JP-2026077709-A - タンパク質を搭載したPLGAナノスフィア
Abstract
【課題】タンパク質を搭載したPLGAナノスフィアの提供。 【解決手段】本開示は、タンパク質をカプセル封入したナノ粒子を含む組成物、および前記組成物を作製する方法を提供する。一態様では、組成物は、薬物送達ベクターおよび治療物質を含むことができ、組成物は、薬物送達ベクター放出緩衝液の条件下で、一定期間にわたり、100,000個の粒子の薬物送達ベクターあたり少なくとも1.0pgの治療物質を溶出し、治療物質、薬物送達ベクターおよび薬物送達ベクター放出緩衝液が溶液を構成し、溶液が遠心分離され、一部が約1~10℃で保管され、治療物質の溶出量が、ELISAアッセイによって決定される。本開示は、免疫系に影響を及ぼす疾患に罹患している患者における、免疫表現型を制御する方法をさらに記載する。 【選択図】なし
Inventors
- ブロック エー. リンジー
- ジャスティン イー. マーケル
- ライアン エー. ラチンスキ
- ジャビーン ノーア
Assignees
- ウエストバージニア ユニバーシティ
- ウエスト バージニア ユニバーシティー ボード オブ ガバナーズ オン ビハーフ オブ ウエスト バージニア ユニバーシティー
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20260209
- Priority Date
- 20191205
Claims (1)
- 明細書に記載の発明。
Description
関連出願への相互参照 本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている、2019年12月5日出願の米国仮出願第62/944,191号に基づく利益を主張する。 政府により支援された研究に関する記載 本出願は、国立衛生研究所/国立総合医科研究所によって助成された助成金番号2U54GM104942-02、S10OD016165、P30GM103488およびP20GM103434の下、政府支援により行われた。連邦政府は、本発明において、ある程度の権利を有する。 分野 本明細書に開示されている様々な実施形態は、概して、タンパク質含有ナノスフィアの調製に関する。 本明細書に開示されている様々な実施形態は、免疫分析のための免疫表現型解析に関する。 背景 免疫刺激は、1)悪性細胞の増殖および/または腫瘍転移の形成を阻害することができる、ならびに2)ウイルスおよび細菌感染を排除することができる重要な機構である。免疫療法がん処置は、プログラム細胞死リガンド1(PD-L1)および細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)の軸を含めた、特異的免疫調節性チェックポイントのモノクローナル抗体の遮断を含むことができる。 歴史的には、腫瘍微小環境および免疫応答に焦点が置かれてきた。しかし、全身性応答は、持続的な免疫学的応答をもたらして、疾患を治癒することができる。多数のグループが、患者に免疫学的に発生していることをリアルタイムに説明する一助となるため、処置の免疫表現型解析に着目してきた。多数の疾患に対する免疫療法剤が一層主流となり、これらの応答の生きたデータベースを開発することが、この過程を著しく前に推し進めることになるので、上記の情報は、重要な役割を果たすことになろう。 前臨床検討により、インターロイキンは、多数の悪性腫瘍に対する抗腫瘍応答を誘発することができることが示されてきた。全身に投与されると最大化される抗腫瘍活性を有する免疫刺激性サイトカインであるインターロイキン-12(IL-12)は、このような抗腫瘍応答を誘発することができる。IL-12の高用量投与は、毒性副作用を有するおそれがあるが、低用量のIL-12は、安全と考えることができる。 ポリ(D,L-乳酸-co-グリコール酸)(PLGA)薬物送達ベクターが、FDAによって承認されており、ポリマーが分解する際に、幅広い物質を溶出することができる。治療目的の場合、PLGAナノスフィア内に免疫刺激性インターロイキンタンパク質を潜在的に含むペプチドをカプセル封入すると、有毒な搭載用量を必要とすることなく、全身送達および組織沈着が可能となり得る。全身的状況で使用されるため、ナノスフィアは、血液による、安全かつ効果的な生物の大血管および微小血管の移動を実現することができる。 図1Aおよび1Bは、PLGAナノスフィア中のフルオレセインイソチオシアネート標識ウシ血清アルブミンタンパク質の分布を示す。 図1Cは、ナノスフィアの表面に吸着したタンパク質の初期放出と、その後のPLGAナノスフィアにより捕捉されたタンパク質の制御放出による、PLGAナノスフィアからの二相タンパク質溶出曲線を示す。 図1Dは、PLGAナノスフィアからの二相タンパク質放出の機構を示す。 図2は、滅菌生理食塩水に溶解されたAlexa Flour(登録商標)647を搭載したナノスフィア1mg/kgを、腹腔内(左側のマウス)または静脈内(右側のマウス)のどちらかに注射することによって接種したBALB/cマウスにおける、67分間の期間にわたるフルオロフォア分布を示す。 図3は、10、20、30、40または60秒間、3つの異なるワット数で超音波処理されたIL-12に及ぼす超音波処理の効果を示す。 図4Aおよび4Bは、それぞれ、11,000X(図3a)および13,000X(図3b)において、25mMのトレハロースを含まないで凍結乾燥した、非搭載(ブランク)ポリ(ラクチド-co-グリコリド)酸(PLGA)ナノスフィアの走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す。 図4Cは、25mMトレハロースと共に凍結乾燥した非搭載(ブランク)PLGAナノスフィアの、5,000X倍率での走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す。 図5Aは、共焦点顕微鏡によりタンパク質の取り込みを可視化したFITC-コンジュゲートされているウシ血清アルブミンを搭載したPLGAナノスフィアを示す。 図5Bおよび5Cは、凍結乾燥した組換えマウスIL-12を搭載したPLGAナノスフィアの、それぞれ8,000Xおよび25,000X倍率での走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す。 図6Aおよび6Bは、摂氏25度における、それぞれ、水中に1:50および1:14の希釈ファクターで、非搭載(ブランク)PLGA酸ナノスフィアおよび組換えマウスのIL-12(IL-12)を搭載したPLGAナノスフィアのサイズ分布分析を示す。 図6Cおよび6Dは、それぞれ、摂氏25度における、水中に1:50の希釈ファクターで、非搭載ブランクおよびIL-12を搭載したPLGAナノスフィアのゼータ電位分布を示す。 図7Aおよび7Bは、総タンパク質(図7A)および100,000個の粒子あたりのタンパク質(図7B)に関して、組換えマウスIL-12を搭載したPLGAナノスフィアから経時的に溶出したタンパク質の推定総量を示す。 図7Cは、3種の異なる粒子濃度(5億個の粒子/mL、7.5億個の粒子/mLおよび10億個の粒子/mL)の場合の、各溶出プロファイルの曲線下面積(AUC)を使用して計算した、組換えマウスのIL-12を搭載したナノスフィアのカプセル封入効率(encapsulation efficiency:EE)を示す。 図8A~8Cは、超音波処理出力および超音波処理時間の様々な条件下で超音波処理を使用して調製したIL-12を搭載したナノスフィアを示す。 図9は、超音波処理出力および超音波処理時間の様々な条件下で超音波処理を使用して調製したナノスフィアからのIL-12の溶出プロファイルを示す。 図10は、7.5億個の粒子/mLのナノスフィア濃度を使用する、撹拌速度の関数としての、高速撹拌を使用して調製したPLGAナノスフィアからのIL-12の溶出プロファイルを示す。 図11は、転移性骨肉腫を処置するための、PLGAナノスフィアに由来するIL-12の施用を示す。 図12は、PLGAナノスフィアからのIL-12溶出に及ぼすトレハロースおよびマグネシウム化合物の影響を示す。 図13は、PLGAナノスフィアからのIL-12溶出に及ぼすウシ胎児血清(FBS)の影響を示す。 図14は、PLGAナノスフィアからのIL-12溶出量に及ぼす、界面活性剤単独およびFBSと組み合わせた界面活性剤の影響を示す。 図15Aおよび15Bは、ナノスフィアが様々な条件下で調製された、経時的なタンパク質の溶出率、および全溶出量パーセントとしての溶出量をそれぞれ示す。図15Aおよび15Bは、ナノスフィアが様々な条件下で調製された、経時的なタンパク質の溶出率、および全溶出量パーセントとしての溶出量をそれぞれ示す。 図16は、実験設計を図示する概略図を示す。 図17は、末梢血液中のヘルパーTリンパ球、細胞傷害性Tリンパ球および調節性Tリンパ球のサブセットの組換えマウスIL-12(rmIL-12)誘発性T細胞の疲弊を示す。 図18は、末梢血液におけるrmIL-12誘発性多形核骨髄由来抑制因子細胞(PMN-MDSC)骨髄球増加症を示す。 図19は、ナチュラルキラー(NK)細胞の循環のIL-12誘発性低下を示す。 図20Aおよび20Bは、切断時における、それぞれ、12週間の7つの時間点全体で比較した健常マウス対疾患マウスの末梢血液中のNKp46+ ナチュラルキラー(NK)細胞の平均百分率、および末梢血液中のマウスのNK細胞の百分率で階層化したマウスを示す。図20Aおよび20Bは、切断時における、それぞれ、12週間の7つの時間点全体で比較した健常マウス対疾患マウスの末梢血液中のNKp46+ ナチュラルキラー(NK)細胞の平均百分率、および末梢血液中のマウスのNK細胞の百分率で階層化したマウスを示す。 詳細な説明 本明細書および特許請求の範囲において使用する場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が特に明白に示さない限り、複数の参照物を含む。例えば、用語「試料」は、それらの混合物を含めた、複数の試料を含む。 「ナノスフィア」または「ナノ粒子」は、超微粒子であることができる。このような粒子は、以下に限定されないが、ポリ(D,L-乳酸-co-グリコール酸)(PLGA)を含めた、様々な物質から作製することができる。 PLGA薬物送達ベクターは、FDA承認を受けており、ポリマーコーティングがKrebs回路の中間体に分解されると、幅広い物質を溶出することができる。薬物溶解度、生体利用率および安定性はすべて、有機コーティングによって改変することができ、カプセル封入した基質の薬物動態および薬力学特性の大きなシフトが可能となる。腫瘍および感染の治療目的の場合、PLGAナノスフィア内にIL-12をカプセル封入すると、有毒な搭載用量を必要とすることなく、全身送達および組織沈着が可能となり得る。負に荷電した表面は、グリコカリックスによって撃退され、そのサイズが一層小さいことに連動して、グリコカリックスがその中身を乱すことなく溶出することができる間質空間において沈着を増加させることが可能となる。しかし、現在まで、サブミクロンスケールのPLGA粒子内にIL-12をカプセル封入することに成功していない。ナノスフィアは、塞栓を形成するリスクを最小限にしながら、血液による、安全かつ効果的な生物の微小血管(毛細血管は、約4~9ミクロンの直径となり得る)の移動を実現することができる。 カプセル封入したタンパク質を有するPLGAナノスフィアは、以下: 有機溶媒に、2.5%w/v~17%w/vのPLGAを溶解させることによって油相を調製する 水性溶媒に、1%w/v~3%w/vのポリビニルアルコールを溶解させることによって水性相を調製する 水性媒体にタンパク質を懸濁させる 水性媒体を油相に添加して第1のエマルションを形成して、第1のエマルションを均質化する 第1のエマルションを水性相に添加して、第2のエマルションを形成して、第2のエマルションを均質化する 第2のエマルションから有機溶媒を蒸発させて、水溶液を形成する、および 水溶液からタンパク質を含有するPLGAナノスフィアを回収する ことによって生成することができる。 タンパク質 様々な実施形態では、タンパク質は、インターロイキン、リンホカイン、モノカイン、インターフェロン、コロニー刺激因子およびケモカインからなる群から選択されるサイトカインであることができる。サイトカインは、インターロイキンまたは非免疫学的サイトカインであることができる。 サイトカインは、N末端シグナル配列、A~Dと標識した4本のヘリックスを含む4ヘリックスバンドル、およびDヘリックスの後に必要に応じたC末端伸長部を有することができる。サイトカインは、実質的なC末端伸長部を欠如することができ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、顆粒球コロニー刺激因子、インターフェロンアルファ-1、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、インターフェロンカッパ、インターフェロンタウ-1、インターフェロンオメガ-1、またはIL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-5、IL-6、IL-7、IL-9、IL-10、IL-11からなる群から選択されるインターロイキン(IL)、IL-12、IL-12、IL-13、IL-15、IL-19、IL-20、IL-21、IL-22、IL-23、IL-24、IL-26およびIL-27のアルフ