JP-2026077760-A - 酸化物半導体膜
Abstract
【課題】より電気伝導度の安定した酸化物半導体膜を提供することを課題の一とする。ま た、当該酸化物半導体膜を用いることにより、半導体装置に安定した電気的特性を付与し 、信頼性の高い半導体装置を提供することを課題の一とする。 【解決手段】結晶性を有する領域を含み、当該結晶性を有する領域は、a-b面が膜表面 に概略平行であり、c軸が膜表面に概略垂直である結晶よりなる酸化物半導体膜は、電気 伝導度が安定しており、可視光や紫外光などの照射に対してもより電気的に安定な構造を 有する。このような酸化物半導体膜をトランジスタに用いることによって、安定した電気 的特性を有する、信頼性の高い半導体装置を提供することができる。 【選択図】図1
Inventors
- 山崎 舜平
- 津吹 将志
- 秋元 健吾
- 大原 宏樹
- 本田 達也
- 小俣 貴嗣
- 野中 裕介
- 高橋 正弘
- 宮永 昭治
Assignees
- 株式会社半導体エネルギー研究所
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20260212
- Priority Date
- 20101203
Claims (2)
- Inと、Gaと、Znと、を有する酸化物半導体膜であって、 a-b面に平行なレイヤーが前記酸化物半導体膜の厚さ方向に積層された結晶を複数有し、 前記厚さ方向から電子線を照射した電子線回折強度測定において、散乱ベクトルの大きさを横軸とした場合に第1ピークが前記横軸の3.3nm -1 以上4.1nm -1 以下に測定され、且つ前記第1ピークの半値全幅が0.2nm -1 以上である領域を有する、酸化物半導体膜。
- Inと、Gaと、Znと、を有する酸化物半導体膜であって、 a-b面に平行なレイヤーが前記酸化物半導体膜の厚さ方向に積層された結晶を複数有し、 前記厚さ方向から電子線を照射した電子線回折強度測定において、散乱ベクトルの大きさを横軸とした場合に第1ピークが前記横軸の3.3nm -1 以上4.1nm -1 以下に測定され、且つ前記第1ピークの半値全幅が0.4nm -1 以上0.7nm -1 以下である領域を有する、酸化物半導体膜。
Description
酸化物半導体膜と、該酸化物半導体膜を用いる半導体装置に関する。 なお、本明細書中において半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装 置全般を指し、電気光学装置、半導体回路及び電子機器は全て半導体装置である。 液晶表示装置に代表されるように、ガラス基板等に形成されるトランジスタはアモルフ ァスシリコン、多結晶シリコンなどによって構成されている。アモルファスシリコンを用 いたトランジスタは、ガラス基板の大面積化に容易に対応することができる。しかし、ア モルファスシリコンを用いたトランジスタは、電界効果移動度が低いという欠点を有して いる。また、多結晶シリコンを用いたトランジスタは電界効果移動度が高いが、ガラス基 板の大面積化には適していないという欠点を有している。 このような欠点を有するシリコンを用いたトランジスタに対して、酸化物半導体を用い てトランジスタを作製し、電子デバイスや光デバイスに応用する技術が注目されている。 例えば酸化物半導体として、In、Zn、Ga、Snなどを含む非晶質酸化物を用いてト ランジスタを作製する技術が特許文献1で開示されている。また、同様のトランジスタを 作製して表示装置の画素のスイッチング素子などに用いる技術が特許文献2で開示されて いる。 また、このようなトランジスタに用いる酸化物半導体について、「酸化物半導体は不純 物に対して鈍感であり、膜中にはかなりの金属不純物が含まれていても問題がなく、ナト リウムのようなアルカリ金属が多量に含まれる廉価なソーダ石灰ガラスも使える」といっ たことも述べられている(非特許文献1参照)。 特開2006-165529号公報特開2006-165528号公報 神谷、野村、細野、「アモルファス酸化物半導体の物性とデバイス開発の現状」、固体物理、2009年9月号、Vol.44、p.621-633 本発明の一態様に係る断面TEM像。本発明の一態様に係る結晶構造の平面図および断面図。電子状態密度計算の結果を示す図。酸素欠陥を有するアモルファス状の酸化物半導体のバンドダイアグラム。酸素欠陥を有するアモルファス状の酸化物半導体における再結合モデル。本発明の一態様に係る半導体装置の作製工程を説明する断面図。スパッタリング装置を説明する模式図である。種結晶の結晶構造を説明する模式図である。本発明の一態様に係る半導体装置の作製工程を説明する断面図。本発明の一態様に係る半導体装置を説明する断面図。本発明の一態様に係る半導体装置を説明する断面図。本発明の一態様に係る半導体装置のバンド構造を説明する図。本発明の一実施例に係る断面TEM像。本発明の一実施例に係る平面TEM像。本発明の一実施例に係る電子線回折パターン。本発明の一実施例に係る平面TEM像および電子線回折パターン。本発明の一実施例に係る電子線回折強度のグラフ。本発明の一実施例に係る電子線回折強度の第1ピークの半値全幅のグラフ。本発明の一実施例に係る電子線回折強度の第2ピークの半値全幅のグラフ。本発明の一実施例に係るXRDスペクトル。本発明の一実施例に係るXRDスペクトル。本発明の一実施例に係るESR測定の結果のグラフ。本発明の一実施例に係る量子化学計算に用いた酸素欠陥のモデル。本発明の一実施例に係る低温PL測定の結果のグラフ。本発明の一実施例に係る光負バイアス劣化測定の結果のグラフ。本発明の一実施例に係る光応答欠陥評価法における光電流のグラフ。本発明の一実施例に係るTDS分析の結果。本発明の一実施例に係るSIMS分析の結果。本発明の一態様を示すブロック図及び等価回路図。本発明の一態様を示す電子機器の外観図。本発明の一態様に係る断面TEM像。 本発明の実施の形態及び実施例について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明 は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及 び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以 下に示す実施の形態及び実施例の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以 下に説明する本発明の構成において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の 符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。 なお、本明細書で説明する各図において、各構成の大きさ、層の厚さ、または領域は、 明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されな い。 また、本明細書にて用いる第1、第2、第3などの用語は、構成要素の混同を避けるた めに付したものであり、数的に限定するものではない。そのため、例えば、「第1の」を 「第2の」または「第3の」などと適宜置き換えて説明することができる。 (実施の形態1) 本実施の形態では、本発明に係る一態様として、酸化物半導体膜について、図1乃至図 5を用いて説明する。 本実施の形態に係る酸化物半導体膜は、結晶性を有する領域を含む。当該結晶性を有す る領域は、a-b面が膜表面に概略平行であり、c軸が膜表面に概略垂直である結晶より なる。つまり、当該酸化物半導体膜に含まれる結晶性を有する領域は、c軸配向している 。当該結晶性を有する領域の断面を観察すると、層状に配列した原子が基板から表面に向 かって積層した構造であり、結晶のc軸が表面に概略垂直となっている。また、このよう にc軸が配向した結晶性を有する領域を含むので、当該酸化物半導体膜を、C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor ; CAAC-OS膜ともよぶ。 ここで、実際に作製した、結晶性を有する領域を含む酸化物半導体膜の断面TEM像を 図1に示す。図1中の矢印が示すように、層状に原子が配向した、すなわちc軸が配向し た結晶性を有する領域21が、酸化物半導体膜中に確かに観察される。 また、同様に結晶性を有する領域22が酸化物半導体膜中に観察され、結晶性を有する 領域21および結晶性を有する領域22は、非晶質構造を有する領域に3次元的に囲まれ ている。このように当該酸化物半導体膜中には複数の結晶性を有する領域が存在するが、 図1中に結晶粒界は観察されておらず、酸化物半導体膜全体においても結晶粒界は観察さ れなかった。 また、図1において、結晶性を有する領域21と結晶性を有する領域22は非晶質構造 の領域を介して隔離されているが、結晶性を有する領域21および結晶性を有する領域2 2の層状に配向した原子が同じくらいの間隔で積層しているように見え、非晶質構造の領 域を越えて連続的に層を形成しているように見える。 また、図1では結晶性を有する領域21および結晶性を有する領域22の大きさは、3 nm乃至7nm程度であるが、本実施の形態に示す酸化物半導体膜中に形成される結晶性 を有する領域の大きさは、1nm以上1000nm以下程度とすることができる。例えば 、図31に示すように、酸化物半導体膜の結晶性を有する領域を数十nm以上とすること もできる。 また、当該結晶性を有する領域を膜表面に垂直な方向から観察すると、六角形の格子状 に原子が配列される構造となることが好ましい。このような構造を取ることで、当該結晶 性を有する領域は、三回対称性を有する六方晶構造を容易に取ることができる。なお、本 明細書においては、六方晶の結晶構造は六晶系(Crystal family)におけ るものを指し、七晶系(Crystal system)の三方晶と六方晶を含む。 また、本実施の形態に係る酸化物半導体膜は、結晶性を有する領域を複数含んでいても 良く、個々の結晶性を有する領域において、結晶のa軸あるいはb軸の方向は互いに異な っていてもよい。すなわち、本実施の形態に係る酸化物半導体膜は、個々の結晶性を有す る領域において、c軸に対して結晶化しているが、a-b面に対しては必ずしも配列して いない。ただし、a軸あるいはb軸の方向が異なる領域どうしが接しないようにすること で、互いの領域が接する界面に結晶粒界を形成しないようにすることが好ましい。よって 、結晶性を有する領域を三次元的に囲むように非晶質構造の領域を有する酸化物半導体膜 とすることが好ましい。つまり、当該結晶性を有する領域を含む酸化物半導体膜は非単結 晶であり、且つ膜全体が非晶質状態とはならない。 当該酸化物半導体膜には、四元系金属酸化物であるIn-Sn-Ga-Zn-O系金属 酸化物や、三元系金属酸化物であるIn-Ga-Zn-O系金属酸化物、In-Sn-Z n-O系金属酸化物、In-Al-Zn-O系金属酸化物、Sn-Ga-Zn-O系金属 酸化物、Al-Ga-Zn-O系金属酸化物、Sn-Al-Zn-O系金属酸化物や、二 元系金属酸化物であるIn-Zn-O系金属酸化物、Sn-Zn-O系金属酸化物などが 用いられる。 中でも、In-Ga-Zn-O系金属酸化物は、エネルギーギャップが2eV以上、好 ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上とエネルギーギャップの広いものが 多く、それらを用いてトランジスタを作製した場合、オフ状態での抵抗が十分に高くオフ 電流を十分に小さくすることが可能である。In-Ga-Zn-O系金属酸化物中の結晶 性を有する領域は、主に六方晶のウルツ鉱型ではない結晶構造を取ることが多く、例えば 、YbFe2O4型構造、Yb2Fe3O7型構造及びその変形型構造などをとりうる( M. Nakamura, N. Kimizuka, and T. Mohri 、「The Phase Relations in the In2O3-Ga2Zn O4-ZnO System at 1350℃」、J. Solid State C hem.、1991、Vol.93, p.298-315)。なお、YbFe2O4型 構造は、Ybを含む層をA層としFeを含む層をB層とすると、ABB|ABB|ABB |の繰り返し構造を有し、その変形構造としては、例えば、ABBB|ABBB|の繰り 返し構造を挙げることができる。また、Yb2Fe3O7型構造は、ABB|AB|AB B|AB|の繰り返し構造を有し、その変形構造としては、例えば、ABBB|ABB| ABBB|ABB|ABBB|ABB|の繰り返し構造を挙げることができる。また、当 該金属酸化物中のZnOの量が多い場合には、ウルツ鉱型結晶構造をとることもある。 In-Ga-Zn-O系金属酸化物の代表例としては、InGaO3(ZnO)m(m >0)で表記されるものがある。ここで、In-Ga-Zn-O系金属酸化物として、例 えば、In2O3:Ga2O3:ZnO=1:1:1[mol数比]の組成比を有する金 属酸化物、In2O3:Ga2O3:ZnO=1:1:2[mol数比]の組成比を有す る金属酸化物、In2O3:Ga2O3:ZnO=1:1:4[mol数比]の組成比を 有する金属酸化物を挙げることができる。ここで、mは非自然数とするとより好ましい。 なお、上述の組成は結晶構造から導き出されるものであり、あくまでも一例に過ぎないこ とを付記する。例えば、In-Ga-Zn-O系金属酸化物として、In2O3:Ga2 O3:ZnO=2:1:8[mol数比]の組成比を有する金属酸化物、In2O3:G a2O3:ZnO=3:1:4[mol数比]の組成比を有する金属酸化物、またはIn 2O3:Ga2O3:ZnO=2:1:6[mol数比]の組成比を有する金属酸化物を 用いてもよい。 以上のような構造を持つ、酸化物半導体膜に含まれる結晶性を有する領域の構造の一例 として、In2Ga2ZnO7の結晶構造を図2に示す。図2に示すIn2Ga2ZnO 7の結晶構造は、a軸とb軸に平行な平面図と、c軸に