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JP-2026077685-A - フェノール化合物を含まないバインダー組成物

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Abstract

【課題】フェノール化合物を含まないバインダー組成物の提供。 【解決手段】フェノール類のクラスから選択される化合物を使用せずにバインダー組成物を製造するための方法が開示される。この方法は、(i)リグニン及びリグニンオリゴマーを含む水性組成物を、触媒の存在下で50~95℃の温度で0.25~5時間加熱する工程と、(ii)所定の粘度値を有するバインダー組成物が形成されるまで、架橋剤を(i)からの水性組成物と混合し、これを60~95℃の温度で加熱して、リグニン、リグニンオリゴマー及び架橋剤を重合させる工程とを含み、架橋剤のリグニン及びリグニンオリゴマーに対するモル比は0.5~1.8である。 【選択図】なし

Inventors

  • サンナ・ヴァルコネン

Assignees

  • ユー ピー エム キュンメネ コーポレーション

Dates

Publication Date
20260513
Application Date
20260206

Claims (12)

  1. フェノール類のクラスから選択される化合物を使用せずにバインダー組成物を製造するための方法であって、 (i)2700~9000g/molの重量平均分子量(Mw)を有するリグニン及び800~2500g/molの重量平均分子量(Mw)を有するリグニンオリゴマーを含む水性組成物を、触媒の存在下で50~95℃の温度で0.25~5時間加熱する工程と、 (ii)所定の粘度値を有するバインダー組成物が形成されるまで、架橋剤を(i)からの水性組成物と混合し、これを60~95℃の温度で加熱して、リグニン、リグニンオリゴマー及び架橋剤を重合させる工程とを含み、架橋剤のリグニン及びリグニンオリゴマーに対するモル比が0.5~1.8である、方法。
  2. バインダー組成物を製造するために使用される架橋剤の総量が、バインダー組成物の総質量に対して3~8質量%、又は4~8質量%、又は4~7質量%、又は5~7質量%である、請求項1に記載の方法。
  3. 架橋剤のリグニン及びリグニンオリゴマーに対するモル比が0.9~1.7、又は1.0~1.6、又は1.1~1.7、又は1.2~1.6である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 触媒のリグニン及びリグニンオリゴマーに対する質量比が0.20~0.37、又は0.22~0.35、又は0.26~0.33である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. リグニンオリゴマーのリグニンに対する質量比が0.05~1.0、又は0.1~0.43、又は0.15~0.33である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 工程(ii)が、75~90℃、又は70~80℃、又は70~90℃の温度での加熱を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. リグニンが、2700~9000g/mol、又は3000~8000g/mol、又は3500~7000g/molの重量平均分子量(Mw)を有する針葉樹クラフトリグニンである、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 架橋剤がバイオメタノールから調製されたアルデヒドである、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 工程(ii)における加熱を、25℃で測定して200~1000cp、又は250~600cPの粘度値を有するバインダー組成物が形成されるまで継続する、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の方法によって得ることができるバインダー組成物。
  11. 請求項10に記載のバインダー組成物を含む接着剤組成物。
  12. 木材製品又は積層木材製品又は木材パネルの糊付けのため、積層体、シャッターフィルム、ミネラルウール、不織繊維製品、成形繊維製品又は押出繊維製品の製造のための含浸用途における、請求項10に記載のバインダー組成物の使用。

Description

本発明は、バインダー組成物を製造するための方法に関する。更に、本発明は、バインダー組成物、接着剤組成物、並びにバインダー組成物及び接着剤組成物の使用に関する。 リグニンは、例えば樹木から抽出できる天然ポリマーである。合成材料に代わる糊における成分としてのリグニンの使用が、より環境に優しい接着剤組成物を開発する目的で研究されてきた。特に、フェノールホルムアルデヒド樹脂等の最終的なフェノール樹脂における、化石資源に由来する合成フェノールを代替する能力は、研究の対象であった。 特許出願FI20106073 Granata, A., Argyropoulos, D., J. Agric. Food Chem. 1995, 43:1538-1544 フェノール類のクラスから選択される化合物を使用せずにバインダー組成物を製造するための方法が開示される。この方法は、 (i)2700~9000g/molの重量平均分子量(Mw)を有するリグニン及び800~2500g/molの重量平均分子量(Mw)を有するリグニンオリゴマーを含む水性組成物を、触媒の存在下で50~95℃の温度で0.25~5時間加熱する工程と、 (ii)所定の粘度値を有するバインダー組成物が形成されるまで、架橋剤を(i)からの水性組成物と混合し、これを60~95℃の温度で加熱して、リグニン、リグニンオリゴマー及び架橋剤を重合させる工程とを含んでいてもよく、架橋剤のリグニン及びリグニンオリゴマーに対するモル比は0.5~1.8である。 更に、本明細書で定義される方法によって得ることができるバインダー組成物が開示される。 一実施形態では、バインダー組成物の遊離架橋剤、例えば遊離ホルムアルデヒドモノマーの量は、多くとも1質量%、又は多くとも0.5質量%、又は多くとも0.3質量%、又は多くとも0.1質量%、又は多くとも0.06質量%である。遊離架橋剤、例えば遊離ホルムアルデヒドの量は、試料が20mlの蒸留水及び70mlの94%エタノールに希釈されることを除き、規格EN-ISO 11402及び塩酸ヒドロキシルアミンの手順に従って決定され得る。 一実施形態では、中和前にアルカリ性試料溶液が希釈されることを除き、規格SFS-EN ISO 8974:2002に従ってガスクロマトグラフィー-水素炎イオン化検出器(GC-FID)法によって決定した場合、バインダー組成物の遊離フェノールの量は0.01質量%未満である。 一実施形態では、バインダー組成物の水混和性(許容性)は、規格EN ISO 8989に従って決定した場合、500%超、又は700%超、又は900%超、又は無限である。 一実施形態では、バインダー組成物の粘度値は、その製造後に25℃で貯蔵した場合、多くとも400cP/7日、又は多くとも300cP/7日、又は多くとも200cP/7日、又は多くとも100cP/7日増加する。本明細書に開示されるバインダー組成物は、良好な貯蔵安定性を示すというさらなる有用性を有する。 本発明者は、驚くべきことに、架橋剤の規定量並びに架橋剤の重合成分、すなわちリグニン及びリグニンオリゴマーに対するモル比が、上記の特性を有するバインダー組成物が調製され得るように、製造されたバインダー組成物の特性に影響を及ぼすことを見出した。 更に、バインダー組成物を含む接着剤組成物が開示される。 更に、木材製品又は積層木材製品又は木材パネルの糊付けのため、積層体、シャッターフィルム、ミネラルウール、不織繊維製品、成形繊維製品又は押出繊維製品の製造のための含浸用途におけるバインダー組成物の使用が開示される。 本明細書に開示されるバインダー組成物を使用することによって製造される製品は、以下の特性のうちの1つ又は複数を有することができる: - ホルムアルデヒド放散量が、デシケーター法EN ISO 12460-4によって測定した場合、0.01~0.5mg/1、又は0.1~0.3mg/1である、 - ホルムアルデヒド放散量が、ガス分析EN ISO 12460-3によって測定した場合、0.01~0.40mg/m2*h、又は0.05~0.30mg/m2*h、又は0.1~0.2mg/m2*hである、 - 結合品質試験法EN314-1及びEN314-2によって測定した場合、最小結合クラス1~4又は2~4又は3~4を満たす。 本発明者は、驚くべきことに、本明細書に開示される方法によって、フェノール類のクラスから選択される化合物を使用せずにバインダー組成物を製造できることを見出した。 本明細書では、特に断らない限り、「フェノール類のクラスから選択される化合物」という用語は、フェノール類の化石系化合物を意味すると理解されるべきである。すなわち、フェノール類は、1つ又は複数のヒドロキシル(-OH)が結合した単一の芳香環からなる化合物である。 フェノール類のクラスから選択されるこのような化合物は、例えばフェノール、クレゾール又はレゾルシノールであり得る。このようなフェノール類は毒性化合物である。一実施形態では、方法は、バインダー組成物を製造するためにフェノール類のクラスから選択される化合物が使用されないという条件を含む。本明細書に開示される方法は、化石由来の材料を含まないバインダー組成物を製造する方法を提供するというさらなる有用性を有する。したがって、製造されるバインダー組成物は、化石系フェノール化合物を含まなくてもよい。特に、方法で使用される重合性物質、すなわちリグニン及びリグニンオリゴマーは、バイオマス又は生体由来のものである。したがって、本明細書に開示されるバインダー組成物は、非毒性バインダー組成物として調製されてもよい。すなわち、毒性又は有害化合物の割合が低減されたバインダー組成物が調製されてもよい。本明細書で開示されるバインダー組成物は、100%生物学的バインダー組成物として調製されてもよい。 バインダー組成物を製造するために使用される架橋剤の総量は、バインダー組成物の総質量に対して3~8質量%、又は4~8質量%、又は4~7質量%、又は5~7質量%であってもよい。 本明細書における「総質量」は、特に断らない限り、バインダー組成物の乾物と液体部分、例えば水の両方の質量として理解されるべきである。 本明細書に開示される方法は、形成されたバインダー組成物の特性に有害に影響を与えることなく、ホルムアルデヒド等の架橋剤の使用量を低減又は少量にできるというさらなる有用性を有する。 架橋剤は、ホルムアルデヒド又はパラホルムアルデヒド等のアルデヒドであってもよい。一実施形態では、アルデヒドはバイオメタノールから調製される。したがって、アルデヒドはバイオベース由来のものであってもよい。アルデヒドは、代替的に化石由来のものであってもよい。一実施形態では、アルデヒドはメタノールから調製される。 架橋剤のリグニン及びリグニンオリゴマーに対するモル比は、0.9~1.7、又は1.0~1.6、又は1.1~1.7、又は1.2~1.6であってもよい。本明細書では、モル比(MR)は、以下: MR=n(Fa)/(n(Lolig)+n(L)) (式中、 n=モル単位の物質の量 Fa=架橋剤 Lolig=リグニンオリゴマー L=リグニンである) のように計算される。 モル単位の物質の量は、以下: n=M/m (式中、 M=g/mol単位の物質のモル質量 m=グラム単位の物質の質量である) のように計算される。 本明細書では、上記の計算に以下の値が使用される: M(オリゴマー)=180g/mol(文献及び想定される化学構造に基づく推定値) M(リグニン)=180g/mol(文献及び想定される化学構造に基づく推定値) リグニンオリゴマーのリグニンに対する質量比は、0.05~1.0、又は0.1~0.43、又は0.15~0.33である。 触媒のリグニン及びリグニンオリゴマーに対する質量比は、0.20~0.37、又は0.22~0.35、又は0.26~0.33である。触媒のリグニン及びリグニンオリゴマーに対するモル比は、1.0~1.7、又は1.1~1.6、又は1.2~1.5であってもよい。触媒の量は、製造されたバインダー組成物の特性に有益に影響を及ぼす可能性がある。 触媒は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩又は水酸化物を含んでもよい。一実施形態では、触媒は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、及びそれらの組合せからなる群から選択される。一実施形態では、触媒は水酸化ナトリウムである。 工程(i)の水性組成物は、触媒の存在下でリグニン及びリグニンオリゴマーを含むか、又はそれからなるか、又は本質的にそれからなってもよい。 工程(i)は、リグニン及びリグニンオリゴマーを含む水性組成物を、触媒の存在下で、50~95℃、又は55~95℃、又は60~95℃、又は65~90℃、又は70~85℃の温度で加熱することを含んでもよい。工程(i)は、0.25~5時間、又は2.5~4時間、又は0.25~3時間、又は0.5~2時間、又は0.75~1.5時間継続してもよい。工程(i)の間、使用されるリグニン及びリグニンオリゴマーは水性組成物に溶解される。 温度は、水性組成物を冷却及び/又は加熱することによってバインダー組成物の製造中に制御され得る。 一実施形態では、工程(i)は、リグニンがそこに添加される前に、リグニンオリゴマーを水性組成物と混合することを含む。一実施形態では、工程(i)は、リグニン及びリグニンオリゴマーを水性組成物に本質的に同時に混合することを含む。 工程(ii)の水性組成物は、(i)の水性組成物及び架橋剤を含むか、それからなるか、又は本質的にそれからなってもよい。 工程(ii)は、60~95℃、又は75~90℃、又は70~80℃、又は70~90℃の温度での加熱を含んでもよい。工程(ii)の加熱は、25℃で測定して200~1000cp、又は250~600cPの粘度値を有するバインダー組成物が形成されるまで継続してもよい。一実施形態では、工程(ii)は、200~500cP、又は250~400cP、又は300~350cPの粘度値を有するバインダー組成物が形成されるまで継続する。一実施形態では、工程(ii)は、500~1000cP、又は500~800cP、又は550~750cp、又は600~700cPの粘度値を有するバインダー組成物が形成されるまで継続する。 粘度は、回転粘度計(ブルックフィールドデジタル粘度計LVDV-II+Pro;コーンスピンドル)を使用することによって25℃の温度で測定することができる。一実施形態では、工程(ii)は、0.5~8時間、又は1~6時間、又は2~5時間継続する。 工程(ii)は、段階的に触媒を添加することを含んでもよい。すなわち、工程(i)で使用されるものに加えて、さらなる量の触媒が工程(ii)の間に添加されてもよい。段階的な触媒の添加は、リグニン及びリグニンオリゴマー及び架橋剤を制御された方法で重合させることができるというさらなる有用性を有する。一実施形態では、工程(ii)は、段階的に触媒を添加し、形成された水性組成物を加熱して、リグニン及びリグニンオリゴマー及び架橋剤を制御された方法で重合させることを含む。 本明細書の文脈において、「リグニン」という用語は、任意の好適なリグニン源に由来するリグニンを指す場合がある。一実施形態では、リグニンは本質的に純粋なリグニンである。「本質的に純粋なリグニン」という表現は、少なくとも70%純粋なリグニン、又は少なくとも90%純粋なリグニン、又は少なくとも95%純粋なリグニン、又は少なくとも98%純粋なリグニンと理解されるべきである。本質的に純粋なリグニンは、多くとも30%、若しくは多くとも10%、若しくは多くとも5%、若しくは多くとも2%の他の成分及び/又は不純物を含んでもよい。このような他の