JP-2026077498-A - 照合電極
Abstract
【課題】性能が低下した場合に、その場で再生できる照合電極を提供する。 【解決手段】コンクリート中に埋設され、前記コンクリート中の金属の電位の測定に用いられる照合電極であって、固体電解質30に接した電極本体10を収容する筒状の樹脂容器40と、固体電解質30およびコンクリートの少なくとも一方に接した再生電解用対極20と、を含み、電極本体10は、その表面10aの少なくとも一部に、電極本体10を構成する金属が酸化されてなる酸化層および第1の被覆層11の少なくとも一方を有する、照合電極1。 【選択図】図1
Inventors
- 中澤 貴幸
- 田代 賢吉
Assignees
- 日本防蝕工業株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20241025
Claims (7)
- コンクリート中に埋設され、前記コンクリート中の金属の電位の測定に用いられる照合電極であって、 固体電解質に接した電極本体を収容する筒状の樹脂容器と、 前記固体電解質およびコンクリートの少なくとも一方に接した再生電解用対極と、を含み、 前記電極本体は、その表面の少なくとも一部に、前記電極本体を構成する金属が酸化されてなる酸化層および被覆層の少なくとも一方を有する、照合電極。
- 前記電極本体および前記再生電解用対極が同一の固体電解質中に埋設されている、請求項1に記載の照合電極。
- 前記電極本体と前記再生電解用対極が異なる固体電解質中に埋設されている、請求項1に記載の照合電極。
- 前記電極本体を構成する金属は銀である、請求項1に記載の照合電極。
- 前記再生電解用対極が、その表面の少なくとも一部を覆う第2の被覆層を有する、請求項1に記載の照合電極。
- 前記固体電解質を封止する液絡部を有する、請求項1に記載の照合電極。
- 前記再生電解用対極は、コンクリート中に埋設されている金属である、請求項1に記載の照合電極。
Description
本発明は、照合電極に関する。 コンクリート構造物中に埋設されている鉄筋や配管等の鋼材は、コンクリートの中性化によって腐食することがある。加えて、特に沿岸部に建設されたコンクリート構造物では、その表面から塩化物イオンが浸透し、許容濃度を超えると鋼材の腐食が発生する。鋼材の腐食を防止するために、例えば、電気防食が施工される。その際、コンクリート中に照合電極を埋設して鋼材の電位を測定し、鋼材の腐食をモニタリングする必要がある。金属の電位は、基準となる電極の電位との差(電位差)で表わされる。 鋼材の電位を測定する際に基準となる電極を照合電極という。照合電極としては、例えば、TOA-DKK社製のHS-205C(飽和銀塩化銀電極)や、M.C.Miller社製のRE-5型(飽和硫酸銅電極)、日本防蝕社製のAC-2型(人工海水塩化銀電極)が知られている。 また、コンクリート構造物中における鋼材の電位を測定する際に使用される照合電極としては、例えば、銀粒子と酸化銀粒子とを特定の割合で混合した銀-酸化銀照合電極が知られている(例えば、特許文献1参照)。 特開平6-317553号公報 本発明の一実施形態に係る照合電極を模式的に示す断面図である。本発明の一実施形態に係る照合電極を模式的に示す断面図である。本発明の一実施形態に係る照合電極を模式的に示す断面図である。本発明の一実施形態に係る照合電極を模式的に示す断面図である。本発明の一実施形態に係る照合電極を模式的に示す断面図である。本発明の一実施形態に係る照合電極を模式的に示す断面図である。実施例1において、照合電極の電位の経時変化を測定した結果を示す図である。実施例2において、電解酸化によって生成した酸化銀の量を定電流還元法にて評価した結果を示す図である。実施例3において、照合電極について、飽和水酸化カルシウム溶液中で電位を測定した結果を示す図である。実施例4において、電極を飽和水酸化カルシウム溶液中に浸漬し、電極の電位を測定した結果を示す図である。実施例5において、電極を飽和水酸化カルシウム溶液中に浸漬し、電極の電位を測定した結果を示す図である。実施例6において、照合電極を飽和水酸化カルシウム溶液中に浸漬し、照合電極の電位を測定した結果を示す図である。実施例7において、暴露中のコンクリート供試体内の照合電極の電位を測定した結果を示す図である。 以下、図面を参照して、本発明の実施の形態による照合電極について説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、便宜上、特徴となる部分を拡大して示しており、各構成要素の寸法比率等は、実際とは異なる場合がある。 また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更できる。 [照合電極] (第1の実施形態) 図1は、本発明の一実施形態に係る照合電極を模式的に示す断面図である。 図1に示すように、本実施形態の照合電極1は、電極本体10と、再生電解用対極20と、固体電解質30と、樹脂容器40と、を含む。電極本体10は、その表面10aの少なくとも一部を覆う被覆層(以下、「第1の被覆層」と言う。)11を有する。 樹脂容器40は、中空の円筒形状をなし、その内部空間40a内に、電極本体10、再生電解用対極20および固体電解質30が収容されている。樹脂容器40は、その軸線方向(長手方向)の両端が開口している。樹脂容器40の一方の端部40A側は、固体電解質30によって封止されている。樹脂容器40の他方の端部40Bは、充填樹脂50によって封止されている。樹脂容器40内にて、固体電解質30と充填樹脂50が接している。樹脂容器40の前記端部40Bには、電極本体10と圧着端子60にて接続されるリード線70と、再生電解用対極20と圧着端子61にて接続されるリード線71が設けられている。圧着端子60と圧着端子61は、充填樹脂50内に埋設されている。電極本体10とリード線70の接続方法、および再生電解用対極20とリード線71の接続方法は半田付けでもよく、既知のあらゆる接続方法を用いることができる。 「電極本体」 電極本体10は、固体電解質30中に埋設されている。なお、図1において、電極本体10は、固体電解質30中に埋設されているが、電極本体10は固体電解質30に接していればよい。電極本体10は、金属であって、電解酸化した際に金属の表面に、その酸化体(活物質ともいう)が生成されるものであればよく、例えば、銀、鉛、銅、亜鉛、スズ等が挙げられる。これらの金属の酸化体は、化学的安定性に優れており、電極本体10を構成する金属として好ましい。ただし、白金、チタン、マンガンは酸素濃度によって電位が変化するため、除外される。 電極本体10は、その表面10aの少なくとも一部に、電極本体10を構成する金属が酸化されてなる酸化層(不図示)を有していてもよい。電極本体10が銀から構成される場合、酸化層は酸化銀から構成される。電極本体10が鉛から構成される場合、酸化層は酸化鉛から構成される。電極本体10が銅から構成される場合、酸化層は酸化銅から構成される。電極本体10が亜鉛から構成される場合、酸化層は酸化亜鉛から構成される。電極本体10がスズから構成される場合、酸化層は酸化スズから構成される。酸化層は、電極本体10を構成する金属が酸化されてなる活物質であって、金属と活物質とからなる電極反応が起きることで電極電位が生じる。また、図1では、電極本体10が、固体電解質30中に埋設されている場合を例示したが、電極本体10は、固体電解質30に接していればよい。電極本体10が、固体電解質30に接してさえいれば、後述の再生電解が可能となる。 酸化層の厚さは、50nm以上が好ましく、酸化層の厚さが前記50nm以下であると、電位が不安定となる。 電極本体10の形状は、特に限定されないが、線状、網目状、球状、方形状、円柱状、楕円柱状、角柱状等が挙げられる。これらの中でも、入手しやすいことから、線状、網目状が好ましい。 「第1の被覆層」 第1の被覆層11は、電極本体10の表面10aおよび前記酸化層の少なくとも一部を被覆する。 第1の被覆層11の厚さは、0.005mm以上50mm以下が好ましく、0.01mm以上10mm以下がより好ましく、0.02mm以上3mm以下がさらに好ましい。第1の被覆層11の厚さが前記下限値以上であると、電極電位がより安定しやすい。第1の被覆層11の厚さが前記上限値以下であると、電位安定化剤が電極本体10の表面から剥離することを抑制しやすい。加えて、第1の被覆層11の厚さが前記上限値以下であると、コスト面で優れる。 第1の被覆層11の厚さは、例えば、第1の被覆層11の厚さ方向の断面を顕微鏡等で観察することにより求められる。 電位安定化剤は、硬化して第1の被覆層11を形成しやすいことから、電極本体10を構成する金属が酸化されてなる活物質の他、アルカリ性固形物を含むことが好ましい。アルカリ性固形物としては、例えば、水酸化カルシウム粉、焼き石膏粉、セメント等が挙げられる。アルカリ性固形物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。 電位安定化剤は、前記活物質と、水酸化カルシウム粉と焼き石膏粉と水、またはセメントと水とを含む組成物(以下、「安定化剤組成物」とも言う。)であることがより好ましい。電位安定化剤が、安定化剤組成物であると、電極本体10の表面10aおよび前記酸化層の表面に第1の被覆層11をより形成しやすい。 活物質が酸化銀の場合、安定化剤組成物に含まれる酸化銀粉の含有量は、安定化剤組成物の総質量(100質量%)に対して、10質量%以上95質量%以下が好ましく、35質量%以上85質量%以下がより好ましい。酸化銀粉の含有量が前記下限値以上であると、電極電位がより安定しやすい。酸化銀粉の含有量が前記上限値以下であると、作業性がよく、適切な第1の被覆層11を形成することができる。 電位安定化剤の含有量は、照合電極1の耐用年数に応じて適宜設定できる。例えば、照合電極1の耐用年数を、リード線の耐用年数に合わせて20年以下とした場合、電位安定化剤の含有量は、電極本体10の表面10aに対して、0.01g/cm2以上10g/cm2以下が好ましく、0.1g/cm2以上5g/cm2以下がより好ましい。 電位安定化剤の含有量が前記下限値以上であると、電極電位がより安定しやすい。電位安定化剤の含有量が前記上限値以下であると、コスト面で優れる。 安定化剤組成物に活物質が含有されると、前記酸化層を構成する活物質が拡散によって減少することを抑制できる。一方で、安定化剤組成物に活物質が含有されていなくても、電極本体10と前記酸化層、言い換えると、金属と活物質とからなる電極反応によって電極電位を生じる。すなわち、電極本体10の表面10aおよび前記酸化層の少なくとも一部を被覆する第1の被覆層11があると、電極電位は安定しやすいが、照合電極1は、前記第1の被覆層11を有しなくてもよい。したがって、電極本体10と、酸化層および第1の被覆層11の少なくとも一方があれば、電極電位を生じ、照合電極1として機能する。なお、図1では、電極本体10が、その表面10aの少なくとも一部に第1の被覆層11を有する場合を例示したが、本発明の照合電極では、電極本体は、その表面の少なくとも一部に、電極本体を構成する金属が酸化されてなる酸化層および第1の被覆層11の両方を有してもよく、また、電極本体10を構成する金属が酸化されてなる酸化層のみを有していてもよく、さらに、第1の被覆層11のみを有していてもよい。 「再生電解用対極」 再生電解用対極20は、電子伝導性材料であればよく、例えば、ステンレス、白金、チタン、金、銀、銅およびグラファイト等が挙げられる。また、図1では、再生電解用対極20が、固体電解質30中に埋設されている場合を例示したが、再生電解用対極20は、固体電解質30に接しているだけでもよい。また、再生電解用対極20はコンクリートに接していればよく、コンクリート中に埋設されている鋼材(金属)であってもよい。 再生電解用対極20の形状は、特に限定されないが、線状、網目状、球状、方形状、円柱状、楕円柱状、角柱状およびコイル状等が挙げられる。これらの中でも、表面積を大きくできることから、コイル状および網目状が好ましい。また、再生電解用対極20がコンクリート中に埋設されている鋼材であれば、表面積は顕著に大きい。再生電解用対極20の表面積が大きいと、再生電解時の消費電力を抑制できる。 一方で、電極本体10が銀である場合、第1の被覆層11の中に含まれる酸化銀粒子は、電位測定中に流れる微弱な電流によって還元され、その一部分は銀になる。これと同様のことが、再生電解時にも起こり得る。再生電解用対極20の形状が、例えば、線状の場合、再生電解時に電極本体10から再生電解用対極20へ流れる電流の経路上にある酸化銀粒子は、部分的に還元されて銀になるため、銀の部位同士が導通すると、やがて電極本体10と再生電解用対極20とが銀を介して導通することが懸念され、その場合、再生電解ができなくなり、電位計測にも悪影響を及ぼす。 「第2の被覆層」 図1には図示していないが、本実施形態の照合電極1を構成する再生電解用対極20は、その表面を覆う被覆層(以下、「第2の被覆層」と言う。)を有してもよい。 第2の被覆層は、再生電解用対極20の表面の少なくとも一部を被覆する。 第2の被覆層の厚さは、例えば、第2の被覆層の厚さ方向の断面を顕微鏡等で観察することにより求められる。 第2の被覆層は、後述する固体電解質30と同様の構成であってもよい。 また、第2の被覆層は、潮解性の塩または吸湿性の塩を含んだ固体電解質であってもよい。潮解性の塩としては、炭酸カリ