JP-2026077483-A - 画像形成方法、画像形成装置およびプログラム
Abstract
【課題】洗濯後に画像が白濁化する現象を防止することが可能な画像形成方法、画像形成装置およびプログラムを提供することを目的とする。 【解決手段】本発明の画像形成方法は、転写用基材にカラーインクを吐出する工程と、前記カラーインクを吐出した前記転写用基材に前記カラーインクの層の下地となる白インクを吐出する工程と、前記白インクが吐出されたインク層に該インク層と記録媒体とを接着させる接着材として機能させるパウダーを付着させる工程と、前記パウダーを接着剤として機能させるために前記パウダーを融解させる工程と、前記パウダーが融解した前記転写用基材を水洗いする工程と、前記記録媒体と前記水洗い後の転写用基材とを前記接着剤として機能させた前記パウダーの層を介して貼り合わせて加熱および加圧を行う工程と、を含むことを特徴とする。 【選択図】図1
Inventors
- 江藤 大貴
Assignees
- 株式会社リコー
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20241025
Claims (6)
- 転写用基材にカラーインクを吐出する工程と、 前記カラーインクを吐出した前記転写用基材に前記カラーインクの層の下地となる白インクを吐出する工程と、 前記白インクが吐出されたインク層に該インク層と記録媒体とを接着させる接着材として機能させるパウダーを付着させる工程と、 前記パウダーを接着剤として機能させるために前記パウダーを融解させる工程と、 前記パウダーが融解した前記転写用基材を水洗いする工程と、 前記記録媒体と前記水洗い後の転写用基材とを前記接着剤として機能させた前記パウダーの層を介して貼り合わせて加熱および加圧を行う工程と、 を含む画像形成方法。
- 前記接着剤として機能させた前記パウダーの層を介して貼り合わせた前記記録媒体と前記水洗い後の転写用基材との前記加熱および前記加圧を行った後の、前記転写用基材からフィルムの基材が剥がされた後の状態において、再度加熱および加圧を行う工程を含む、 請求項1に記載の画像形成方法。
- 転写用基材にカラーインクを吐出する吐出手段と、 前記カラーインクが吐出された前記転写用基材に前記カラーインクの層の下地となる白インクを吐出する吐出手段と、 前記白インクが吐出されたインク層に該インク層と記録媒体とを接着させる接着材として機能させるパウダーを付着させる手段と、 前記パウダーを接着剤として機能させるために前記パウダーを融解させる手段と、 前記パウダーが融解した前記転写用基材を水洗いする手段と、 を備える画像形成装置。
- 前記転写用基材の水洗いと共に前記転写用基材を超音波により洗浄する超音波印加手段をさらに備える、 請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記転写用基材を水洗いした後に前記転写用基材を乾燥させる乾燥手段をさらに備える、 請求項3に記載の画像形成装置。
- 画像形成を制御する制御装置のコンピュータに 転写用基材にカラーインクを吐出するステップと、 前記カラーインクを吐出した前記転写用基材に前記カラーインクの層の下地となる白インクを吐出するステップと、 前記白インクが吐出されたインク層に該インク層と記録媒体とを接着させる接着材として機能させるパウダーを付着させるステップと、 前記パウダーを接着剤として機能させるために前記パウダーを融解させるステップと、 前記パウダーが融解した前記転写用基材を水洗いするステップと、 前記記録媒体と前記水洗い後の転写用基材とを前記接着剤として機能させた前記パウダーの層を介して貼り合わせて加熱および加圧を行うステップと、 を実行させるためのプログラム。
Description
本発明は、画像形成方法、画像形成装置およびプログラムに関する。 従来、画像形成装置においてホットメルト樹脂粉末(パウダー)を用いて印刷を行う印刷方式がある。この印刷方式は、テキスタイル分野ではDTF(Direct to Film)方式とも呼ばれ、樹脂の粉末(パウダー)で形成されたホットメルト層(パウダー層)を用いて転写印刷を行うものである(例えば特許文献1)。 図1は、実施の形態にかかる画像形成方法の工程の一例を示す図である。図2は、画像形成方法の各工程における層の構成の説明図である。図3は、白濁化現象のメカニズムを説明する図である。図4は、画像形成方法により白濁化現象が抑制されるメカニズムの説明図である。図5は、検証実験の方法を示す図である。図6は、検証実験の結果の一例を表にまとめた図である。図7は、画像形成装置のシステム構成の一例を示すDTF印刷システムの構成の一例を示す図である。図8は、図7に示されるDTF印刷システムの各部の説明図である。図9は、第2のシステム構成の一例を示す図である。図10は、第3のシステム構成の一例を示す図である。図11は、第4のシステム構成の一例を示す図である。図12は、制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る画像形成方法、画像形成装置およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。 (実施の形態) 発明者は、DTF(Direct to Film)方式で生地や衣類などの記録媒体に印刷された画像が洗濯後に白濁化しているように見えることに注目し、インクに含まれる高沸点の溶媒を除去してからインクをヒートプレスすることが白濁化の抑制に効果的であることを実験により見出した。以下は、実験により見出した最良の方法の一つを適用した画像形成方法、画像形成装置およびプログラムを説明するものである。以下に発明者が行った実験結果や、発明者が予測した白濁化のメカニズムを適宜含めて説明する。 図1は、実施の形態にかかる画像形成方法の工程の一例を示す図である。図2は、実施の形態にかかる画像形成方法の各工程における層の構成の説明図である。図1に示される画像形成方法の工程について、図2に示される層の構成を適宜参照しながら説明する。 まず、画像形成装置は、フィルムへカラーインクによる印刷を行う(ステップS1)。フィルムは、記録媒体へ画像を転写する「転写用基材」のことである。本実施の形態では、一例として、図2の(a)に示されるようにフィルム基材1-1に剥離層1-2を設けた転写用基材を使用する。本実施の形態では、それぞれの工程において転写用基材側に一体的に構成されていく層も含めて転写フィルムと称して説明する。 ステップS1に続いて、画像形成装置は、カラーインクにより印刷したフィルムに対して白インクによる印刷を行う(ステップS2)。白インクは、画像が記録媒体へ転写された後のカラーの下地として印刷される。 これにより、図2の(b)に示されるように、転写フィルム1の上に、カラーインクから白インクの順に印刷された画像に対応するインク層2-1が形成される。 続いて、画像形成装置は、ステップS2の処理後の転写フィルム2のインク層2-1に対してパウダーを塗布する(ステップS3)。パウダーは、記録媒体4-1とインク層2-1の接着時のために使用する。パウダーの塗布により、図2の(c)に示されるように、インク層2-1に対してパウダー層3-1が形成され、パウダーの融解により接着材として機能する。 続いて、画像形成装置は、ステップS3の処理後の転写フィルム3のパウダー(パウダー層3-1)を融解する(ステップS4)。パウダーの融解によりパウダー層3-1が接着材として機能する。 更に、画像形成装置は、パウダー(パウダー層3-1)を融解した後に、フィルム3をフィルムの状態で水洗いする(ステップS5)。この工程で、インクに含まれる高沸点の溶媒を水洗いにより除去する。フィルムの状態での水洗いの実施は、例えば水が入っている水槽にフィルムを浸す方法で実施できる。この他にも、スプレーまたはインクジェットヘッドなどで水をフィルムに噴きつける方法で実施できる。 そして、画像形成装置は、図2の(d)において一例としてTシャツとして示す記録媒体4-1へ画像の転写を行う(ステップS6)。具体的には、図2の(c)に示される転写フィルム3のパウダー層3-1が形成されている面を、図2の(d)に示されるように記録媒体4-1に貼り合わせながら、ヒートプレス機の熱板1000により加熱加圧を行って記録媒体4-1へ画像の転写を行う。 図2の(e)は、ヒートプレス機による加熱加圧の実施後に、フィルム基材1-1を剥がす工程である。剥離層1-2があるため、フィルム基材1-1を剥離層1-2に沿ってきれいに剥がすことができる。 図2の(f)は、フィルム基材1-1を剥がした後の、記録媒体4-1を含む画像の層の構成4を示した図である。図2の(f)に示されるように、記録媒体4-1の上には、パウダー層3-1、インク層2-1、および剥離層1-2が残り、記録媒体4-1への画像の転写が完了する。 また、洗濯による剥がれ、摩擦などへの耐久性を向上させるために、フィルム基材1-1を剥がした後の構成4に対して、ヒートプレス機により追加の加熱と加圧を行う場合もある。ステップS7の仕上げプレスは、フィルム基材1-1を剥がした後の構成4に対して行う追加のヒートプレスの工程である。分厚く固いPETなどのフィルム基材1-1が無い状態で加熱と加圧を行うため、内部に効率よく熱が伝わり、パウダー層3-1が記録媒体4-1のTシャツの繊維によく食い込むようにもなって、洗濯による剥がれや色落ちを抑制することができる。なお、ヒートプレス機の熱板1000への貼り付きを防ぐために、ステップS7の仕上げプレスでは、熱板1000との間にクッキングペーパーなどの離型紙を挟みながら、ヒートプレスするようにしてもよい。 次に、図3および図4を参照して洗濯後の画像における白濁化現象について説明する。図3は、白濁化現象のメカニズムを説明する図である。図4は、実施の形態にかかる画像形成方法により白濁化現象が抑制されるメカニズムの説明図である。 まず、図3を参照しながら、画像の白濁化現象の発生のメカニズムについて説明する。図3の(a)~図3の(c)は、従来のDTF印刷工程で記録媒体4-1への画像の転写が完了した後における、記録媒体4-1上の剥離層とインク層における状態の変化を模式的に示している。このうちの、図3の(a)は、DTF印刷工程の終了直後、つまり転写が完了した直後の剥離層とインク層の界面付近の状態を示し、図3の(b)は、洗濯時の界面付近の状態を示し、図3の(c)は、洗濯物の乾燥後における界面付近の状態を示している。何れの図も、従来のDTF印刷工程を行った場合における画像転写後の記録媒体4-1側の構成4であり、構成4が洗濯物である。 図3の(a)に示されるように、従来のDTF印刷工程の終了直後は、インクに含まれている高沸点の溶剤A1が、インク層2-1内部からインク層2-1と剥離層1-2との界面T1、あるいは剥離層1-2内部に入り込んでいる状態である。高沸点の溶剤とは、例えばインクジェットヘッドなどでインクを吐出する際の吐出信頼性を高めるためにインクに含めて使用されるグリセリンやエチレングリコールなどの高沸点の溶剤のことである。 インクに含められている高沸点の溶剤は、熱を加えるヒートプレス機やヒータの性能など、温度設定の限界、乾燥ムラによってしまうこともあり、それらによる加熱では除去することが困難な場合が多い。 グリセリンやエチレングリコールなどの溶剤は水に溶けやすい。このため、図3の(b)に示されるように、洗濯時において溶剤A1が水31によって容易に洗い流されて除去される。溶剤A1が除去された後は、溶剤A1が入っていた空間が図3の(b)に示されるように、水A2に置き換わる。 そして、図3の(c)に示されるように、洗濯物の水分が蒸発した後は、水A2も蒸発しているため、剥離層1-2内部や、剥離層1-2とインク層2-1との界面T1に、何もない空間A3が発生する。この空間A3があることで光が乱反射され、画像が白濁しているように見える。これが白濁化現象のメカニズムである。 次に、実施の形態にかかる画像形成方法の適用により白濁化現象が抑制されるメカニズムについて、図4を参照しながら説明する。特に、ステップS5の「フィルムの状態で水洗いする工程」を含めることにより生じる作用効果について詳しく説明する。 図4の(a)はステップS4の終了直後、つまり転写フィルム3のパウダー層3-1を融解した直後の剥離層1-2とインク層2-1との界面T1付近の状態を示している。図4の(b)はステップS5の「フィルムの状態で水洗いする工程」における剥離層1-2とインク層2-1との界面T1付近の状態を示している。なお、図4の(a)と図4の(b)はいずれも記録媒体4-1への転写前のフィルムの状態のときの構成のため、図3の(a)~図3の(c)の構成、および後述する図4の(c)~図4の(e)の構成と比較して、天地を逆にして示しているため、層の並びも逆転している。 図4の(c)~図4の(e)は、記録媒体4-1への画像転写の開始から剥離層1-2を剥がし終わるまでの工程に対応する。このうち、図4の(c)が、ステップS6の転写開始直後、つまりヒートプレス機の熱板1000により加熱加圧を開始した直後における剥離層1-2とインク層2-1との界面T1付近の状態を示している。図4の(d)が、ステップS6により転写時間が十分経過したときの剥離層1-2とインク層2-1との界面T1付近の状態を示している。図4の(e)が、フィルム基材1-1を剥がした後における剥離層1-2とインク層2-1との界面T1付近の状態を示している。 図4の(a)に示されるように、パウダー層3-1を融解した直後の状態は、インクに含まれている高沸点の溶剤A1が、インク層2-1内部からインク層2-1と剥離層1-2との界面T1、あるいは剥離層1-2内部に入り込んでいる。 図4の(b)に示されるように、フィルムの状態で水洗いした後は、高沸点の溶剤A1が水31により洗い流されて除去され、溶剤A1が入っていた空間は水A2で満たされる。 図4の(c)に示されるように、熱と圧力を加えるヒートプレス方式で転写を行うことで、インク層2-1と剥離層1-2との界面T1や、剥離層1-2内部などに含まれる水分が蒸発する。そのため、インク層2-1と剥離層1-2との界面T1や、剥離層1-2内部に空間A3ができる。 図4の(d)に示されるように、加圧も十分な時間行った後は、インク層2-1と剥離層1-2との界面T1や剥離層1-2内部に存在していた空間A3は押し潰されることで無くなる。 よって、図4の(e)に示されるように、フィルム基材1-1を剥がした後は、洗濯後の白濁化現象が発生する要因となっていたインク層2-1と剥離層1-2との界面T1や剥離層1-2内部に溶剤A1も空間も無くなり、洗濯後の白濁化は発生しないというメカニズムである。 続いて、実施の形態にかかる画像形成方法で行った検証実験の結果について説明する。 図5は、検証実験の方法を示す図である。図5に示されるように、実施の形態にかかる画像形成方法のステップS5(図1参照)の水洗いを、水31を入れた水槽に転写フィルム3を浸す方法で行い、その後にヒートプレス機で熱と圧力を加えて転写フィルム3の画像を記録媒体4-1に転写して、画像転写後の記録媒体4-1側の構成4に対して検証実験を行った。 図6は、検証実験の結果の一例を表にまとめた図である。図6に示される表には、実施の形態にかかる画像形成方法で行ったときの洗濯前と1回の洗濯後の画像の比較例(第1結果)と、従来のDTF印刷工程