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JP-2026077556-A - 印刷用塗工紙

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Abstract

【課題】本発明の課題は、低塗工量にもかかわらず、嵩高で表面強度が高く、印刷面感に優れ、不透明度が高く、印刷作業性が良好であり、環境への配慮がされた印刷用塗工紙を提供することである。 【解決手段】パルプの乾燥重量に対して化学パルプを80重量%以上含有する原紙上に、顔料と接着剤を含有する塗工層を一層以上有する印刷用塗工紙において、塗工層の片面塗工量が0.5g/m 2 以上9g/m 2 以下、印刷用塗工紙の坪量が50g/m 2 以上200g/m 2 以下、印刷用塗工紙の密度が0.50g/cm 3 以上0.75g/cm 3 以下であって、原紙がパルプの繊維間結合を阻害する作用を持つ有機化合物を含有し、塗工層が、接着剤として顔料100重量部に対して20重量部以上の澱粉系接着剤及び10重量部以下のラテックスを含有する印刷用塗工紙。 【選択図】なし

Inventors

  • 有松 洋志
  • 齋 勝吾
  • 菱沼 記之
  • 山口 英世

Assignees

  • 日本製紙株式会社

Dates

Publication Date
20260513
Application Date
20250623
Priority Date
20241025

Claims (4)

  1. パルプの乾燥重量に対して化学パルプを80重量%以上含有する原紙上に、顔料と接着剤を含有する塗工層を一層以上有する印刷用塗工紙において、以下の(1)~(5)を全て満たす印刷用塗工紙。 (1)前記塗工層の片面塗工量が0.5g/m 2 以上9g/m 2 以下。 (2)印刷用塗工紙の坪量が50g/m 2 以上200g/m 2 以下。 (3)印刷用塗工紙の密度が0.50g/cm 3 以上0.75g/cm 3 以下。 (4)前記原紙がパルプの繊維間結合を阻害する作用を持つ有機化合物を含有する。 (5)前記塗工層が、接着剤として顔料100重量部に対して20重量部以上の澱粉系接着剤及び10重量部以下のラテックスを含有する。
  2. 前記澱粉系接着剤が白色デキストリンである請求項1記載の印刷用塗工紙。
  3. 前記原紙が、パルプの乾燥重量に対してクラフトパルプを90重量%以上含有する、請求項1または2に記載の印刷用塗工紙。
  4. 不透明度が90%以上である、請求項1または2に記載の印刷用塗工紙。

Description

本発明は印刷用塗工紙に関する。特に本発明は、嵩高で、印刷面感や表面強度などの印刷適性に優れ、印刷作業性が良好な印刷用塗工紙に関する。 近年、印刷用紙においても輸送及び郵送コストの削減などのため軽量化に対する要求が非常に高くなってきている。しかし、単純に軽量化すなわち印刷用紙の坪量を下げると紙の厚さが低下し、冊子のボリューム感が損なわれるため好ましくない。紙ユーザーに求められている軽量化とは、紙重量を低下させながら、紙厚は低下させないこと、より好ましくは紙厚を高くすることであり、紙の軽量嵩高化が近年の重要な技術課題である。 一方、印刷物のビジュアル化やカラー化が進み、非塗工印刷用紙に比較し、平滑な塗工層をインキ受理層として有する印刷用塗工紙の需要も年々増加している。しかし、炭酸カルシウムやカオリンなどの無機顔料を主成分とする顔料塗工層は、パルプを主原料とする塗工原紙に比較して比重が重いため、塗工紙の軽量化のためには低塗工量化が有効である。また、嵩高化という観点からは、塗工原紙を嵩高化することが考えられる。紙の低密度化(嵩高化)の方法の一つとして製紙用パルプに関しての検討があげられる。 一般的に製紙用パルプには木材パルプが使用されるが、低密度化を行うためには、化学薬品により木材繊維中の補強材料であるリグニンを抽出した化学パルプよりも、グラインダーで木材を磨り潰す砕木パルプやリファイナーで木材を精砕するリファイナーメカニカルパルプ、またはサーモメカニカルパルプのような機械パルプの方が繊維が剛直なため効果的である。しかし、機械パルプは化学パルプと比較してパルプの白色度が低いため、機械パルプを使用すると印刷用紙の白色度が低下する、経時で印刷用紙が黄色く変色する(退色する)などの問題があった。さらに、機械パルプは製造時の温室効果ガス排出量が多く、環境への影響が懸念されることから削減が求められている。 また、抄紙の観点から非塗工紙や塗工原紙を嵩高化(低密度化)する手法として、嵩高剤の使用による方法が知られている。公知の嵩高剤として、例えば、特定のアルコール及び/またはそのポリオキシアルキレン付加物を含有する紙用嵩高剤(特許文献1)、非イオン界面活性剤(特許文献2)、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物からなる紙用嵩高剤(特許文献3)などが知られており、これらの紙用嵩高剤を板紙に応用した技術(特許文献4)も提案されている。 また、前述したような輸送コスト削減等の観点から、塗工紙の軽量化に対する要望が高くなってきている。低塗工量にもかかわらず、特に優れた白紙外観および剛度を有し、印刷・製本作業適性を有する低坪量微塗工紙に関する技術が開示されている(特許文献5)。 しかし、特許文献5のように、顔料塗工層の塗工量を少なくすると、塗工面に被覆ムラが生じやすくなり、特に嵩高原紙のように紙表面の平滑性の低いものの場合、印刷時のインキの着肉ムラに起因する印刷面感の悪化が起こりやすくなる。また塗工量が多い場合と比較し塗工紙の表面強度も低くなる。さらに低坪量とした場合は、強度が極度に低下し、印刷時の断紙などのトラブルが発生する。このように、低塗工量かつ、低坪量でありながら、嵩高で表面強度が高く印刷面感に優れた印刷用塗工紙を製造することは困難であった。 国際公開98/03730号パンフレット特開平11-200283号公報特許第2971447号公報特許第3041294号公報特開2004-124289号公報 本発明は、原紙に低密度な紙を用いた印刷用塗工紙(以下、単に「塗工紙」ともいう)である。 本発明者らは、低密度、低塗工量であり、かつ紙の諸品質も優れている塗工紙を開発するという新たな課題を見出し、それを達成するために、2つの要素の相乗効果が見られる条件を見いだすなど、種々の工夫を行った。 まず、低密度と塗工量の関係については、一般的に、塗工原紙を嵩高化すると原紙中に空隙が多くなる。そうすると、接着剤及び顔料を含む顔料塗工液(以下、単に「塗工液」ともいう)の塗工時に塗工液が原紙内部に浸透しやすくなり、低塗工量で均一に原紙表面を被覆することが難しい。均一に被覆できないと、印刷時のインキの着肉ムラに起因する印刷面感の悪化が起こる上、塗工量が多い場合と比較し紙の白色度も低くなる。 原紙の空隙量を減らすために塗工前に原紙をカレンダ処理すれば、せっかく低密度化した紙がカレンダ処理によって高密度化してしまうが、カレンダ処理をしない場合、紙表面の平滑性が低下し、塗工紙の面感が悪化するなどの問題が生じる可能性がある。 また、嵩高剤を用いて、原紙を低密度化する場合、嵩高剤は繊維間結合を阻害し、紙の密度を低くする薬品であるため、低坪量領域では紙の強度が顕著に弱くなる。嵩高剤を添加した低坪量原紙を用いて塗工紙を製造した場合、引張強度は弱くなり、オフセット輪転印刷などで、断紙等のトラブル発生の一因となる。 そこで、原紙については、低密度でありながら引張強度を維持するために、原紙に紙力剤を添加することとした。 一般的にこのようなパルプ配合で作成した低密度な原紙に、少ない塗工量を塗工した場合、原紙への塗工液の浸透は顕著になるが、顔料塗工層中の澱粉系接着剤とラテックスの含有量を最適化した塗工液を使用することで、塗工液の流動性や原紙への浸透性をコントロールし、原紙被覆性の低下を顕著に抑制できることを見出した。 パルプ 本発明における印刷用塗工紙の原紙は、パルプ、填料と各種助剤からなる。パルプとしては、化学パルプ、半化学パルプ、機械パルプ(砕木パルプ、リファイナー砕木パルプ、熱機械パルプ(TMP))、古紙パルプ、脱墨パルプ(DIP)等を用いることができるが、退色しない、白色度が高いということから化学パルプが好ましい。化学パルプとは、木材をおよびその他の繊維原料を化学的に処理して作ったパルプであり、亜硫酸パルプ、クラフトパルプ、ソーダ・パルプなどがあるが、中でもクラフトパルプが好ましい。また、パルプの原料は、針葉樹、広葉樹などがあるが、本発明においては広葉樹パルプが印刷品質等の面から好ましい。 本発明においては、原紙として、パルプの乾燥重量に対して化学パルプを80重量%以上含有するものを用いる。化学パルプを90重量%以上含有することが好ましく、95重量%以上がより好ましく、100重量%がさらに好ましい。また、原紙として、クラフトパルプをパルプの全乾燥重量に対して90重量%以上含有することができ、好ましくは95重量%以上であり、より好ましくは100重量%である。 クラフトパルプの濾水度としては、280~600mL(CSF)とすることができ、380~460mLがより好ましい。 白色度を向上させたい場合は、1つ以上の公知の漂白工程によりパルプを漂白したクラフトパルプを用いることが好ましい。この場合には、過酸化水素、オゾン、過酢酸等の酸化剤あるいはハイドロサルファイト(亜二チオン酸ナトリウム)、硫酸水素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、ホルムアミジンスルフィン酸(FAS)等の還元剤を用いることができる。 填料 本発明においては、不透明性を付与するために、原紙中に填料を10重量%以上添加することができる。また、原紙の空隙を埋めて、塗工液の浸透を抑制することで原紙被覆性を向上させることができる。 本発明において、原紙中灰分が10重量%未満であると、不透明度が低下する恐れがあり、塗工液を塗工した際の原紙への浸透が著しく、塗工後の塗工液の被覆ムラが生じ、印刷面感の悪化を引き起こすため好ましくない。原紙中の灰分(原紙灰分)を10重量%以上とするためには、原紙重量あたり填料を10重量%以上にすることにより達成できる。原紙灰分は10重量%以上が好ましく、より好ましくは12重量%以上である。また、原紙灰分が高すぎると、紙の強度低下が著しいこと、サイズ剤の効果発現が抑制され、塗工液の浸透性が高くなってしまうことを考慮すると、原紙灰分が40重量%以下であることが好ましく、より好ましくは30重量%以下であり、さらに好ましくは20重量%以下である。 本発明における原紙中の灰分とは、顔料と接着剤を含有する塗工液を塗工する前の紙の灰分をいい、本発明の塗工紙の灰分とは、完成した製品としての印刷用塗工紙の灰分をいい、いずれもJIS P 8251「紙、板紙及びパルプ-灰分試験方法-525℃燃焼法」に則って測定した値である。 本発明においては、填料の種類に制限はないが、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、酸化チタン、ゼオライト、合成樹脂填料等の公知の填料を使用することができる。本発明においては、原紙に用いる填料として軽質炭酸カルシウムを用いることが好ましい。軽質炭酸カルシウムを用いた場合、原料に機械パルプを配合した条件において、特に優れた嵩高、不透明度改善効果、良好な原紙表面性が得られる。 軽質炭酸カルシウムは、カルサイト、アラゴナイトのいずれでも良く、また形状についても針状、柱状、紡錘状、球状、立方形状、ロゼッタ型のいずれも使用できるが、不透明度、裏抜け向上の点からロゼッタ型が好ましい。なお、ロゼッタ型とは、紡錘状の軽質炭酸カルシウム一次粒子が毬栗状に凝集した形状を指し、他の軽質炭酸カルシウムより高い比表面積と吸油性を示す特徴がある。 さらに、本発明の印刷用塗工紙には、硫酸バンドや各種のアニオン性、カチオン性、ノニオン性あるいは、両性の歩留まり向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤や内添サイズ剤等の抄紙用内添助剤を必要に応じて使用することができる。更に、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等の製紙用添加剤も必要に応じて添加することができる。 また、本発明の原紙においては、パルプの繊維間結合を阻害する作用を持つ有機化合物である界面活性剤等の嵩高剤(低密度化剤)を使用することができる。パルプの繊維間結合を阻害する作用を持つ有機化合物(以下、結合阻害剤と略称する)とは、疎水基と親水基を持つ化合物で、例えば、WO98/03730号公報、特開平11-200284号公報、特開平11-350380号公報、特開2003-96694号、特開2003―96695号公報等に示される化合物等が挙げられる。具体的には、高級アルコールのエチレンおよび/またはプロピレンオキサイド付加物、多価アルコール型非イオン型界面活性剤、高級脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物のエチレンオキサイド付加物、あるいは脂肪酸ポリアミドアミン、脂肪酸ジアミドアミン、脂肪酸モノアミド、あるいはポリアルキレンポリアミン・脂肪酸・エピクロロヒドリン縮合物などを使用することができ、これらを単独あるいは2種以上併用することができる。販売されている嵩高薬品としては、BASF社のスルゾールVL、Bayer社のバイボリュームPリキッド、花王(株)のKB-08T、08W、KB110、115、三晶(株)のリアクトペイクといった薬品があり、単独又は2種以上を併用してもよい。本発明の塗工紙においては、抄紙工程における嵩高剤の好ましい添加量は、原紙中のパルプ乾燥重量に対して0.1~2重量%である。 本発明においては、原紙に内添紙力剤を添加する。本発明において、内添の紙力剤として用いるものは、一般に紙力剤もしくは、紙力増強剤として用いられているものであればよいが、例えば、内添用澱粉、内添用紙力剤が挙げられる。 原紙に内添する内添用澱粉としては、カチオン化澱粉、両性澱粉などが挙げられ、架橋されていてもよい。本発明においては、カチオン化澱粉が好ましい。また、原紙に内添する紙力増強剤としては、ポリアクリルアミド系紙力剤が好ましい。本発明においては、嵩高剤の添加により繊維間結合が低下する傾向があるため、それを補うために