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JP-2026077798-A - フラン樹脂、樹脂組成物、およびフラン樹脂の製造方法

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Abstract

【課題】難燃性を向上できるフラン樹脂を提供する。 【解決手段】本発明のフラン樹脂は以下の条件(a)を満たす。条件(a):前記フラン樹脂10gとパラトルエンスルホン酸(PTSA)水溶液(55%)0.33gを混合し混合物を得る。当該混合物を、120℃、1時間で処理した後、粉砕して試料を調製する。当該試料のIRスペクトルを、フーリエ変換赤外分光分析測定(FT-IR)を用いて測定し、1555cm -1 付近の吸収ピークの透過率をR1とし、1655cm -1 付近の吸収ピークの透過率をR2としたとき、R1/R2>1.000である。 【選択図】なし

Inventors

  • 前田 文寛

Assignees

  • 住友ベークライト株式会社

Dates

Publication Date
20260513
Application Date
20260217
Priority Date
20240226

Claims (11)

  1. 以下の条件(a)を満たす、フラン樹脂。 条件(a):前記フラン樹脂10gとパラトルエンスルホン酸(PTSA)水溶液(55%)0.33gを混合し混合物を得る。当該混合物を、120℃、1時間で処理した後、粉砕して試料を調製する。当該試料のIRスペクトルを、フーリエ変換赤外分光分析測定(FT-IR)を用いて測定し、1545cm -1 ~1560cm -1 の範囲における最大吸収ピークの透過率をR1とし、1645cm -1 ~1662cm -1 の範囲における最大吸収ピークの透過率をR2としたとき、R1/R2>1.000である。
  2. 請求項1に記載のフラン樹脂であって、 質量平均分子量(Mw)が300~2000である、フラン樹脂。
  3. 請求項1または2に記載のフラン樹脂を含む、樹脂組成物。
  4. 請求項1または2に記載のフラン樹脂を含む、樹脂組成物であって、フィルム状である、樹脂組成物。
  5. 請求項3または4に記載の樹脂組成物が繊維基材に含浸された、プリプレグ。
  6. 請求項5に記載のプリプレグを用いたパネル。
  7. 請求項3または4に記載の樹脂組成物の硬化物。
  8. 常温でフルフリルアルコールと酸触媒とアルデヒド類とを混合し、加熱し溶解してpH4以下とした後に、当該フルフリルアルコールと当該アルデヒド類との重合反応を進める工程1と、 中和剤を加えて重合反応を抑えた状態で、残存するフルフリルアルコールモノマーとアルデヒドモノマーを除去した重合体を得る工程2と、 尿素を添加して前記重合体と反応させる工程3と、 を含む、フラン樹脂の製造方法。
  9. 請求項8に記載のフラン樹脂の製造方法において、 前記工程1において、加熱温度を80℃以上とする、フラン樹脂の製造方法。
  10. 請求項8または9に記載のフラン樹脂の製造方法において、 前記工程2は残存する前記フルフリルアルコールモノマーと前記アルデヒドモノマーを減圧蒸留により除去する、フラン樹脂の製造方法。
  11. 請求項8乃至10いずれか一項に記載のフラン樹脂の製造方法において、 前記工程1は、大気圧下で行われる、フラン樹脂の製造方法。

Description

本発明は、フラン樹脂、樹脂組成物、およびフラン樹脂の製造方法に関する。より詳細には、フラン樹脂、フラン樹脂を含む樹脂組成物、フラン樹脂を含む樹脂組成物が繊維基材に含浸されたプリプレグ、プリプレグを用いたパネル、フラン樹脂を含む樹脂組成物の硬化物、およびフラン樹脂の製造方法に関する。 フラン樹脂は、フラン環を有する硬化性樹脂であり、フルフリルアルコールの自己縮合反応、あるいはフルフリルアルコールとアルデヒド類および/またはフェノール類との縮合反応等により合成されることが知られる。 例えば、特許文献1には、フルフリルアルコールとホルムアルデヒド共重合体の製造方法が開示されている。パラホルムアルデヒドをフルフリルアルコールに加え、アルカリ性条件下、100℃を超えない加熱温度で撹拌してパラホルムアルデヒドをフルフリルアルコールに溶解させる溶解工程と、該溶解工程で得られた溶液に酸触媒を加えて重合させる重合工程が開示され、ホルムアルデヒド捕捉剤として、尿素、アセトアミド、メチルアセトアミド、ジメチル尿素、及びトルエンスルホンアミドが例示されている。 また、特許文献2には、酸触媒によるフルフリルアルコールのヒドロキシメチル化が開示されている。特許文献2の実施例には、反応器にフルフリルアルコール、パラホルムアルデヒドおよびアジピン酸を装入し、反応器を窒素でパージし、117°Cに加熱し、窒素で反応器に圧力を加えて重合したことが開示されている。また、残った遊離ホルムアルデヒドは尿素水溶液とNH3水溶液で除去されたことが開示されている。 特開2014-1356号公報米国特許出願公開第2010/0062276号明細書 実施例1のフラン樹脂のFT-IRスペクトルを示す図である。実施例2のフラン樹脂のFT-IRスペクトルを示す図である。実施例3のフラン樹脂のFT-IRスペクトルを示す図である。比較例1のフラン樹脂のFT-IRスペクトルを示す図である。比較例2のフラン樹脂のFT-IRスペクトルを示す図である。比較例3のフラン樹脂のFT-IRスペクトルを示す図である。 以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。 本明細書中、数値範囲の説明における「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。例えば、「1~5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。 <フラン樹脂> 本実施形態のフラン樹脂は、以下の条件(a)を満たす新規な樹脂である。以下「フラン樹脂(A)」とも称して説明する。 条件(a):前記フラン樹脂10gとパラトルエンスルホン酸(PTSA)水溶液(55%)0.33gを混合し混合物を得る。当該混合物を、120℃、1時間で処理した後、粉砕して試料を調製する。当該試料のIRスペクトルを、フーリエ変換赤外分光分析測定(FT-IR)を用いて測定し、1545cm-1~1560cm-1の範囲における最大吸収ピークの透過率をR1とし、1645cm-1~1662cm-1の範囲における最大吸収ピークの透過率をR2としたとき、R1/R2>1.000である。 これにより、難燃性を向上できるフラン樹脂(A)を得ることができる。 ここで、従来のフラン樹脂は、その合成過程で用いたホルムアルデヒドを捕捉するために尿素が用いられているが、尿素はフラン樹脂と混合されるのみで、化学的な結合を形成せずに、硬化されても尿素が架橋構造内に入り込むものではなかった。これに対し、本実施形態のフラン樹脂(A)は、条件(a)を満たすものであり、その硬化物内に尿素を取り込むものである。すなわち、本実施形態においては尿素がフラン樹脂の架橋構造内に入り込むことで、燃焼する際に窒素が脱離して不活性ガス発生することによって酸化分解の抑制できるために、従来のフラン樹脂に比して難燃性を向上できると推測される。 条件(a)において、1545cm-1~1560cm-1の範囲は、好ましくは1553cm-1~1559cm-1である。1645cm-1~1662cm-1の範囲は、好ましくは1646cm-1~1660cm-1である。 条件(a)において、フラン樹脂とパラトルエンスルホン酸(PTSA)水溶液(55%)との混合方法は、両者が均一に混合されればよく、スパチュラや割りばしを用いて手で混合したものであってもよい。 また、条件(a)において、混合物を、120℃、1時間で処理することでフラン樹脂を硬化させることができる。加熱方法は特に限定されないが、アルミカップの上に滴下し120℃に設定した乾燥機硬化させてもよい。 また、条件(a)において、粉砕方法は、FT-IR測定が適切に行われるためのであればよく、ハンマーや乳鉢などをもちいてもよい。 条件(a)において、R1/R2>1.000であり、好ましくはR1/R2>1.003であり、さらに好ましくはR1/R2>1.005である。 条件(a)を満たすフラン樹脂(A)は、その製造方法を調整することで実現できる。詳細は後述するが、重合して得られたフラン樹脂(重合体)に尿素を反応させる方法などが挙げられる。 フラン樹脂(A)の質量平均分子量(Mw)は、好ましくは300~2000であり、より好ましくは500~1800であり、さらに好ましくは700~1500である。 なお、フラン樹脂(A)の質量平均分子量の値は、ポリスチレンを標準物質として用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定により求めることができる。 また、フラン樹脂(A)の25℃での粘度は、好ましくは200~1500mPa・sであり、より好ましくは500~800mPa・sである。 フラン樹脂(A)の25℃での粘度を、上記数値範囲内とすることで、フラン樹脂(A)の成形性・加工性を良好にし、難燃性を向上した成形品が得られるようになる。 なお、フラン樹脂(A)の粘度は、例えば、東洋産業製RE-85形粘度計を用いて測定することができる。 <フラン樹脂(A)の製造方法> フラン樹脂(A)の製造方法は、以下の工程1~3を含む。 工程1:常温でフルフリルアルコールと酸触媒とアルデヒド類とを混合し、加熱し溶解してpH4以下とした後に、当該フルフリルアルコールと当該アルデヒド類との重合反応を進める工程 工程2:中和剤を加えて重合反応を抑えた状態で、残存するフルフリルアルコールモノマーとアルデヒドモノマーを除去した重合体を得る工程 工程3:尿素を添加して前記重合体と反応させる工程 以下、各工程の詳細について説明する。 [工程1] 工程1は、常温でフルフリルアルコールと酸触媒とアルデヒド類とを混合し、加熱し溶解してpH4以下とした後に、当該フルフリルアルコールと当該アルデヒド類との重合反応を進める工程である。 すなわち、フルフリルアルコールは液体、酸触媒は固体、パラホルムアルデヒドは固体であるため、これらを均一に混合するため、加熱、溶解して混合溶液を得る。pH4以下の混合溶液(重合液)のpH(25℃)は4以下であり、pH2.3~3.8とすることが好ましい。混合溶液のpH(25℃)を4以下とすることで、重合速度を速くすることができる。なお、混合溶液のpH(25℃)は、酸触媒の添加量を調整する等して制御される。 予め、フルフリルアルコールと酸触媒を混合してもよく、または、フルフリルアルコールにパラホルムアルデヒドを添加・混合したあとに、酸触媒をさらに添加してもよい。 フルフリルアルコール、酸触媒、パラホルムアルデヒドを順次に混合することで、急激な反応を抑制でき、均一に重合できる。 フルフリルアルコールと酸触媒とアルデヒド類とを混合したのち、工程1の加熱温度は、均一な混合溶液を得るとともに重合を進行させる点から、80℃以上とすることが好ましく、90℃以上とすることがより好ましく、100℃以上とすることがさらに好ましく、110℃以上とすることがことさらに好ましい。 一方、加熱温度は、未反応のホルムアルデヒドが揮散し昇華して還流管に付着し閉塞することを防ぐ点から分離や未反応物の生成を抑制する点から、130℃以下とすることが好ましく、120℃以下とすることがより好ましい。 また工程1の加熱は2段階としてもよい。例えば、第1段階では80℃以上、110℃未満の範囲で一定温度に保持し、その後昇温し、第2段階では110℃以上130℃以下の範囲で一定温度に保持してもよい。温度設定は、パラホルムの揮散の程度と、溶解の程度に合せ、適宜設定できる。 酸触媒は、無機酸または有機酸を用いることができる。具体的には、たとえば、リン酸、硫酸、塩酸、キシレンスルホン酸、およびパラトルエンスルホン酸などの無機酸;酢酸、乳酸、コハク酸、グルタル酸、レブリン酸、クロトン酸およびアジピン酸などの有機酸が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。なかでも、有機酸が好ましく、アジピン酸がより好ましい。 酸触媒の添加量は、フルフリルアルコール100質量部に対して、0.1~10質量部が好ましく、0.2~7質量部がより好ましく、0.3~5質量部がさらに好ましい。酸触媒の添加量を上記下限値以上とすることで、重合反応を十分に活性化でき反応を短縮できる。一方、酸触媒の添加量を上記上限値以下とすることで、フラン樹脂(A)のポットライフを良好に保持できる。 アルデヒド類としては、反応条件下にホルムアルデヒドを離脱できるものであれば特に限定されないが、好ましくはホルムアルデヒド30~50%水溶液、トリオキシメチレン、パラホルムアルデヒド等が挙げられ、中でもパラホルムアルデヒドを用いるのがよい。 フルフリルアルコールに対しアルデヒド類を反応させ、フルフリルアルコールの1モル当たりのアルデヒド類を好ましくは0.8モル以上、より好ましくは0.9~3.0モル、さらに好ましくは1.0~2.5モル用いるのがよい。 当該モル比を0.9以上とすることで、残存するフルフリルアルコールの含有量を減少させることに繋がる。一方、当該モル比を3.0以下とすることで、過剰なアルデヒド類が還流管に析出し還流管を閉塞させることを抑制できる。 工程1は、非加熱であり、例えば、15~30℃の環境温度下とすることが好ましい。 また、工程1は、大気下(空気下、常圧下)で行うことが好ましい。 また、混合方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。また、混合時間は特に限定されないが、例えば、0.1~3時間としてもよい。 なお、本実施形態の製造方法は、工程1の前に、パラホルムアルデヒドをフルフリルアルコールに加え、アルカリ性条件下でパラホルムアルデヒドをフルフリルアルコールに溶解させる工程は含まない。 [工程2] 工程2は、中和剤を加えて重合反応を抑えた状態で、残存するフルフリルアルコールモノマーとアルデヒドモノマーを除去した重合体を得る工程である。 すなわち、中和剤を加えて中和することで重合反応を抑制できる。 中和剤の添加量は、重合液のpHが4超となればよいが、pHは好ましくは4.5以上、より好ましくは5以上、7以下である。 中和剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、およびアンモニアなどの塩基が挙げられる。 さらに、残存するフルフリルアルコールモノマーとアルデヒドモノマーを除去するため、中和剤を加えた重合液を減圧蒸留してもよい。 これにより、重合せずに残ったフルフリルアルコール、およびアルデヒド類を除去することができる。 また、減圧蒸留は、0~100torrの圧力下、100~150℃にて行うことが好ましい。 減圧蒸留時に水を系中に徐々に添加し、水蒸気蒸留によって効率よくフルフリルアルコールやホルムアルデヒドを取り除くことができる。また、水の代わりにメタノール、エタノールなどのアルコール系溶剤、アセトンやMIBKなどのケトン系の溶剤、その他ヘキサンやヘ