JP-2026077398-A - 剪断式破砕機用の破砕刃およびその製造方法
Abstract
【課題】剪断式破砕機に用いられる破砕刃の剪断エッジにおける母材成分の混入に起因する耐摩耗性の低下を抑制する。 【解決手段】破砕刃は、肉厚円板状を成す母材と;母材の側面における外縁に形成されたサイドエッジとを備える。母材は、側面の外縁において母材の厚さ方向に凹んで段状を成す外縁段部を有する。外縁段部の大きさは、厚さ方向よりも半径方向の方が長い。サイドエッジは、外縁段部の内周端から外周端までの間に形成された第1の肉盛溶接層と;第1の肉盛溶接層の外周端側に形成された第2の肉盛溶接層と;第1の肉盛溶接層の内周端側から第2の肉盛溶接層に形成された第3の肉盛溶接層と;第3の肉盛溶接層の上に形成された第4の肉盛溶接層とを含む。第4の肉盛溶接層は、サイドエッジの刃先を形成する。 【選択図】図3
Inventors
- 中村 啓延
- 笠田 彪矢
- 竹之内 智行
- 近藤 弘之
Assignees
- 株式会社新居浜鉄工所
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20241025
Claims (5)
- 肉厚円板状を成す母材と、 前記母材の側面における外縁に形成されたサイドエッジと を備える破砕刃を製造するための破砕刃の製造方法であって、 前記サイドエッジが形成される前の前記母材である被加工母材を用意し、 前記被加工母材の側面における外縁を前記被加工母材の厚さ方向および半径方向に切削することによって、前記厚さ方向よりも前記半径方向の方が長い外縁段部を形成し、 前記外縁段部の内周端から外周端までに対して、前記半径方向へのウィービングによる第1の肉盛溶接を行うことによって、前記外縁段部の前記内周端から前記外周端までの間に第1の肉盛溶接層を形成し、 前記第1の肉盛溶接層を形成した後、前記第1の肉盛溶接層のうち前記外周端側の外周側部位に対して、前記半径方向へのウィービングによる第2の肉盛溶接を行うことによって、前記第1の肉盛溶接層における前記外周側部位の上に第2の肉盛溶接層を形成し、 前記第2の肉盛溶接層を形成した後、前記第1の肉盛溶接層のうち前記外周側部位とは異なる内周側部位から前記第2の肉盛溶接層に対して、前記半径方向へのウィービングによる第3の肉盛溶接を行うことによって、第3の肉盛溶接層を前記第1の肉盛溶接層および前記第2の肉盛溶接層の上に形成し、 前記第3の肉盛溶接層を形成した後、前記第3の肉盛溶接層に対して、前記半径方向へのウィービングによる第4の肉盛溶接を行うことによって、前記第3の肉盛溶接層の上に第4の肉盛溶接層を形成し、 前記第1から第4の肉盛溶接層を切削することによって、前記サイドエッジの刃先が前記第4の肉盛溶接層となるように前記サイドエッジを削り出す、破砕刃の製造方法。
- 請求項1に記載の破砕刃の製造方法であって、 前記第1から第4の肉盛溶接の少なくとも1つの肉盛溶接を施工する際、当該肉盛溶接を施工する施工箇所における前記外縁段部の、前記厚さ方向に沿った第1の面と、前記半径方向に沿った第2の面と、の両面が上方向を向くように前記被加工母材を傾ける、破砕刃の製造方法。
- 請求項1または請求項2に記載の破砕刃の製造方法であって、 前記被加工母材は、半径方向に突出した複数の突出部を有する肉厚円板状を成し、 前記破砕刃は、前記突出部の先端に形成された先端エッジを更に備え、 前記被加工母材における前記突出部の前記先端を切削することによって、前記突出部に先端面を形成し、 前記先端面を形成した後、前記先端面の上に複数の肉盛溶接層を積層して形成し、 前記先端面の上に形成された前記複数の肉盛溶接層を切削することによって、前記複数の肉盛溶接層のうち前記被加工母材から最も離れた肉盛溶接層が、前記先端エッジの刃先となるように前記先端エッジを削り出す、破砕刃の製造方法。
- 剪断式破砕機に用いられる破砕刃であって、 肉厚円板状を成す母材と、 前記母材の側面における外縁に形成されたサイドエッジと を備え、 前記母材は、前記側面の前記外縁において前記母材の厚さ方向および半径方向に凹んで段状を成す外縁段部を有し、 前記外縁段部の大きさは、前記厚さ方向よりも前記半径方向の方が長く、 前記サイドエッジは、 前記外縁段部の内周端から外周端までの間に形成された第1の肉盛溶接層と、 前記第1の肉盛溶接層のうち前記外周端側の外周側部位の上に形成された第2の肉盛溶接層と、 前記第1の肉盛溶接層のうち前記外周側部位とは異なる内周側部位から前記第2の肉盛溶接層の上に形成された第3の肉盛溶接層と、 前記第3の肉盛溶接層の上に形成された第4の肉盛溶接層と を含み、 前記第4の肉盛溶接層は、前記サイドエッジの刃先を形成する、破砕刃。
- 請求項4に記載の破砕刃であって、 前記母材は、半径方向に突出した複数の突出部を有する肉厚円板状を成し、 前記破砕刃は、前記突出部の先端に形成された先端エッジを更に備え、 前記先端エッジは、前記母材の突出部に積層された複数の肉盛溶接層を含み、 前記複数の肉盛溶接層のうち前記母材から最も離れた肉盛溶接層は、前記先端エッジの刃先を形成する、破砕刃。
Description
本明細書は、剪断式破砕機用の破砕刃およびその製造方法に関する技術を開示する。 被破砕物を破砕する剪断式破砕機には、半径方向に突出した複数の突出部を有する肉厚円板状を成す破砕刃を、用いたものが知られている(特許文献1,2を参照)。破砕刃における突出部の先端および側面の外縁には、被破砕物を剪断するために被破砕物に食い込ませる剪断エッジが形成されている。破砕刃の剪断エッジは、破砕処理を重ねることによって摩耗する。そのため、剪断エッジには耐摩耗が要求される。特許文献1,2には、肉盛溶接によって破砕刃の剪断エッジを形成または再生する技術について記載されている。 特開2012-196610号公報特開2022-70629号公報 破砕刃の構成を示す斜視図である。破砕刃の構成を示す説明図である。サイドエッジの詳細構造を示す拡大断面図である。先端エッジの詳細構造を示す拡大断面図である。破砕刃の製造方法を示す工程図である。母材の構成を示す説明図である。外縁段部が形成された母材の構成を示す説明図である。外縁段部の詳細構造を示す拡大断面図である。肉盛溶接層を施工する様子を示す説明図である。肉盛溶接層を施工する様子を示す説明図である。肉盛溶接層を施工する様子を示す説明図である。肉盛溶接層を施工する様子を示す説明図である。先端面が形成された母材の構成を示す説明図である。肉盛溶接層を施工する様子を示す説明図である。肉盛溶接層を施工する様子を示す説明図である。サイドエッジを形成する様子を示す説明図である。先端エッジを形成する様子を示す説明図である。 図1は、破砕刃100の構成を示す斜視図である。図2は、破砕刃100の構成を示す説明図である。図2(a)は、破砕刃100の側面を示す。図2(b)は、破砕刃100の正面を示す。 破砕刃100は、被破砕物(例えば、産業廃棄物)を破砕する剪断式破砕機(図示しない)に用いられる。破砕刃100は、母材110と、サイドエッジ130と、先端エッジ150とを備える。 母材110は、肉厚円板状を成す。母材110の材料は、靭性を有する鋼材(例えば、クロムモリブデン鋼)である。母材110は、2つの側面112と、複数の外周面114と、貫通孔116と、複数の突出部118とを有する。2つの側面112は、肉厚円板状を成す母材110の側面を構成する面である。複数の外周面114は、肉厚円板状を成す母材110の外周面を構成する面である。貫通孔116は、剪断式破砕機の回転軸(図示しない)に嵌り合う孔である。複数の突出部118は、肉厚円板状を成す母材110の半径方向に突出した部位である。本実施形態では、突出部118の個数は、5つである。他の実施形態では、突出部118の個数は、4つ以下であってもよいし、6つ以上であってもよい。 サイドエッジ130は、母材110の側面112における外縁に形成された剪断エッジである。サイドエッジ130は、2つの側面112の各々における外縁の全周に亘って形成されている。 先端エッジ150は、母材110の突出部118における先端に形成された剪断エッジである。先端エッジ150は、複数の突出部118の各々における先端の全域に亘って形成されている。 図3は、サイドエッジ130の詳細構造を示す拡大断面図である。図3は、図2(a)に示すF3-F3断面に対応する。サイドエッジ130は、母材110の外縁段部140pに形成されている。外縁段部140pは、母材110の側面112の外縁において母材110の厚さ方向および半径方向に凹んで段状を成す。外縁段部140pの大きさは、厚さ方向の長さL1よりも半径方向の長さL2の方が長い。サイドエッジ130は、刃面132と、刃面134と、刃先135と、肉盛溶接層210と、肉盛溶接層220と、肉盛溶接層230と、肉盛溶接層240とを有する。 サイドエッジ130の刃面132は、母材110の側面112と同一面上に形成された刃面である。サイドエッジ130の刃面134は、母材110の外周面114と同一面上に形成された刃面である。サイドエッジ130の刃先135は、刃面132と刃面134とが交わる角部である。 サイドエッジ130の肉盛溶接層210は、外縁段部140pの内周端141pから外周端149pまでの間に形成された第1の肉盛溶接層である。サイドエッジ130の肉盛溶接層220は、肉盛溶接層210のうち外周端149p側の外周側部位211に積層された第2の肉盛溶接層である。サイドエッジ130の肉盛溶接層230は、肉盛溶接層210のうち外周側部位211とは異なる内周側部位212から肉盛溶接層220の上に積層された第3の肉盛溶接層である。サイドエッジ130の肉盛溶接層240は、肉盛溶接層230の上に積層された第4の肉盛溶接層である。肉盛溶接層210~240の材料は、クロム、マンガン、モリブデンなどを含有し、靭性を有する鋼材である。肉盛溶接層210~240の材料は、母材110の材料よりも硬度が高い鋼材である。 図3に示すサイドエッジ130の刃面132には、肉盛溶接層230と、肉盛溶接層240とが露出している。刃面132には、第1の肉盛溶接層210が露出していてもよいし、露出していなくてもよい。図3に示すサイドエッジ130の刃面134には、肉盛溶接層210と、肉盛溶接層220と、肉盛溶接層230と、肉盛溶接層240とが露出している。刃面134には、第1の肉盛溶接層210が露出していてもよいし、露出していなくてもよい。サイドエッジ130の刃先135は、肉盛溶接層240によって形成されている。 図4は、先端エッジ150の詳細構造を示す拡大断面図である。図4は、図2(b)に示すF4-F4断面に対応する。先端エッジ150は、母材110の突出部118の先端面160pに形成されている。先端エッジ150は、刃面152と、刃面154と、刃先155と、肉盛溶接層310と、肉盛溶接層320と、肉盛溶接層330と、肉盛溶接層340とを有する。 先端エッジ150の刃面152は、突出部118において内側を向いた外周面114と同一面上に形成された刃面である。先端エッジ150の刃面1154は、突出部118において外側を向いた外周面114と同一面上に形成された刃面である。先端エッジ150の刃先155は、刃面152と刃面154とが交わる角部である。 先端エッジ150の肉盛溶接層310は、先端面160pの上に積層された第5の肉盛溶接層である。先端エッジ150の肉盛溶接層320は、肉盛溶接層310の上に積層された第6の肉盛溶接層である。先端エッジ150の肉盛溶接層330は、肉盛溶接層320の上に積層された第7の肉盛溶接層である。先端エッジ150の肉盛溶接層340は、肉盛溶接層330の上に積層された第8の肉盛溶接層である。肉盛溶接層340は、先端エッジ150を構成する複数の肉盛溶接層310~340のうち、先端面160pから最も離れた肉盛溶接層である。肉盛溶接層310~340の材料は、クロム、マンガン、モリブデンなどを含有し、靭性を有する鋼材である。肉盛溶接層310~340の材料は、母材110の材料よりも硬度が高い鋼材である。 先端エッジ150の刃面152,154には、複数の肉盛溶接層310~340が露出している。先端エッジ150の刃先155は、肉盛溶接層340によって形成されている。 図5は、破砕刃100の製造方法を示す工程図である。破砕刃100の製造者は、サイドエッジ130および先端エッジ150が形成される前の被加工母材である母材110Bを用意する(工程S110)。母材110Bは、新品の鋼材を破砕刃100と同等の形状に加工したものであってもよい。母材110Bは、サイドエッジ130および先端エッジ150が摩耗した使用済みの破砕刃100であってもよい。 図6は、母材110Bの構成を示す説明図である。図6(a)は、母材110Bの側面を示す。図6(b)は、母材110Bの正面を示す。母材110Bは、破砕刃100の母材110と同様に、2つの側面112と、複数の外周面114と、貫通孔116と、複数の突出部118とを有する。 図5の説明に戻り、母材110Bを用意した後(工程S110)、製造者は、切削加工によって母材110Bに外縁段部140を形成する(工程S120)。母材110Bの外縁段部140は、完成品である破砕刃100の外縁段部140pの元となる構造である。 図7は、外縁段部140が形成された母材110Bの構成を示す説明図である。図7(a)は、母材110Bの側面を示す。図7(b)は、母材110Bの正面を示す。図8は、外縁段部140の詳細構造を示す拡大断面図である。図8のF8-F8断面は、図7(a)に示すF8-F8断面に対応する。外縁段部140は、母材110Bにおける側面112の外縁130Bを切削することによって形成される。外縁段部140は、2つの側面112の各々における外縁の全周に亘って形成されている。外縁段部140は、母材110Bの側面112の外縁において母材110Bの厚さ方向および半径方向に凹んで段状を成す。 外縁段部140は、内周端141と、段部面142と、隅部145と、段部面148と、外周端149とを有する。内周端141は、側面112と段部面142とが交わる部位である。段部面142は、側面112に直交する面である。隅部145は、段部面142と段部面148とが直交する部位である。段部面148は、外周面114に直交する面である。外周端149は、外周面114と段部面148とが交わる部位である。外縁段部140の大きさは、厚さ方向の長さL3よりも半径方向の長さL4の方が長い。本実施形態では、L3=5mm、L4=15mmである。 図5の説明に戻り、外縁段部140を形成した後(工程S120)、製造者は、肉盛溶接によって外縁段部140に複数の肉盛溶接層210~240を積層する(工程S130)。肉盛溶接層210~240の材料は、母材110Bの材料よりも硬度が高い鋼材である。外縁段部140に肉盛溶接を施工する際(工程S130)、その肉盛溶接を施工する施工箇所における外縁段部140の段部面142と段部面148との両面が上方向を向くように母材110Bを傾けることが好ましい。 図9は、肉盛溶接層210を施工する様子を示す説明図である。図9のF9-F9断面は、図8のF8-F8断面に対応する部位である。製造者は、外縁段部140の内周端141から外周端149までに対して、半径方向へのウィービングM1による第1の肉盛溶接を側面112の全周に亘って施工することによって、外縁段部140の内周端141から外周端149までの間に肉盛溶接層210を形成する。これによって、母材110Bと肉盛溶接層210との境界には、外縁段部140に代えて外縁段部140pが形成される。 図10は、肉盛溶接層220を施工する様子を示す説明図である。図10のF10-F10断面は、図9のF9-F9断面に対応する部位である。製造者は、肉盛溶接層210を形成した後、肉盛溶接層210のうち外周端149p側の外周側部位211に対して、半径方向へのウィービングM2による第2の肉盛溶接を側面112の全周に亘って施工することによって、肉盛溶接層210における外周側部位211の上に肉盛溶接層220を積層する。 図11は、肉盛溶接層230を施工する様子を示す説明図である。図11のF11-F11断面は、図10のF10-F10断面に対応する部位である。製造者は、肉盛溶接層220を形成した後、肉盛溶接層210の外周側部位211とは異なる内周側部位212から肉盛溶接層220に対して、半径方向へのウィービングM3による第3の肉盛溶接を側面112の全周に亘って施工することによって、肉盛溶接層230を肉盛溶接層210oおよび肉盛溶接層220の上に積層する。 図12は、肉盛溶接層240を施工する様子を示す説明図である。図12のF12-F12断面は、図11のF11-F