JP-2026077621-A - 正極活物質およびこれを含むリチウム二次電池
Abstract
【課題】特にレート特性が向上した正極活物質であって、ニッケルの含有量が相対的に低いMid-Ni型リチウム遷移金属酸化物を含む正極活物質を提供する。 【解決手段】本発明は、ニッケルの含有量が相対的に低いMid-Ni型リチウム遷移金属酸化物を含む正極活物質であり、前記リチウム遷移金属酸化物を構成する単位粒子のc軸の長さを増加させて、リチウムイオンの可逆的なインターカレーション/デインターカレーションの効率を向上させ、それによってニッケルの含有量が相対的に高いHigh-Ni型リチウム遷移金属酸化物より劣る電気化学的特性を改善することが可能な正極活物質およびこれを含むリチウム二次電池を提供する。 【選択図】図1
Inventors
- ソン、ユジン
- パク、ジョンベ
- チェ、ウソク
- パク、ジョンギュ
- シン、ヨソプ
- ホ、ジュンヒ
- キム、ソクジョ
- ファン、ドヨン
- イ、サンドン
Assignees
- エコプロ ビーエム カンパニー リミテッド
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20251024
- Priority Date
- 20241025
Claims (12)
- リチウムのインターカレーション/デインターカレーションが可能なリチウム遷移金属酸化物を含み、 前記リチウム遷移金属酸化物は、1個の単位粒子からなる単粒子形態および30個以下の単位粒子が凝集した類似単粒子形態から選択される少なくとも1つの形態を有し、 前記リチウム遷移金属酸化物は、少なくともリチウムと遷移金属を含み、 前記遷移金属中のニッケルの含有量は、40mol%以上70mol%以下であり、 前記リチウム遷移金属酸化物の平均結晶子サイズ(crystallite size)は、160nm~195nmである、正極活物質。
- 前記遷移金属中のコバルトの含有量は、10mol%以下である、請求項1に記載の正極活物質。
- 前記遷移金属中マンガンの含有量は、20mol%以上50mol%以下である、請求項1に記載の正極活物質。
- 前記リチウム遷移金属酸化物は、コバルトおよびマンガンをさらに含み、 前記遷移金属中のマンガンの含有量がコバルトの含有量より大きい、請求項1に記載の正極活物質。
- 前記単粒子形態で存在する前記リチウム遷移金属酸化物の平均粒径(D 50 )は、0.5μm以上10.0μm以下である、請求項1に記載の正極活物質。
- 前記類似単粒子形態で存在する前記リチウム遷移金属酸化物の平均粒径(D 50 )は、3.0μm以上15.0μm以下である、請求項1に記載の正極活物質。
- 前記リチウム遷移金属酸化物に対するX線回折のリートベルト(Rietveld)解析から得られるc軸の長さが14.260Å以上である、請求項1に記載の正極活物質。
- 前記リチウム遷移金属酸化物は、リチウムを含むリチウム層と遷移金属を含む遷移金属層が交互配列(alternate arrangement)された層状結晶構造を有し、 前記リチウム層および前記遷移金属層のうち少なくとも1つにカルシウムがドープされた、請求項1に記載の正極活物質。
- 前記リチウム遷移金属酸化物中のリチウムを除いた全元素中におけるカルシウムの含有量は、0.01mol%以上1.0mol%以下である、請求項1に記載の正極活物質。
- 前記リチウム遷移金属酸化物は、下記の化学式1で表示される、請求項1に記載の正極活物質。 [化学式1] Li a Ni 1-(b+c+d+e) Co b Mn c Ca d M1 e O 2 [ここで、前記化学式1において、 M1は、Na、K、B、Ce、Hf、Ta、Cr、F、Al、V、Ti、Fe、Zr、Zn、Si、Y、Nb、Ga、Sn、Mo、W、P、Ge、Nd、GdおよびCuから選択される少なくとも1つであり、 0.95≦a≦1.15、0≦b≦0.10、0.20≦c≦0.50、0.0001≦d≦0.01、0≦e≦0.10、0.4≦1-(b+c+d+e)≦0.7である。]
- 請求項1から10のいずれか一項に記載の正極活物質を含む正極。
- 請求項11に記載の正極を使用するリチウム二次電池。
Description
本発明は、正極活物質およびこれを含むリチウム二次電池に関し、より具体的には、本発明は、ニッケルの含有量が相対的に低いMid-Ni型リチウム遷移金属酸化物を含む正極活物質であり、前記リチウム遷移金属酸化物を構成する単位粒子のc軸の長さを増加させて、リチウムイオンの可逆的なインターカレーション/デインターカレーションの効率を向上させ、これを通じて、ニッケルの含有量が相対的に高いHigh-Ni型リチウム遷移金属酸化物より劣る電気化学的特性を改善することが可能な正極活物質およびこれを含むリチウム二次電池に関する。 電池は、正極と負極に電気化学的反応が可能な物質を使用することによって電力を貯蔵する。このような電池の代表的な例としては、正極および負極においてリチウムイオンがインターカレーション/デインターカレーションされる際の化学電位(chemical potential)の差によって電気エネルギーを貯蔵するリチウム二次電池がある。 前記リチウム二次電池は、リチウムイオンの可逆的なインターカレーション/デインターカレーションが可能な物質を正極活物質および負極活物質として使用し、前記正極と負極の間に有機電解液またはポリマー電解液を充填させて製造する。 リチウム二次電池の正極活物質としては、リチウム遷移金属酸化物が使用されており、その例として、LiCoO2、LiMn2O4、LiNiO2、LiMnO2などの複合酸化物が研究されている。 前記正極活物質のうちLiCoO2は、寿命特性および充放電効率に優れていて、最も多く使用されているが、原料として使用されるコバルトが高価であるため、価格競争力に限界があるという短所を有している。 LiMnO2、LiMn2O4などのリチウムマンガン酸化物は、熱的安全性に優れ、価格が安いという利点があるが、容量が小さく、高温特性が劣るという問題点がある。また、LiNiO2系正極活物質は、高い放電容量を示す利点があるが、LiとNiの活発なカチオン混合(cation mixing)によって合成が難しいだけでなく、合成された正極活物質のレート特性および寿命特性が非常に低いという問題がある。 これによって、LiNiO2の高い可逆容量を維持しながらも、低いレート特性および寿命特性を改善するために、ニッケルの一部をコバルト、マンガンおよびまたはアルミニウムで置換したいわゆるNCM(Ni-Co-Mn)およびNCA(Ni-Co-Al)のような三元系またはNCMA(Ni-Co-Mn-Al)のような四元系リチウム遷移金属酸化物が開発された。このような三元系または四元系リチウム遷移金属酸化物内ニッケルの含有量が少ないほど可逆容量が低くなるので、最近では、リチウム遷移金属酸化物中のニッケルの含有量を増加させようとする研究が活発に行われている。 ところで、リチウム遷移金属酸化物中のニッケルの含有量が多くなるにつれて、結晶構造内カチオン混合が増加し、安定性が低下したり、表面にLiOHおよびLi2CO3などのような未反応のリチウム不純物の含有量が増加する問題がある。 前記リチウム遷移金属酸化物の表面に残留するリチウム不純物の含有量が増加するほど、前記リチウム遷移金属酸化物を正極活物質として使用したリチウム二次電池内ガス発生およびスウェリング現象を促進することができる。また、前記リチウム遷移金属酸化物の表面に残留するリチウム不純物の含有量が増加するほど、前記リチウム遷移金属酸化物を使用して正極活物質層形成用ペーストを製造するとき、リチウム不純物によってペースト組成物がゲル(gel)化する問題がある。 これによって、正極活物質の製造工程のうち前記リチウム遷移金属酸化物の表面に残留するリチウム不純物を除去するための水洗工程を必ず伴わなければならない。しかしながら、このような水洗工程を通じて前記リチウム遷移金属酸化物の表面に損傷が加えられることにより、前記リチウム遷移金属酸化物を正極活物質として使用したリチウム二次電池の電気化学的特性および安定性が低下し、特に寿命が早期劣化する問題が発生することがある。 また、最近、リチウム二次電池の需要が急激に成長し、原料物質のコストも増加するにつれて、リチウム二次電池の市場は、コストダウンという強力な要求に直面した。特に、正極活物質は、リチウム二次電池において最も大きなコスト割合を占め、その中でも三元系または四元系リチウム遷移金属酸化物の必須元素であるニッケルの含有量が増加するほど正極活物質のコストも必然的に上昇する。 すなわち、正極活物質のうちニッケルの含有量が増加する場合、可逆容量が向上するが、これによって、正極活物質のうちリチウム不純物が増加し、正極活物質のコストが上昇するなどトレードオフ関係に存在する問題が発生する。 したがって、正極活物質のうちニッケルの含有量を減らして、正極活物質の安定性の向上およびコストダウンという目標を達成する一方で、正極活物質のうちニッケルの含有量の減少による電気化学的特性の低下などのような問題を解消できるMid-Ni型正極活物質の開発が必要である。 図1は、実施例1による正極活物質の表面SEM画像である。図2は、実施例3による正極活物質の表面SEM画像である。図3は、実施例3による正極活物質の断面SEM/EDS画像である。図4は、実施例5による正極活物質の表面SEM画像である。図5は、比較例1による正極活物質の表面SEM画像である。図6は、比較例2による正極活物質の表面SEM画像である。図7は、比較例9による正極活物質の表面SEM画像である。 本発明をより容易に理解するために、便宜上、特定の用語を本願において定義する。本願において特に定義しない限り、本発明において用いられた科学用語及び技術用語は、当技術分野における通常の知識を有する者にとって一般的に理解される意味を有する。また、文脈上、特に指定しない限り、単数形態の用語は、それの複数形態も含むものであり、複数形態の用語は、それの単数形態も含むものと理解すべきである。 (正極活物質) 本発明の一態様による正極活物質は、リチウムイオンの可逆的なインターカレーション/デインターカレーションが可能であり、リチウム遷移金属酸化物を含む。 前記リチウム遷移金属酸化物は、リチウムイオンのインターカレーション/デインターカレーションが可能な複合金属酸化物であり、R-3m空間群に属する層状結晶構造を有する。層状結晶構造を有する前記リチウム遷移金属酸化物は、XRD分析から得られた回折パターンのうち2θが18°~20°の領域で特異的なピークを示す。 一実施形態において、前記リチウム遷移金属酸化物は、少なくともリチウムと遷移金属を含む。前記遷移金属は、ニッケル、コバルトおよびマンガンから選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、または全部を含んでもよい。 好ましくは、前記リチウム遷移金属酸化物は、ニッケルを含むリチウムニッケル系複合酸化物であり得る。また、前記リチウム遷移金属酸化物は、ニッケルおよびコバルトを含むリチウムニッケル系複合酸化物であり得る。 一実施形態において、LiNiO2の高い可逆容量を維持しながらも、低いレート特性および寿命特性を改善するために、前記リチウムニッケル系複合酸化物は、ニッケルの一部をコバルト、マンガンおよびまたはアルミニウムで置換したいわゆるNCM(Ni-Co-Mn)およびNCA(Ni-Co-Al)のような三元系またはNCMA(Ni-Co-Mn-Al)のような四元系リチウム遷移金属酸化物であり得る。前記三元系または四元系リチウム遷移金属酸化物は、ニッケル、コバルト、マンガンおよびアルミニウム以外のドーパントをさらに含んでもよい。 他の実施形態において、前記リチウム遷移金属酸化物は、バルク粒子内にコバルトを含まないコバルトフリー(cobalt-free)タイプのリチウム遷移金属酸化物であり得る。前記コバルトフリータイプのリチウム遷移金属酸化物は、ニッケル、コバルトおよびマンガン以外のドーパントをさらに含んでもよい。 本願において定義された前記リチウム遷移金属酸化物は、ニッケルの含有量が相対的に低いMid-Ni型リチウム遷移金属酸化物である。本願では、前記遷移金属中のニッケルの含有量が70mol%以下のリチウム遷移金属酸化物をMid-Ni型リチウム遷移金属酸化物と呼び、前記遷移金属中のニッケルの含有量が70mol%超のリチウム遷移金属酸化物をHigh-Ni型リチウム遷移金属酸化物と定義する。 一実施形態において、前記遷移金属中のニッケルの含有量(前記リチウム遷移金属酸化物中のリチウム以外の全元素に対するニッケルの含有量)は、40mol%以上70mol%以下、45mol%以上70mol%以下、50mol%以上70mol%以下、55mol%以上65mol%以下、または60mol%以上65mol%以下であり得る。 前記リチウム遷移金属酸化物中のニッケルの含有量が70mol%を超える場合、結晶構造内のカチオン混合が増加し、安定性が低下したり、表面にLiOHおよびLi2CO3などのような未反応リチウム不純物を含有量が増加したりすることがある。一方、前記リチウム遷移金属酸化物中のニッケルの含有量が40mol%未満の場合、ニッケル以外に過量で存在する他の遷移金属(例えば、マンガンなど)により相分離が引き起こされ、R-3m空間群ではない他の空間群に属する不純物相が発生することがある。前記不純物相は、前記正極活物質の電気化学的特性の低下に直接的な影響を及ぼす恐れがある。 前記遷移金属中のコバルトの含有量は、10mol%以下、2.5mol%以上10mol%以下、または5mol%以上10mol%以下であり得る。 前記リチウム遷移金属酸化物中のコバルトの含有量が10mol%を超える場合、前記正極活物質のコストダウンという目標を達成できない。また、前記リチウム遷移金属酸化物中のコバルトの含有量が過剰になる場合、前記正極活物質を使用したリチウム二次電池の駆動電圧が低くなり、相対的に高電圧で高い出力特性を示しにくいことがある。また、前記リチウム遷移金属酸化物中のコバルトの含有量が過剰になる場合、前記正極活物質を使用したリチウム二次電池内ガス発生量が増加することにより、安定性が低下する恐れがある。 前記遷移金属中のマンガンの含有量は、20mol%以上50mol%以下、20mol%以上45mol%以下、20mol%以上40mol%以下、25mol%以上35mol%以下、または27mol%以上33mol%以下であり得る。 前記リチウム遷移金属酸化物中のマンガンの含有量が50mol%を超える場合、単粒子および類似単粒子形態のリチウム遷移金属酸化物を形成しにくいことがあり、リチウム遷移金属酸化物中に過量で存在するマンガンによって相分離が引き起こされ、R-3m空間群ではない他の空間群に属する不純物相が発生することがある。前記不純物相は、前記正極活物質の電気化学的特性の低下に直接的な影響を及ぼす恐れがある。 一方、前記リチウム遷移金属酸化物中のマンガンの含有量が20mol%未満の場合、本願において定義されたニッケルの含有量が相対的に低い(例えば、約70mol%以下または約65mol%以下)リチウム遷移金属酸化物の安定性が低下することがあり、前記正極活物質を使用したリチウム二次電池の駆動電圧が低くなり、相対的に高電圧で高い出力特性を示しにくいことがある。 前記リチウム遷移金属酸化物は、遷移金属としてコバルトおよびマンガンをさらに含み、前記リチウム遷移金属酸化物中のマンガンの含有量は、コバルトの含有量より大きくもよい。しかしながら、従来のMid-Ni型リチウム遷移金属酸化物は、マンガンの含有量がコバルトの含有量より多くなるほど、リチウムイオンの伝導性などのようなキネティック特性が低く、レート特性が低下する傾向が現れることがある。 これによって、本願では