JP-2026077774-A - 重水減速を伴う中性子源および熱中性子イメージングへの適用
Abstract
【課題】強度問題および解像度問題の両方について、高熱中性子束/s/cm 2 を生成する熱中性子イメージング用の新しい熱中性子源または熱中性子発生装置を提供する。 【解決手段】本発明は、詳細には、熱中性子イメージング用の熱中性子を発生させるためのデバイスであって、 中性子発生装置(2)と、 中性子減速材(4)と、 減速材からの出口にある熱中性子反射体(6)と を備える、デバイスに関する。 【選択図】図1
Inventors
- セルジュ・デュアルト・ピント
Assignees
- フォトニス フランス
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20260213
Claims (20)
- 熱中性子イメージング用の熱中性子を発生させるためのデバイスであって、 高速中性子を生成するための中性子発生装置(2)と、 高速中性子から熱中性子を発生させるための中性子減速材(4)と、 前記減速材からの出口にある熱中性子反射体(6)と を備える、デバイス。
- 前記減速材は、重水を含む、請求項1に記載の中性子発生装置。
- 前記減速材は、20mm~80mmの厚さを有する、請求項1または2に記載の中性子発生装置。
- 前記反射体は、重水を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の中性子発生装置。
- 前記反射体は、2cm~10cm厚さを有する、請求項4に記載の中性子発生装置。
- 前記減速材および前記反射体はどちらも同じ材料で作られる、請求項1に記載の中性子発生装置。
- 前記減速材および前記反射体はどちらもHDPEで作られるか、またはHDPEを含む、請求項6に記載の中性子発生装置。
- 前記減速材と前記反射体はどちらも重水で作られるか、または重水を含む、請求項1に記載の中性子発生装置。
- 少なくとも1つのシールド(8、8’、10)をさらに備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の中性子発生装置。
- 前記減速材(4)からの前記出口にX線フィルタ(14)をさらに備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の中性子発生装置。
- 前記フィルタ(14)は、熱中性子の伝播軸(D)に沿って測定された2mm~10mmの厚さであり、鉛またはビスマスで作られる、請求項10に記載の中性子発生装置。
- 直径が0.5cm~7cmであるピンホール(12)出口をさらに備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の中性子発生装置。
- 10 6 s -1 cm -2 ~10 9 s -1 cm -2 の出力熱中性子束を有する、請求項1から12のいずれか一項に記載の中性子発生装置。
- 10 7 s -1 cm -2 ~10 8 s -1 cm -2 の出力熱中性子束を有する、請求項1から12のいずれか一項に記載の中性子発生装置。
- 請求項1から14のいずれか一項に記載の中性子発生装置と、 熱中性子の検出器(20)とを備える、熱中性子イメージングシステム。
- 前記検出器は、マイクロチャネルプレート(MCP)を備える、請求項15に記載のイメージングシステム。
- 前記検出器によって形成される画像を撮像するカメラ(30)をさらに備える、請求項15または16に記載のイメージングシステム。
- 材料のサンプル(50)を撮像するためのイメージングプロセスであって、 請求項1から14のいずれか一項に記載の中性子発生装置と検出器(20)との間に前記サンプル(50)を位置決めすることと、 10 6 s -1 cm -2 ~10 9 s -1 cm -2 の中性子束を有する熱中性子のビームを発生させることと、 前記サンプルを通って移動する熱中性子束を前記中性子検出器(20)を用いて検出することと、 イメージング手段(30)を用いて前記サンプルの画像を形成することと を含む、イメージングプロセス。
- 前記サンプル(50)は、異なる熱中性子減衰係数を有する材料の混合物または組合せを含む、請求項18に記載のイメージングプロセス。
- 前記サンプルは、鋼および/または鉄と、ホウ素、リチウム、炭素、プラスチック、金、コバルト、テフロン、アルミニウムのうちの少なくとも1つとの混合物または組合せを含む、請求項19に記載のイメージングプロセス。
Description
本発明は、特に熱中性子イメージング用途のための熱中性子源に関する。本発明はまた、熱中性子イメージングシステムおよび熱中性子イメージング方法に関する。 中性子イメージングが知られているが、中性子イメージングは、粒子加速器のような大型施設の使用を伴う。 可搬中性子源が知られており、中性子発生装置と減速材4とを備え、減速材4は通常、HDPEで作られる。 既存の可搬中性子源は、熱中性子イメージングを実行するのに十分な熱中性子束を提供しない。通常、中性子源は、強度(1秒(s-1)で生成される中性子の数)に関して評価されるが、中性子イメージングによって必要とされる中性子束(1秒(s-1)および1表面単位(s-1cm-2)で生成される中性子の数)に関しては評価されない。 本発明による中性子発生装置を示す図である。本発明の一態様による組み合わされた減速材および反射体を備える本発明による中性子発生装置を示す図である。HDPE減速材(反射体なし)についての中性子束に対する、反射体厚さに応じた相対熱中性子束を与える曲線を示す図である。減速材と反射体の両方に使用される異なる材料を用いて得られる相対熱中性子束を示す図である。本発明による中性子発生装置と、検出器と、イメージング手段とを備えるイメージングシステムを示す図である。CPU冷却デバイスを示す図である。CPU冷却デバイスの熱中性子画像を示す図である。ペンの熱中性子画像を示す図である。 イメージングデバイスについての本発明による熱中性子源または発生装置1の一例が図1に示されている。 熱中性子源または発生装置1は、中性子を発生させるための中性子発生装置2を備え、中性子の大部分は高速中性子であり、中性子は、次いで、減速材4によって熱運動化される。 より正確に言えば、中性子発生装置2は、重水源または重水素-トリチウム源からイオンを生成するためにイオン発生装置、たとえば、マイクロ波発生装置を備える。発生装置は、たとえばチタンまたはチタン合金で作られた標的22に向かってイオンを加速するために加速部分をさらに有する。そのような発生装置は、原子炉内で起こる反応である核分裂からではなく、核融合反応から中性子ビームを生成する。 本発明は、イメージングを実施するためのものであり、中性子源1によって生成される熱中性子(1eVを下回り、たとえば、約25meVのエネルギーを有する)のビームは、好ましくは減速材の出口において106s-1cm-2または107s-1cm-2~108s-1cm-2または109s-1cm-2である中性子束を有する。できるだけ多くの熱中性子を収集するために。減速材の出口に反射体6が位置しており、それによって、検出器の方向に移動することも、または方向D(ビーム軸)に沿って移動することもない熱中性子が、場合によっては、検出器を向いた方向Dに散乱させられ得るかまたは反射され得る。いくつかの高エネルギー中性子はまた、熱運動化されずに標的から逃げることがあり、反射体6によって熱運動化され得るが、反射体の必須の効果は熱中性子に対する効果である。 減速材および反射体は、同じ材料、たとえば、HDPEまたは重水で作られ得る。 反射体6は、たとえば、リングの形状を有することができ、減速材からの出口41に揃えられた中央穴61を備える。反射体6は、サンプルに向かう中性子のビーム軸Dに沿って、材料に応じて2cmまたは3cm~10cmまたは15cmに含まれる延長部を有する。 中性子は、標的22から生成され、次いで減速材4によって減速され、それによって、基本的に熱中性子を生成する。熱中性子は減速材から漏れ出して反射体6に入る。熱中性子束は、ビーム軸Dの方向に移動し、したがって、反射体と相互作用しないが、方向Dに移動しない熱中性子の一部は、反射体6によって反射されるかまたは散乱させられ、次いで方向Dに移動する。以下に図3に関連して説明するように、反射体6に起因する中性子束の増加は、顕著なものになり得る。 発生装置は、たとえば、場合によっては数%、たとえば5%のホウ素を含む高密度ポリエチレン(HDPE)で作られたシールド8、8’に収容され得る。反射体6の少なくとも一部は、シールド8の少なくとも一部に作られた開口81内および/または減速材の一部に作られた開口83内に位置決めされ得る。 ガンマ放射を停止するためのさらなるシールド10を追加することが可能であり、このさらなるシールドは、鉛で作られ得る。シールド10は、反射体の穴61に揃えられた穴101を備える。 反射体から下流側、たとえば、反射体の出口とさらなるシールド10との間にピンホール12が位置決めされ得る。ピンホール12は、反射体の穴61に揃えられる。ピンホール12の直径は、たとえば、1cm~5cmに含まれる。ピンホールは、好ましくは反射体の前面63にわたって延びる1つの材料に作られ(たとえば、図1のピンホールの延長部12’を参照されたい)、それによって、前記前面63から中性子が漏れ出すことはなく、したがって、調査されるサンプル材料に向かって移動する中性子は、ビーム軸Dに沿ってピンホールの穴を通って移動するか、またはビーム軸Dに近い方向に沿ってピンホールの穴を通って移動する。ピンホール12は、サンプルに向けられていない熱中性子またはサンプルに向けられているが、穴61の出口を通って反射体から漏れ出ない中性子を吸収することができる。ピンホール12は、たとえば、ホウ素で作ることができる。 X線を停止させるためにフィルタ14が使用され得、フィルタ14は、ビスマスまたは鉛で作られ得る。フィルタ14は、厚さが数mmであり、さらなるシールド10に接触してデバイスの出口に位置することができる。 図1では、反射体6および減速材4は異なる部片である。図2に示されている、本発明による中性子源1’の別の実施形態では、反射体6が減速材4と組み合わされ、どちらも同じ材料で作られている。 すでに上記で説明したように、サンプルに向かう中性子のビーム軸Dに沿った反射体の延長部は、数cmであり、2cmまたは3cm~10cmまたは15cmに含まれる。 図3は、シミュレーションによって得られ、様々な構成(減速材と反射体がどちらもHDPEで作られた構成、減速材と反射体がどちらも重水で作られた構成、減速材がHDPEで作られ、反射体が重水で作られた構成)について反射体厚さに従って検出器入口において測定された相対熱中性子束(s-1cm-2単位)を与える曲線を示す。中性子束は、HDPE減速材を用いて反射体を用いずに得られる中性子束に対するものである。これらの曲線は、反射体6が中性子束に有意に寄与し、3cmまたは5cm~7cmまたは10cmに含まれる、反射体の長さl(発生装置のビーム軸に沿って測定される)について最適な範囲があることを示す。10cmまたは15cmを上回ると、反射体の効率が低下する。異なる曲線は、類似した一般的形状を有するが、どちらも重水で作られた減速材と反射体の組合せは通常、HDPE減速材とHDPE反射体の組合せよりも短い最適範囲を有する(最適厚さ範囲は2cm~8cm)。これらの曲線から理解できるように、反射体は、出力中性子束を少なくとも30%~70%改善し、重水反射体は、より高い改善率、たとえば、40%~80%をもたらす。どちらも重水で作られた減速材と反射体の組合せは特に効率的である。 本発明は、たとえば、金属とホウ素またはリチウムまたはプラスチックとの組合せを含む複合部品の非破壊イメージングに特によく適している。たとえば、ステンレス鋼および鉄(Fe)は、熱中性子減衰係数が約1cm-1であり、減衰係数は、 ホウ素については約99cm-1であり、 プラスチック(ポリエチレン、PE)については6~7cm-1であり、 金については約6.3cm-1であり、 コバルトについては約3.9cm-1であり、 銅(Cu)については約1cm-1である。 これらおよび他の材料の熱中性子減衰係数を以下のtable I(表1)に示す。 炭素繊維は、熱中性子減衰係数が約0.5cm-1であり、テフロン、SiC、Al2O3は、係数が約0.4cm-1であり、これらの材料のうちのいずれかに埋め込まれた水素または含水素物質を熱中性子画像上に見ることができる。 アルミニウム(Al)は、熱中性子減衰係数が非常に低く約0.1cm-1であり、これは、鋼もしくは鉄もしくはCuもしくは炭素繊維、またはプラスチック、もしくはホウ素、もしくはCo、もしくはAu、もしくはLiの熱中性子減衰係数よりもずっと小さく、熱中性子イメージングによってAlとこれらの材料のいずれかとの大きな対比が可能となる。 上記の表は、Li、B、CdおよびGdのうちの少なくとも1つを含む材料が、熱中性子イメージングについて特に興味深い材料であり得ることを示す。LiおよびCdは、たとえば、バッテリに見受けられ、したがって、持続可能な技術のための研究に関連する。Gdは、溶解させて造影剤として使用してセラミック材料における欠陥を強調することができ、別の用途では、Gdは、接着剤と他の材料との対比を際立たせるために接着剤と混合されるかまたは接着剤中に混入され得る。前記接着剤で接着された2つの部品、たとえば、2つの金属部品の組立て品質は、特にGdが接着剤に付加される場合、本発明による中性子イメージングによって検査され得る。 すでに説明したように、本発明は特に、セラミックまたは金属部品内、たとえば、エンジンもしくは弁、または航空機もしくは車両(自動車、トラック)もしくは機械の部品、またはエアバッグ内の流体または液体、たとえば、油もしくは潤滑油もしくは水など、またはプラスチック(PE)もしくは有機材料、または水素もしくは含水素物質を含む材料、たとえばゴムなどの、材料または化合物を撮像または視覚化するように適応される。 本発明はまた、特に、 タービンブレードのような、たとえば鋳造による部片を製造した後の残留物、たとえば、有機またはセラミック材料、 たとえば、エアバッグまたは金属もしくはセラミック部片のような、部片または部品内部の1つまたは複数のゴムリングの有無または位置を撮像または視覚化するように適応される。 より一般的には、本発明はまた、特に、熱中性子減衰係数が0.5cm-1未満または0.2cm-1未満である材料、たとえば、アルミニウムまたは半導体材料、特にシリコン(Si)中に、熱中性子減衰係数が1cm-1よりも高い少なくとも1つの材料、たとえば、水またはPEまたはCoまたはAu、もしくはB、もしくはNi、もしくはFeを含むサンプルを撮像または視覚化するように適応される。 図4は、(D軸に沿って測定された)減速材厚さに応じた、減速材4に使用される異なる材料(重水(曲線I)、ポリエチレン(曲線II)、軽水(曲線III))についてのシミュレーションによって得られた熱中性子束を示す。減速材の厚さ(2~6cm、最適な範囲は、HDPEの場合は5cm~7cmであり、軽水の場合は6cm~8cmである)が小さいほど重水の効率が高くなることは明らかである。 本発明によるイメージングデバイス用の検出器は、最も好ましくはマイクロチャネルプレート(MCP)検出器である。MCP検出器は、良好な解像度および合理的な曝露時間(たとえば、熱中性子束に応じて1時間~5分)の両方であるサンプルを撮像することを可能にする。MCPは、たとえばFR2925218に開示されている。MCPは、特に非常に高い検出効率を有し、それによって、本発明による発生装置によって生成される、原子炉と比較してより低い中性子束に非常にうまく適応される。 図5は、本発明による中性子発生装置、およびマイクロチャネルプレート(MCP)検出器20を示し、MCP検出器20は、カメラ30および場合によってはレンズ40と組み合わされ得る。 サンプル