JP-2026077457-A - 熱可塑性樹脂シート、熱可塑性樹脂シートの製造方法および熱可塑性樹脂シートを備える電池の製造方法
Abstract
【課題】熱可塑性樹脂シートの歪みを抑えられる。 【解決手段】熱可塑性樹脂シートは、熱可塑性樹脂のシートであって、熱膨張率が前記熱可塑性樹脂よりも低いシート状の芯材を有する。 【選択図】図1
Inventors
- 舩橋 輝
- 大山 貴之
Assignees
- NOK株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20241025
Claims (11)
- 熱可塑性樹脂のシートであって、 熱膨張率が前記熱可塑性樹脂よりも低いシート状の芯材を有する熱可塑性樹脂シート。
- 前記芯材の融点は、前記熱可塑性樹脂の融点よりも高い、 請求項1に記載の熱可塑性樹脂シート。
- 前記芯材の耐熱温度は、前記熱可塑性樹脂の融点よりも高い、 請求項1に記載の熱可塑性樹脂シート。
- 前記芯材は樹脂である、 請求項1に記載の熱可塑性樹脂シート。
- 前記芯材は繊維構造体である、 請求項1に記載の熱可塑性樹脂シート。
- 前記芯材に熱可塑性樹脂が含浸している、 請求項1に記載の熱可塑性樹脂シート。
- 前記芯材は、繊維構造体であり、その繊維の一本一本が、前記熱可塑性樹脂よりも融点が高い内側部分と、内側部分よりも融点が低い外側部分とを含む二重構造を有し、 前記外側部分の融点は、前記熱可塑性樹脂の融点と同じかそれよりも低い、 請求項1に記載の熱可塑性樹脂シート。
- 請求項1から7のいずれかに記載の熱可塑性樹脂シートの製造方法であって、 前記芯材を前記熱可塑性樹脂のシートで挟み込むことを含む、 熱可塑性樹脂シートの製造方法。
- 請求項1から7のいずれかに記載の熱可塑性樹脂シートの製造方法であって、 前記芯材を前記熱可塑性樹脂に浸漬させることを含む、 熱可塑性樹脂シートの製造方法。
- 電池の製造方法であって、 集電体および請求項1から7のいずれかに記載の熱可塑性樹脂シートを含む構成要素を準備することと、 準備された構成要素を組み立てることを備え、 前記組み立てることは、集電体で前記熱可塑性樹脂シートを挟み込んだ状態で前記熱可塑性樹脂シートを加熱することを含む、 電池の製造方法。
- 前記加熱することは、前記熱可塑性樹脂の融点よりも高く、前記芯材の融点よりも低い温度に加熱することを含む、 請求項10に記載の電池の製造方法。
Description
本開示は、熱可塑性樹脂シート、熱可塑性樹脂シートの製造方法および熱可塑性樹脂シートを備える電池の製造方法に関する。 2つの部材を一定の間隔を保って接合させる接着シートとして機能する熱可塑性樹脂シートが知られている。例えば、特許文献1は、表面処理により導入された官能基を表面に有し、初期接着性および耐電解液接着性に優れる熱可塑性樹脂シートを提案する。この他にも、2つの部材の間を封止する封止シートとして機能する熱可塑性樹脂シートが知られている。 国際公開第2015/198737号公報 実施の形態に係る熱可塑性樹脂シートの断面図である。図1の熱可塑性樹脂シートの製造工程を示す工程図である。図1の熱可塑性樹脂シートを備える電池を示す図である。図4(a)、(b)は、比較例に係る熱可塑性樹脂シートを備える電池を示す図である。図3の電池の製造工程を示す工程図である。変形例に係る熱可塑性樹脂シートの断面図である。変形例に係る熱可塑性樹脂シートの芯材が繊維構造体である場合における多数の繊維のうちの或る一本の繊維を示す断面図である。 実施の形態を具体的に説明する前に、実施の形態の概要を説明する。本実施の形態は、熱可塑性樹脂シートに関する。熱可塑性樹脂シートは、2つの部材を一定の間隔を保って接合させる接着シートとして機能する。この場合、熱可塑性樹脂シートは、熱可塑性樹脂が溶融することで2つの部材の表面の細かい凹凸にまで入り込み、その状態で熱可塑性樹脂が固まることで、2つの部材と熱可塑性樹脂シートとが、つまりは熱可塑性樹脂を介して2つの部材同士が接合される。また、熱可塑性樹脂シートは、2つの部材の間を封止する封止シートとして機能する。この場合、熱可塑性樹脂シートは、熱可塑性樹脂が溶融することで2つの部材の表面の細かい凹凸にまで入り込むことで、十分な封止性能を発揮する。 いずれにせよ、熱可塑性樹脂シートを2つの部材の間に装着する際には熱可塑性樹脂シートを加熱してその熱可塑性樹脂を溶融させるが、例えば2つの部材が金属などの線熱膨張率が低い場合などに、熱可塑性樹脂と2つの部材との線熱膨張率の違いによって熱可塑性樹脂シートが歪む場合がある。これに対し本実施の形態では、熱可塑性樹脂シートは熱可塑性樹脂よりも線熱膨張率が低い芯材を有する。これにより、熱可塑性樹脂シート全体としての線熱膨張率は低くなり、したがって熱可塑性樹脂シートと2つの部材との線熱膨張率の差は小さくなり、熱可塑性樹脂シートの歪みが抑えられる。 以下、好適な実施の形態について図面を参照しながら説明する。実施の形態は、開示を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも開示の本質的なものであるとは限らない。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。 図1は、実施の形態に係る熱可塑性樹脂シート100の断面図である。図1では、熱可塑性樹脂シート100は、第1部材10と第2部材との間に装着されている。熱可塑性樹脂シート100は、第1部材10と第2部材12とを一定の間隔を保って接合させる接着シートおよび/または第1部材10と第2部材12との間を封止する封止シートとして機能する。 熱可塑性樹脂シート100は、シート状の芯材110と、熱可塑性樹脂の層である2つの熱可塑性樹脂層120と、を含む。芯材110は、2つの熱可塑性樹脂層120によって挟み込まれている。つまり、熱可塑性樹脂シート100は、シート状の芯材110を有する熱可塑性樹脂のシートである。 芯材110および2つの熱可塑性樹脂層120の厚みの大小関係は特に問わない。つまり、芯材110が熱可塑性樹脂層120より厚くてもよいし、熱可塑性樹脂シート100が熱可塑性樹脂層120より薄くてもよい。2つの熱可塑性樹脂層120の厚みは、典型的には互いに同じであるが、互いに異なっていてもよい。 熱可塑性樹脂層120は、低い線熱膨張率、詳しくは5.0×10-4以下の線熱膨張率を有してもよい。この場合、部材10,12が金属(例えばアルミニウム、ステンレス、銅、ニッケルなど)であっても、すなわち部材10,12が低い線熱膨張率を有する場合であっても、熱可塑性樹脂層120と部材10,12との線熱膨張率の差が小さいため、熱可塑性樹脂層120ひいては熱可塑性樹脂シート100の歪みが抑えられる。 熱可塑性樹脂層120は、好ましくは、耐電解液性を有する。ここでの「耐電解液性」とは、電解液に対する耐性をいい、電解液と接触しても化学反応を起こさず、したがって電解液と接触しても劣化しない性質をいう。熱可塑性樹脂層120が耐電解液性を有する場合、熱可塑性樹脂シート100を電解液と接触する環境で用いることができる。 熱可塑性樹脂層120は、好ましくは、耐電解液接着性に優れる。ここでの「耐電解液接着性」とは、電解液に接触しても接着力が維持される性質をいう。熱可塑性樹脂層120が耐電解液接着性に優れる場合、熱可塑性樹脂シート100は、電解液と接触する環境における接着シートとして用いることができる。 熱可塑性樹脂層120は、表面処理によって官能基が付与されたポリオレフィン系樹脂であってもよい。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体が例示される。この場合、熱可塑性樹脂層120は、耐電解液接着性に優れ、かつ、初期接着性に優れる。ここでの「初期接着性」とは、接着直後の接着性であり、「耐電解液接着性」との対比では、電解液に接触する前の接着性ともいえる。 熱可塑性樹脂層120は、好ましくは、低いヤング率、詳しくは100MPa以下のヤング率を有する。この場合、熱可塑性樹脂層120は部材10,12から剥がれにくい。 熱可塑性樹脂層120は、好ましくは、吸湿性が低い。ここで、接着時などに熱可塑性樹脂シート100を加熱するが、熱可塑性樹脂層120に吸収されていた水が熱を加えられることによって気化して熱可塑性樹脂層120から抜けていったあとに熱可塑性樹脂層120に穴が残ることがあり、穴を起点として熱可塑性樹脂層120が破損するおそれがある。したがって、熱可塑性樹脂層120の吸湿性は低いほど好ましい。 芯材110は、熱可塑性樹脂よりも低い線熱膨張率を有する。これにより、熱可塑性樹脂シート100全体としての線熱膨張率は、熱可塑性樹脂シート100が芯材110を有しない場合、すなわち熱可塑性樹脂シート100が熱可塑性樹脂層120だけで構成される場合と比べて低くなる。したがって、部材10,12が金属すなわち低い線熱膨張率を有する場合であっても、熱可塑性樹脂シート100と部材10,12との線熱膨張率の差は小さく、熱可塑性樹脂シート100の歪みが抑えられる。芯材110は、金属と同程度の低い線熱膨張率を有するポリエステル系樹脂、具体的にはPET(ポリエチレンテレフタレート)で形成されてもよい。 芯材110が融点を持つ素材(例えば樹脂、金属など)で形成される場合、芯材110の融点は、好ましくは、熱可塑性樹脂の融点よりも高い。これにより、熱可塑性樹脂シート100の装着時において熱可塑性樹脂シート100を熱可塑性樹脂の融点よりも高く芯材110の融点よりも低い温度で加熱すれば、芯材110は溶融しないため、芯材110の形状を維持できる。熱可塑性樹脂層120は、形状が維持される芯材110が存在することで、溶融したときの面方向への広がりが抑えられる。 芯材110が融点を持たない素材(例えば木や紙など)で形成される場合、芯材110の耐熱温度は、好ましくは、熱可塑性樹脂の耐熱温度よりも高い。耐熱温度は、芯材110がその形状を維持できる温度であってもよい。これにより、熱可塑性樹脂シート100の装着時において熱可塑性樹脂シート100を熱可塑性樹脂の融点よりも高く芯材110の耐熱温度よりも低い温度で加熱すれば、芯材110の形状を維持できる。熱可塑性樹脂層120は、形状が維持される芯材110が存在することで、溶融したときの面方向への広がりが抑えられる。 芯材110は、好ましくは、熱可塑性樹脂が含浸可能な構造を有し、詳しくは、少なくとも表面に細孔や微小な凹凸を有する。この場合、芯材110と熱可塑性樹脂層120との接触面積が増すため、芯材と熱可塑性樹脂との結合力が向上する。芯材110は、熱可塑性樹脂が含浸可能な構造として、繊維から構成される繊維構造体であってもよい。例えば、芯材110は、不織布状、織物状または編物状の繊維構造体であってもよい。この場合、芯材110は、樹脂製または金属製であってもよい。また、芯材110は、木製、具体的には紙であってもよい。 芯材110は、表面に細孔や微小な凹凸を有しない部材であってもよい。この場合、芯材110は、樹脂製、金属製などの板材であってもよい。 芯材110は、好ましくは、耐電解液性を有する。この場合、芯材110が露出する場合でも熱可塑性樹脂シート100を電解液と接触する環境で用いることができる。 芯材110は、好ましくは、熱可塑性樹脂層120との密着性に優れる。この場合、芯材110から熱可塑性樹脂層120が剥がれにくい。 芯材110は、好ましくは、吸湿性が低く、例えば熱可塑性樹脂層120よりも吸湿性が低い。吸湿性が低いことが好ましい理由は、熱可塑性樹脂層120と同様である。 以上が、熱可塑性樹脂シート100の構成である。続いて、熱可塑性樹脂シート100の製造方法を説明する。 図2は、熱可塑性樹脂シート100の製造工程S10を示す工程図である。製造工程S10は、芯材110および熱可塑性樹脂を準備する準備工程S12と、準備された芯材110および熱可塑性樹脂を用いて熱可塑性樹脂シート100を形成する形成工程S14と、を含む。 例えば、形成工程S14では、2枚の熱可塑性樹脂のシートで芯材110を挟み込み、さらに加熱するとともに加圧することで、芯材110に熱可塑性樹脂を含浸させるとともに芯材110を挟み込む2つの熱可塑性樹脂層120を形成する。 また例えば、形成工程S14では、ロール・ツー・ロールで芯材110を搬送し、その搬送中に芯材110を溶融された熱可塑性樹脂に浸漬することで、芯材110に熱可塑性樹脂を含浸させるとともに芯材110を挟み込む2つの熱可塑性樹脂層120を形成する。 続いて、熱可塑性樹脂シート100の適用例を説明する。 図3は、熱可塑性樹脂シート100を備える電池200を示す図である。電池200は、バイポーラ型電池である。電池200は、矩形の板状またはシート状の集電体202のそれぞれの面に正極層204および負極層206が積層され、それらを複数重ねた構造を有している。向かい合う正極層204と負極層206との間にはセパレータ208が設けられている。隣り合う集電体202は、2枚の熱可塑性樹脂シート100によって一定の間隔を保って接合されている。セパレータ208は、その2枚の熱可塑性樹脂シート100に周縁を挟まれることによって隣り合う集電体202の間で保持されている。電池200の内部には、電解液210が充填されており、熱可塑性樹脂シート100によって封止されている。つまり、この電池200では、熱可塑性樹脂シート100は、接着シート、兼、封止シートとして機能している。 集電体202は、アルミニウム、ステンレス、銅、ニッケルなどの金属であり、低い線熱膨張率、詳しくは1.0×10-4以下の非常に低い線熱膨張率を有する。これに対し、熱可塑性樹脂シート100は、芯材110を有し、芯材110は熱可塑性樹脂層120よりも低い線熱膨張率を有するため、熱可塑性樹脂シート100全体としての線熱膨張率は、熱可塑性樹脂シート100が芯材110を有しない場合と比べて低くなる、すなわち集電体202の線熱膨張率に近くなる。したがって、後述のように電池200を組み立てるために熱可