JP-2026077694-A - 核酸配列計測装置
Abstract
【課題】サンプルに含まれる特定の核酸配列を有するターゲットの計測精度を従来よりも向上させることができる核酸配列計測装置を提供する。 【解決手段】核酸配列計測装置は、核酸配列計測用デバイスから発せられる蛍光を検出する検出部と、検出部の検出結果に基づいて、核酸配列計測用デバイスに対するサンプルの添加前又は添加直後の第1時点で、核酸配列計測用デバイスの計測領域から発せられる蛍光の光量を示す第1光量と、サンプルの添加から予め規定された時間が経過した後の第2時点で、同じ計測領域から発せられる蛍光の光量を示す第2光量との差に基づいてターゲットを計測する演算部と、を備え、演算部は、第1時点で取得された第1画像に含まれる計測領域の画像をなす画素の各々の階調値と、第2時点で取得された第2画像に含まれる計測領域の画像をなす画素の各々の階調値との差を、第1光量と第2光量との差として求める処理を行う。 【選択図】図3
Inventors
- 宮内 祐樹
- 蓼沼 崇
- 田口 朋之
Assignees
- 横河電機株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20260209
Claims (4)
- サンプルに含まれる特定の核酸配列を有するターゲットを計測する核酸配列計測装置において、 前記ターゲットの添加によって蛍光を発する核酸配列計測用デバイスから発せられる蛍光を検出する検出部と、 前記検出部の検出結果に基づいて、前記核酸配列計測用デバイスに対する前記サンプルの添加前又は添加直後の第1時点で、前記核酸配列計測用デバイスの予め規定された計測領域から発せられる蛍光の光量を示す第1光量と、前記核酸配列計測用デバイスに対する前記サンプルの添加から予め規定された時間が経過した後の第2時点で、前記予め規定された計測領域と同じ計測領域から発せられる蛍光の光量を示す第2光量との差に基づいて前記ターゲットを計測する演算部と、 を備え、 前記検出部は、少なくとも前記計測領域が含まれる画像取得領域の画像を取得する画像取得部を備え、 前記演算部は、前記第1時点で取得された前記画像取得領域の画像である第1画像及び前記第2時点で取得された前記画像取得領域の画像である第2画像の画像処理を行って、前記第1光量及び前記第2光量をそれぞれ求め、 前記演算部は、前記画像処理として、前記第1画像に含まれる前記計測領域の画像をなす画素の各々の階調値と、前記第2画像に含まれる前記計測領域の画像をなす画素の各々の階調値との差を、前記第1光量と前記第2光量との差として求める処理を行う、 核酸配列計測装置。
- 前記演算部は、前記第1光量と前記第2光量との差が予め規定された第2閾値を超える画素を抽出し、抽出した画素の数に基づいて前記ターゲットを計測する、請求項1記載の核酸配列計測装置。
- 前記演算部は、前記第1画像に含まれる前記計測領域以外の領域の画像をなす画素の階調値の標準偏差を求め、前記標準偏差に基づいて前記第2閾値を設定する、請求項2記載の核酸配列計測装置。
- 前記画像取得部は、前記画像取得領域の画像を、異なる解像度で取得可能である、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の核酸配列計測装置。
Description
本発明は、核酸配列計測装置に関する。 サンプルに含まれる特定の核酸配列を有するターゲットを計測する方法として、DNAチップ(上記特定の核酸配列の相補配列を有する検出プローブが基板等の固相面に設けられたもの)を用いる方法が広く知られている。この方法は、DNAチップに添加されたサンプルに含まれるターゲットが、ハイブリダイゼーションによりDNAチップの検出プローブに捕集される性質を利用してターゲットを計測する方法である。この方法では、ターゲットがサンプルに含まれるか否かに加えて、サンプルに含まれるターゲットの量を計測することができる。 以下の特許文献1には、上記の検出プローブとして、蛍光分子が付加された蛍光プローブと、蛍光分子の蛍光を消光する消光分子が付加された消光プローブとが設けられた核酸配列計測用デバイス(DNAチップ)を用いてターゲットを計測する方法が開示されている。この方法では、ターゲットに対する蛍光分子の付加、及びDNAチップの洗浄(捕集されていないターゲット等を除去するための洗浄)を行うことなくターゲットを計測することが可能である。 特開2015-43702号公報 本発明の実施形態で用いられる核酸配列計測用デバイスの外観を模式的に示す斜視図である。本発明の実施形態で用いられる核酸配列計測用デバイスの検出プローブを模式的に示す図である。本発明の実施形態による核酸配列計測装置の要部構成を示すブロック図である。第1核酸配列計測方法を示すフローチャートである。第1核酸配列計測方法で取得される画像の一例を示す図である。第2核酸配列計測方法を示すフローチャートである。第2核酸配列計測方法で取得される画像の一例を示す図である。ハイブリダイゼーション前後におけるスポット領域内の画素の階調値のバラツキ分布の一例を示す図である。ハイブリダイゼーション前後におけるスポット領域内の画素の平均階調値及び標準偏差の一例を示す図である。第3核酸配列計測方法を示すフローチャートである。第3核酸配列計測方法で取得される画像の一例を示す図である。変形例に係る核酸配列計測装置で取得される画像の一例を示す図である。高解像度で撮影した場合の、ハイブリダイゼーション前後におけるスポット領域内の画素の階調値のバラツキ分布の一例を示す図である。 以下、図面を参照して本発明の実施形態による核酸配列計測装置及び核酸配列計測方法について詳細に説明する。以下では、まず本発明の実施形態の概要について説明し、続いて本発明の実施形態の詳細について説明する。 〔概要〕 本発明の実施形態は、サンプルに含まれる特定の核酸配列を有するターゲットの計測精度を従来よりも向上させるようにするものである。例えば、サンプルに含まれるターゲットがごく僅かであっても、ターゲットの計測を可能にするものである。具体的には、サンプルが添加されてない場合でも核酸配列計測用デバイスから発せられる微弱な蛍光(オフセット光)や、蛍光のムラ(光量バラツキ)等の影響を極力排除することによって、高い計測精度を実現するものである。 上述の特許文献1に開示された核酸配列計測用デバイスは、蛍光分子が付加された蛍光プローブと、消光分子が付加された消光プローブとを有し、蛍光分子の蛍光が消光分子によって消光されるように蛍光プローブと消光プローブとが結合されたものである。この核酸配列計測用デバイスは、計測対象であるターゲットが添加されると、ハイブリダイゼーションにより、蛍光プローブと消光プローブとの結合が解消されて蛍光が発せられるようにされている。 このため、ターゲットが核酸配列計測用デバイスに添加されなければ、蛍光プローブに付加された蛍光分子の蛍光が、消光プローブに付加された消光分子によって消光されるため、核酸配列計測用デバイスからは蛍光が発せられない筈である。しかしながら、消光分子による蛍光の消光が不完全な場合には、核酸配列計測用デバイスからオフセット光が発せられてしまう。このようなオフセット光は、ノイズとなることから計測精度を悪化させてしまう。例えば、ターゲットが僅かである場合には、核酸配列計測用デバイスから発せられる蛍光も微弱なものとなるところ、この微弱な蛍光が、オフセット光に埋もれてしまうとターゲットの計測を行うことができない。 また、核酸配列計測用デバイスを用いてターゲットを計測する場合には、ハイブリダイゼーション前後において核酸配列計測用デバイスから発せられる蛍光の光量を比較する処理が行われる。つまり、ハイブリダイゼーション前に核酸配列計測用デバイスから発せられるオフセット光の光量と、ハイブリダイゼーション後に核酸配列計測用デバイスから発せられる蛍光の光量とを比較する処理が行われる。 従来は、ターゲットが含まれるサンプルが添加されるブロック(第1ブロック)以外に、ターゲットが含まれないサンプルが添加されるブロック(第2ブロック)が用意された核酸配列計測用デバイスを用いて上記の処理を行っていた。つまり、第2ブロックから発せられる蛍光(オフセット光)の光量と、第1ブロックから発せられる蛍光(ハイブリダイゼーション後に発せられる蛍光)の光量とを比較するようにしていた。 或いは、ターゲットが含まれるサンプルが添加される核酸配列計測用デバイスと、ターゲットが含まれないサンプルが添加される核酸配列計測用デバイスとを用いて上記の処理を行っていた。つまり、後者の核酸配列計測用デバイスから発せられる蛍光(オフセット光)の光量と、前者の核酸配列計測用デバイスから発せられる蛍光(ハイブリダイゼーション後に発せられる蛍光)の光量とを比較するようにしていた。 しかしながら、核酸配列計測用デバイスの製造バラツキ等が原因で、オフセット光の光量は、ブロック間、核酸配列計測用デバイス間でバラツキがある。このため、オフセット光の光量が相対的に少なければターゲットを計測することができるが、オフセット光の光量が相対的に大きくなるとターゲットを計測することができなくなるといったことが起こり得る。このように、ブロック間、核酸配列計測用デバイス間でのオフセット光の光量バラツキの大きさに応じて計測精度が悪化してしまう。 また、上述の特許文献1に開示された核酸配列計測用デバイスでは、スポット(上述した結合状態にある蛍光プローブ及び消光プローブが基板上に固定されている領域)から発せられる蛍光の光量バラツキもある。これは、スポット内におけるプローブの固定量や反応のムラ等が原因である。このようなスポット内における光量バラツキも、計測精度を悪化させる原因となる。 本発明の実施形態では、まず、核酸配列計測用デバイスに対するサンプルの添加前又は添加直後の第1時点で、核酸配列計測用デバイスの予め規定された計測領域から発せられる蛍光の光量を示す第1光量と、核酸配列計測用デバイスに対するサンプルの添加から予め規定された時間が経過した後の第2時点で、計測領域から発せられる蛍光の光量を示す第2光量との差を求める。そして、第1光量と第2光量との差に基づいてターゲットを計測するようにしている。 このように、本発明の実施形態では、第1時点で、ある計測領域から発せられる蛍光の第1光量と、第2時点で、上記と同じ計測領域から発せられる蛍光の第2光量との差を求めている。そして、第1光量と第2光量との差に基づいてターゲットを計測するようにしている。このため、サンプルに含まれる特定の核酸配列を有するターゲットの計測精度を従来よりも向上させることができる。 〔実施形態〕 以下では、まず、核酸配列の計測に用いられる核酸配列計測用デバイスについて説明する。続いて、上記核酸配列計測用デバイスを用いて核酸配列を計測する核酸配列計測装置及び核酸配列計測方法について順に説明する。 〈核酸配列計測用デバイス〉 図1は、本発明の実施形態で用いられる核酸配列計測用デバイスの外観を模式的に示す斜視図である。図1に示す通り、核酸配列計測用デバイスDVは、例えば、基板SB上に複数のスポットSP(計測領域)が形成されたものである。基板SBとしては、例えば、平面視形状が矩形形状に形成された板状のガラス、シリコン、フッ化カルシウム及びサファイア等の単結晶、セラミックス、及び樹脂材料等を用いることができる。樹脂材料としては、光学的特性、化学的及び熱的安定性に優れたCOP(シクロオレフィンポリマー)をはじめ、COC(環状オレフィンコポリマー)、ポリカーボネイト、アクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂等が挙げられる。尚、基板SBの平面視形状は任意の形状であって良い。 スポットSPは、計測対象であるターゲットの検出に用いられる検出プローブが固定されている領域である。このスポットSPは、予め規定された数を単位としたブロックBK毎に区分けされている。核酸配列計測用デバイスDVに対するサンプルの添加は、ブロックBK毎に行われる。また、核酸配列計測用デバイスDVの画像取得は、ブロックBK毎に行われることが多い。つまり、ブロックBKは、画像取得領域であるということができる。 図2は、本発明の実施形態で用いられる核酸配列計測用デバイスの検出プローブを模式的に示す図である。図2に示す通り、検出プローブは、基板SB上に固定された蛍光プローブPB1と消光プローブPB2とからなる。蛍光プローブPB1は、計測対象であるターゲットTGの相補配列に蛍光分子FMを付加したものである。消光プローブPB2は、蛍光プローブPB1の上記相補配列と少なくとも一部が相補的な配列に消光分子QMを付加したものである。 蛍光プローブPB1と消光プローブPB2とは、蛍光分子FMの蛍光が、消光分子QMによって消光されるように結合されている。図2に示す例では、蛍光プローブPB1と消光プローブPB2とは、結合部CNで結合されている。ここで、蛍光分子FMの蛍光は、蛍光共鳴エネルギー転移による消光の原理により、消光分子QMによって消光される。 ターゲットTGが存在しない場合には、蛍光プローブPB1と消光プローブPB2とは結合部CNで結合されており、蛍光分子FMと消光分子QMとは接近した状態にある。この状態では、励起光が照射されても蛍光分子FMの蛍光が消光分子QMによって消光されるため、蛍光は発せられない。 これに対し、ターゲットTGが存在する場合には、図2に示す通り、ターゲットTGの相補配列を有する蛍光プローブPB1は、消光プローブPB2と解離し、ターゲットTGと結合する。ターゲットTGが蛍光プローブPB1と結合すると、蛍光プローブPB1と消光プローブPB2の結合が解消されて、蛍光分子FMと消光分子QMとが離間した状態になる。この状態になると、励起光の照射によって蛍光分子FMから蛍光が発せられることになる。 尚、ターゲットTGの相補配列は、消光プローブPB2に設けられていても良い。つまり、消光プローブPB2は、ターゲットTGの相補配列に消光分子QMを付加したものであり、蛍光プローブPB1は、消光プローブPB2の上記相補配列と少なくとも一部が相補的な配列に蛍光分子FMを付加したものであっても良い。 〈核酸配列計測装置〉 図3は、本発明の実施形態による核酸配列計測装置の要部構成を示すブロック図である。図3に示す通り、本実施形態による核酸配列計測装置1は、検出装置10及び演算装置20を備えており、図1,2を用いて説明した核酸配列計測用デバイスDVを用いて、サンプルに含まれるターゲットの計測を行う。 検出装置10は、温調ステージ11及び検出部12を備えており、核酸配列計測用デバイスDVから発せられる蛍光を検出する。温調ステージ11は、核酸配列計測用デバイスDVを載置可能に構成されており、載置された核酸配列計測用デバイスDVの温度調整を行う。この温調ステージ11は、核酸配列計測用デバイスDVの温度を常温に調整するために設けられる。これは、温度によって蛍光分子FMの光量が変わることがあるため