JP-2026077419-A - 物標画像処理装置及び物標画像処理プログラム
Abstract
【課題】本開示は、レーダ装置を用いて、大型の物標を検出するのみならず、小型の物標を検出するために、レーダ受信電力が「小さな受信電力閾値」を超えるセルをクラスタリングするにあたり、小型の物標がクラッタと近接するときであっても、小型の物標をクラッタと分離して検出することを目的とする。 【解決手段】本開示では、各クラスタの全セルにおいて、ドップラ速度分布を作成したうえで、各クラスタにおいて、ドップラ速度分布が複数ピークを有するときに、各クラスタを複数ピークに対応する複数クラスタに分離することとした。具体的には、各クラスタにおいて、ドップラ速度分布が、速度変化につれて、第1閾値を経た後に、第1閾値と比べて小さい第2閾値を経たうえで、第1閾値に戻るときに、各クラスタをドップラ速度分布の複数ピークに対応する複数クラスタに分離することとした。 【選択図】図2
Inventors
- 諸星 博之
Assignees
- 日本無線株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20241025
Claims (7)
- レーダ装置から取得された物標画像において、レーダ受信電力が受信電力閾値を超えるセルをクラスタリングし、クラスタを抽出するクラスタ抽出部と、 各クラスタの全セルにおいて、ドップラ速度分布を作成する速度分布作成部と、 前記各クラスタにおいて、前記ドップラ速度分布が複数ピークを有するときに、前記各クラスタを前記複数ピークに対応する複数クラスタに分離し、前記ドップラ速度分布が単数ピークを有するときに、前記各クラスタを分離せず維持するクラスタ分離部と、 を備えることを特徴とする物標画像処理装置。
- 前記クラスタ分離部は、前記各クラスタにおいて、前記ドップラ速度分布が隣接ピーク間に深いボトムを有するときに、前記各クラスタを前記隣接ピークに対応する複数クラスタに分離し、前記ドップラ速度分布が前記隣接ピーク間に浅いボトムを有するときに、前記各クラスタを前記隣接ピークに対応する複数クラスタに分離せず維持する ことを特徴とする、請求項1に記載の物標画像処理装置。
- 前記クラスタ分離部は、前記各クラスタにおいて、前記ドップラ速度分布が前記隣接ピーク間に小さい度数差分を有するときに、前記各クラスタを前記隣接ピークに対応する複数クラスタに分離し、前記ドップラ速度分布が前記隣接ピーク間に大きい度数差分を有するときに、前記各クラスタを前記隣接ピークに対応する複数クラスタに分離せず維持する ことを特徴とする、請求項2に記載の物標画像処理装置。
- 前記クラスタ分離部は、前記各クラスタにおいて、前記ドップラ速度分布が前記隣接ピーク間に大きい速度差分を有するときに、前記各クラスタを前記隣接ピークに対応する複数クラスタに分離し、前記ドップラ速度分布が前記隣接ピーク間に小さい速度差分を有するときに、前記各クラスタを前記隣接ピークに対応する複数クラスタに分離せず維持する ことを特徴とする、請求項3に記載の物標画像処理装置。
- レーダ装置から取得された物標画像において、レーダ受信電力が受信電力閾値を超えるセルをクラスタリングし、クラスタを抽出するクラスタ抽出部と、 各クラスタの全セルにおいて、ドップラ速度分布を作成する速度分布作成部と、 前記各クラスタにおいて、(1)前記ドップラ速度分布が、速度変化につれて、第1閾値を経た後に、前記第1閾値と比べて小さい第2閾値を経たうえで、前記第1閾値に戻るときに、前記各クラスタを前記ドップラ速度分布の複数ピークに対応する複数クラスタに分離し、(2)前記ドップラ速度分布が、速度変化につれて、当該(1)の場合に記載の度数変化を示さないときに、前記各クラスタを分離せず維持するクラスタ分離部と、 を備えることを特徴とする物標画像処理装置。
- 前記クラスタ分離部は、前記各クラスタにおいて、(1)前記ドップラ速度分布が、前記第1閾値を超える強いピークと、前記第1閾値を超えない弱いピークと、の間の速度差分として、前記第1閾値及び前記第2閾値の少なくともいずれかに基づき定める、前記強いピークの裾の長さに対して、所定倍を超えるときに、前記各クラスタを前記強いピーク及び前記弱いピークに対応する複数クラスタに分離し、(2)前記ドップラ速度分布が、当該(1)の場合に記載の速度差分を示さないときに、前記各クラスタを分離せず維持する ことを特徴とする、請求項5に記載の物標画像処理装置。
- 請求項1から6のいずれかに記載の物標画像処理装置が備える各処理部が実行する各処理ステップを、順にコンピュータに実行させるための物標画像処理プログラム。
Description
本開示は、レーダ装置を用いて、物標をクラッタと分離して検出する技術に関する。 レーダ装置を用いて、船舶等の物標を波浪等のクラッタと分離して検出する技術が、特許文献1等に開示されている。特許文献1では、レーダ装置から取得された物標画像において、DBSCAN(Density-Based Spatial Clustering of Applications with Noise)等を用いて、レーダ受信電力が受信電力閾値を超えるセルをクラスタリングし、クラスタを抽出する。 特開2024-086562号公報 従来技術のクラスタ抽出処理の解決課題を示す図である。本開示の物標画像処理システムの構成を示す図である。本開示のクラスタ抽出処理の解決手段を示す図である。本開示のクラスタ分離処理の第1の手順を示す図である。本開示のクラスタ分離処理の第2の手順を示す図である。本開示のクラスタ分離処理の第1の具体例を示す図である。本開示のクラスタ分離処理の第2の具体例を示す図である。本開示のクラスタ分離処理の第3の具体例を示す図である。本開示のクラスタ分離処理の第4の具体例を示す図である。本開示のクラスタ分離処理の第5の具体例を示す図である。本開示のクラスタ分離処理の第6の具体例を示す図である。従来技術及び本開示のクラスタ抽出処理の結果を示す図である。 添付の図面を参照して本開示の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本開示の実施の例であり、本開示は以下の実施形態に制限されるものではない。 (本開示の物標画像処理システムの構成) 本開示の物標画像処理システムの構成を図2に示す。物標画像処理システムSは、レーダ装置1、物標画像処理装置2及びレーダ表示装置3を備える。レーダ装置1は、レーダ照射信号を送信し、レーダ反射信号を受信する。物標画像処理装置2は、物標画像取得部21、クラスタ抽出部22、速度分布作成部23及びクラスタ分離部24を備え、図4、5に示す物標画像処理プログラムをコンピュータにインストールし実現することができる。レーダ表示装置3は、物標の位置、速度及び追尾結果を表示する。 本開示のクラスタ抽出処理の解決手段を図3に示す。本開示でも、大型の船舶等の物標を検出するのみならず、小型の船舶V又はブイ等の物標を検出するために、レーダ受信電力が「小さな受信電力閾値」を超えるセルをクラスタリングする必要がある。しかし、小型の船舶V又はブイ等の物標が波浪W等のクラッタと近接するときに、小型の船舶V又はブイ等の物標を波浪W等のクラッタと分離して検出することができない。 本開示では、各クラスタの全セルにおいて、ドップラ速度分布を作成したうえで、各クラスタにおいて、ドップラ速度分布が複数ピークを有するときに、各クラスタを複数ピークに対応する複数クラスタ(小型の船舶V又はブイ等の物標及び波浪W等のクラッタ)に分離することとした。具体的には、各クラスタにおいて、ドップラ速度分布が、速度変化につれて、第1閾値を経た後に、第1閾値と比べて小さい第2閾値を経たうえで、第1閾値に戻るときに、各クラスタをドップラ速度分布の複数ピークに対応する複数クラスタ(小型の船舶V又はブイ等の物標及び波浪W等のクラッタ)に分離することとした。 すると、小型の船舶V又はブイ等の物標を追尾するときに、小型の船舶V又はブイ等の物標を波浪W等のクラッタと一体化しないで、追尾物標の特徴量(重心位置、照射面積、最大受信電力又は平均ドップラ速度等)がずれないため、物標追尾の精度が高くなる。 なお、図3では、小型の船舶V又はブイ等の物標と近接する波浪W等の2個のクラッタは、空間的に均一な海上風及び表面流によるものであるため、空間的に均一なドップラ速度分布を有しており、発生過程はランダムであるものの、速度分布は安定している。 また、図3では、小型の船舶V又はブイ等の物標を、波浪W等のクラッタと分離して検出しているが、変形例として、小型のヘリコプター(ロータの旋回を検出することができる。)又は航空機等の物標を、雨雲等のクラッタと分離して検出してもよい。 本開示のクラスタ分離処理の第1の手順を図4に示す。本開示のクラスタ分離処理の第2の手順を図5に示す。図4では、本開示のクラスタ分離処理の「概念的な手順」を示す。図5では、本開示のクラスタ分離処理の「具体的な手順」を示す。 物標画像取得部21は、レーダ装置1から各スキャン毎に物標画像を取得する。クラスタ抽出部22は、レーダ装置1から取得された物標画像において、DBSCAN(Density-Based Spatial Clustering of Applications with Noise)等を用いて、レーダ受信電力が受信電力閾値を超えるセルをクラスタリングし、クラスタを抽出する(ステップS1、S11)。 速度分布作成部23は、各クラスタの全セルにおいて、ドップラ速度分布を作成する(ステップS2、S12)。ここで、速度分布作成部23は、各クラスタのセル数に応じて、各階級の度数が十分に多くなるように、各階級の速度幅を設定することが望ましく、ドップラ速度の分解能に応じて、各階級の速度幅を設定することが望ましい。 クラスタ分離部24は、各クラスタにおいて、ドップラ速度分布に基づいて(ステップS3~S6、S13~S16)、各クラスタを複数ピークに対応する複数クラスタに分離するか(ステップS7、S18)、各クラスタを分離せず維持するか(ステップS8、S17)、を判定する。以下では、クラスタ分離部24の処理の具体例を説明する。 (本開示のクラスタ分離処理の第1、2の具体例) 本開示のクラスタ分離処理の第1の具体例を図6に示す。図6では、小型の船舶Vの物標は、低い波浪Wのクラッタのみと近接しており、直進している。 図6の場合の各クラスタにおいて、ドップラ速度分布は、ドップラ速度Vdの周りに、狭いドップラ速度幅Vwをなす、単数ピークを有する(ステップS3、NO)。ここで、ドップラ速度分布が、狭いドップラ速度幅Vwをなすのは、小型の船舶Vの物標が、レーダ装置1から見て、ひとかたまりの物標として移動しているからである。 あるいは、ドップラ速度分布は、速度変化につれて、第1閾値を経た後に、第1閾値と比べて小さい第2閾値を経たうえで、第1閾値に戻るような、度数変化を示さない(ステップS13、S14においてNO)。そして、ドップラ速度分布は、第1閾値を超える強いピークと、第1閾値を超えない弱いピークと、の間の速度差分として、第1閾値及び第2閾値の少なくともいずれかに基づき定める、強いピークの裾の長さに対して、所定倍を超えるような、速度差分を示さない(ステップS15、S16においてNO)。 そこで、クラスタ分離部24は、図6の場合の各クラスタを分離せず維持する(ステップS8、S17)。よって、小型の船舶V又はブイ等の物標が、波浪W等のクラッタと近接せず、直進するときであっても、小型の船舶V又はブイ等の物標を、過剰に分離せず検出することができる。なお、第1閾値及び第2閾値は、図6の場合が図7~11の場合と区別されるように、ドップラ速度分布の最大度数の所定倍(1倍未満)に設定される。 本開示のクラスタ分離処理の第2の具体例を図7に示す。図7では、小型の船舶Vの物標は、中央付近(操舵室)において両端付近(船首・船尾)と比べて大きい照射面積を有し、低い波浪Wのクラッタのみと近接しており、中央付近を中心として旋回している。 図7の場合の各クラスタにおいて、ドップラ速度分布は、ドップラ速度Vdの周りに、広いドップラ速度幅Vwをなす、単数ピークを有する(ステップS3、NO)。ここで、ドップラ速度分布が、広いドップラ速度幅Vwをなすのは、小型の船舶Vの物標が、レーダ装置1から見て、船首/船尾が遠ざかる/近づくように移動しているからである。 あるいは、ドップラ速度分布は、速度変化につれて、第1閾値を経た後に、第1閾値と比べて小さい第2閾値を経たうえで、第1閾値に戻るような、度数変化を示さない(ステップS13、S14においてNO)。そして、ドップラ速度分布は、第1閾値を超える強いピークと、第1閾値を超えない弱いピークと、の間の速度差分として、第1閾値及び第2閾値の少なくともいずれかに基づき定める、強いピークの裾の長さに対して、所定倍を超えるような、速度差分を示さない(ステップS15、S16においてNO)。 そこで、クラスタ分離部24は、図7の場合の各クラスタを分離せず維持する(ステップS8、S17)。よって、小型の船舶V又はブイ等の物標が、波浪W等のクラッタと近接せず、旋回するときであっても、小型の船舶V又はブイ等の物標を、過剰に分離せず検出することができる。なお、第1閾値及び第2閾値は、図7の場合が図6、8~11の場合と区別されるように、ドップラ速度分布の最大度数の所定倍(1倍未満)に設定される。また、ドップラ速度分布の平均値又は中央値と比べて、一定以上も離れた値について、一定以内に収まる値と別個に、各クラスタを過剰に分離するような閾値処理を実行しない。 (本開示のクラスタ分離処理の第3、4の具体例) 本開示のクラスタ分離処理の第3の具体例を図8に示す。図8では、小型の船舶Vの物標は、高い波浪Wのクラッタと近接しており、直進している。 図8の場合の各クラスタにおいて、ドップラ速度分布は、ドップラ速度Vd1、Vd2の周りに、複数ピークを有し(ステップS3、YES)、隣接ピーク間に深いボトムを有し(ステップS4、YES)、隣接ピーク間に小さい度数差分を有する(ステップS5、YES)。ここで、ドップラ速度分布が、ドップラ速度Vd1、Vd2の周りに複数のピークを有するのは、小型の船舶Vの物標が、レーダ装置1から見て、ひとかたまりの物標として移動しており、高い波浪W等のクラッタが、レーダ装置1から見て、空間的に均一な速度で移動しているからである。そして、ドップラ速度分布が、隣接ピーク間に深いボトムを有するのは、ドップラ速度Vd1、Vd2の周りの複数のピークが離れているからである。 あるいは、ドップラ速度分布は、速度変化につれて、第1閾値を経た後に(1つ目のピークを検出)、第1閾値と比べて小さい第2閾値を経たうえで(1つ目のボトムを検出)、第1閾値に戻る(2つ目のピークを検出)(ステップS13、S14においてYES)。 そこで、クラスタ分離部24は、図8の場合の各クラスタを複数ピーク(ここでは、2個のピーク)に対応する複数クラスタ(ここでは、2個のクラスタ)に分離する(ステップS7、S18)。例えば、クラスタ分離部24は、2個のピークの間の中間速度又はドップラ速度分布の最低度数速度を、速度閾値Vthとして閾値処理を実行すればよい。よって、小型の船舶V又はブイ等の物標が、波浪W等のクラッタと近接するときであっても、小型の船舶V又はブイ等の物標を、波浪W等のクラッタと分離して検出することができる。なお、第1閾値及び第2閾値は、図8の場合が図6、7、9~11の場合と区別されるように、ドップラ速度分布の最大度数の所定倍(1倍未満)に設定される。 本開示のクラスタ分離処理の第4の具体例を図9に示す。図9では、小型の船舶Vの物標は、中央付近(貨物室)において両端付近(船首・船尾)と比べて小さい照射面積を有し、低い波浪Wのクラッタのみと近接しており、中央付近を中心として旋回している。 図9の場合の各クラスタにおいて、ドップラ速度分布は、ドップラ速度Vd1、Vd2の周りに、複数ピークを有し(ステップS3、YES)、隣接ピーク間に浅いボトムを有する(ステップS4、NO)。ここで、ドップラ速度分布が、ドップラ速度Vd1、Vd2の周りに複数のピークを有するのは、小型の船舶Vの物標が、レーダ装置1から見て、船首/船尾が遠ざかる/近づくように移動しているからである。そして、ドップラ速度分布