JP-2026077461-A - 皮膚外用剤
Abstract
【課題】角層の重層化を抑制する皮膚外用剤を提供する。 【解決手段】皮膚外用剤は、以下の成分(A)~(C)を含有する。上記成分(A)の含有量が2質量%以上50質量%以下である。上記成分(B)の含有量が2質量%以上60質量%以下である。上記成分(A)に対する上記成分(C)の質量比(C)/(A)が0.05以上1以下である。 (A)成分(A1)及び成分(A2)の少なくとも一方を含む粒子状酸化チタン (A1)厚さが30nm以上360nm以下で、アスペクト比が50以上300以下である板状酸化チタン (A2)平均粒径が350nm以上2,500nm以下である球状酸化チタン (B)25℃で液体状の不揮発性油 (C)両末端が変性された重合体であり、HLB値が8未満である非イオン界面活性剤 【選択図】なし
Inventors
- 須藤 美由紀
- 梶原 啓吾
Assignees
- 花王株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20241025
Claims (3)
- 以下の成分(A)~(C)を含有し、 前記成分(A)の含有量が2質量%以上50質量%以下であり、 前記成分(B)の含有量が2質量%以上60質量%以下であり、 前記成分(A)に対する前記成分(C)の質量比(C)/(A)が0.05以上1以下である 皮膚外用剤。 (A)成分(A1)及び成分(A2)の少なくとも一方から構成される粒子状酸化チタン (A1)厚さが30nm以上360nm以下で、アスペクト比が50以上300以下である板状酸化チタン (A2)平均粒径が350nm以上2,500nm以下である球状酸化チタン (B)25℃で液体状の不揮発性油 (C)両末端が変性された重合体であり、HLB値が8未満である非イオン界面活性剤
- 前記成分(C)が両末端ポリヒドロキシステアリン酸変性ポリエーテルを含む 請求項1に記載の皮膚外用剤。
- 前記成分(C)がジポリヒドロキシステアリン酸ポリエチレングリコールを含む 請求項2に記載の皮膚外用剤。
Description
本発明は、皮膚外用剤に関する。 特許文献1,2及び非特許文献1には、皮膚の最表層を構成する角層の重層化を抑制するための皮膚外用剤が開示されている。特許文献1に係る皮膚外用剤は、ユーカリ又はその抽出物、及びツツジ科スノキ属植物又はその抽出物(エキス)を有効成分としている。特許文献2に係る皮膚外用剤は、角層の重層化を亢進させる角層細胞中のデスモグレインを減少させる作用を有するアスタキサンチンを有効成分としている。非特許文献1に係る皮膚外用剤は、ローズマリーエキスを有効成分としている。 特開2024-049127号公報特開2016-037501号公報 石田喬裕ら著「ローズマリーによる角層剥離酵素の活性増加を介した肌くすみの軽減」日本化粧品技術者会誌 54(3),p258-263 以下、本発明の実施形態を説明する。本発明は以下に示す実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得る。 [皮膚外用剤] ・概要 本願の発明者は、皮膚に入射する赤外線によって角層が重層化しやすいことを角層研究の分野で初めて見出した。通常、角層は数週間のサイクルで垢として剥がれ落ちるが、赤外線の入射を多く受けた皮膚では、古い角層が皮膚から剥がれずに皮膚に留まることで、角層の重層化が進行する傾向を見出した。これに対し、本実施形態に係る皮膚外用剤は、皮膚への赤外線の入射量を低減することで、角層の重層化を抑制することができる。つまり、本実施形態に係る皮膚外用剤は、角層に加わるダメージの低減によって角層の重層化を抑制する点で、既にダメージが加わった角層を修復する作用を有するエキスを有効成分とする皮膚外用剤とは異なる。 本実施形態に係る皮膚外用剤は、粒子状酸化チタンである成分(A)と、25℃で液体状の不揮発性油である成分(B)と、非イオン界面活性剤である成分(C)と、を含有する。成分(A)は、板状酸化チタンである成分(A1)及び球状酸化チタンである成分(A2)の少なくとも一方から構成される。成分(A1)では、厚さが30nm以上360nm以下で、アスペクト比が50以上300以下である。成分(A2)では、平均粒径が350nm以上2,500nm以下である。成分(A)は、成分(A1)を含むことが好ましく、成分(A1)及び成分(A2)の両方を含むことが更に好ましい。なお、本実施形態に係る皮膚外用剤は、成分(A)とは異なる構成の粒子状酸化チタンを含んでいてもよい。 板状酸化チタンである成分(A1)は、板状の酸化チタンの粒子である。ここで、板状とは、特に限定されないが、例えば、SEM(走査電子顕微鏡)を用いて粒子を観察し、それぞれの断面の厚みと長さを測定した上で各アスペクト比(長さ/厚み)を計算し、アスペクト比が5以上となる粒子形状のことをいう。また、板状とは、形状が狭義の板状の他、薄片状等の形状の粉体も含まれる。 成分(A1)は、赤外線を光の干渉メカニズムにより反射する性質を有する。このため、本実施形態に係る皮膚外用剤では、皮膚に入射する赤外線を板状酸化チタン(A1)によって反射させ、皮膚への赤外線の入射量を低減することで、角層の重層化を抑制することができる。成分(A1)が角層重層化抑制効果を持つ理由については明らかになっていないが、板状酸化チタン(A1)が光の干渉メカニズムにより780nm~1,800nmの波長範囲を含む光を選択的に干渉させる性質を有するためであると考えられる。 球状酸化チタンである成分(A2)は、球状の酸化チタンの粒子である。なお、「球状」には、真球状及び略真球状も含まれるものとする。成分(A2)は、成分(A1)ほど効率的に赤外線を反射しないものの、粒径が比較的大きものを用いることで、赤外線の反射を補助する作用が得られる。 皮膚外用剤における成分(A)の含有量は、皮膚への赤外線の入射量を低減させるためには多いことが好ましく、塗布された皮膚の白浮きを軽減させるためには少ないことが好ましい。これらの観点から、本実施形態に係る皮膚外用剤では、成分(A)の含有量が、2質量%以上50質量%以下であり、好ましくは6質量%以上24質量%以下であり、より好ましくは8質量%以上20質量%以下であり、更に好ましくは10質量%以上16質量%以下である。 一般的に、酸化チタンは、可視光を散乱させる作用が少なからずある。このため、酸化チタンに被覆された皮膚は、不自然な程に白く見えることがある。この点、本実施形態に係る皮膚外用剤では、不揮発性油である成分(B)及び非イオン界面活性剤である成分(C)が、粒子状酸化チタンである成分(A)による赤外線の入射量を低減する作用を損なうことなく、成分(A)に被覆された皮膚が不自然に白く見えることを抑える作用を有する。 具体的に、不揮発性油である成分(B)は、皮膚上に形成される皮膚外用剤の塗布膜を均一化する作用を有する。本実施形態に係る皮膚外用剤は、成分(B)の作用によって、少ない塗布量においても皮膚を隙間なく被覆することができる。したがって、本実施形態に係る皮膚外用剤では、塗布量が少なくても角層重層化抑制効果が得られ、塗布後の仕上がりにおいて、適度なカバー力がありつつも、白浮きがない見た目が得られやすい。 非イオン界面活性剤である成分(C)は、皮膚上において成分(A)の白さを抑制する作用を有する。更に、非イオン界面活性剤である成分(C)は、成分(A)の分散性を高める作用を有する。したがって、本実施形態に係る皮膚外用剤では、成分(C)の作用によって、薄い塗布膜においても皮膚上において成分(A)を均一に分散させることができる。このため、本実施形態に係る皮膚外用剤では、塗布量が少なくてもムラなく角層重層化抑制効果が得られやすい。 ・成分(A1) 板状酸化チタンである成分(A1)の厚さは、30nm以上360nm以下であり、好ましくは100nm以上200nm以下であり、より好ましくは105nm以上200nm以下であり、更に好ましくは110nm以上195nm以下である。また、成分(A1)のアスペクト比は、50以上300以下であり、好ましくは50以上150以下であり、より好ましくは50以上140以下であり、更に好ましくは55以上130以下である。これにより、成分(A1)では、皮膚上における塗り広げやすさや、皮膚に塗布した際の触感の滑らかさを損なうことなく、赤外線領域における光の反射性を選択的に高めることができる。 成分(A1)は、分散性を高めるために、必要に応じて公知の方法で疎水性処理等の表面処理を施されていてもよい。成分(A1)の表面処理に用いられる表面処理剤としては、例えば、シリコーン;アルキルアルコキシシラン;パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルコール等のフッ素含有化合物;N-アシルグルタミン酸等のアミノ酸;その他、レシチン;金属石鹸;ステアリン酸等の脂肪酸;アルキルリン酸エステル等が挙げられる。これらの中でも、成分(A1)の分散性を高める観点から、シリコーン及びアルキルアルコキシシランからなる群から選ばれる1種以上が好ましい。 皮膚外用剤における成分(A1)の含有量は、皮膚への赤外線の入射量を低減させるためには多いことが好ましく、塗布された皮膚の白浮きを軽減させるためには少ないことが好ましい。これらの観点から、本実施形態に係る皮膚外用剤では、成分(A1)の含有量が、好ましくは2質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上であり、更に好ましくは12質量%以上であり、より更に好ましくは14質量%以上である。また、本実施形態に係る皮膚外用剤では、成分(A1)の含有量が、好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下であり、更に好ましくは18質量%以下である。 なお、成分(A1)の厚さ及びアスペクト比は、走査電子顕微鏡(SEM)による観察画像から求めることができる。具体的には、成分(A1)をSEMにより倍率10,000倍の条件にて観察した画像を撮像する。成分(A1)の厚さは、画像中の50個の粒子の厚さを測定して、個数あたりの厚さの平均値を算出することにより求められる。成分(A1)のアスペクト比は、画像中の50個の粒子において、最も短い軸の長さ(厚さ)及び最も長い軸の長さ(長径)を測定して各々の粒子のアスペクト比(長径/厚さ)を算出し、その平均値より求められる。 ・成分(A2) 球状酸化チタンである成分(A2)では、粒径が大きいほど赤外線の反射率が高くなる傾向が見られる。このため、成分(A2)の平均粒径は、角層の重層化をより効果的に抑制する観点から、350nm以上であり、好ましくは500nm以上であり、より好ましくは800nm以上であり、更に好ましくは1000nm以上である。また、成分(A2)の平均粒径は、塗布された皮膚の白浮きを軽減する観点から、2,500nm以下である。 成分(A2)は、分散性を高めるために、必要に応じて公知の方法で疎水性処理等の表面処理を施されていてもよい。成分(A2)の表面処理に用いられる表面処理剤としては、例えば、シリコーン;アルキルアルコキシシラン;パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルコール等のフッ素含有化合物;N-アシルグルタミン酸等のアミノ酸;その他、レシチン;金属石鹸;ステアリン酸等の脂肪酸;アルキルリン酸エステル等が挙げられる。これらの中でも、成分(A2)の分散性を高める観点から、シリコーン及びアルキルアルコキシシランからなる群から選ばれる1種以上が好ましい。 皮膚外用剤における成分(A2)の含有量は、皮膚への赤外線の入射量を低減させるためには多いことが好ましく、塗布された皮膚の白浮きを軽減させためには少ないことが好ましい。これらの観点から、本実施形態に係る皮膚外用剤では、成分(A2)の含有量が、好ましくは2質量%以上50質量%以下であり、より好ましくは6質量%以上24質量%以下であり、更に好ましくは8質量%以上20質量%以下であり、より更に好ましくは10質量%以上16質量%以下である。 なお、成分(A2)の平均粒径は、メジアン径(d50)であり、レーザー回折/光散乱式粒径分布測定により求める。測定において成分(A2)が分散しやすい溶媒を適宜用いることができ、例えば、表面処理がされていない場合には精製水を用い、シリコーン等で表面処理がされている場合にはシリコーン油(例えば、メチルポリシロキサン、シクロペンタシロキサン等)を用いることができる。 ・成分(B) 本実施形態に係る皮膚外用剤では、配合する不揮発性油である成分(B)の種類及び量によって適切な粘度に調整することができる。不揮発性油とは、以下の方法(1)により測定される、25℃、6時間での蒸発量が20%未満のものをいう。 方法(1):直径120mmのガラス製シャーレの中に、直径90mmの濾紙を入れ、濾紙にサンプルを1gのせて、65%RHの室内(25℃)に保存する。そして6時間後のサンプルの残留物を測定し、蒸発量を算出する。 また、成分(B)は1気圧下、25℃において液状であることが好ましい。より具体的には、成分(B)の25℃における粘度は、好ましくは1000mPa・s以下であり、より好ましくは500mPa・s以下であり、更に好ましくは300mPa・s以下であり、より更に好ましくは100mPa・s以下である。また、成分(B)の25℃における粘度は、好ましくは2mPa・s以上である。成分(B)の粘度は、B型粘度計「TVB-10」(東機産業(株)製)を用いて、ローターNo.1、25℃、60rpm、1分間の条件で測定する。 成分(B)の具体例としては、25℃で液状である不揮発性油であり、例えば、エステル油、シリコーン油、炭化水素油、高級脂肪酸、及び高級アルコールからなる群から選ばれる1種以上が挙げられる。また、成分(B)には、紫外線吸収剤として機能する成