JP-2026077717-A - 電子銃、X線発生管、X線発生装置およびX線撮影システム
Abstract
【課題】 焦点の大きさ形状の安定性が高く、信頼性の高いX線発生管を提供する。 【解決手段】 電子放出部と、複数のグリッド電極と、複数のグリッド電極を支持する絶縁支持部材と、を有す電子銃を備えたX線発生管であって、電子銃は、電子放出部から放出されグリッド電極を通過する電子からみて絶縁支持部材が直視されないように遮る導電部を有している。 【選択図】 図1
Inventors
- 辻野 和哉
Assignees
- キヤノン株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20260210
Claims (20)
- 電子の照射によりX線を発生するターゲットと、 電子を放出する電子放出部と、前記ターゲットに向けて照射される電子ビームを形成するグリッド電極の複数と、前記複数のグリッド電極の少なくとも2つを電気的に絶縁し支持する絶縁支持部材と、を有する電子銃と、を有するX線発生管であって、 前記電子銃は、前記電子放出部から放出され前記グリッド電極を通過する前記電子からみて前記絶縁支持部材が直視されないように遮る導電部を有していることを特徴とするX線発生管。
- 前記導電部は、電圧源により電位規定されていることを特徴とする請求項1に記載のX線発生管。
- 前記グリッド電極は、前記電圧源に電気的に接続され、 前記導電部は、前記グリッド電極の部分であることを特徴とする請求項2に記載のX線発生管。
- 前記グリッド電極は、前記電子通過路を規定する電子通過孔が設けられ、管径方向に延在する環状部と、前記環状部に連なり前記電子通過路に沿って延在する管状部と、を有し、 前記導電部は、前記管状部の少なくとも一部であることを特徴とする請求項1に記載のX線発生管。
- 前記グリッド電極は、前記環状部が前記電子放出部と対向するように配置され、前記管状部が管軸方向において前記電子放出部に重なるように配置された引き出しグリッド電極を含むことを特徴とする請求項4に記載のX線発生管。
- 前記複数のグリッド電極は、互いの前記環状部が管軸方向に対向し、互いの前記管状部が管径方向に対向する部分を有する、少なくとも一対のグリッド電極を含むことを特徴とする請求項4または5に記載のX線発生管。
- 前記一対のグリッド電極において、前記環状部が前記電子放出部に近い側に位置する前記グリッド電極の前記管状部は、前記環状部が前記電子放出部から遠い側に位置する前記グリッド電極の前記管状部より、管径方向において、外側に位置していることを特徴とする請求項6に記載のX線発生管。
- 前記複数のグリッド電極は、前記ターゲットに対向する環状部を有し、前記ターゲット上に形成する焦点の大きさを規定する集束グリッド電極を含み、 前記電子通過路は、前記電子放出部から放出された前記電子が前記集束グリッド電極を通過するまでの通過経路に対応することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のX線発生管。
- 前記電子銃は、管径方向における外側から見て前記絶縁支持部材が直視されない様に、 前記絶縁支持部材の管径方向における外側に外周管状部を有し、前記導電部は前記外周管状部の部分であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のX線発生管。
- 前記外周管状部は、前記グリッド電極の部分であることを特徴とする請求項9に記載のX線発生管。
- 前記X線発生管は、 前記ターゲットに接続され、前記ターゲットとともに陽極に含まれる陽極部材と、 前記電子銃に接続され、前記電子放出源とともに陰極に含まれる陰極部材と、 管軸方向おける一端と他端とが、それぞれ、前記陽極部材と前記陰極部材とに接続される絶縁管と、を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のX線発生管。
- 前記X線発生管は、 前記ターゲットに接続され、前記ターゲットとともに陽極に含まれる陽極部材と、 前記電子銃に接続され、前記電子放出源とともに陰極に含まれる陰極部材と、 管軸方向おける一端と他端とが、それぞれ、前記陽極部材と前記陰極部材とに接続される絶縁管と、を有し、 前記外周管状部は、前記陰極部材に固定されていることを特徴とする請求項9または10に記載のX線発生管。
- 前記導電部は、前記電子通過路の側から運動する散乱金属粒子が、前記絶縁支持部材に堆積するのを抑制するように、前記電子通過路と前記絶縁支持部材との間に位置することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のX線発生管。
- 前記ターゲットは、電子の照射によりX線を発生するターゲット層と、前記ターゲット層を支持するとともに前記X線を透過する支持基板とを有する透過型ターゲットであることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のX線発生管。
- 請求項1乃至14のいずれか1項に記載のX線発生管と、前記ターゲットと前記電子放出部とのそれぞれに電気的に接続され、前記ターゲットと前記電子放出部との間に印加される管電圧を出力する駆動回路と、を備えることを特徴とするX線発生装置。
- 請求項15に記載のX線発生装置と、 前記X線発生装置から放出され被検体を透過したX線を検出するX線検出装置と、 前記X線発生装置と前記X線検出装置とを連携して制御するシステム制御装置と、 を備えることを特徴とするX線撮影システム。
- 電子の照射によりX線を発生するターゲットと、 電子を放出する電子放出部と、前記ターゲットに向けて照射される電子ビームを形成するグリッド電極の複数と、前記複数のグリッド電極の少なくとも2つを電気的に絶縁し支持する絶縁支持部材と、を有する電子銃と、を有するX線発生管であって、 前記複数のグリッド電極は、前記電子放出部から放出された前記電子が通過される電子通過路を規定し、 前記電子銃は、前記電子通過路からみて前記絶縁支持部材が直視されないように遮る導電部を有していることを特徴とするX線発生管。
- 前記グリッド電極は、電圧源に電気的に接続され、 前記導電部は、前記グリッド電極の部分であることを特徴とする請求項17に記載のX線発生管。
- 前記グリッド電極は、前記電子通過路を規定する電子通過孔が設けられ、管径方向に延在する環状部と、前記環状部に連なり前記電子通過路に沿って延在する管状部と、を有し、 前記導電部は、前記管状部の少なくとも一部であることを特徴とする請求項17または18に記載のX線発生管。
- 前記グリッド電極は、前記環状部が前記電子放出部と対向するように配置され、前記管状部が管軸方向において前記電子放出部に重なるように配置された引き出しグリッド電極を含むことを特徴とする請求項19に記載のX線発生管。
Description
本発明は、医療機器および産業機器分野における非破壊X線撮影等に適用できるX線発生装置、および該X線発生装置を備えるX線撮影システムに関する。 近年半導体デバイス等の微細化や多層化が進み産業分野における半導体集積回路基板に代表される電子デバイス検査においてはX線発生管を備えたX線検査装置が用いられている。 ターゲットに電子ビームを照射する電子源として、管軸方向に沿ってターゲットに向けて突出させた電子銃を備えたX線発生管が知られている。 特許文献1には、ターゲット側に複数のグリッド電極を備える電子銃とすることにより、ターゲット上に形成される焦点の位置精度とマイクロフォーカス化が図られることが開示されている。 また、かかる電子銃が備える複数のグリッド電極は、それぞれが絶縁性の部材により支持されることにより、電極間の距離が規定されるとともに、各電極に所定の電位が印加されるように構成されている。 特許文献2には、微小焦点化を意図して、管軸方向に延びる絶縁性の支柱に複数のグリッド電極が間隔をあけて支持された電子銃を備えたX線発生管が開示されている。 特開2002‐298772号公報特開2007‐66694号公報 本発明の第1の実施形態に係るX線発生管を示す概略構成図(a)~(h)である。参考形態に係るX線発生管を示す概略構成図(a)~(i)である。本発明の課題に係る、散乱金属粒子の絶縁支持部材上への推定された堆積過程の概念図(a)~(f)である。本発明の第2の実施形態に係るX線発生管を示す概略構成図(a)~(j)である。本発明の第3の実施形態に係るX線発生管を示す概略構成図(a)~(h)である。本発明の第4の実施形態に係るX線発生装置を示す概略構成図である。本発明の第5の実施形態に係るX線撮影システムを示す概略構成図である。 以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。これらの実施形態に記載されている構成部材の寸法、材質、形状、その相対配置などは、この発明の範囲を限定する趣旨のものではない。また、本明細書で特に図示又は記載されない部分に関しては、当該技術分野の周知又は公知の技術を適用する。 <X線発生管> 図1は、本願発明の第1の実施形態に係るX線発生管1が示されている。X線発生管1は、本願発明の基本的な特徴である導電部を備えた透過型のX線発生管である。 図1(a)、(b)は、X線発生管1の基本的な構成を示す2面図であり、図1(b)は、図1(a)のX線発生管1を陽極側から見た正面図である。また、図1(c)は、本実施形態のX線発生管1を駆動した際に、ターゲット上に形成される焦点が示されている図1(b)の部分拡大図である。また、図1(d)は、図1(a)に示すX線発生管1の電子銃4bを拡大した断面図である。さらに、また、図1(e)~(h)は、図1(d)に示す仮想平面A-A、B-B、C-C、D-Dにおける、電子銃4bの断面を示す断面図である。 本実施形態では、電子放出部40から放出された電子ビームをターゲット層5cに照射することによりターゲット5bからX線を発生させる。このため、ターゲット層5cは支持基板5dが電子銃4bに向いている面に配置されている。即ち、電子放出部40はターゲット5bに対向するように陰極4に配置されている。電子放出部40から放出された電子は、X線発生管1に印加された管電圧により陰極4と陽極5との間に形成された加速電場により、ターゲット層5cでX線を発生させる為に必要な入射エネルギーまで加速される。 陽極5はターゲット5bとターゲット5bに接続される陽極部材5aとを備え、X線発生管1の陽極電位を規定する電極として機能している。 陽極部材5aは、導電性材料からなりターゲット層5cと電気的に接続される。陽極部材5aは、図1に示すように、支持基板5dの周囲に接続されターゲット5bを保持している。 また、ターゲット層5cは、高い原子番号、高融点、高比重の金属元素として、タンタル、モリブデン、タングステン等のターゲット金属が含有されている。一方、支持基板5dは、X線の透過性が高く、熱伝導性が高い材料が好ましく、例えば、ダイヤモンド、窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化アルミ、グラファイト、ベリリウム等を用いることができる。特に、ダイヤモンドは、sp3結合に由来する高い熱伝導性と、放射線に対する高い透過性とを有している点において透過型ターゲットの支持基板材料として好ましい。 X線発生管1の内部は、電子線の平均自由行程を確保することを目的として、真空となっている。X線発生管1の内部の真空度は、1×10-4Pa以下であることが好ましく、電子放出部40の電子放出特性の安定化の観点からは、1×10-6Pa以下であることがより一層好ましい。本実施形態においては、電子放出部40およびターゲット層5cは、それぞれ、X線発生管1の内部空間または内面に配置されている。 X線発生管1の内部の真空は、不図示の排気管および真空ポンプを用いて排気された後、かかる排気管を封止することにより、形成される。X線発生管1の内部には、真空度の維持を目的として、不図示のゲッタが配置される場合もある。 X線発生管1は、陰極電位に規定される電子放出部40と、陽極電位に規定されるターゲット層5cとの間の電気的絶縁を図る目的において、陽極部材5aと陰極部材4aとの間に絶縁管2が狭持されている。即ち、絶縁管2は、管軸方向において一端と他端とが、それぞれ陽極部材5aと陰極部材4aとに接続されている。 絶縁管2は、ガラス材料やセラミクス材料等の絶縁性材料で構成される。セラミクスからなる絶縁管2は、強度を担保する意図において、外周面を0.1μm~100μm厚のガラス層で保護される。 本実施形態において、絶縁管2、電子放出部40を備えた陰極4、ターゲット5bを備えた陽極5は、真空度を維持するための気密性と大気圧に耐える堅牢性とを有する外囲器を構成している。従って、陰極4及び陽極5は、絶縁管2の管軸方向の両端にそれぞれ接続されることにより、外囲器の部分を構成する。同様にして、支持基板5dは、ターゲット層5cで発生したX線をX線発生管1の外に取り出す透過窓の役割を担うとともに、外囲器の部分を構成していると言える。 <電子銃> 次に本願発明のX線発生管の特徴である電子銃について、図1(a)、(d)、(e)~(h)を用いて説明する。 陰極4は、電子放出部40、グリッド電極42、および、グリッド電極を支持する絶縁支持部材41と、を備える電子銃4bと陰極部材4aを備え、ターゲット5bと電子放出部40とが対向するように配置されている。 電子放出部40は、タングステンフィラメント、含浸型カソード、酸化物カソードなどの熱陰極電子源や、モリブデンからなるspindt型カソード等の冷陰極電子源が適用される。 本実施形態の電子銃4bは、図1(a)に示す通り、陰極部材4aより陽極5の側に向かって突出している。このように陽極5の側に電子銃4bを突出させた配置とすることは、絶縁耐圧を低下させずに焦点位置精度を担保することと意図するものである。即ち、陰極4と陽極5の間を接続する絶縁管2の沿面経路を所定距離以上に離す、一方で、電子銃4bとターゲット5bとの距離を所定距離以下とすることにより、電子放出部40より放出された電子線が管径方向の電場の影響を受け難くされている。 電子銃4bは、陽極5の側に突出している部分に電子放出部40、グリッド電極42が配置される、かかる部分をヘッド部と称する。また、ヘッド部を陰極部材4aに対して支えている部分をネック部と称する。本実施形態のネック部には、図1(d)~(h)に示すように、電子放出部40を支えるカソード支持部45、引き出しグリッド電極43に引き出し電位を給電する給電部43d、集束グリッド電極44に集束電位を給電する給電部44d、が配置されている。 電子銃4bは、図1(d)~(h)に示す様に、電子通過孔43f、電子通過孔44fを備えた引き出しグリッド電極43、集束グリッド電極44と、かかるグリッド電極43、集束グリッド電極44を支持する絶縁支持部材41と、を備えている。グリッド電極43、集束グリッド電極44が備える電子通過孔43f、44fは、電子放出部40からターゲット5bに向かう方向に電子通過路7を規定する。 引き出しグリッド電極43および、集束グリッド電極44のいずれも、電子通過路7を通過する電子の運動を規制し、電子ビームのビーム径を規定するという点において共通するため、本願発明においては、グリッド電極42と、まとめて称する。 また、引き出しグリッド電極43は、電子放出部40から放出された電子が電子通過孔43fを通過する電子の通過量を経時的に制御することを意図して設けられており、不図示の電圧源より複数の電位が切り替えられて印加される。一方、集束グリッド電極44は、電子に対して集束電場を形成しターゲット5b上に形成する焦点8の大きさを規定することを意図して設けられ、電子放出部40に対して所定の電位差を有した集束グリッド電位が不図示の電圧源より印加される。 なお、本願明細書における電子通過路7は、電子放出部40から放出された電子が集束グリッド電極44を通過するまでの通過経路に対応する。 引き出しグリッド電極43は、電子通過孔43fが設けられ管径方向および周方向に延在する環状部43aを備えており、環状部43aの外縁において電子通過路7の周囲に90度間隔で4つ配置された絶縁支持部材41a~41dにより支持されている。 絶縁支持部材41a~41dは、グリッド電極42との接続部における熱応力を緩和するために、グリッド電極42と線膨張係数の整合がはかられる。グリッド電極42がモリブデン(300Kにおけるα=4.8×10-6K-1)で構成されている場合は、アルミナ(300Kにおけるα=7.0×10-6K-1)が適用される。グリッド電極42と絶縁支持部材41a~41dとは不図示のろう材を介して接合されている。 なお、グリッド電極43、集束グリッド電極44のそれぞれが複数配置される形態も本願発明の実施態様(不図示)に含まれる。従って、グリッド電極42が、3以上である形態も本願発明の実施態様(不図示)に含まれる。かかる態様においては、絶縁支持部材41は、複数のグリッド電極42の少なくとも2つを電気的に絶縁するとともに支持する。 また、集束グリッド電極44は、図1(d)、(h)に示す様に、引き出しグリッド電極43の電子通過孔43fを通過した電子が通過可能な電子通過孔44fが設けられ管径方向および周方向に延在する環状部44aを備えている。 なお、環状部43a、44aは、管径方向(yz平面)に平行である必要は無く、電子通過路7を規定するだけの電場が形成する形態であればよく、すり鉢状(コーン状)であっても良い。また、環状部43a、44aは、メッシュ状グリッド、スパイラル状グリッド電極、多重環状電極等の不連続な形状であっても良い。 <第1の実施形態> 次に、本願発明の特徴である導電部を備えた第1の実施形態に係るX線発生管について、図1(a)~(h)の各図を用いてより詳細に説明する。 本実施形態のグリッド電極42は、電子放出部40に近い側に引き出しグリッド電極43、電子放出部40から遠い側に集束グリッド電極44を備えている。引き出しグリッド電極43は、さらに、管軸方向に延在する管状部43b、43cを備えている。管状部43b、43cは、管径方向と交差する方向に延在しているとも言える。管状部43bおよび43cは、電子放出部40の側と、集束グリッド電極44の側と、に環状部43aからそれぞれ突出している管状の突出部である。管状部43b、43cは、引き出しグリッド電極43の部分であり、環状部43aとともに、不図示の電圧源に電気的に接続されて電位規定されている。 また、集束グリッド電極44は