JP-2026077373-A - タイヤシミュレーションモデルの作成方法
Abstract
【課題】解析を安定かつ円滑に行い易いタイヤシミュレーションモデルの作成方法を提供すること。 【解決手段】1ピッチボディモデル10の第1界面11に存在する第1節点15と、1ピッチトレッドモデル20の第2界面21に存在する第2節点25の最短距離がマージ許容範囲以下である場合、当該最短距離がマージ許容範囲よりも大きくなるように、第1界面11に存在する複数の第1節点15のうちの1以上の第1節点15を第1界面11から移動させることと、第2界面21に存在する複数の第2節点25のうちの1以上の第2節点25を第2界面21から移動させることのうちの少なくとも一方を行う。 【選択図】図10
Inventors
- 田原 裕士
Assignees
- TOYO TIRE株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20241025
Claims (5)
- 1ピッチのボディを3次元で有限要素に分割してなる1ピッチボディモデルを作成する第1ステップと、 1ピッチのトレッドを3次元で有限要素に分割してなる1ピッチトレッドモデルを作成する第2ステップと、 前記1ピッチボディモデルの第1界面に対する前記1ピッチトレッドモデルの第2界面の相対位置が所定位置に位置決めされた場合に前記1ピッチボディモデルの第1界面に存在する第1節点と、前記1ピッチトレッドモデルの第2界面に存在する第2節点の最短距離がマージ許容範囲よりも大きい場合、何も行わない一方、前記最短距離が前記マージ許容範囲以下である場合、前記最短距離が前記マージ許容範囲よりも大きくなるように、前記第1界面に存在する複数の前記第1節点のうちの1以上の前記第1節点を前記第1界面から移動させることと、前記第2界面に存在する複数の前記第2節点のうちの1以上の前記第2節点を前記第2界面から移動させることのうちの少なくとも一方を行う第3ステップと、 前記第3ステップの後に前記第1界面に対する第2界面の相対位置が前記所定位置に位置決めされた状態で前記1ピッチボディモデルと前記1ピッチトレッドモデルを相対移動不可に統合して1ピッチモデルを作成する第4ステップと、 前記1ピッチモデルを周方向にピッチ数分複製して並べて、周方向に隣り合う全ての2つの前記1ピッチモデルのペアに関して、一方の1ピッチモデルにおける他方の1ピッチモデル側の第3界面に存在する複数の第3節点と、前記他方の1ピッチモデルにおける前記一方の1ピッチモデル側の第4界面に存在する複数の第4節点とをマージして一体化する第5ステップと、 を含む、タイヤシミュレーションモデルの作成方法。
- 前記第1界面に対する前記第2界面の相対位置を前記所定位置に位置決めすると共に、前記第1界面に存在する複数の前記第1節点のうちの1以上の前記第1節点を前記第1界面から移動させることと、前記第2界面に存在する複数の前記第2節点のうちの1以上の前記第2節点を前記第2界面から移動させることのうちの少なくとも一方を行う前の状態で、距離が前記マージ許容範囲以下になっている前記第1節点と前記第2節点の全ての組に関し、前記第1節点を径方向の外側を含む方向に移動させることと、前記第2節点を径方向の内側を含む方向に移動させることのうちの少なくとも一方を行って、前記第1節点と前記第2節点の最短距離がマージ許容範囲よりも長くなるようにする、請求項1に記載のタイヤシミュレーションモデルの作成方法。
- 前記第1界面に対する前記第2界面の相対位置を前記所定位置に位置決めすると共に、前記第1界面に存在する複数の前記第1節点のうちの1以上の前記第1節点を前記第1界面から移動させることと、前記第2界面に存在する複数の前記第2節点のうちの1以上の前記第2節点を前記第2界面から移動させることのうちの少なくとも一方を行う前の状態で、距離が前記マージ許容範囲以下になっている前記第1節点と前記第2節点の全ての組に関し、前記第1節点を共有する複数の第1メッシュにおける前記第1節点を起点とする複数の第1辺のうちで最長の第1辺に沿った方向に当該第1節点を移動させるか、又は、前記全ての組に関して、前記第2節点を共有する複数の第2メッシュにおける前記第2節点を起点とする複数の第2辺のうちで最長の第2辺に沿った方向に当該第2節点を移動させることで、前記第1節点と前記第2節点の最短距離がマージ許容範囲よりも長くなるようにする、請求項1に記載のタイヤシミュレーションモデルの作成方法。
- 前記第1界面から移動した前記第1節点と前記第2界面から移動した前記第2節点とで構成される移動節点に関し、前記移動節点における最小移動距離が、前記マージ許容範囲よりも0.01mm長い距離以下である、請求項1から3のいずれか1つに記載のタイヤシミュレーションモデルの作成方法。
- 前記第1界面から移動した前記第1節点と前記第2界面から移動した前記第2節点とで構成される移動節点に関し、前記移動節点における最大移動距離が、前記マージ許容範囲よりも0.01mm長い距離以上であり、前記マージ許容範囲よりも0.09mm長い距離以下である、請求項1から3のいずれか1つに記載のタイヤシミュレーションモデルの作成方法。
Description
本開示は、タイヤシミュレーションモデルの作成方法に関する。 特許文献1には、ゴム、ベルト、プライ、鉄、有機繊維等でできた補強コード、補強コードをシート状に束ねた補強材などの空気入りタイヤの内部構造のみが設定されたスムースタイヤモデルと、周方向の全体に対応する複数のピッチ分のケース部モデルと、周方向の全体に対応する複数のピッチ分のトレッドパターンモデルとを結合してタイヤモデルを作成することが開示されている。ここで、ケース部モデルは、一方のビードから他方のビードまで延在する部分であって、空気入りタイヤのうちでスムースタイヤ部でもなくトレッドでもない部分のモデルである。このタイヤモデルの作成方法では、1ピッチ分のケース部モデルと、1ピッチ分のトレッドパターンモデルを、多点拘束(MPC:multi-point constraint)により結合するようになっている。 特開2011-219027号公報 本開示の一実施形態に係るタイヤシミュレーションモデルの作成方法の手順を説明するフローチャートである。1ピッチボディモデルの一例の斜視図である。1ピッチトレッドモデルの一例の斜視図である。第2界面を第1界面に対する所定位置に配置した際に、マージ許容範囲以下の距離になっている第1節点と第2節点の組の一例を説明するための図である。暫定1ピッチモデルでタイヤモデルを構築した場合に、距離がマージ許容範囲以下となっている第1節点と第2節点の組が存在する3次元位置を示す斜視図である、上記暫定1ピッチモデルで構築されたタイヤモデルにおける上記組の軸方向(タイヤ幅方向)の存在位置を示す図である。距離がマージ許容範囲以下となった第1節点と第2節点の組における第1界面からの第1節点の移動方向を示す図である。1ピッチモデルの一例の斜視図である。最終的な1ピッチモデルにおける上記組に所属していた第2節点に対する第1節点の相対位置を説明する図である。図9においてサークルC1,C2で囲まれた組を含む局所領域の拡大図である。タイヤシミュレーションモデルの一例の斜視図である。実施したシミュレーションの変位量について説明する図である。上記シミュレーションで解析が不安点となった試験結果を示すグラフである。距離がマージ許容範囲以下となった第1節点と第2節点の組において距離をマージ許容範囲よりも大きくする方法の変形例について説明する図である。 以下、本開示に係るタイヤシミュレーションモデルの作成方法について、図面を参照しながら説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一又は類似の符号を付して説明を省略する。また、図面は、模式図を含み、各寸法の比率などが現実のものと異なる図を含み、異なる図間において、各部位における、軸方向、径方向、及び周方向の寸法等は、必ずしも一致しない。また、以下で説明される構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素であり、必須の構成要素ではない。 タイヤシミュレーションモデルは、例えば、製品候補となるタイヤモデルに対応するように作成される。そして、対応するタイヤモデルを用いたシミュレート、例えば、路面、例えば、雪上を転がる際のトラクションのシミュレート、ハンドルを回す動作に対応するタイヤの向きの単位時間当りの変化量と横力との関係のシミュレート、又は、タイヤの内側が拘束されている条件における、タイヤに作用した垂直抗力と、タイヤ中心での変位量との関係のシミュレート等が行われる。 図1は、本開示の一実施形態に係るタイヤシミュレーションモデルの作成方法の手順を説明するフローチャートである。図1を参照して、このタイヤシミュレーションモデルの作成方法では、先ず、ステップS1で、図2に示すように1ピッチのボディを有限要素法(FEM:Finite Element Method)を用いて3次元の有限要素に分割して1ピッチボディモデル10を作成する。ボディは、タイヤのうちでトレッド以外の部分である。 例えば、タイヤが、トレッド、ショルダー、サイドウォール、及びビードを備え、トレッドが、路面と直接接するトレッド面を含み、トレッド面には、トレッドパタンが刻み込まれていたとする。また、ショルダーは、トレッドの軸方向外側に位置する一対の肩部で構成され、サイドウォールは、ショルダーの径方向内側に位置し、ビードは、ビードコア及びビードフィラーを有し、例えば、高炭素鋼を束ねた構造を含んでいたとする。 また、トレッド、ショルダー、及びサイドウォールは、軸方向一方のビードから他方のビードにかけて掛け渡される図示しないカーカスを保護し、ビードが、カーカスの両端部を固定すると同時にタイヤをリムに固定させる役目を担っていたとする。そして、カーカスの外径側には図示しないベルトが設けられ、ベルトの外径側に、トレッドゴム(路面と接するゴム層)で構成される上記トレッドが配置され、カーカスの内側にインナーライナーが設けられていたとする。この場合においては、ボディは、タイヤにおけるトレッドゴム以外の部分で構成される。 次にステップS2では、図3に示すように、1ピッチのトレッドを有限要素法を用いて3次元の有限要素に分割して1ピッチトレッドモデル20を作成する。トレッドは、路面と接触する部分の厚いゴムの層で構成され、このゴム層は、路面からの衝撃・外傷から内部(カーカス・チューブなど)を保護すると共に、駆動・制動・摩耗・操縦性能などの役割を果たす。タイヤ性能は、トレッドに依存する部分が大きく、トレッドの特性は、そこに設けられる複数の溝の構成や、ゴムの原材料の配合によって変動する。トレッドの3次元の有限要素への分解は、トレッドに設けられる複数溝の構成に依存する。なお、ステップS1とステップS2は、どちらを先に行ってもよく、同時に行っているタイミングが存在してもよい。 次に、ステップS3では、1ピッチボディモデル10の第1界面11に対する1ピッチトレッドモデル20の第2界面21の相対位置が所定位置に位置決めされた場合での、1ピッチボディモデル10の第1界面11に存在する複数の第1節点15と、1ピッチトレッドモデル20の第2界面21に存在する複数の第2節点25の3次元空間上の仮の位置を決定する。なお、図2において、濃い線で描かれている部分は、第1界面11上のメッシュであり、図3において、濃い線で描かれている部分は、第2界面21上のメッシュである。 本実施形態では、第1界面11が第2界面21に一致する位置が所定位置であり、第1界面11は第2界面21と一致するように位置決めされる。本開示の方法では、1ピッチボディモデル10と1ピッチトレッドモデル20を、接着剤等を用いて結合することが想像され、第1節点15に対する第2節点25の相対位置に対する拘束条件は、設定されない。よって、例えば、接着剤等の層が存在してもよいため、上記所定位置で、第1界面11と第2界面21が一致していなくてもよい。 続く、ステップS4では、ステップS3の所定位置で複数の第1節点15及び複数の第2節点25のうちで閾値であるマージ許容範囲以下の距離になっている第1節点15と第2節点25の組を全て特定する。マージ許容範囲の技術的な意味については、後で説明する。 図4は、第2界面21を第1界面11に対する相対位置(所定位置)に配置した際に、マージ許容範囲以下の距離になっている第1節点15と第2節点25の組の一例を説明するための図である。図4に示す例では、1ピッチボディモデル10と1ピッチトレッドモデル20を所定位置に配置した暫定1ピッチモデルの局所領域に、距離がマージ許容範囲以下となっている3つの第1節点15と第2節点25の組が存在している。それら3つの組の存在位置は、サークルで囲まれて、K1~K3で示されている。 図5は、暫定1ピッチモデルでタイヤモデルを構築した場合に、距離がマージ許容範囲以下となっている第1節点15と第2節点25の組が存在する3次元位置を示す斜視図であり、図6は、上記暫定1ピッチモデルで構築されたタイヤモデルにおける上記組の軸方向(タイヤ幅方向)の存在位置を示す図である。図5及び図6に示す例では、距離がマージ許容範囲以下となっている第1節点15と第2節点25の組が、周方向に間隔をおいて現れ、各周方向位置で、軸方向に間隔をおいて4つ現れる。 ステップS5では、距離がマージ許容範囲以下になっている第1節点15と第2節点25の全ての組に関し、第1節点15を第1界面11から径方向の外側を含む方向に移動させることと、第2節点25を第2界面21から径方向の内側を含む方向に移動させることのうちの少なくとも一方を行って、上記各組において第1節点15と第2節点25の最短距離がマージ許容範囲よりも長くなるようにする。 本実施形態では、上記各組に対して、第2節点25を第2界面21から図7に矢印Aで示す径方向内側に移動させることで、上記各組において第1節点15と第2節点25の最短距離がマージ許容範囲よりも長くなるようにする。ここで、各組における第2節点25のみの位置を径方向内側に移動させ、それ以外の第2節点25及び全ての第1節点15の位置は移動させない。なお、ステップS4で、マージ許容範囲以下の距離になっている第1節点15と第2節点25の組が存在しなかった場合には、ステップS5は、省略される。 続く、ステップS6では、第1界面11に対する第2界面21の相対位置を上記所定位置に位置決めし、続いて、1ピッチボディモデル10と1ピッチトレッドモデル20を相対移動不可に統合して図8に示す1ピッチモデル30を作成する。1ピッチボディモデル10と1ピッチトレッドモデル20を相対移動不可に統合する際、Tie結合の手法が用いられてもよく、Tie結合以外の公知又は非公知の結合手法が用いられてもよい。図9は、1ピッチモデル30における上記組での第2節点25に対する第1節点15の相対位置を説明する図であり、図10は、図9においてサークルC1,C2で囲まれた組を含む局所領域の拡大図である。図10に示すように、1ピッチモデル30では、各組において第2節点25が径方向内側に移動したことで、各組において、第1節点15と第2節点25との間にマージ許容範囲よりも大きな隙間が生じている。 最後のステップS7では、1ピッチモデル30を周方向にピッチ数分複製して並べる。そして、周方向に隣り合う全ての2つの1ピッチモデル30のペアに関して、一方の1ピッチモデル30における他方の1ピッチモデル30側の第3界面に存在する複数の第3節点と、他方の1ピッチモデル30における一方の1ピッチモデル30側の第4界面に存在する複数の第4節点とをマージして一体化する。このようにして、図11に示すタイヤシミュレーションモデル40を作成する。 本開示の方法では、タイヤシミュレーションモデル40は、同一の1ピッチモデル30を周方向にピッチ数分複製して並べて一体化して作成されるので、複数の第3節点は、複数の第4節点に1対1に対応する。しかし、複数の第3節点の3次元位置は、複数の第4節点の3次元位置に厳密に一致しない。すなわち、1ピッチモデル30を1周並べたときのピッチ数は、整数倍にならず、例えば、25ピッチのタイヤでも、24.998ピッチのような僅かな端数を含んだ倍率となる。これは、タイヤシミュレーションモデル40作成の際に整合性を持たせるための自由度が必要になるためである。 よって、隣同士の1ピッチモデル30の対応する界面において、複数の第3節点と複数の第4節点を一体化する手続きが必要になり、その結果、周方向に隣り合う1ピッチモデル30同士が一体化され、互いに統合される。複数の第3節点と複数の第4節点を同一点として一体化する手続きがマージであり、一体化するか否かを判定する節点距離の閾値がマージ許容範囲である。マージ許容範囲は、例えば、0.05mm以