JP-2026077670-A - 免疫調節性M2単球を選択的に低減することによってがんを治療し、治療的免疫を増強するための方法および組成物
Abstract
【課題】本開示は、免疫調節性M2単球を選択的に低減することによってがんを治療し、治療的免疫を増強するための方法および組成物を提供する。 【解決手段】本開示に係る医薬組成物は、有効量のインスリン様成長因子1受容体アンチセンスオリゴデオキシヌクレオチド(IGF-1R AS ODN)を含み、該医薬組成物を、循環中のM2細胞、腫瘍微小環境中のM2細胞、または未分化単球をM2細胞へと極性化する血清を有する対象に投与することにより、対象におけるM2細胞の数が低減される。 【選択図】なし
Inventors
- アンドリューズ、デビッド ダブリュ.
- フーパー、ダグラス シー.
Assignees
- トーマス・ジェファーソン・ユニバーシティ
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20260206
- Priority Date
- 20150410
Claims (1)
- 有効量のインスリン様成長因子1受容体アンチセンスオリゴデオキシヌクレオチド(IGF-1R AS ODN)を含む医薬組成物であって、 前記医薬組成物を、循環中のM2細胞、腫瘍微小環境中のM2細胞、または未分化単球をM2細胞へと極性化する血清を有する対象に投与することにより、前記対象におけるM2細胞の数が低減される、医薬組成物。
Description
本開示は、M2細胞を、インスリン様成長因子1受容体(IGF-1R)に特異的なアンチセンス核酸で標的化することによって選択的に低減することにより、がんを治療し、治療的免疫を増強するための方法および組成物に関する。 単球は、骨髄における骨髄前駆細胞に由来する白血球の1種である。単球は骨髄から末梢血流に侵入し、後に組織へ遊走する。組織内で局所成長因子、炎症促進性サイトカイン、および微生物化合物への曝露後、単球はマクロファージおよび樹状細胞に分化する。単球前駆物質由来のマクロファージは、古典的に極性化された(M1)マクロファージおよび非古典的に活性化された(M2)マクロファージへの特異的分化を経る。通常、マクロファージは免疫系における3つの主な機能を果たす。これらは、食作用、抗原提示、およびサイトカイン提示である。さらに、特定タイプのがん(例えば、乳がん、星状細胞腫、頭頸部扁平上皮細胞がん、乳頭状腎細胞がんタイプII、肺がん、膵がん、胆嚢がん、直腸がん、神経膠腫、古典的ホジキンリンパ腫、卵巣がん、および結腸直腸がんなど)は、腫瘍内部のM2様マクロファージおよび末梢において循環する類似のM2単球のレベル上昇を呈する。 神経膠腫を有する患者の末梢におけるCD163+細胞の発現を示す図。単球のこのサブセットは腫瘍の存在によって開始され、この亜集団はその血管新生および免疫抑制性の性質に起因して腫瘍の成長および浸潤を支持する。神経膠腫のグレードは、M2単球マーカを有する細胞の蓄積および活性に関連する。この集団の腫瘍内部でのM2様CD163+マクロファージおよび循環する末梢における類似のM2単球の存在はまた、任意の炎症促進性抗腫瘍ワクチンの方策を無効にする。a.WHOグレードIII星状細胞腫内でのCD14+細胞における増加を反映するフローサイトメトリーが示されている。b.WHOグレードに従ってCD163+細胞のレベルを比較するグラフ表示。グレードIIIおよびグレードIVの腫瘍は、正常対象またはWHOグレードII星状細胞腫のいずれかと比べると、PMBCにおける有意に異なる%単球を示す。細胞型による、インスリン様成長因子1受容体に特異的な標識されたアンチセンス核酸(IFG-1R AS ODN)の取り込みを示す図。神経膠腫患者における腫瘍および対応血液試料に由来するマクロファージ(CD14+)は、インスリン様成長因子1型受容体に特異的なアンチセンス(IGF-1R AS ODN)を貪欲に取り込む。免疫型による、インスリン様成長因子1受容体に特異的な標識されたアンチセンス核酸(IFG-1R AS ODN)の取り込みを示す図。神経膠腫患者における腫瘍および対応血液試料に由来するマクロファージ(CD14+)は、インスリン様成長因子1型受容体に特異的なアンチセンス(IGF-1R AS ODN)を貪欲に取り込む。インスリン様成長因子1受容体(IFG-1R)の発現を伴う細胞のフローサイトメトリーを示す図。インビトロでM2細胞に極性化される正常な末梢単球は、IGF-1Rを、M1極性化に誘導されるマクロファージと比べて過剰発現する。さらに、IGF-1R AS ODNは、用量依存的にM2亜集団における細胞死を選択的に誘導する。図3aは、IGF-1R AS ODNが、M2マクロファージの除去を、これらの細胞が優勢な状況下でそれらの腫瘍促進効果が除去され得るとともに治療的なTh1免疫が救済され得るように、選択的に標的化することを詳述する。白丸は分化された刺激されていない細胞を表し、黒丸は分化され、刺激された細胞を表す。インスリン様成長因子1受容体(IFG-1R)の発現を伴う細胞のフローサイトメトリーを示す図。インビトロでM2細胞に極性化される正常な末梢単球は、IGF-1Rを、M1極性化に誘導されるマクロファージと比べて過剰発現する。さらに、IGF-1R AS ODNは、用量依存的にM2亜集団における細胞死を選択的に誘導する。図3bは、マクロファージの極性化による、IGF-1R AS ODNで治療後での単球サブセット分布における差異を示す。治療経過全体を通じての患者における腫瘍に関連したCD163+細胞の定量化を示す図。5400倍視野の平均および標準偏差がアペリオ(Aperio)定量化によって測定された。1回目の手術、1回目の再発、2回目の再発、および剖検の4つの時点と、y軸上にアペリオ(Aperio)CD163+細胞が提供される。図4は、本明細書に開示される方法が、標準治療が奏効していない患者においてCD163+細胞を低減するのに有効であることを示す。6つの継続的な多形神経膠芽腫標本におけるIGF-1Rについての免疫組織化学を示す図。すべての腫瘍がIGF-1Rの免疫反応性を示した。IGF-1Rの免疫反応性は、腫瘍微小環境中での1つ以上のIGF-1Rを発現する細胞の存在を示し、がん治療における標的としてIGF-1Rを識別する。IGF-1R AS ODNの2つの異なる配列ロットの質量分析を示す図。a-c:DWA配列のアヴェシア(Avecia)ロット産物;d-f:ノーベル(NOBEL)配列のGirindusロット産物;a,d:凍結乾燥粉末形態でのAS ODNの安定性;b,e:滅菌生理食塩水中の製剤;c,f:滅菌生理食塩水中の製剤。IMV118ロット番号GAI-08-060-S3-B1の安定性結果は、最小の分解生成物が約300Daであることを示し、それ故、測定された質量スペクトルが5709±300Daの要件およびロット放出から現在までの貯蔵における許容できる安定性を満たす。アヴェシア(Avecia)配列(DWA)は、9年間にわたる安定性を示す。循環CD68+CD163+細胞が、動物において、GL261の中枢神経系への移植後に1用量のノーベル(NOBEL)(配列番号1)の全身(腹腔内)投与を受けてから少なくとも14日目に減少することを示す図。ノーベル(NOBEL)は、開始メチオニンコドンから下流の6つのヌクレオチドで始まる、18-merのホスホロチオエートオリゴデオキシヌクレオチドのIGF1-Rアンチセンスオリゴデオキシヌクレオチド(AS ODN)である。ノーベル(NOBEL)は、フロースルー技術を用いての閉じた化学的カラム反応器を備えたシンセサイザー内で、十分に確立された方法論を用いることによる固相有機合成によって作製される。固体支持体上の各合成サイクルシークエンスは複数のステップからなり、それらは完全長オリゴヌクレオチドが確立されるまで順次実施される。次に、ノーベル(NOBEL)は凍結乾燥され、スクリューキャップを有するHDPE容器内にパッケージされ、次に-80℃で貯蔵するため、5mLのマイラー(Mylar)パウチ内部で真空ヒートシールされる。使用前、凍結乾燥粉末は100mg/mLの溶液が得られるまで生理食塩水に溶解される。得られた溶液は、0.22μmの膜フィルターを通して滅菌濾過される。-80℃での貯蔵前、1mLのアリコートがUSPタイプ1(USP Type 1)ガラスバイアル内に満たされ、適切なゴム栓とアルミニウムキャップで密封される。 この実験においては、白血球がビオチン化抗マウスCD163(ビオバイト(Biorbyt))で染色され、洗浄され、二次ストレプトアビジン-APCが添加された。2回の洗浄および固定の後、細胞は、透過処理され、抗マウスCD68-PEで細胞内染色され、続いて、膜を閉じるため、パームバッファ(perm-buffer)で2回洗浄され、最終PBS洗浄が行われた。試料は、ミリポアグアバ(Millipore Guava)フローサイトメータ上を流れ、フロウジョ(FlowJo)を用いて分析された。屠殺時に採取された試料は、ノーベル(NOBEL)の腹腔内投与後のWBC集団における相当な変化を示す。a.PBS腹腔内注射対照;b.ノーベル(NOBEL)腹腔内注射。腫瘍産生前でのノーベル(NOBEL)(配列番号1)単独の投与がGL261細胞成長の開始を遅延させる上で有効であることを示す図。溶媒の腹腔内投与(PBS)を受けたC57およびTbetノックアウト動物のそれぞれ60%および100%が腫瘍を発生させるのに対し、ノーベル(NOBEL)の腹腔内投与後ではC57およびTbetノックアウトマウスのそれぞれ20%および50%が腫瘍を発生させる。有意性はログランク検定を用いて評価された(*=p<0.05)。シトシン-ホスホロチオエート-グアノシン-DNAがB細胞および形質細胞様樹状細胞(DC)上に発現されるTLR9を活性化することを示す図。抗原提示細胞がAS ODNを取り込み、増加した同時刺激分子を発現し、AS ODN治療の前および後にPBMCにおいて諸レベルのCD80/83/86を発現することを示す図(mDC、骨髄樹状細胞;pDC、形質細胞様樹状細胞)。ノーベル(NOBEL)(配列番号1)が、中央値蛍光強度の低下によって判定される通り、単球由来樹状細胞(DC)を活性化することを示す図。未熟DCは大量の蛍光タンパク質を貪食し、(より大きいバーによって示される)より高い蛍光強度をもたらす。(活性化された)成熟DCは、エンドサイトーシスを下方制御し、結果として、取り込む蛍光タンパク質が減少し、(より小さいバーによって示される)低い蛍光強度を有する。単球由来樹状細胞のIGF-1R AS ODNによる治療は、著しい用量依存性の成熟応答を示す。CpGモチーフ、5’G*Gモチーフ、およびホスホロチオエート結合のすべてが樹状細胞にさらなる成熟刺激をもたらすことを示す図。a:未熟DCは高度にエンドサイトーシスが亢進し、大量の蛍光タンパク質を貪食し(上パネル)、より高い蛍光強度をもたらす。b:単球由来DCが様々なIGF-1R/AS ODN(1μg/ml)の存在下で24時間インキュベートされた。LPSで治療されたDC(1μg/ml)は、成熟における正の対照として機能した。未熟DCは、大量の蛍光タンパク質を貪食し、(より大きいバーによって示される)より高い蛍光強度をもたらした。(活性化された)成熟DCは、エンドサイトーシスを下方制御し、結果として、取り込む蛍光タンパク質が減少し、(より小さいバーによって示される)低い蛍光強度を有する。IGF-1R/AS ODN中に含まれるCpGモチーフもまた、DCに成熟刺激をもたらす(対照およびLNA DCを参照)。ホスホロチオエート結合は、DCにさらなる成熟刺激をもたらす(ノーベル(NOBEL)DC)。5’G*Gモチーフは、DCに第3の成熟刺激をもたらす(DWA PT DCを参照)。試験されたオリゴマーは、配列番号1(ノーベル(NOBEL))、配列番号11(IDT1220ホスホロチオエートAS ODN(IDT1220))、配列番号15(DWAホスホロチオエートAS ODN(DWA PT))、配列番号16(DWA固定化核酸AS ODN(LNA))、および配列番号17(DWAホスホジエステルAS ODN(DWA対照))を含んだ。a.DWA配列が、5’側のヘアピンループ二次構造(影付きの挿入図)を37℃で維持し、おそらくは標的化されたmRNA配列との塩基対合に影響すること、b.ノーベル(NOBEL)(配列番号1)配列が、18℃でMPを有する2つの交互の二次構造に対するCpGモチーフの5’側のヘアピンループ(影付きの挿入図)を37℃で有さず、標的化された塩基対合、ひいてはCpGの可能性の増加を許容することを示す図。GL261におけるノーベル(NOBEL)(配列番号1)適定を示す図。細胞は増殖培地を有する96ウェルプレート内に20k/ウェルで蒔かれ、4時間インキュベートされ(37℃、5%CO2加湿);増殖培地は除去され、所望されるAS ODN濃度を有する無血清オプティ-メム(Opti-