JP-2026077570-A - R-T-B系永久磁石およびその製造方法
Abstract
【課題】室温での残留磁束密度Br、保磁力HcJおよび角形比Hk/HcJが高く、さらに高温での保磁力HcJも高いR-T-B系永久磁石をを提供する。 【解決手段】R-T-B系永久磁石1は、軽希土類元素の合計含有量が28.0質量%以上31.5質量%以下、重希土類元素の合計含有量が0質量%を上回り1.0質量%以下、Bの含有量が0.97質量%以上1.05質量%以下、Alの含有量が0.05質量%以上0.52質量%以下、Zrの含有量が0.50質量%以上0.75質量%以下、Gaの含有量が0質量%以上0.20質量%以下及びOの含有量が0質量ppm以上1000質量ppm以下であり、160℃での保磁力が715kA/m以上である。 【選択図】図2
Inventors
- 三浦 晃嗣
- 河村 弘樹
Assignees
- TDK株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20250825
- Priority Date
- 20241025
Claims (7)
- 軽希土類元素の合計含有量が28.0質量%以上31.5質量%以下、 重希土類元素の合計含有量が0質量%を上回り1.0質量%以下、 Bの含有量が0.97質量%以上1.05質量%以下、 Alの含有量が0.05質量%以上0.52質量%以下、 Zrの含有量が0.50質量%以上0.75質量%以下、 Gaの含有量が0質量%以上0.20質量%以下、および、 Oの含有量が0質量ppm以上1000質量ppm以下であり、 160℃での保磁力が715kA/m以上であるR-T-B系永久磁石。
- Zrの含有量が0.53質量%以上0.75質量%以下である請求項1に記載のR-T-B系永久磁石。
- 前記重希土類元素の合計含有量が0質量%を上回り0.20質量%以下である請求項1または2に記載のR-T-B系永久磁石。
- Coの含有量が0.50質量%以上0.80質量%以下である請求項1または2に記載のR-T-B系永久磁石。
- 磁石表面から内部に向かって低下する前記重希土類元素の濃度勾配を有する請求項1または2に記載のR-T-B系永久磁石。
- 前記R-T-B系永久磁石が、主相粒子および隣り合う2つ以上の前記主相粒子によって形成される粒界を有し、 前記粒界がZr-C相を有し、前記R-T-B系永久磁石の断面における前記Zr-C相の面積比率が0.50%以上2.60%以下である請求項1または2に記載のR-T-B系永久磁石。
- 主相合金と粒界相合金とを準備する工程と、 前記主相合金と前記粒界相合金とを混合する工程と、を含み、 前記主相合金におけるBの含有量が1.03質量%以上1.11質量%以下であり、 前記粒界相合金におけるZrの含有量が0.96質量%以上15.0質量%以下であるR-T-B系永久磁石の製造方法。
Description
本開示は、R-T-B系永久磁石およびその製造方法に関する。 特許文献1には、重希土類元素を粒界拡散させることにより、室温での残留磁束密度Brおよび高温での保磁力HcJを共に高くしたR-T-B系永久磁石に関する発明が記載されている。 特許文献2には、合金組織が特定の構造を有することにより、高炭素、低酸素濃度においても異常粒成長の抑制、最適焼結温度幅の拡大、および、良好な磁気特性を実現させたNd-Fe-B系希土類永久磁石に関する発明が記載されている。 特開2022-008212号公報特開2006-210893号公報 R-T-B系永久磁石の模式図である。R-T-B系永久磁石の断面のSEM画像である。 以下、本開示を、実施形態に基づき説明する。 R-T-B系永久磁石は、R2T14B型結晶構造を有する結晶粒子を含む主相粒子を有する。さらに、隣り合う2つ以上の主相粒子によって形成される粒界を有する。 R-T-B系永久磁石およびR2T14B型結晶構造において、Rは希土類元素、Tは遷移金属元素、Bはホウ素を表す。 R-T-B系永久磁石およびR2T14B型結晶構造にRとして含まれる希土類元素はSc、Yおよびランタノイドであってもよい。Tとして含まれる遷移金属元素には希土類元素が含まれない。Tとして含まれる遷移金属元素が鉄族元素であってもよい。Tとして含まれる鉄族元素がFe単独であってもよく、Tとして含まれるFeの一部がCoに置換されていてもよい。Bとして含まれるホウ素の一部が炭素に置換されていてもよい。 本実施形態では、希土類元素は重希土類元素と軽希土類元素とに分類される。重希土類元素とは、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luのことをいう。軽希土類元素とは、重希土類元素以外の希土類元素のことをいう。鉄族元素とは、Fe、Co、Niのことをいう。 本実施形態に係るR-T-B系永久磁石は、希土類元素、鉄族元素およびホウ素以外に、少なくともアルミニウム(Al)と、ジルコニウム(Zr)と、を含む。さらに、ガリウム(Ga)と、銅(Cu)と、炭素(C)と、窒素(N)と、酸素(O)と、を含んでもよい。そして、以下に示す組成および特性を有する。 本実施形態に係るR-T-B系永久磁石における希土類元素の合計含有量(以下、TREと記載する場合がある)には特に制限はない。R-T-B系永久磁石が希土類元素として実質的にNd、Pr、DyおよびTbから選択される1種以上のみを含んでもよく、実質的にNd、PrおよびTbから選択される1種以上のみを含んでもよい。なお、R-T-B系永久磁石が希土類元素として実質的にNd、Pr、DyおよびTbから選択される1種以上のみを含むとは、Nd、Pr、DyおよびTb以外の希土類元素の含有量が合計で0.01質量%以下であるという意味である。R-T-B系永久磁石が希土類元素として実質的にNd、PrおよびTbから選択される1種以上のみを含むとは、Nd、PrおよびTb以外の希土類元素の含有量が合計で0.01質量%以下であるという意味である。 R-T-B系永久磁石を100質量%として、軽希土類元素の合計含有量(以下、TRLと記載する場合がある)が28.0質量%以上31.5質量%以下である。TRLが大きすぎる場合には室温でのBrが低下しやすくなる。TRLが小さすぎる場合には、焼結によりR-T-B系永久磁石を作製することが困難である。 R-T-B系永久磁石に含まれる軽希土類元素の種類には特に制限はない。例えばNdおよび/またはPrであってもよい。Nd/Prが原子数比で1.9以上であってもよい。また、Nd/Prが原子数比で1000以下であってもよい。 R-T-B系永久磁石を100質量%として、重希土類元素の合計含有量(以下、TRHと記載する場合がある)が0質量%を上回り1.0質量%以下である。0質量%を上回り0.20質量%以下であってもよい。TRHが少ないほど室温でのHcJおよび高温でのHcJが低下しやすくなる。TRHが多いほど室温でのBrが低下しやすくなる。また、TRHが多いほど原料コストも増大しやすくなる。 R-T-B系永久磁石に含まれるCoの含有量には特に制限はない。R-T-B系永久磁石を100質量%として、Coの含有量は0質量%以上2.00質量%以下であってもよく、0.25質量%以上1.25質量%以下であってもよく、0.50質量%以上0.80質量%以下であってもよい。 Coの含有量が少ない場合には耐食性が低下しやすくなる。Coの含有量が多いほど室温でのHcJおよび高温でのHcJが低下しやすくなる。 Coは比較的高価である。Coの含有量が多すぎる場合には、HcJが低下し、耐食性改善の効果が頭打ちとなり、かつ、高コストとなる。 本実施形態に係るR-T-B系永久磁石は、高価なCoの含有量を比較的少なくしても高い耐食性を有する。したがって、本実施形態に係るR-T-B系永久磁石は、低コストで高い耐食性を有しやすい。 Niは実質的に含有しなくてもよい。具体的にはNiの含有量が0質量%以上0.01質量%未満であってもよい。 R-T-B系永久磁石を100質量%として、Zrの含有量は0.50質量%以上0.75質量%以下である。0.51質量%以上0.75質量%以下であってもよく、0.53質量%以上0.75質量%以下であってもよい。Zrの含有量が少ないほど室温でのHcJも高温でのHcJも低下しやすくなる。Zrの含有量が多いほど室温でのBrおよび室温でのHk/HcJが低下しやすくなる。 R-T-B系永久磁石を100質量%として、Alの含有量は0.05質量%以上0.52質量%以下である。0.13質量%以上0.45質量%以下であってもよい。Alの含有量が少ないほど室温でのHcJも高温でのHcJも低下しやすくなる。Alの含有量が多いほど室温でのBrが低下しやすくなる。 R-T-B系永久磁石を100質量%として、Gaの含有量は0質量%以上0.20質量%以下である。0.03質量%以上0.14質量%以下であってもよい。Gaの含有量が少ないほど室温でのHcJも高温でのHcJも低下しやすくなる。Gaの含有量が多いほど室温でのBrおよび室温でのHk/HcJが低下しやすくなる。 Cuの含有量には特に制限はない。R-T-B系永久磁石を100質量%として、Cuの含有量は0質量%以上0.50質量%以下であってもよく、0質量%以上0.35質量%以下であってもよい。Cuの含有量が上記の範囲内であることにより、Brおよび高温でのHcJが向上しやすくなる。 R-T-B系永久磁石を100質量%として、Bの含有量は0.97質量%以上1.05質量%以下である。Bの含有量が多すぎても少なすぎても室温でのHcJおよび室温でのHk/HcJが低下しやすくなる。 R-T-B系永久磁石を100質量%として、Cの含有量が1100質量ppm以下であってもよい。Nの含有量が700質量ppm以下であってもよい。 R-T-B系永久磁石を100質量%として、Oの含有量が1000質量ppm以下である。Oの含有量が多すぎる場合にはHcJが低下しやすくなる。 R-T-B系永久磁石を100質量%とするとは、全ての元素の含有量の合計を100質量%とするという意味である。そして、R-T-B系永久磁石におけるFeの含有量は、R-T-B系永久磁石における実質的な残部であってもよい。具体的には、上述した元素以外の元素、すなわち、希土類元素、Fe、Co、Ni、B、Al、Ga、Zr、Cu、C、NおよびO以外の元素の含有量がそれぞれ0.20質量%以下、合計で1.00質量%以下であってもよい。 さらに、R-T-B系永久磁石の160℃(高温)での保磁力が715kA/m以上である。 R-T-B系永久磁石の形状には特に制限はない。例えば、直方体などの形状が挙げられる。 R-T-B系永久磁石は、重希土類元素RHの濃度が、R-T-B系永久磁石1の外側から内側に向かって低下する濃度勾配を有してもよい。上記の濃度勾配を有するRHの種類には特に制限はない。例えばDyおよび/またはTbであってもよく、Tbであってもよい。 具体的には、図1で示すように、直方体形状のR-T-B系永久磁石1は表面部および中心部を有し、表面部におけるRHの含有量を、中心部におけるRHの含有量よりも2%以上高くすることができ、5%以上高くすることができ、10%以上高くすることができる。なお、前記表面部とは、R-T-B系永久磁石1の表面をいう。例えば、図1のPOINT C,C´(図1の互いに向かい合う表面の重心)は表面部である。前記中心部とは、R-T-B系永久磁石1の中心をいう。例えば、R-T-B系永久磁石1の厚みの半分の部分をいう。例えば、図1のPOINT M(POINT CとPOINT C´との中点)は中心部である。なお、図1のPOINT C,C´は、R-T-B系永久磁石1の表面のうち最も面積が広い表面の重心、および当該表面に向かい合う表面の重心であってもよい。 R-T-B系永久磁石に前述のRHの濃度勾配を形成させる方法に特に制限はない。例えば、後述するRHの粒界拡散によりR-T-B系永久磁石内にRHの濃度勾配を形成させることができる。 本実施形態に係るR-T-B系永久磁石において、粒界がZr-C相を有してもよい。さらに、粒界がZr-B相を有してもよく、RとCを多く含む相を有してもよい。 本実施形態に係るR-T-B系永久磁石の断面のSEM画像(SEMにより得られた反射電子像)の一例を図2に示す。図2の測定倍率は10000倍である。図2は、後述する実施例、試料番号5の断面のSEM画像である。 R-T-B系永久磁石1が主相粒子11および隣り合う2つ以上の主相粒子11によって形成される粒界13を有する。粒界13の中でも3つ以上の主相粒子11によって形成される粒界三重点に略正方形の形状を有するZr-C相15および細長い形状を有するZr-B相17が含まれている。 R-T-B系永久磁石の断面におけるZr-C相の面積比率が0.5%以上2.6%以下であってもよく、1.2%以上1.8%以下であってもよい。 主相粒子がRHを含むことで主相粒子の結晶磁気異方性が高くなる。その結果、R-T-B系永久磁石のHcJが向上する。 RHがCと結合しやすい。そのため、R-T-B系永久磁石の粒界がRとCを多く含む相を有する場合、RHがRとCを多く含む相に取り込まれやすく主相粒子に取り込まれにくい。R-T-B系永久磁石の粒界がRとCを多く含む相を有する場合、主相粒子に含まれるRHが減少し、R-T-B系永久磁石のHcJが低下する。 RとCを多く含む相の種類には特に制限はない。R-C相、R-O-C相、R-O-C-N相等が挙げられる。また、RとCを多く含む相におけるCの含有割合が主相粒子におけるCの含有割合よりも大きくてもよい。RとCを多く含む相におけるRの合計含有割合が主相粒子におけるRの合計含有割合よりも大きくてもよい。 R-T-B系永久磁石の粒界がZr-C相を有していてもよい。粒界がZr-C相を有する場合には、粒界にRとCを多く含む相の存在割合が相対的に減少する。そして、主相粒子が、より多くのRHを有しやすくなる。そのため、R-T-B系永久磁石が高いHcJを有しやすくなる。 R-T-B系永久磁石の断面におけるZr-C相の面積比率が大きすぎる場合には、R-T-B系永久磁石における主相粒子の体積比率が減少しやすくなる。主相粒子の体積比率が減少するとR-T-B系永久磁石のBrが低下しやすくなる。 R-T-B系永久磁石におけるZrの含有量が少ない場合にはR-T-B系永久磁石の断面におけるZr-C相の面積比率が低くなりやすい。R-T-B系永久磁石におけるZrの含有量が多い場合には、R-T-B系永久磁石の断面におけるZr-C相の面積比率が高くなりやすい。 R-T-B系永久磁石がZrを含有する場合において、R-T-B