぎると鋳造時における湯流れ性が低下し、また、水溶液に溶解しやすいCu-Al-Mg系金属間化合物の量が不足してしまうが、7.0質量%以上であれば十分な湯流れ性とCu-Al-Mg系金属間化合物の量を確保できる。一方、Alの含有量は13.0質量%以下であると好ましい。Alの含有量が、多すぎるとCu-Al-Mg系金属間化合物の量が過剰になり、13.0質量%を超えるとCu-Al-Mg系金属間化合物がMg溶解の進行を妨害し溶解速度が急激に減退してしまうためである。 上記第一マグネシウム合金はMnを含んでいてもよい。ただし、Mnの含有量は0.10質量%未満であると好ましい。Mnの含有量が増えると、Cu-Al-Mg系金属間化合物にMnが含まれるようになり、Cu-Al-Mg系金属間化合物が粗大になりやすいからである。Cu-Al-Mg系金属間化合物が粗大になると溶解速度が低下してしまう。 上記第一マグネシウム合金のCuの含有量は4.5質量%以上であると好ましい。Cuを添加することで、模型14の中に、貴な電位を有するCu-Al-Mg系金属間化合物が生成される。α-MgとCu-Al-Mg系金属間化合物との電位差により、マクロセル腐食によるα-Mgの減耗が促進されて、溶解速度を向上させることができる。通常のMg合金においては上記のAlが含有されていると溶解速度が低下する傾向にあるが、Cuの含有量が4.5質量%以上であれば、上記のAlの含有量の範囲でも、模型14は実用的な溶解速度を達成できる。特に、Cuの含有量は7.0質量%以上であるとより好ましい。Cuの含有量が7.0質量%以上であると、Cu-Al-Mg系金属間化合物の量が増加し、模型14にひずみを与えたときに、Cu-Al-Mg系金属間化合物が破砕されやすくなると考えられ、Cu-Al-Mg系金属間化合物相を微細にして、溶解速度を向上させやすくなる。一方で、Cuの含有量は13.0質量%以下であると好ましい。Cuの含有量が13.0質量%を超えると鋳造時に粗大なブロック状のCu-Al-Mg系金属間化合物が生じ、Mg溶解の進行を妨害し、Cuを添加することにより起こるマクロセル腐食による溶解速度の向上効果が減殺されてしまう。 上記第一マグネシウム合金は上記の元素以外の元素を不可避不純物として含有してもよい。この不可避不純物とは、製造上の問題、あるいは原料上の問題のために、意図に反して含有することが避けられないものである。例えば、Ag、Fe、Ca、Cd、Ga、In、Li、Mm(ミッシュメタル)、Ni、Pb、Se、Si、Ti、Y、Zn、Zrなどの元素が挙げられる。一元素あたり0.2質量%未満であると好ましく、0.1質量%未満であるとより好ましい。少なければ少ないほど、考慮すべき不確定要素が排除されるため好ましく、検出限界未満であると特に好ましい。 一方、第二マグネシウム合金は、Alの含有量は3.9質量%以上であると好ましく、7.0質量%以上であるとより好ましい。Alの添加により模型14の強度の向上の効果が得られるが、3.9質量%未満ではそれらの効果が不十分になってしまう。一方、Alの含有量は14.0質量%以下であると好ましく、13.0質量%以下であるとより好ましい。Alが多すぎると変形をおこしやすくなることで模型14の強度が低下する恐れがあり、14.0質量%を超えると模型14の形状が維持しにくくなってしまうおそれがあるためである。 第二マグネシウム合金のMnの含有量は、0.1質量%以上であると好ましい。Mnは不純物として含有される一部の元素を除去する効果があり、少なすぎると合金の溶解速度が、後述するNi及びCuによって調整する値から大きくずれてしまい、制御不十分になるおそれがある。一方、Mnの含有量は0.6質量%以下であると好ましく、0.5質量%以下であるとより好ましい。多すぎると、MnとAlの金属間化合物、及びMn単体が多く析出することで脆くなり、強度が低下するためである。 第二マグネシウム合金は1.0質量%以下のZnを含んでも良い。Znを含むことにより、模型14の強度向上の効果が得られる。1.0質量%を超えると、延性が不十分になり押出加工や鍛造加工といった模型14自体の成形プロセスが困難となるだけでなく、溶解速度を抑制する効果が現れるため、好ましくない。一方で、Znを含有しなくてもよく、不可避不純物として含まれる範囲であってもよい。 第二マグネシウム合金は、NiおよびCuのいずれか一方、又はその両方を含んでいるとよい。所定量のNiおよび/又はCuを含むことにより、合金の水系環境(水溶液)下における溶解速度を任意に調整することができる。すなわち、第二マグネシウム合金が所定量のNiおよび/又はCuを含むことにより、この第二マグネシウム合金で製造された模型14を、不要になったタイミングで速やかに溶解させることができる。ただし、NiとCuはいずれも溶解性に寄与するものの、その影響力が異なる。 第二マグネシウム合金がNiを含有する場合、その含有量は、0.