JP-2026077345-A - プレミックスセメントの製造方法
Abstract
【課題】使用される際に発生する粉塵の量を抑制することができるプレミックスセメントを提供すること。 【解決手段】プレミックスセメントは、骨材とフッ素樹脂粒子と有機溶剤とを混合させて1次混合物とする1次混合工程と、1次混合物と水硬性材料とを混合させてプレミックスセメントとする2次混合工程と、からなる製造方法によって製造される。骨材と有機溶剤とに、フッ素樹脂粒子が混合されることにより、フッ素樹脂粒子の表面が低摩擦力であるため、1次混合物として形成される泥漿は、滑らかさを有するものとなる。2次混合工程において、水硬性材料の粒子の一部は、滑らかさを有する泥漿に混合されやすく、有機溶剤に覆われる。これにより、プレミックスセメントは、使用される際に発生する粉塵の量を抑制することができる。 【選択図】図1
Inventors
- 林 鋭治
- 長谷川 直之
- 新家 一秀
Assignees
- トーヨーマテラン株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20241025
Claims (4)
- 骨材と、有機溶剤と、フッ素樹脂粒子とを混合させて1次混合物とする1次混合工程と、 該1次混合物と、水硬性材料とを混合させてプレミックスセメントとする2次混合工程と、 からなることを特徴とするプレミックスセメントの製造方法。
- 前記フッ素樹脂粒子がポリテトラフルオロエチレン粒子である、ことを特徴とする請求項1に記載のプレミックスセメントの製造方法。
- 前記有機溶剤が不揮発性の液体炭化水素であることを特徴とする請求項1に記載のプレミックスセメントの製造方法。
- 前記水硬性材料が普通ポルトランドセメントであることを特徴とする請求項1に記載のプレミックスセメントの製造方法。
Description
特許法第30条第2項適用申請有り 展示日 令和6年8月29日 展示会名 第60回 JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2024 開催場所 幕張メッセ国際展示場8ホール 千葉市美浜区中瀬2-1 本明細書の技術分野は、使用される際に発生する粉塵の量を抑制することができるプレミックスセメントの製造方法に関する。 プレミックスセメントは、施工箇所や要求される性能に応じて既調合された粉体材料であり、長期保管ができるように、防湿性の紙袋やビニール袋に梱包されて、ホームセンターなどで販売されている。プレミックスセメントは、水と混錬されて施工箇所に施工されるが、プレミックスセメントに含有される結合材となる水硬性材料が微細粉末であるため、混錬機への投入の際や混錬機での混錬の際などの使用の際に、作業者の健康を害するおそれのある粉塵が発生する。このため、粉塵の発生が抑えられるプレミックスセメントが要望されている。 粉塵の発生が抑えられるプレミックスセメントとして、特許文献1には、グリセリンとポリエチレングリコールとが含有されたプレミックスセメントが記載され、特許文献2には、脂肪族多価アルコール又はエーテル系の化合物の少なくとも1種以上が含有されたプレミックスセメントが記載されている。また、特許文献3には、アルキレンオキサイド付加物とアルコール系化合物とが含有されたプレミックスセメントが記載され、特許文献4には、エーテル化合物と、グリセリンと、ポリエーテルとが含有されたプレミックスセメントが記載されている。 特開2008-280214号公報特開2009-062221号公報特開2009-114378号公報特開2016-074560号公報 粉塵測定装置のイメージ図である。 以下、本明細書の実施形態に係るプレミックスセメントの製造方法について説明する。なお、本発明の範囲は、実施形態で開示される範囲に限定されるものではない。 本明細書において、「プレミックスセメント」とは、施工箇所や要求される性能に応じて調合された粉体材料であり、セメントなどの水硬性材料、珪砂などの骨材、増粘剤などの添加剤などが混合・既調合された材料である。「プレミックスセメント」は、長期保管ができるように、防湿性の紙袋やビニール袋に梱包されて、ホームセンターなどで販売され、使用者が水と混錬することによって、簡単に施工することができるように調合されたものである。「プレミックスセメント」は、「プレミックスモルタル」とも称され、「セメント系塗材」、「石膏系塗材」などとも称されることがあるものである。 また、「プレミックスセメント」には、1材型の「プレミックスセメント」と2材型の「プレミックスセメント」とがあり、1材型の「プレミックスセメント」は粉体の主材(水硬性材料、骨材、添加剤などが既調合されたもの)から構成され、2材型の「プレミックスセメント」は粉体の主材と液体の混和液とから構成される。1材型の「プレミックスセメント」は、粉体の主材が清水(混錬水)と混錬されることにより、スラリーを形成する材料となるものである。2材型の「プレミックスセメント」は、粉体の主材と液体の混和液と必要により清水とが混錬されることにより、スラリーを形成する材料となるものである。本明細書における「プレミックスセメント」は、1材型2材型ともに、粉体の主材(水硬性材料、骨材、添加剤などが既調合されたもの)を指すものである。また、「プレミックスセメント」と清水とが混錬されたスラリーが硬化したものは、「プレミックスセメント硬化体」又は単に「硬化体」と表現する。 実施形態のプレミックスセメントは、骨材、有機溶剤、フッ素樹脂粒子及び水硬性材料を含有し、必要により、その他添加剤が含有されるものである。その他添加剤としては、再乳化粉末樹脂、増粘剤、着色顔料、硬化遅延剤、硬化促進剤などを用いることができる。 水硬性材料とは、水と混合されることにより硬化する微細粉末の材料である。水硬性材料は、微細粉末であるため、水硬性材料を含有するプレミックスセメントが混錬機に投入される際や混錬機で混錬される際などの使用される際に、粉塵となって作業環境に舞い上がり、作業者の健康を害するおそれがあるものである。水硬性材料として、セメント(ポルトランドセメント(JIS R 5210:2019)、高炉セメント(JIS R 5211:2019)、フライアッシュセメント(JIS R 5213:2019)、エコセメント(JIS R 5214:2019)、アルミナセメント(JIS R 2521:1995)など)、水硬性石灰などを使用することができる。また、プレミックスセメントから形成される硬化体として、強度が低下しない限りにおいて、気硬性材料(石灰、石膏、ドロマイトプラスタなど)も実施形態の水硬性材料として使用することができる。気硬性材料を使用することにより、例えば、仕上がりを漆喰などに似せたプレミックスセメントとすることができる。水硬性材料は、別の実施形態として、安価で且つ入手容易な、ポルトランドセメントを使用することができ、さらに別の実施形態として、普通ポルトランドセメントを使用することができる。 骨材とは、プレミックスセメントに配合され、配合される一般的な目的として、プレミックスセメントから形成される硬化体の強度を高める目的、増量材としての目的、プレミックスセメントとしての作業性を調整する目的のために、プレミックスセメントに加えられる原材料である。骨材として、例えば、砕石、珪砂、寒水石(石灰石粉砕物)、セルベン(衛生陶器粉砕物)、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、ボトムアッシュなどを使用することができる。別の実施形態として、安価、入手容易かつ硬い、砕石、珪砂、寒水石を使用することができ、さらに別の実施形態として、硬さにおいて勝る珪砂を使用することができる。 プレミックスセメントにおける骨材と水硬性材料の比率は、骨材:水硬性材料=1:3~3:1とすることができる。プレミックスセメント硬化体の強度を優れるものとすることができ、また、経済的に優れるものとすることができるためである。骨材の含有比率が骨材:水硬性材料=1:3未満の場合には、相対的に水硬性材料の含有量が多くなり、粉塵の発生を抑制するために有機溶媒やフッ素樹脂粒子の含有量が増え、原材料コストが上昇するおそれがあるとともに、骨材の含有量が少なくなり、混錬性が劣るおそれがある。一方、骨材の含有比率が骨材:水硬性材料=3:1を超える場合には、相対的に水硬性材料の含有量が少なくなり、プレミックスセメント硬化体の強度が不十分となるおそれがある。別の実施形態として、プレミックスセメントにおける骨材と水硬性材料の比率は、骨材:水硬性材料=1:2~2:1とすることができる。 骨材の粒子径(メジアン径(d50))は、1~1000μmとすることができる。プレミックスセメントのスラリーの作業性に優れ、スラリーから形成される硬化体の強度を優れるものとすることができるためである。骨材の粒子径が1μm未満の場合には、硬化体の強度が不十分となるおそれがある。一方、骨材の粒子径が1000μmを超えると、骨材が大きすぎて、使用(混錬)の際に骨材が水硬性材料をかき回してしまい、粉塵の発生を抑制する混錬ができなくなるおそれがある。骨材の粒子径は、別の実施形態として、5~600μmとすることができ、さらに別の実施形態として、10~400μmとすることができる。 有機溶剤は、水硬性材料を覆い、プレミックスセメントとして使用される際に発生する粉塵の量を抑制する効果を発揮する溶剤である。また、水硬性材料が有機溶剤に覆われることによって、水硬性材料は空気中の水分から遮断されるため、実施形態のプレミックスセメントは、保管性が高められるものとなる。 有機溶剤は、水硬性材料を覆うために必要なものであって、プレミックスセメントの硬化体の物性に影響を与えるものではない。有機溶剤は、有機溶剤の種類として特に限定されるものでないが、不揮発性の液体炭化水素とすることができる。作業者の健康を害するおそれが少なく、かつ、環境汚染の観点から揮発性有機化合物(VOC)を除くことができるためである。さらに別の実施形態として、有機溶剤は、不揮発性かつ無臭の流動パラフィンとすることができる。 有機溶剤の動粘度は、100mm2/s以下とすることができる。1次混合物としての泥漿を滑らかなものとすることができ、水硬性材料の粒子を十分に捕捉することがでるためである。有機溶剤の動粘度が100mm2/sを超える場合には、1次混合物としての泥漿は、粘り気を有する継粉状となり、水硬性材料の粒子を十分に捕捉することがでず、製造されるプレミックスセメントが使用される際に、発生する粉塵の量を十分に抑制することができないおそれがある。なお、有機溶剤の動粘度の下限値は、有機溶剤が流動パラフィンである場合には、1mm2/s程度である。 プレミックスセメントにおける有機溶剤の含有量は、無機材料(骨材及び水硬性材料)の合計2000質量部に対して、0.2~20質量部とすることができる。1次混合物を滑らかな継粉状の泥漿とすることができ、水硬性材料の粒子を十分に捕捉することがでるためである。有機溶剤の含有量が無機材料の合計2000質量部に対して、0.2質量部未満である場合には、継粉の形成が不十分となり、水硬性材料の粒子を十分に捕捉することができないおそれがある。一方、有機溶剤の含有量が無機材料の合計2000質量部に対して、20質量部を超える場合には、有機溶剤が過剰な量となり、製品としてのプレミックスセメントにケーキング(保管の際などに、プレミックスセメントの粒子同士がくっつき、塊りが生じること)が生じるおそれがある。別の実施形態として、プレミックスセメントにおける有機溶剤の含有量は、無機材料の合計2000質量部に対して、0.5~15質量部とすることができ、さらに別の実施形態として、プレミックスセメントにおける有機溶剤の含有量は、無機材料の合計2000質量部に対して、1~10質量部とすることができる。 フッ素樹脂粒子は、1次混合工程において、骨材と有機溶剤とが混合された継粉状の泥漿に添加されることによって、フッ素樹脂粒子の表面が低摩擦力であることにより、泥漿に滑らかさを与える(滑りの良さを与える)添加剤である。泥漿に滑らかさが与えられることにより、2次混合工程において、水硬性材料の粒子の一部が滑らかさを有する泥漿に混合されて有機溶剤に覆われるものとすることができる。水硬性材料が有機溶剤に覆われることによって、実施形態のプレミックスセメントの製造方法によって製造されるプレミックスセメントは、使用される際に発生する粉塵の量を抑制することができるものとなる。 フッ素樹脂粒子を形成するフッ素樹脂の組成として、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、パーフルオロエチレンプロペンコポリマー(FEP)、エチレン-テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチン(PCTFE)、エチレン-クロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロジオキソールコポリマー(TFE/PDD)、ポリビニルフルオライド(PVF)などを使用することができる。フッ素樹脂の組成は、別の実施形態として、表面の摩擦力がより低い、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン-テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)とすることができ、さらに別の実施形態として、人体や環境に与える影響が少ないポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とすることができる。 プレミックスセメントにおけるフッ素樹脂粒子の含有量は、無機材料(骨材及び水硬